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人間編
46:最後までしない(2) *
しおりを挟む「わあ、こりゃあまた、真っ暗だなあ。うん、うん。なるほどなるほど。はいはいはいはい。面白いじゃあないか……!」
アステオ聖教支援院正面の広場。そこに男は立っていた。
真夜中。草葉を揺らす風に紛れ、奇妙な笑い声を上げながらのらりくらりと歩いていた。
この笑い声を聞く者がいれば、彼の正気を疑うだろう。そうだ。彼は正気では無い。
肩に乗せた棒状で木製の鈍器には大量の鉄片が差し込まれている。先端に行くに連れて厚みを増すその鈍器を、ある国のものはバットなどと呼んだ。それを彼は知らない。己で勝手に付けた呼称は『アルテミ・ウェポン』。彼曰く究極の武器と。
「あっははは! これがどうだい! 中々の扱い心地だなあ!」
彼はとても楽しそうだった。『アルテミ・ウェポン』で背の高い雑草を薙いで笑う。この成人男性が正気な訳が無かった。
薙がれた草むらから数匹の虫が飛び立った。それを嬉々として『アルテミ・ウェポン』で叩き潰した。地を這い逃げる虫を足で踏み潰した。そのまま彼は走り出した。『アルテミ・ウェポン』をどこまでも過信する彼は、それを全力で振り下ろし、伴う風の刃が近くの木の枝をこそぎ取る。
「いやはやいやはやしかしながらこれはこれは……」
このまま彼をこの場に置いておけば、支援院から背の高い植物は根絶やしにされる可能性すらあった。しかしそれを阻止する者はいない。
彼は限りなく自由であった。これからの激動にだって、彼はこんな感想をこぼすばかりである。
「――とってもとっても楽しいことが……起きそうだあ」
粘つくような卑しい響きが、広場の風に巻かれるのだった。
* * *
「――エデン?」
それはかつての約束に刻まれた名だった。
黒いローブを着る彼を見た瞬間、私の中に湧いた文字列は何の考えもなしに、ぽつりとこぼれた。その相貌はまさしく彼そのもので、言い終わってようやく、私はそれの意味するものに思い至ったのだ。エデン。子供の頃に憧れた人で、私の村を焼いた人。私の中に何かが降って湧いた。
「どうしてあんたが――「――はあ? 誰のことだよ。勝手に知らん名前つけんじゃねーよばーか! 俺の名前はな、ディランってんだよ!」
しかし彼は、その幼い顔を憎たらしく歪ませて、自分の名前がディランだと言い張った。
え、なにコイツむかつく顔してるわね。ていうか馬鹿って言った?
「馬鹿って何よ馬鹿って! 紛らわしい顔してんじゃないわよ馬鹿!」
「はあああああ!? 馬鹿っていう方が馬鹿なんだぞばーか! つーか紛らわしい顔って何だよばーかばーか! ぶあ~かああああ!」
「落ち着けディラン。その理論で言えば君は彼女の五倍馬鹿だぞ」
「ふ、ふたりとも落ち着いて下さい。クィルナも、ワタクシから説明しますから!」
より壮絶な言い争いに発展しかけたところ、黒いローブの男――ディランを、眼鏡の男が宥める。そしてそんな彼らを見たからか、アリスさんもまた私を宥めようと、声をかけた。
「アリスさん! 探したんだから! どうして何も言わずにいなくなるのよ!」
「ごめんなさいクィルナ……。これには事情がありまして」
「事情って?」
「それ、は……」
自らが口にしたことを言及され、胸に手を当てて途端に目を泳がせる。場を収めようとよく考えずに口走っただけみたいだった。言わなければならないことがあるようだが、それを言ってはいけないような。
アリスさんのそんな様子にやきもきしていると、「クィルナ」と私の名前を呼ぶ声がした。
「そこから先は僕から説明させてもらう」
「……誰なのよあんたは。なんで私の名前知ってんの」
私の名前を呼ぶのは眼鏡をかけた男。背丈や顔付きからしても彼はまだ未成熟な子供に見えた。真面目腐った表情で真っ直ぐこちらを見つめる。その並々ならぬ眼力に気圧されそうになる。
「僕の名前はタルファ。訳あってここ、アステオ聖教支援院の相談役のようなものをしている。君の名前だってそこの……アリスから聞いただけだ。知っていたって特別なことじゃないだろう」
タルファと名乗った眼鏡の男は、自らを支援院の相談役と言った。しかしそれならそれで、合点の行かない部分も多くある。
「相談役って……私ずっとここにいるけど聞いたことないわよ。タルファなんて名前」
「ああ、それもそうだ。つい最近のことだからな。街でマイグリーから現状を聞いてやって来た次第だ」
「へえ。おかしな話ね。あんたみたいな子供が相談役ってこと? それも、こんなガキと一緒なんてね。そんなのポロロッカさんで十分だったはずよ」
「……ん? ガキってまさか俺のこと言った?」
突然流れ弾に撃たれたディランが何かを言っているが、それに取り合わず続ける。
「それに、本当にちゃんとした相談役ってことなら、こんなところでコソコソしないで本館の応接間で話しなさいよ! どんだけ探したと思ってんのよ!」
ここはみんなの暮らす本館から離れた礼拝堂。それの中でも隠されるようにして伸びる廊下の先にあった知らない部屋。そんなところで集まって秘密の話なんて、とんでもなく怪しい。彼は間違いなく嘘を吐いている。
「――一体あんた達何者よ! アリスさんとどういう関係!?」
そうやって彼らの正体を言及した。
「……」
そうするとタルファと名乗った彼は、顎に手をやって考える。今尚こちらを射抜く視線は、私の全てを無遠慮に値踏みする不気味なものにも感じられた。そんな不安感が辺りを満たす時間が過ぎ、ようやく彼は睫毛をしばたたかせながら息を吐いた。
「……なるほどな。まあ、ここが見つけられることは想定外だった。ここまで来られた以上、謀る必要も、無いか」
彼がそう言った瞬間、その緊張が和らいだように感じられた。
「じゃあ……」なんて少しの安堵を湛えて私は彼に正体を尋ねようとした。しかし、彼はこちらに手のひらを向ける仕草一つでもってそれを打ち払った。
「――勘違いをするな、クィルナ・ミティナ。これは苦しい嘘を吐くことをやめただけだ。僕らの正体を明かす気は一つも無い。君と僕らの間には依然、深い溝が横たわることを忘れるな」
「……なによ、それ」
冷たい言葉だった。タルファを嘘を取り繕うことをやめ、徹底した拒絶を選んだ。それはもう決して超えられない壁を隔てるのと同じだった。
それが本当だと示すが如く、タルファは私のこぼした呟きにすら取り合わず、アリスさんへ向けた言葉を発した。
「君も注意してくれ。本来僕らは見つかるべきではなかった。ルルティア様の件もあったとはいえ、クィルナを一人置いて来たのは君の失敗だ」
「……ごめんなさいタルファ」
「まあまあ、もう言ってもしょうがないんだろ? 道は外れちまってんだからさ、失敗くらいするって」
「それもそうだな。それより、これからどうするかだが……」
そうやって私に見切りをつけた三人はまた、私が来る前みたいに話を始めた。
……どういうことよ。どうなってんのよ。私が眠ってから、この支援院はどうなっちゃったのよ。
レリィナは足を怪我したらしい。私とレリィナが巻き込まれた流星ってやつに吹き飛ばされて、私は眠った。そしてレリィナは足の骨を折った。それからずっと杖をついて生活していたらしい。
新入りが増えたらしい。私が眠ってすぐ、新しい子が支援院にやって来たらしい。彼女は天輪丸と名乗り、溌剌として態度ですぐに馴染んだとか。髪の毛は私と同じで白金色。
カティ姉が恋をしたらしい。お相手はポロロッカさんの孫のウェイドとかいう人。なんでもレリィナの杖を作った人だとか。とっても器用でとっても優しいとか。カティ姉の惚気話は病み上がりだからとか関係無く鬱陶しかった。だけど私が眠ってる間に初めて来た人だったから、ほとんど知らない。だからイマイチピンと来ない。
複数人が行方不明になったらしい。私が眠っている間にレリィナとリンディーとラパムとユウと天輪丸がいなくなったらしい。レリィナはともかく、リンディーとラパムなんて大人しいのまでいなくなるなんて、想像がつかない。ユウに関しては目覚めてから見てないのに名前すら聞かない。天輪丸にしたって、来て早々行方不明なんておかし過ぎる。
天使の記憶が宿ったらしい。彼らの失踪直後、支援院に残った子供達みんなに天使の記憶が宿ったらしい。何それって感じ。だけどみんな悪魔がどうとか寝言で呻いている。未だ目覚めない彼らはきっと、記憶の主である天使が味わった苦しみを味わっている。
カティ姉とウェイドが居なくなった。私が知らない間に現れて、消えた人が二人もいる。それだけでもおかしな話なのに、みんなが目覚めないままの状況で、カティ姉まで居なくなった。アリスさんを探すために支援院内を隈なく捜索したけど、見つからなかった。レリィナやリンディーが居なくなった時もこんな感じだったのだろうか。
まるであの日の流星が皮切りであったかのように、この支援院は色んなことに見舞われた。私がずっと過ごして来た場所で、私の知らない間に、私の居場所は崩れ始めた。それはかつて私の故郷が燃えた時と同じだ。私はなんでも無い日々を過ごしていた。それなのに目を覚ましたら、全部が崩れていた。村が嫌な匂いを伴って崩れた。家がママを伴って崩れた。ディニの頬が風に撫でられて崩れた。私の記憶も、心を守るためだったのか知らないけど崩れた。そうやって何もかもが無くなった。そうやってカルニィルの村の私は崩れ去った。そして今の私が始まった。
音を立てている。私の居場所が音を立てて崩れ始めている。私の知らない間にまた、全部が崩れ去ろうとしている。それも完膚なきまでに着実に。
またなの? また全部無くなってしまうの?
『―クィルナ!! 立て! 早く!』
ディニがまた叫んでいる。私の手を取って、走り出そうと。
『――お前のことずっと好きだった。火事に気付いて、お前以外、全部、見ないで、お前だけを抱えて逃げた』
ディニがまたそんなことを言っている。私の方を見て真っ直ぐに。
そんな崩壊の記憶が蘇って、その絶望が私の心に広がる。それがこの先に待ち受ける未来なのかなと想像する。
そんな未来が確実にこの先に待ち受けているのだと、理解する――。
そしてそれが、避け難い現実であると、理解する――。
この世界がどんな姿であるのかを、理解――。
絶望と、いうものを――、
「――ふざっけんじゃないわよ」
そんな一言がふっとこぼれた。
「……」
「クィルナ?」
「ん? お?」
独り言ともとれるその呟きに、しかし三者は反応を示した。その声に宿る何かがそれをさせた。
「勘違い? 深い溝? そんなもの、知ったこっちゃ無いわよ」
その呟きに対して言葉を返すのはタルファ。やはり彼の視線は他者を射抜くように鋭く、クィルナに突き刺さる。
「……つまり、君は何が言いたい?」
その言葉はその者を試すが如く投げ掛けられる。それに「いい加減その態度もむかついてきたわね……」とこぼしつつ腕を組んだクィルナは――。
「あのね、舐めてんじゃないわよ。あんたに一々文句付けられなくたって、ちゃんとわかってんだから」
顎を持ち上げてきっ、とタルファを睨みつけた。確かな想いをぶつけるために。
「私の未来はきっと、最悪よ」
タルファはそんな一言に意表を突かれたようだった。目尻がピクリと動いた。
「私はこの世界に希望なんか微塵も感じちゃいない。だけどね、私この世界に生まれたのよ」
この世界に希望は無い。先の未来に救いは無い。
もう散々味わった。
故郷を焼かれたあの日、私は沢山失った。そして次に手に入れたものまで失おうとしている。
たかだか十数年生きただけでこんなにも色々あったのに、それでもこの世界は素晴らしいなんて言っていられるほど私の頭はお花畑じゃない。未来に希望が満ち溢れるなんて信じられるほど、私の頭は能天気じゃない。この世界に生まれてしまったから、この世界で生きるしかない。この世界に出来てしまった居場所を、守るしかない。
だから、この真面目腐り眼鏡野郎の問いに答えてやるとするならこうだ。
「つまり私が言いたいのはね、勘違いなんかしてないわよばーか! ってこと。あんたがどんなつもりだろうと私は私の居場所を守る。もう何も、失いたくないから」
泣いてなんかいられない。ただ泣いていたって救われないことを知っている。
そして私は、彼へ向けてこう言ってやる。
「あんたこそ、勘違いしてんじゃないの? あたしが簡単に諦めるか弱い女の子だって。それなら覚えておきなさい。クィルナ・ミティナは執念深いってことをね」
依然、睨みをタルファから外さず、更には人差し指まで差し向けてそう言ってやった。
「……」
いつの間にか、さっきまでの私と同じように腕を組んで、しかし変わらない眼力でこちらを射抜くタルファ。相変わらずの難しい真面目腐った顔で口を結んだようにしている。
「た、タルファ、喧嘩はおやめになってくださいね……?」
アリスさんが心配そうにタルファを宥めようとする。それにタルファはこれといった反応を返すでも無く、ぽつりとこぼすように言った。
「……君は、強いのだな」
「あったりまえよ。天使様が私を見てるのよ? へこたれる理由が無いわ」
もう絶望なんてしない。私は天使様に愛されているから。どれだけお先が真っ暗だろうと、あの日降り注いだエンジェル・ラダーを忘れることなんてできなかったから。
そして私のそんな返事を受け取った彼は――、
「く、くははは……!」
彼は笑い始めた。まるで抑えが聞かなくなったとでも言うに、溢れ出したような笑いだった。
「はは、はあ……ああすまない、嘲るつもりは、くく……無いんだが」
「はあ? 何笑ってんのよあんた。引っ叩くわよ」
「け、喧嘩はだめですってば……」
拳を上げてみる私を制そうと声を投げかけるアリスさんだが、実際にやるつもりは無い。なぜなら、彼の笑いが私の癪にさわるものではないとわかったから。
組んでいた腕が、お腹を抑えていただけだとわかるくらいに笑った彼も、やっと落ち着いたところでこちらに向き直って言った。
「……ふう。クィルナ・ミティナ。君は面白いな。いいだろう。先ほど言ったこと、訂正させてもらう」
そう言った彼は「こほん」とやり慣れた風な咳払いを一つ置いた。
「僕らと君との溝、君の意志に免じて少しだけ埋め立ててみようと思う。そうだな……“協力関係”、というのはどうだろう」
「きょうりょく……かんけい?」
「そうだ。僕らの現在の目的は……まあ、君と大差無い。この支援院を守ること。しかしこのまま君に噛み付かれるのも面倒だ。アリスと同じく、僕らと手を組んでみないか」
彼は手のひらを差し出し、こちらをまっすぐ見つめていた。その手を取るかどうか、それを試しているみたいに。
私はその手を取ろうとは思わなかった。それはただ、素直にこいつの提案に同意するのが癪だったから。だけど支援院を守らなくちゃいけないなら、こっちも多少は譲歩してやろうと思ったから、その手のひらをぱちんと引っ叩いてやった。
「いいわ。やったげる。心配性なアリスさんに免じてね」
アリスさんがずっと心配そうにこっちを見つめてくるものだから譲ってやったということにした。
「ああ、それでいい。改めて名乗ろう。僕はタルファ。正体不明の協力者だ。よろしく頼む」
再びそう名乗った彼は、やはり正体を明かさず、自己紹介を簡潔に済ませた。そして黒いローブの彼に視線を送る。
「……へ? ああはいはい。えーっと、俺はディラン。正体不明の協力者でえーっす。よろしくお願いしまあーっす」
視線を受け取った彼は、かなり棒読みかつムカつく顔で、タルファと同じような情報量の自己紹介をした。
それが終わったところで手をぱんと叩き注目を集めたタルファ。
「それじゃあ君に現在の状況と、次の目的を共有しておかなければならないな」
そう言って彼は簡潔に話した。今、私たちの置かれている状況と次に何をしようとしているのかを。
そして、それを聞き終わったところで出た私の一言はこれだった。
「はあ? 意味わかんないわ」
「……まあ、無理もないだろうな」
意味がわかんなかった。というのも、私の知らない間に支援院に来た天輪丸とか言う奴が暴れていたり、リンディーがなんかよくわからん奴だとか言っているから。
「えっと……その天輪丸とか言う奴の本名がペテロアって名前で、レリィナを攫って行ったから、それを連れ戻さなくちゃいけない。支援院で寝ている皆は、そのペテロアのせいであの夢を見る羽目になっている。リンディーは実はオルケノアとか言う人で、こっちも近々暴れる可能性があって、警戒しなくちゃいけない。んでもってユウはどっか行っちゃった、と」
「概ねそうだな」
「はああああ?」
なんっにもわかんない。訳のわからない状況の説明をされたらもっと訳がわからなくなったし。説明が下手とかそんなちゃちな話で無いのは確かだった。
「とりあえずよー、明日からどうすんのか決めねーとって話だったじゃんか元々さ。その内訳わかるようになるだろ。話進めようぜー」
そんな声が聞こえてそっちを見てみれば、耳やら鼻やらほじくり回すディラン。こいつ見る度にイラっと来るわね。いや、これは何というか、クラ、クラ、く、ら……。
「おい」
「ク、クィルナ!」
「ちょ、ちょ、はあ?」
ディランに文句を一つ垂れてやろうと思ったところだった。途端にグラつき始めた視界がどうしてそうなったのか、私にはすぐにわかった。
「そういえば私、いつもならもう……寝てる時間……」
そうやってようやくこの日、私は眠りに就いたのだ。
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