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解決編
66:完遂(1) *
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「愛している」
そう繰り返しながら、これまでになく情熱的にメルセデスの全身へ口づけが落とされていく。お互いの着衣はベッドの外へ放り出されていた。メルセデスのドレスはしっかり後で着せてくれるという、一方的な約束で剥ぎ取られた。
今までは、メルセデスが押し倒される格好ばかりだったが、今回はシヒスムンドの足を跨ぐように膝立ちにさせられている。
命じられて、乳房をシヒスムンドが口にできるほど体を寄せるが、膝立ちのメルセデスには体を離す選択もあるわけで、それがまるで乳房を見せつけたくて自ら体を密着させているようで、羞恥を煽った。それも意図してのことらしく、シヒスムンドは満足げだ。
これまでは薄暗い寝所だけでしか肌を重ねてこなかった。こんな昼間の陽光の差し込む明るい場所で見られるのは初めてで、メルセデスは恥ずかしくて仕方がない。
すでに長い時間弄ばれた乳頭は、どちらも濡れそぼって赤く立ち上がっている。
「あっ……!」
そこへ軽く歯を立てられて、メルセデスは上ずった声を上げた。思わずシヒスムンドの肩を押して体を離すが、体勢を崩してしまい、尻餅をつくように後ろへ倒れてしまった。
結果的に、シヒスムンドの膝に座り、秘所を彼の方へ晒す格好になっている。
「メルセデス。どうしてほしいか口にしろ。次はここに触れてほしいのか?」
腿の内側へ手を滑らせ、メルセデスの倍はありそうな太い中指が、ゆっくりと膣に埋め込まれる。
「はあぁ……」
そこへ何かが入るのは久々で、圧迫感を逃がそうと息を吐くメルセデスだが、漏れ出るその声からは快感を得ていることを隠しきれない。
何度か指の抜き差しを繰り返され、その都度ニチニチと粘度のある水音が立った。
「まだここは弄ってやっていないが、中はしっかり濡れているな」
そう言ってシヒスムンドは、まだ包皮に覆われた粒を、皮の上から摘んだ。
「んっ!」
メルセデスの足が跳ねる。
これ以上の刺激を知っているため、少し物足りなく感じた。
膝をすり合わせているのを見咎め、シヒスムンドが意地の悪い顔で笑う。
「直接触ってほしいか?」
「だめ、です……」
「なぜだ」
「声が、抑えられなくて……」
後宮では廊下が共用だからと随分気を使った。あれは夜中なので廊下に人の往来などなかったが、今は昼間だ。メルセデスはシヒスムンドの私室の前を誰か通らないか心配なのだ。人払いしているといっても、それがどれほど確実に守られるのかもわからない。
「今日は構うな。人はいない」
「ですが」
「膝を抱えていろ」
口を手で押さえられないように、開いた膝を自分で抱えさせられる。秘所が丸見えになるその格好に耐えられず、メルセデスは顔を背けて固く唇を引き結ぶ。
「んっ、く、ふぅっ……!」
シヒスムンドは構わずぐにぐにと包皮ごと中身を揉みしだく。メルセデスはあられもない声を漏らさないようにと必死に歯を食いしばって耐えた。
「あぁっ!」
だが、シヒスムンドが包皮に隠れた肉芽を露わにし、直接指で撫でたせいで、あっけなく悲鳴を上げてしまう。
痺れるような快楽がメルセデスの脳を打つ。
彼が戦地へ発って二か月半。それまで三日おきに疲労困憊するほど責め立てられていたのに、出征でぱったり途絶え、メルセデスの中には解消されない弱い疼きが蓄積されていた。そこへようやく与えられた刺激に体が歓喜し、過敏に反応している。
「あっ、だめっ、強すぎ、ます……!」
肉芽を直に摘まみつつ、中に侵入した指が弱いところを無遠慮に圧迫する。痛みはなく、むしろ強い快感により、体が以前のすぐ絶頂を迎える状態へ押し上げられてしまう。それが少し怖くて思わず拒絶の言葉を漏らす。
「お前のだめは、もう聞き入れずともよいのではなかったか」
「な、んの話ですか……。あうっ」
愛液で濡れそぼり、滑りの良くなった膣へ次は人差し指も挿入される。
「あぁっ、はぁ、ああッ」
抗議もできないほど、肉芽への愛撫が激しく執拗に変わる。強弱をつけて擦り、摘まみ、絶え間なく刺激が与えられると、それに応じてメルセデスの喉からは意味のない言葉が出てくる。
「ひあぁっ!」
三本目の指を足したところで、次はざらついたものに肉芽をこすられ、あまりの快感にメルセデスは背筋を浮かせ、思わずシヒスムンドを見た。
するとシヒスムンドは、メルセデスの肉芽へ舌を這わしているところであった。
「相変わらずこれが一番好きだな」
「はぁっ、あっ、閣下……!」
「名前」
「んっ、ごめんなさい、シグっ……」
不満げな声にすぐ訂正するも、シヒスムンドの気は収まらないようで、膣内でうごめく指と、むき出しにされた肉芽への刺激が強くなり、快感がメルセデスの意識を白く塗りつぶしていく。
「あっ、はぁっ、お、かしく、なるっ、あぁっ!」
「おかしくない。何と言うか、教えただろう」
「あんっ、は、はいっ、いくっ、いき、そうです……!」
「いい子だ」
じゅっと音を立てて、肉芽が強く吸い上げられた。
「ああああッ!」
メルセデスの足がぴんと張り、体がびくびくと痙攣する。痙攣に合わせ、膣から蜜が数回あふれ出た。
「は……、ん……」
まだ波の引かない中、深く口づけられ、肉厚な舌が口内に押し入ってくる。絶頂を迎えた直後で反応できないため、一方的に舌を食われているようだった。
そう繰り返しながら、これまでになく情熱的にメルセデスの全身へ口づけが落とされていく。お互いの着衣はベッドの外へ放り出されていた。メルセデスのドレスはしっかり後で着せてくれるという、一方的な約束で剥ぎ取られた。
今までは、メルセデスが押し倒される格好ばかりだったが、今回はシヒスムンドの足を跨ぐように膝立ちにさせられている。
命じられて、乳房をシヒスムンドが口にできるほど体を寄せるが、膝立ちのメルセデスには体を離す選択もあるわけで、それがまるで乳房を見せつけたくて自ら体を密着させているようで、羞恥を煽った。それも意図してのことらしく、シヒスムンドは満足げだ。
これまでは薄暗い寝所だけでしか肌を重ねてこなかった。こんな昼間の陽光の差し込む明るい場所で見られるのは初めてで、メルセデスは恥ずかしくて仕方がない。
すでに長い時間弄ばれた乳頭は、どちらも濡れそぼって赤く立ち上がっている。
「あっ……!」
そこへ軽く歯を立てられて、メルセデスは上ずった声を上げた。思わずシヒスムンドの肩を押して体を離すが、体勢を崩してしまい、尻餅をつくように後ろへ倒れてしまった。
結果的に、シヒスムンドの膝に座り、秘所を彼の方へ晒す格好になっている。
「メルセデス。どうしてほしいか口にしろ。次はここに触れてほしいのか?」
腿の内側へ手を滑らせ、メルセデスの倍はありそうな太い中指が、ゆっくりと膣に埋め込まれる。
「はあぁ……」
そこへ何かが入るのは久々で、圧迫感を逃がそうと息を吐くメルセデスだが、漏れ出るその声からは快感を得ていることを隠しきれない。
何度か指の抜き差しを繰り返され、その都度ニチニチと粘度のある水音が立った。
「まだここは弄ってやっていないが、中はしっかり濡れているな」
そう言ってシヒスムンドは、まだ包皮に覆われた粒を、皮の上から摘んだ。
「んっ!」
メルセデスの足が跳ねる。
これ以上の刺激を知っているため、少し物足りなく感じた。
膝をすり合わせているのを見咎め、シヒスムンドが意地の悪い顔で笑う。
「直接触ってほしいか?」
「だめ、です……」
「なぜだ」
「声が、抑えられなくて……」
後宮では廊下が共用だからと随分気を使った。あれは夜中なので廊下に人の往来などなかったが、今は昼間だ。メルセデスはシヒスムンドの私室の前を誰か通らないか心配なのだ。人払いしているといっても、それがどれほど確実に守られるのかもわからない。
「今日は構うな。人はいない」
「ですが」
「膝を抱えていろ」
口を手で押さえられないように、開いた膝を自分で抱えさせられる。秘所が丸見えになるその格好に耐えられず、メルセデスは顔を背けて固く唇を引き結ぶ。
「んっ、く、ふぅっ……!」
シヒスムンドは構わずぐにぐにと包皮ごと中身を揉みしだく。メルセデスはあられもない声を漏らさないようにと必死に歯を食いしばって耐えた。
「あぁっ!」
だが、シヒスムンドが包皮に隠れた肉芽を露わにし、直接指で撫でたせいで、あっけなく悲鳴を上げてしまう。
痺れるような快楽がメルセデスの脳を打つ。
彼が戦地へ発って二か月半。それまで三日おきに疲労困憊するほど責め立てられていたのに、出征でぱったり途絶え、メルセデスの中には解消されない弱い疼きが蓄積されていた。そこへようやく与えられた刺激に体が歓喜し、過敏に反応している。
「あっ、だめっ、強すぎ、ます……!」
肉芽を直に摘まみつつ、中に侵入した指が弱いところを無遠慮に圧迫する。痛みはなく、むしろ強い快感により、体が以前のすぐ絶頂を迎える状態へ押し上げられてしまう。それが少し怖くて思わず拒絶の言葉を漏らす。
「お前のだめは、もう聞き入れずともよいのではなかったか」
「な、んの話ですか……。あうっ」
愛液で濡れそぼり、滑りの良くなった膣へ次は人差し指も挿入される。
「あぁっ、はぁ、ああッ」
抗議もできないほど、肉芽への愛撫が激しく執拗に変わる。強弱をつけて擦り、摘まみ、絶え間なく刺激が与えられると、それに応じてメルセデスの喉からは意味のない言葉が出てくる。
「ひあぁっ!」
三本目の指を足したところで、次はざらついたものに肉芽をこすられ、あまりの快感にメルセデスは背筋を浮かせ、思わずシヒスムンドを見た。
するとシヒスムンドは、メルセデスの肉芽へ舌を這わしているところであった。
「相変わらずこれが一番好きだな」
「はぁっ、あっ、閣下……!」
「名前」
「んっ、ごめんなさい、シグっ……」
不満げな声にすぐ訂正するも、シヒスムンドの気は収まらないようで、膣内でうごめく指と、むき出しにされた肉芽への刺激が強くなり、快感がメルセデスの意識を白く塗りつぶしていく。
「あっ、はぁっ、お、かしく、なるっ、あぁっ!」
「おかしくない。何と言うか、教えただろう」
「あんっ、は、はいっ、いくっ、いき、そうです……!」
「いい子だ」
じゅっと音を立てて、肉芽が強く吸い上げられた。
「ああああッ!」
メルセデスの足がぴんと張り、体がびくびくと痙攣する。痙攣に合わせ、膣から蜜が数回あふれ出た。
「は……、ん……」
まだ波の引かない中、深く口づけられ、肉厚な舌が口内に押し入ってくる。絶頂を迎えた直後で反応できないため、一方的に舌を食われているようだった。
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