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人間編
54:嫌ではない(1) *
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妊娠の可能性のある性交を匂わせても、メルセデスから特に嫌悪感は見えない。
片手を足の間へ滑り込ませると、腿がびくりと震え、秘所は期待するように濡れている。
「あッ」
足を開かせて割れ目へ舌を這わせれば、メルセデスは上ずった声を漏らし、体を震わせる。
逢瀬の回数を重ねるごとに、メルセデスはより敏感で淫らになってきていた。
初回のような羞恥による緊張は消え、与えられる快感を素直に受け止める体に変わっている。
秘所全体を下からなぞるようにゆっくり舐め、一番好きな肉芽の手前でやめてやれば、もどかしそうに蜜口が僅かにひくついた。
「はぁっ、閣下……。もっと、してください……」
はじめに感想、要望、絶頂を迎える前を申告するよう教え込んだところ、どこが感じるのか、何が好きなのかよくわかり、ならばこうしてやろうと応えるうちに、開発が捗ってしまった。
「どちらに欲しいんだ?」
芯の収まる包皮を食むように押したり、膣の浅いところへ舌を忍び込ませたりすると、メルセデスはもっと欲しいとでも言いたげに、腰をわずかに浮かせる。
「ひぅっ……。どちらも、欲しいです……」
「いいだろう」
「ん、はぁ……!」
ずぬ、と涎を零す蜜口へ指を根本まで沈み込ませると、メルセデスからは恍惚としたため息が漏れ、膣壁はまだ入れたばかりにもかかわらず、シヒスムンドの指を締め付けながら更に潤む。
「あ、んっ、ん! き、もち、いい、です」
中のざらついたところを指の腹で刺激しつつ、包皮を剥いた肉芽を舌先で柔く突いてやる。見る間に充血したそれを舌や唇で絶え間なく弄べば、埋め込んだ指から手の甲にまで、溢れた愛液が伝っていく。
「はぁっ、あっ、も、もう、きて、しまいます……!」
順を追って三本に増やした指をばらばらに蠢かせ、まとわせた粘液で卑猥な音を立てるうちに、メルセデスが早々に音を上げた。
「いいぞ、好きなだけ感じろ」
肉芽を吸ってやると、強い快感に体を跳ねさせ、メルセデスは限界に達した。
「あっ、い、いくっ、い――!」
メルセデスはシーツを握りしめ、足先をぴんと張って絶頂を迎える。
咥えた指を強く締め付けながら、中はびくびくと痙攣を繰り返す。
やがて波が収まって脱力した。体は溶けきっており、淫唇も赤く充血し、膨らんだ肉芽は包皮から少し覗いている。この先に進める準備は十分にできているように見えた。
「はぁ、はぁ……。閣下、触れさせてください……」
「ああ」
手を伸ばすメルセデスの隣へ寝ころび、しっとりと湿る体を抱き寄せる。メルセデスは徐々にシヒスムンドに触れたがるようになってきていた。
「閣下……」
シヒスムンドの胸に頭を預け荒い息を整えるメルセデスは、その敬称を大事そうに呼ぶ。
だがそれはシヒスムンドの名ではない。他にその敬称で呼ばれる者は複数存在する。それが不満に感じた。
片手を足の間へ滑り込ませると、腿がびくりと震え、秘所は期待するように濡れている。
「あッ」
足を開かせて割れ目へ舌を這わせれば、メルセデスは上ずった声を漏らし、体を震わせる。
逢瀬の回数を重ねるごとに、メルセデスはより敏感で淫らになってきていた。
初回のような羞恥による緊張は消え、与えられる快感を素直に受け止める体に変わっている。
秘所全体を下からなぞるようにゆっくり舐め、一番好きな肉芽の手前でやめてやれば、もどかしそうに蜜口が僅かにひくついた。
「はぁっ、閣下……。もっと、してください……」
はじめに感想、要望、絶頂を迎える前を申告するよう教え込んだところ、どこが感じるのか、何が好きなのかよくわかり、ならばこうしてやろうと応えるうちに、開発が捗ってしまった。
「どちらに欲しいんだ?」
芯の収まる包皮を食むように押したり、膣の浅いところへ舌を忍び込ませたりすると、メルセデスはもっと欲しいとでも言いたげに、腰をわずかに浮かせる。
「ひぅっ……。どちらも、欲しいです……」
「いいだろう」
「ん、はぁ……!」
ずぬ、と涎を零す蜜口へ指を根本まで沈み込ませると、メルセデスからは恍惚としたため息が漏れ、膣壁はまだ入れたばかりにもかかわらず、シヒスムンドの指を締め付けながら更に潤む。
「あ、んっ、ん! き、もち、いい、です」
中のざらついたところを指の腹で刺激しつつ、包皮を剥いた肉芽を舌先で柔く突いてやる。見る間に充血したそれを舌や唇で絶え間なく弄べば、埋め込んだ指から手の甲にまで、溢れた愛液が伝っていく。
「はぁっ、あっ、も、もう、きて、しまいます……!」
順を追って三本に増やした指をばらばらに蠢かせ、まとわせた粘液で卑猥な音を立てるうちに、メルセデスが早々に音を上げた。
「いいぞ、好きなだけ感じろ」
肉芽を吸ってやると、強い快感に体を跳ねさせ、メルセデスは限界に達した。
「あっ、い、いくっ、い――!」
メルセデスはシーツを握りしめ、足先をぴんと張って絶頂を迎える。
咥えた指を強く締め付けながら、中はびくびくと痙攣を繰り返す。
やがて波が収まって脱力した。体は溶けきっており、淫唇も赤く充血し、膨らんだ肉芽は包皮から少し覗いている。この先に進める準備は十分にできているように見えた。
「はぁ、はぁ……。閣下、触れさせてください……」
「ああ」
手を伸ばすメルセデスの隣へ寝ころび、しっとりと湿る体を抱き寄せる。メルセデスは徐々にシヒスムンドに触れたがるようになってきていた。
「閣下……」
シヒスムンドの胸に頭を預け荒い息を整えるメルセデスは、その敬称を大事そうに呼ぶ。
だがそれはシヒスムンドの名ではない。他にその敬称で呼ばれる者は複数存在する。それが不満に感じた。
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