真柴さんちの野菜は美味い

晦リリ

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 雨は突然フロントガラスを叩きだし、やがてワイパーを最速にしても見通しが悪くなるほどの豪雨になった。
 いつもは二時間半ほどかかる多馬村への道は、悪路を極めていた。山肌に沿って作られた細い道路は舗装がされていても雨で滑れば崖下へ一直線だ。無暗にスピードを出すことも出来ないうえ、豪雨に遮られて前方からくる対向車のヘッドライトすらあやふやになってしまう。それでもどうにか車を走らせた阿賀野が多馬村に到着したのは、夜の十時を回った頃だった。
 車内で流していたラジオではひっきりなしに台風についての報道がされている。予報よりも幾分か速度を落としたせいで、台風が当たるのは翌朝になるとのことだった。
 真柴からの電話を、阿賀野は結局のところ折り返さなかった。
 間違いならそれで構わないし、用事があるならそれでもいい。
 ただ、電話の一本でいちいち悩むくらいなら、もう会いに行ってしまえと思った。
 須藤と副島には連絡をした。これから真柴のところへ向かう事、明日は午前中に台風が最接近するようだったら、会社は一日休みにすること、系列店舗への連絡は阿賀野が行うことなど事細かに伝えると、副島は頑張ってくださいと言ってくれ、須藤は今から行くなんで馬鹿ねと大笑いしながら送り出してくれた。
 真柴は間違いなく阿賀野の運命のつがいだと感じているが、なぜこんなにも自分が執着するのかがわからない。少なくとも、台風の近付く夜に車を飛ばして山奥に入っていくなど、いつもの自分なら馬鹿げていると一笑に付したはずだった。
 けれど今、阿賀野は間違いなく山奥へ車を進めている。いつもはのどかな多馬村も、夜半という事もあって暗く、わずかな街灯が雨に濡れてぼうっと光っていた。
「真っ暗だな…」
 数が少ないとはいえ、村の中には民家もあり、街灯もある。けれど真柴の家に続く山道には、灯りなどない。対向車など来ようはずもないので、ヘッドライトをあげた状態で走って、ようやく到着した。
 真柴の家は、真っ暗だった。十一時前だが、もう眠ったのだろうかと思いつつ車内から電話をかけてみる。呼び出し音は鳴るものの、応答は返ってこない。どうすべきかと考えながら、とりあえずと家の傍に車を停めた阿賀野は、ドアを開けた次の瞬間には、弾かれるようにバタンと強く閉めなおした。
 強い雨風はあっという間にその場の空気をかき乱していくはずなのに、濃厚すぎるほどに強い匂いが鼻を突いたのだ。
 紛れもないオメガの匂い。それも、発情期に入ったオメガの匂いだ。
 咄嗟にキーレスのボタンをぐいぐいと連打して鍵を締め、同時にコンソールボックスを開ける。中に入っているのはアルファの抑制剤だ。それもかなり強めのもので、処方を頼んだ医者にも服用する時は必ず一錠でと言われているものだった。
 しかし、濃密な匂いはドアを開けた一瞬で車内に滑り込んでいる。それだけでも下腹に熱が集まり、握った拳が震えるほどの衝動が脳を揺さぶる。
「……くそっ」
 口腔に唾液が溜まり、犬歯が疼くような気さえする。
 アルファがオメガをつがいにする時は、そのうなじに噛みついて歯型を残すのだ。今まさに、阿賀野は一度も触れたことのない真柴のうなじに歯を突き立てたいと思った。
 ピルケースのボトルを力任せに開け、手のひらにこぼれ出した三錠を奥歯で噛み砕いた後、一気に煽る。そのまま水で流し込んで、深呼吸を繰り返した。
 やがて、噛み砕いたり舐めたりして服用するタイプではない薬は、噛み砕いて摂取したことでてきめんに効果を発揮し始めた。
 皮膚の下を暴れ回っていた熱と劣情が劇的なほどに落ち着きを取り戻していく。さすがに服用しすぎたのか、くらくらとした眩暈は感じたが、それほどひどいものではない。
 五分ほど待ったが、軽微な眩暈以外は特に吐き気やだるさは感じない。もしかしたらこれから症状があるかもしれないが、早く外に出たかった。
 いくら匂いが強くても、屋内にいれば外まで匂いが漏れることはないはずだ。けれど、これほどまでに濃密な匂いがするという事は、発情状態の真柴が屋外にいるということだ。放ってはおけない。
 一度深く深呼吸をして肩の力を抜き、阿賀野はピルケースの抜き取られたコンソールボックスの中から小箱を取り出した。
 手のひらに載るほどの小さなものだが、少しばかり重い。綺麗に施されたラッピングを無造作に破いて箱を空けると、中には阿賀野が注文して作らせた首輪が入っていた。
 普段から阿賀野は車内に抑制剤と避妊具、簡易首輪を置いている。それは誘いを受けた時につがい契約を結んでしまわないようにするためのもので、いわばそれは阿賀野が自らのつがいの座を空席にしておくための防御として常備しているものだった。
 けれどこれは違う。
 抑制剤を飲んでいても、効力がきれたり匂いの影響が強すぎれば、理性を失ってうなじを噛みかねない。それを防止し、真柴の同意の元でつがいに迎えるためのものだ。それはいわば、阿賀野のアルファとしての体面と、真柴の意思を尊重するためのものだった。
 首輪を片手に、阿賀野は車外へ出た。豪雨は相変わらずで、あっという間にずぶ濡れになってしまったが、興奮で火照った体には心地よい。
(こっちじゃない…あそこだ)
 風と雨でも掻き消されない強い匂いが、阿賀野の本能を誘う。首輪を握りしめたまま、玄関のあたりからは見えづらい位置に立っている作業場のような建物にじりじりと近づいた。
 玄関より少し歩いたところにある大きなガレージは、シャッターが半ば降りていたが、人が通ることが出来る程度には開いていて耕運機やバケツ、鍬など普段の農作業で使っているものが見えた。
 一見してなんの変哲もないガレージだが、そこから匂いは漂ってくる。
 この向こうに、真柴はいる。
 ごくりと生唾を噛んで、阿賀野はシャッターをくぐった。
「……真柴、くん」
 倉庫内には、普段使っているらしい軽トラなどの大物から、肥料の袋、畑仕事の道具などが保管されている。その中で、隅の方で山積みになっている藁の中から匂いがしていた。
「真柴くん、そこにいるんだろう」
 外は豪雨で、音も凄まじい。怒鳴らない程度の大声で声を掛けると、大げさすぎるほどに藁の山がバサバサと動いた。
 月明かりも入らない中ではあるが、匂いだけはまっすぐ阿賀野に届く。ためらうことなく大きな足幅でずんずんと歩み寄ると藁の山は更にバサバサと動いて、中からTシャツに作業ズボンの真柴が転がり出るようにして姿を現した。
「……真柴君」
 発情期に入った真柴の匂いは、相当なものだった。
 服用目安よりも多く抑制剤を飲んだのはついさっきのことだ。まだ効力は残っている。それでも匂いが鼻腔を刺激して、脳に本能を思い起こさせような働きをしていた。
 そして、発情期に入っているという事は、真柴の体も相応の状態だった。
 見た目だけなら立派なアルファと持てはやされたであろう逞しく上背のある体をいっそ哀れなほどに丸めて縮こまっている。そして、その背は時折震えていた。
「なん、で、……っひう、んぁ、……なんで、あがの、さぁあッ……んっ、うぅっ…あっ、くぅ…」
 発情した真柴は、泣いているようだった。ぐすぐすと泣きながら、何もせずとも肌を苛み、快楽神経をどろどろに溶かしてしまう発情の熱にうなされ、時折絶頂を極めてさえいるようだった。
 まるで香水瓶でも叩きつけて割ったかのようなむせ返るほどの匂い。それでも悪臭だと感じたり、二度と嗅ぎたくないなどとは思わないから不思議だ。むしろ、出来る事ならば一生この香りに包まれていたいとすら感じる。しかし、同時に油断すると一瞬で理性が溶解する恐ろしさもある。
 さすがに抑制剤が完全に体に回ってはいないのか、匂いの中にいると鼓動が早くなり、呼吸も荒くなる。口を開けて呼吸をしているために頬の内側は乾いていくのに、吸い込む空気に反応して唾液は口腔にたまり、忙しなく飲み込むたびに乾いて仕方ない喉が痛んだ。
 うずうずと股間が昂ぶり始める。高級ブランド品だろうがオーダーメイドだろうが、本能の前ではただの布だ。溢れはじめた先走りがじわりと滲みたが、幸いにも全身びしょ濡れになっていたので、そこだけ色を変えてしまう失態は犯さずに済んだ。けれども、早くしなければ抑制剤のピークを過ぎてしまう。
(まず、首輪を嵌める。真柴君を家に入れる。用件だけを聞く。抑制剤は一時間おきに一錠。大丈夫だ、いける)
 これからの行動を箇条書きにして、一つ一つを短めのミッションに据える。どれも失敗してはならない。
 少しでも気を抜けば、ふらふらと意識なく真柴に近寄ってしまいそうな自分のアルファという性徴が、今では憎くさえある。しかしそうも言っていられない。
「真柴君」
 深呼吸をして、わざと大きな声を出した。
 豪雨も相当な轟音で耳を占領するが、所詮は環境音だ。明確な意思を持ってぶつけられた大音声は、ガレージいっぱいに響き渡った。
「ひっい、うっ……んんっ…」
 びくんと震えあがった阿賀野は、真柴の我慢とは比べ物にならないほどの淫欲と戦っているのだろう。返ってきたのはすすり泣きと震える呼吸だけだった。
「真柴君。俺は今から君に触れる。首輪を嵌める。家に連れて行くから、俺が出たらすぐに鍵をかけろ。いいな」
「うっ、あっ…は、い…っ…」
 返事と同時に、阿賀野は動き出した。脳裏には自分で据えたミッションの順番しかない。余計な事を考えるほど、余裕がなかった。
 大股で歩み寄り、もはや蹲ったまま地面に額すらつけている真柴の傍にしゃがみこむと、アルファが傍にいるせいで、それを引きこもうとするオメガの匂いが一層強く立ち上った。瞬時に脳と理性と神経を焼き切れそうな感覚に襲われ、一瞬腕が無意識にびくんと大きく揺れたが、咄嗟に頬の内側を強く噛むことでどうにか意識は保たれた。
「ごめん、真柴君」
 しゃがみこんで震えている真柴の首に、手のひらに食い込むほど握りしめていた首輪を這わせる。それだけの刺激でも真柴にとっては強烈な感覚なのだろう。嬌声をあげて、びくびくと腰を震わせた。
「あああっ、ひい、ひっ、だめ、だめ」
 悲鳴を上げる真柴の首に問答無用で取り付けていくのは、真柴と出会ってすぐに業者に作らせた首輪だ。こんな風に使うために作ったものではなく、せっかく見つけた運命のつがいを、万が一にでも誰かに奪われないためにと作ったものだった。
 けれどもそれが今、アルファの本能と戦う阿賀野から真柴のうなじを守ることになるのは、とんだ皮肉だった。
 しっかりとした本革の中に鉄のプレートが仕込まれているそれは、どれだけ噛みつこうとも人間の歯ではかなわない。ベルトを調節して真柴の首を絞めてしまわない程度にすると、その上から付属の固定錠を取り付けた。鍵は一つしかないが、それを真柴の手のひらに握らせる。
「真柴君。鍵はこれだ。ちゃんと持ってろ。何があっても俺に取られるな」
「あ、あ、なん、な、んっあ、なん、で」
 床に置かれたまま転がっている懐中電灯の白い明かりの中で、真柴は地面に擦りつけたせいで泥に汚れ、更に溢れてやまない涙でぐしょぐしょになった顔をしていた。首まで紅潮していたが、見開かれた双眸は、まだ理性が残っていた。
「いいから、ちゃんと握ってろ。両手で、しっかりと。……俺が君を襲ったら、それで刺してくれていい。絶対に油断するなよ」
 ここにいるのは阿賀野と真柴だ。
 発情にあてられたアルファと、アルファを求めて発情するオメガだ。
 理性という人間の薄く脆い皮の下に潜んでいるのは、本能という獣だ。
 真柴に言い聞かせながら、自分にも言いつけるように語気を荒げた阿賀野は、再度頬の内側を噛んだ。目も眩むほどの激痛とともに、鈍い鉄の味が口腔に広がる。痛みと不快感だけが、今の阿賀野の武器だった。
「今から君を抱える。すぐに玄関に行くから。ついたらすぐに鍵を閉めろ」
「うっ、うっ」
 頷いているのか呻いているのかわからない状態で、鍵を渡された右手を強く握ったまま、真柴がずるずると起き上がる。雨に濡れたらしいTシャツははだにぴったりと張り付き、白い色のせいか、夜陰の中でも輪郭を保っている。ぶるぶると震えながらどうにか起き上がった真柴は、今までに抱いた男女の中でも一番に逞しく肉厚で、壮絶な色香をぶちまけていた。
 格好こそTシャツに作業ズボンと黒いゴム長靴というなんの変哲もないどころか、松前もよく同じ格好をしているのを見る典型的な作業服でしかないが、そこに押し込められた肉体はなにもかもにおいて豊満だ。
 Tシャツを着ていてもわかる胸の厚さも、下に着ているらしいタンクトップすら押し上げる乳首の存在感も、どことなく情けない感じで横座りになってしまっているせいで存在感を増している立派な腰回りも、地面に投げ出されて時折びくびくと震える長くしなやかながらも男の足である強さが見える足も、肉感的に見えてしまう。
 全てにおいて今まで相手に選んできたタイプとは違うのに、阿賀野の眼には震えがくるほど扇情的に映った。
 目の毒とはこういうことを言うのだろう。呆然と見つめていた阿賀野だったが、手加減なく噛んだせいで切れた頬の内側から染み出した血が口の端から零れ、その温い温度にはっと我にかえった。
「ま、真柴君、乗ってくれ」
 無意識に伸びていた手は、起き上がっていることすら苦しそうな真柴を抱えるためのもののはずだ。決して、その身を暴くために伸ばされた最初の一手などではない。
 思わず声が上ずった阿賀野を、真柴がどう思ったかはわからない。けれど向き合っていては自分がなにをしてしまうかという危惧がぬぐえない阿賀野が背を向けてしゃがみこむと、ぐずぐずと泣き喘ぎながらも真柴はその背にずしりと体重を預けてきた。
 阿賀野が知る限りの真柴は、いつもおどおどとしながらもぎゃんぎゃんと喚き立てて阿賀野を警戒していた。けれど発情期のせいで警戒心などはきれいさっぱり霧散してしまったのか、ぴったりとくっついてくる。互いに濡れている上にそれぞれがワイシャツとTシャツし姿なせいか、阿賀野の背には真柴の高い体温がはっきりと伝わる。そのうえ、朦朧としている真柴は気付いていないだろうが、彼の股間のふくらみもしっかりと阿賀野の腰骨のあたりに当たった。
「たっ、た、立つぞ、ちゃんとつかまって」
「あぁ、ああ、は……っんひぃ…っ」
「っ、ちょっ、うわっ」
 嗅覚、視覚、触覚を刺激してくるオメガの業に抗い、一気に立ち上がる。すると、突然かかった重力や布ずれにさえ敏感に反応した真柴があられもない声を上げる。それに驚いた阿賀野が思わずよろけて二歩三歩とたたらを踏むと、その衝撃に背後の体躯がまた、ぎゅうっと縮こまった。
「あっ、あっ、はああっ…ごめ、んぅ、ごめ、なさ…っ」
 ぶるぶるっと震えた真柴が、阿賀野の腰を後ろから挟んでいる膝を竦める。まるでプロレス技にでもかかったような強烈な締め付けではあったが、その刺激が、一瞬遠のきかけた理性を引き戻す。
 一秒でも早く、真柴を家に押し込めなければならない。理性の瓦解は思った以上に早い。
 外は相変わらず豪雨が吹き乱れ、こんな中でなにをしているのかと思わず口角が笑ってしまったが、のんびりもしていられない。
 雨の中へ踏み出した阿賀野の首に、真柴の吐息がじんわりとまとわりつく。冷たい雨がすぐその熱を消したが、人の上に立つ者であれと育てられたアルファの獣性は、くすぐられて仕方なかった。
 
 
 
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