164 / 180
解決編
66:完遂(1) *
しおりを挟む
「愛している」
そう繰り返しながら、これまでになく情熱的にメルセデスの全身へ口づけが落とされていく。お互いの着衣はベッドの外へ放り出されていた。メルセデスのドレスはしっかり後で着せてくれるという、一方的な約束で剥ぎ取られた。
今までは、メルセデスが押し倒される格好ばかりだったが、今回はシヒスムンドの足を跨ぐように膝立ちにさせられている。
命じられて、乳房をシヒスムンドが口にできるほど体を寄せるが、膝立ちのメルセデスには体を離す選択もあるわけで、それがまるで乳房を見せつけたくて自ら体を密着させているようで、羞恥を煽った。それも意図してのことらしく、シヒスムンドは満足げだ。
これまでは薄暗い寝所だけでしか肌を重ねてこなかった。こんな昼間の陽光の差し込む明るい場所で見られるのは初めてで、メルセデスは恥ずかしくて仕方がない。
すでに長い時間弄ばれた乳頭は、どちらも濡れそぼって赤く立ち上がっている。
「あっ……!」
そこへ軽く歯を立てられて、メルセデスは上ずった声を上げた。思わずシヒスムンドの肩を押して体を離すが、体勢を崩してしまい、尻餅をつくように後ろへ倒れてしまった。
結果的に、シヒスムンドの膝に座り、秘所を彼の方へ晒す格好になっている。
「メルセデス。どうしてほしいか口にしろ。次はここに触れてほしいのか?」
腿の内側へ手を滑らせ、メルセデスの倍はありそうな太い中指が、ゆっくりと膣に埋め込まれる。
「はあぁ……」
そこへ何かが入るのは久々で、圧迫感を逃がそうと息を吐くメルセデスだが、漏れ出るその声からは快感を得ていることを隠しきれない。
何度か指の抜き差しを繰り返され、その都度ニチニチと粘度のある水音が立った。
「まだここは弄ってやっていないが、中はしっかり濡れているな」
そう言ってシヒスムンドは、まだ包皮に覆われた粒を、皮の上から摘んだ。
「んっ!」
メルセデスの足が跳ねる。
これ以上の刺激を知っているため、少し物足りなく感じた。
膝をすり合わせているのを見咎め、シヒスムンドが意地の悪い顔で笑う。
「直接触ってほしいか?」
「だめ、です……」
「なぜだ」
「声が、抑えられなくて……」
後宮では廊下が共用だからと随分気を使った。あれは夜中なので廊下に人の往来などなかったが、今は昼間だ。メルセデスはシヒスムンドの私室の前を誰か通らないか心配なのだ。人払いしているといっても、それがどれほど確実に守られるのかもわからない。
「今日は構うな。人はいない」
「ですが」
「膝を抱えていろ」
口を手で押さえられないように、開いた膝を自分で抱えさせられる。秘所が丸見えになるその格好に耐えられず、メルセデスは顔を背けて固く唇を引き結ぶ。
「んっ、く、ふぅっ……!」
シヒスムンドは構わずぐにぐにと包皮ごと中身を揉みしだく。メルセデスはあられもない声を漏らさないようにと必死に歯を食いしばって耐えた。
「あぁっ!」
だが、シヒスムンドが包皮に隠れた肉芽を露わにし、直接指で撫でたせいで、あっけなく悲鳴を上げてしまう。
痺れるような快楽がメルセデスの脳を打つ。
彼が戦地へ発って二か月半。それまで三日おきに疲労困憊するほど責め立てられていたのに、出征でぱったり途絶え、メルセデスの中には解消されない弱い疼きが蓄積されていた。そこへようやく与えられた刺激に体が歓喜し、過敏に反応している。
「あっ、だめっ、強すぎ、ます……!」
肉芽を直に摘まみつつ、中に侵入した指が弱いところを無遠慮に圧迫する。痛みはなく、むしろ強い快感により、体が以前のすぐ絶頂を迎える状態へ押し上げられてしまう。それが少し怖くて思わず拒絶の言葉を漏らす。
「お前のだめは、もう聞き入れずともよいのではなかったか」
「な、んの話ですか……。あうっ」
愛液で濡れそぼり、滑りの良くなった膣へ次は人差し指も挿入される。
「あぁっ、はぁ、ああッ」
抗議もできないほど、肉芽への愛撫が激しく執拗に変わる。強弱をつけて擦り、摘まみ、絶え間なく刺激が与えられると、それに応じてメルセデスの喉からは意味のない言葉が出てくる。
「ひあぁっ!」
三本目の指を足したところで、次はざらついたものに肉芽をこすられ、あまりの快感にメルセデスは背筋を浮かせ、思わずシヒスムンドを見た。
するとシヒスムンドは、メルセデスの肉芽へ舌を這わしているところであった。
「相変わらずこれが一番好きだな」
「はぁっ、あっ、閣下……!」
「名前」
「んっ、ごめんなさい、シグっ……」
不満げな声にすぐ訂正するも、シヒスムンドの気は収まらないようで、膣内でうごめく指と、むき出しにされた肉芽への刺激が強くなり、快感がメルセデスの意識を白く塗りつぶしていく。
「あっ、はぁっ、お、かしく、なるっ、あぁっ!」
「おかしくない。何と言うか、教えただろう」
「あんっ、は、はいっ、いくっ、いき、そうです……!」
「いい子だ」
じゅっと音を立てて、肉芽が強く吸い上げられた。
「ああああッ!」
メルセデスの足がぴんと張り、体がびくびくと痙攣する。痙攣に合わせ、膣から蜜が数回あふれ出た。
「は……、ん……」
まだ波の引かない中、深く口づけられ、肉厚な舌が口内に押し入ってくる。絶頂を迎えた直後で反応できないため、一方的に舌を食われているようだった。
そう繰り返しながら、これまでになく情熱的にメルセデスの全身へ口づけが落とされていく。お互いの着衣はベッドの外へ放り出されていた。メルセデスのドレスはしっかり後で着せてくれるという、一方的な約束で剥ぎ取られた。
今までは、メルセデスが押し倒される格好ばかりだったが、今回はシヒスムンドの足を跨ぐように膝立ちにさせられている。
命じられて、乳房をシヒスムンドが口にできるほど体を寄せるが、膝立ちのメルセデスには体を離す選択もあるわけで、それがまるで乳房を見せつけたくて自ら体を密着させているようで、羞恥を煽った。それも意図してのことらしく、シヒスムンドは満足げだ。
これまでは薄暗い寝所だけでしか肌を重ねてこなかった。こんな昼間の陽光の差し込む明るい場所で見られるのは初めてで、メルセデスは恥ずかしくて仕方がない。
すでに長い時間弄ばれた乳頭は、どちらも濡れそぼって赤く立ち上がっている。
「あっ……!」
そこへ軽く歯を立てられて、メルセデスは上ずった声を上げた。思わずシヒスムンドの肩を押して体を離すが、体勢を崩してしまい、尻餅をつくように後ろへ倒れてしまった。
結果的に、シヒスムンドの膝に座り、秘所を彼の方へ晒す格好になっている。
「メルセデス。どうしてほしいか口にしろ。次はここに触れてほしいのか?」
腿の内側へ手を滑らせ、メルセデスの倍はありそうな太い中指が、ゆっくりと膣に埋め込まれる。
「はあぁ……」
そこへ何かが入るのは久々で、圧迫感を逃がそうと息を吐くメルセデスだが、漏れ出るその声からは快感を得ていることを隠しきれない。
何度か指の抜き差しを繰り返され、その都度ニチニチと粘度のある水音が立った。
「まだここは弄ってやっていないが、中はしっかり濡れているな」
そう言ってシヒスムンドは、まだ包皮に覆われた粒を、皮の上から摘んだ。
「んっ!」
メルセデスの足が跳ねる。
これ以上の刺激を知っているため、少し物足りなく感じた。
膝をすり合わせているのを見咎め、シヒスムンドが意地の悪い顔で笑う。
「直接触ってほしいか?」
「だめ、です……」
「なぜだ」
「声が、抑えられなくて……」
後宮では廊下が共用だからと随分気を使った。あれは夜中なので廊下に人の往来などなかったが、今は昼間だ。メルセデスはシヒスムンドの私室の前を誰か通らないか心配なのだ。人払いしているといっても、それがどれほど確実に守られるのかもわからない。
「今日は構うな。人はいない」
「ですが」
「膝を抱えていろ」
口を手で押さえられないように、開いた膝を自分で抱えさせられる。秘所が丸見えになるその格好に耐えられず、メルセデスは顔を背けて固く唇を引き結ぶ。
「んっ、く、ふぅっ……!」
シヒスムンドは構わずぐにぐにと包皮ごと中身を揉みしだく。メルセデスはあられもない声を漏らさないようにと必死に歯を食いしばって耐えた。
「あぁっ!」
だが、シヒスムンドが包皮に隠れた肉芽を露わにし、直接指で撫でたせいで、あっけなく悲鳴を上げてしまう。
痺れるような快楽がメルセデスの脳を打つ。
彼が戦地へ発って二か月半。それまで三日おきに疲労困憊するほど責め立てられていたのに、出征でぱったり途絶え、メルセデスの中には解消されない弱い疼きが蓄積されていた。そこへようやく与えられた刺激に体が歓喜し、過敏に反応している。
「あっ、だめっ、強すぎ、ます……!」
肉芽を直に摘まみつつ、中に侵入した指が弱いところを無遠慮に圧迫する。痛みはなく、むしろ強い快感により、体が以前のすぐ絶頂を迎える状態へ押し上げられてしまう。それが少し怖くて思わず拒絶の言葉を漏らす。
「お前のだめは、もう聞き入れずともよいのではなかったか」
「な、んの話ですか……。あうっ」
愛液で濡れそぼり、滑りの良くなった膣へ次は人差し指も挿入される。
「あぁっ、はぁ、ああッ」
抗議もできないほど、肉芽への愛撫が激しく執拗に変わる。強弱をつけて擦り、摘まみ、絶え間なく刺激が与えられると、それに応じてメルセデスの喉からは意味のない言葉が出てくる。
「ひあぁっ!」
三本目の指を足したところで、次はざらついたものに肉芽をこすられ、あまりの快感にメルセデスは背筋を浮かせ、思わずシヒスムンドを見た。
するとシヒスムンドは、メルセデスの肉芽へ舌を這わしているところであった。
「相変わらずこれが一番好きだな」
「はぁっ、あっ、閣下……!」
「名前」
「んっ、ごめんなさい、シグっ……」
不満げな声にすぐ訂正するも、シヒスムンドの気は収まらないようで、膣内でうごめく指と、むき出しにされた肉芽への刺激が強くなり、快感がメルセデスの意識を白く塗りつぶしていく。
「あっ、はぁっ、お、かしく、なるっ、あぁっ!」
「おかしくない。何と言うか、教えただろう」
「あんっ、は、はいっ、いくっ、いき、そうです……!」
「いい子だ」
じゅっと音を立てて、肉芽が強く吸い上げられた。
「ああああッ!」
メルセデスの足がぴんと張り、体がびくびくと痙攣する。痙攣に合わせ、膣から蜜が数回あふれ出た。
「は……、ん……」
まだ波の引かない中、深く口づけられ、肉厚な舌が口内に押し入ってくる。絶頂を迎えた直後で反応できないため、一方的に舌を食われているようだった。
1
お気に入りに追加
151
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
不器用騎士様は記憶喪失の婚約者を逃がさない
かべうち右近
恋愛
「あなたみたいな人と、婚約したくなかった……!」
婚約者ヴィルヘルミーナにそう言われたルドガー。しかし、ツンツンなヴィルヘルミーナはそれからすぐに事故で記憶を失い、それまでとは打って変わって素直な可愛らしい令嬢に生まれ変わっていたーー。
もともとルドガーとヴィルヘルミーナは、顔を合わせればたびたび口喧嘩をする幼馴染同士だった。
ずっと好きな女などいないと思い込んでいたルドガーは、女性に人気で付き合いも広い。そんな彼は、悪友に指摘されて、ヴィルヘルミーナが好きなのだとやっと気付いた。
想いに気づいたとたんに、何の幸運か、親の意向によりとんとん拍子にヴィルヘルミーナとルドガーの婚約がまとまったものの、女たらしのルドガーに対してヴィルヘルミーナはツンツンだったのだ。
記憶を失ったヴィルヘルミーナには悪いが、今度こそ彼女を口説き落して円満結婚を目指し、ルドガーは彼女にアプローチを始める。しかし、元女誑しの不器用騎士は息を吸うようにステップをすっ飛ばしたアプローチばかりしてしまい…?
不器用騎士×元ツンデレ・今素直令嬢のラブコメです。
12/11追記
書籍版の配信に伴い、WEB連載版は取り下げております。
たくさんお読みいただきありがとうございました!
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる
マチバリ
恋愛
貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。
数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。
書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。
嫌われ女騎士は塩対応だった堅物騎士様と蜜愛中! 愚者の花道
Canaan
恋愛
旧題:愚者の花道
周囲からの風当たりは強いが、逞しく生きている平民あがりの女騎士ヘザー。ある時、とんでもない痴態を高慢エリート男ヒューイに目撃されてしまう。しかも、新しい配属先には自分の上官としてそのヒューイがいた……。
女子力低い残念ヒロインが、超感じ悪い堅物男の調子をだんだん狂わせていくお話。
※シリーズ「愚者たちの物語 その2」※

一途なエリート騎士の指先はご多忙。もはや暴走は時間の問題か?
はなまる
恋愛
シエルは20歳。父ルドルフはセルベーラ国の国王の弟だ。17歳の時に婚約するが誤解を受けて婚約破棄された。以来結婚になど目もくれず父の仕事を手伝って来た。
ところが2か月前国王が急死してしまう。国王の息子はまだ12歳でシエルの父が急きょ国王の代理をすることになる。ここ数年天候不順が続いてセルベーラ国の食糧事情は危うかった。
そこで隣国のオーランド国から作物を輸入する取り決めをする。だが、オーランド国の皇帝は無類の女好きで王族の女性を一人側妃に迎えたいと申し出た。
国王にも王女は3人ほどいたのだが、こちらもまだ一番上が14歳。とても側妃になど行かせられないとシエルに白羽の矢が立った。シエルは国のためならと思い腰を上げる。
そこに護衛兵として同行を申し出た騎士団に所属するボルク。彼は小さいころからの知り合いで仲のいい友達でもあった。互いに気心が知れた中でシエルは彼の事を好いていた。
彼には面白い癖があってイライラしたり怒ると親指と人差し指を擦り合わせる。うれしいと親指と中指を擦り合わせ、照れたり、言いにくい事があるときは親指と薬指を擦り合わせるのだ。だからボルクが怒っているとすぐにわかる。
そんな彼がシエルに同行したいと申し出た時彼は怒っていた。それはこんな話に怒っていたのだった。そして同行できる事になると喜んだ。シエルの心は一瞬にしてざわめく。
隣国の例え側妃といえども皇帝の妻となる身の自分がこんな気持ちになってはいけないと自分を叱咤するが道中色々なことが起こるうちにふたりは仲は急接近していく…
この話は全てフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる