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人間編
45:申告制(3) *
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シヒスムンドはメルセデスの乳房を揉みしだきながら、先端を舌で転がしたり、つついたりする。時折様子を窺うように視線を投げかけてきて、メルセデスはその都度背中がぞくりとしびれるように感じた。
「はぅっ……」
歯が当たる程度に弱く噛まれ、思わず声を上げてしまう。
「何か感じるか?」
体のすぐそばでシヒスムンドがしゃべるので、低い声が腹部にじわりと響くようだ。
「すごく、熱いです。閣下の触れたところが……。あと、くすぐったいような、なんだかぞくぞくします」
「そうか」
シヒスムンドの目が、満足げに細められる。
舌が乳頭から離れ、胸元から首へ上がってくる。
うなじの耳の下あたりをねっとりと舐められ落ち着かなく感じながら、眼前にシヒスムンドの頭があると気づき、なんとなくその黒髪へ鼻先を寄せる。ほのかに汗のにおいと、普段は弱くしかしない彼自身の匂いが濃く香った。
いつの間にかシヒスムンドの舌の動きは止まっていたのだが、メルセデスは気づかず彼の香りをゆっくり吸い込んで、自分の心の落ち着きを感じていた。
やがて腿に置かれていた手が、膝を割り開かせるように内ももへ滑り込んだ。その隙間にシヒスムンドの体が押し入り、メルセデスは足を閉じられなくなる。
次いで秘所を指で撫で上げられて、メルセデスは腰を浮かした。
「はぁっ、そんな……」
自分でもそんな触り方をしたことのない場所である。
それよりメルセデスが焦ったのは、自分のそこがいつの間にか粘液で濡れていて、シヒスムンドの指の滑りがよかったことだった。
「ちゃんと、毎日入浴は欠かしていないのですが……」
メルセデスは思わず顔を両手で覆ったが、すぐシヒスムンドにより腕をまた上に戻される。シヒスムンドは少し笑っていた。
「ここは情感が高まると濡れてくるものだ。心配するな」
「情感……?」
「俺が触れたことで、お前が快感を得たということだ」
「快感ですか……。んっ、あ、そこはっ……!」
今一つ理解できていないメルセデスだったが、シヒスムンドがまた秘所をなぞり、前寄りのある箇所を集中的に指で責め始めたため、思考が霧散した。
何か小さな固い芯のようなものを、皮の上から優しい指使いで刺激を与えられる。その未知の感覚は強烈で、触れられるたびに、下腹部に甘い疼きをつのらせていく。メルセデスはこれが快感なのだと理解した。
「足を開くぞ」
シヒスムンドが体を起こし、メルセデスの膝を寝具につくほど持ち上げて開かせた。
「あっ、こんな格好……!」
股が大きく開かれ、陰部がシヒスムンドの眼前へ差し出されている。濡れたそこが空気に晒されひやりとする。
「今は俺しかいない。恥ずかしがる必要はない」
つい身じろぎする体を押さえ込んだシヒスムンドがそこへ両手を伸ばしてから、先ほどまでのことはまだ序の口であったと思い知る。
「やっ、ああっ!」
包皮を持ち上げむき出しにされた芯に、すぐ下からの分泌液を塗りこめられた。
そしてそれを指で円を描くように撫でられる。皮の上からよりも強烈な快感は、脊椎を走り、脳に直接届くようだった。
跳ねて逃げようとする腰をぐっと抱え込まれ、まったく身動きができない。
「あっ、か、閣下ぁ。そこ、すごく、変ですっ。わたし、うぅ、おかしく、なりそう、で……!」
「受け入れればいい」
「そんな。んあぁっ!」
枕を掴んで耐えようとしていると、指ではない、熱くざらついた何かに芯を撫でられ、指よりも良すぎる快感に悲鳴を上げてのけ反る。
見れば、シヒスムンドの顔が秘所の前にある。メルセデスは何で擦られたのか理解してしまった。
「か、閣下! そんな不浄の場所を、ああ、なんてこと……」
本当にこれが彼のやりたいことで、性的欲求を満たせるのだろうかと疑わざるを得ない。
「はぅっ……」
歯が当たる程度に弱く噛まれ、思わず声を上げてしまう。
「何か感じるか?」
体のすぐそばでシヒスムンドがしゃべるので、低い声が腹部にじわりと響くようだ。
「すごく、熱いです。閣下の触れたところが……。あと、くすぐったいような、なんだかぞくぞくします」
「そうか」
シヒスムンドの目が、満足げに細められる。
舌が乳頭から離れ、胸元から首へ上がってくる。
うなじの耳の下あたりをねっとりと舐められ落ち着かなく感じながら、眼前にシヒスムンドの頭があると気づき、なんとなくその黒髪へ鼻先を寄せる。ほのかに汗のにおいと、普段は弱くしかしない彼自身の匂いが濃く香った。
いつの間にかシヒスムンドの舌の動きは止まっていたのだが、メルセデスは気づかず彼の香りをゆっくり吸い込んで、自分の心の落ち着きを感じていた。
やがて腿に置かれていた手が、膝を割り開かせるように内ももへ滑り込んだ。その隙間にシヒスムンドの体が押し入り、メルセデスは足を閉じられなくなる。
次いで秘所を指で撫で上げられて、メルセデスは腰を浮かした。
「はぁっ、そんな……」
自分でもそんな触り方をしたことのない場所である。
それよりメルセデスが焦ったのは、自分のそこがいつの間にか粘液で濡れていて、シヒスムンドの指の滑りがよかったことだった。
「ちゃんと、毎日入浴は欠かしていないのですが……」
メルセデスは思わず顔を両手で覆ったが、すぐシヒスムンドにより腕をまた上に戻される。シヒスムンドは少し笑っていた。
「ここは情感が高まると濡れてくるものだ。心配するな」
「情感……?」
「俺が触れたことで、お前が快感を得たということだ」
「快感ですか……。んっ、あ、そこはっ……!」
今一つ理解できていないメルセデスだったが、シヒスムンドがまた秘所をなぞり、前寄りのある箇所を集中的に指で責め始めたため、思考が霧散した。
何か小さな固い芯のようなものを、皮の上から優しい指使いで刺激を与えられる。その未知の感覚は強烈で、触れられるたびに、下腹部に甘い疼きをつのらせていく。メルセデスはこれが快感なのだと理解した。
「足を開くぞ」
シヒスムンドが体を起こし、メルセデスの膝を寝具につくほど持ち上げて開かせた。
「あっ、こんな格好……!」
股が大きく開かれ、陰部がシヒスムンドの眼前へ差し出されている。濡れたそこが空気に晒されひやりとする。
「今は俺しかいない。恥ずかしがる必要はない」
つい身じろぎする体を押さえ込んだシヒスムンドがそこへ両手を伸ばしてから、先ほどまでのことはまだ序の口であったと思い知る。
「やっ、ああっ!」
包皮を持ち上げむき出しにされた芯に、すぐ下からの分泌液を塗りこめられた。
そしてそれを指で円を描くように撫でられる。皮の上からよりも強烈な快感は、脊椎を走り、脳に直接届くようだった。
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「あっ、か、閣下ぁ。そこ、すごく、変ですっ。わたし、うぅ、おかしく、なりそう、で……!」
「受け入れればいい」
「そんな。んあぁっ!」
枕を掴んで耐えようとしていると、指ではない、熱くざらついた何かに芯を撫でられ、指よりも良すぎる快感に悲鳴を上げてのけ反る。
見れば、シヒスムンドの顔が秘所の前にある。メルセデスは何で擦られたのか理解してしまった。
「か、閣下! そんな不浄の場所を、ああ、なんてこと……」
本当にこれが彼のやりたいことで、性的欲求を満たせるのだろうかと疑わざるを得ない。
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