18 / 64
第二章 ギルド業務、再開 編
3 食い違う話
しおりを挟む
「『証言がバラバラ』…………か。」
ミヨに言われた言葉を、支部長室で一人考える。
もう夜も遅いので、ミーティングは解散。スバルは今日届いた依頼の品を手入れすると言って、自室兼鑑定室に戻り、ミヨは今日聞いた証言が、もしかしたら慌てて聞いたので、聞き間違いがあるかもしれないと、証言の再精査に取りかかった。とりあえず今はミヨの証言精査の結果を待つことにしたが、報告を聞いていて、一つ引っ掛かることがあった。三グループの証言は、全体を聞けば当たり障りのないものだった。だが……。
『地下に繋がる階段を下ると、そこには古代遺跡が…。』
『僕らは、地下で美しい草原が広がるのを…。』
『私たちは、大きな木がそびえ立つ森林で…。』
「………共通点は大きくみればないんだがなぁ。」
奇妙なことに、皆バラバラの証言をするなかで、ある一点だけ、全員が同じ事を言っていた。
『そういえば、階段を下りてる途中に、霧が出たんだよなぁ。』
『ま、真っ白いもやが、僕たちの前に突然!!』
『ひんやりした煙みたいな濃い何かが出てきて、ビックリしたわ。』
霧、煙、もや…………。それに該当するのは、俺が知っている限り一つしかない。俺も、かつてとある魔法迷宮に潜った際に経験した。とは言っても、もう二十年も前の話だが……。支部長室を出て、図鑑や記録などが保管されている図書室へと向かう。ここも棚がボロボロだったり、本が無造作に置かれていたり、部屋がホコリまみれだったりで汚かったのだが、部屋を掃除し、備品を買い、整理し直したことで、かつての明るい図書室に戻すことが出来た。俺も受付だった頃は、ここでよく先輩にどやされたりしたものだ。…………………図書室なのに。記憶を頼りに、“魔物の棚”を探す。………えーっと、この辺だった気がしたんだけどなぁ……。……………お、あったあった。
一冊の分厚い本を手に取る。タイトルは、『大陸魔物大全』。……そのまんまのネーミングだが、大陸中に潜む魔物が、これ一冊でほぼ網羅できる。その中で、“幻影”のページをチェックする。……………あった。冒険者達の証言の奇妙な食い違い、霧が出るという共通点。これに当てはまるのはこいつしかいない………。だが………。
◇
……カーテンのかかる窓から差す明るい光。図書館で調べものをしていたら、いつの間にか朝になっていたようだ。机の上には、何十冊も本が積んである。……………無意識のうちに、こんなに読んでいたのか。本を片し、制服を着直してボタンを留める。ゆっくりやっているうちに、時計の針が8時50分を指していることに気づく。……やばい、今日は俺が遅刻になりそうだ……。そういえば、証言の精査はどうなったのだろう……。急いで仕度をして、早足でエントランスへと向かった。
◇
二人はもう起きていて、ミヨは依頼の整理と点検、スバルはモノクルのチェックと、鑑定に使う道具をキレイに並べてお手入れをしていた。
「…すまん、遅れた!」
「おはようございます、支部長。」
「おはようございます、珍しいですね、寝坊なんて。」
「ああ。…………昨日の証言で、気になったことがあったから、調べていたんだ。そういえば、精査はどうなった?」
ちょっとお待ち下さいね……と言い、ミヨは自室へと戻る。……と、メモ帳を一冊と、証言の記録用の魔石を持ってくる。
「昨日の証言のメモと、会話の記録。それを、私の記憶と照らし合わせてみたんですけど、やっぱり虚偽の報告はありませんでした。………報酬に関しては、どうしましょう?」
「そういえば、三グループが来たと言っていたな……。ちょうど報酬は60000マニーだろうから、一グループ頭20000マニーを渡す感じで頼む。それと、お礼も言っておいてくれ。」
「分かりました。有力な情報に感謝しますと、お伝えしときます。」
「…よし、それじゃあミーティングを始めよう。」
相談スペースに集まる。
「今日の業務内容を話す前に、先日査定をお願いしていた魔物の調査結果が終わったから、報告しとこうと思う。」
本部から転送されてきたデータをスバルに渡す。
「“黄色いスライム”は、雷属性の魔法を使う、正真正銘“新種の魔物”だそうだ。他の魔法迷宮での報告例は、未だに一件もない。ちなみに、もう一つの方、“崩れやすいゴーレム”も、“新種の魔物”で、他地域での発見例はない。」
「ということは、どちらもこの“熱死の砂漠”でしか現れない貴重な魔物ってことになりますね………。」
「ああ。困ったことになった……………。」
「? 困ったことって?」
ミヨは、魔物素材の買取をしないからよく分かっていないが、これは俺たちのような予算額が少ないところには、大きな痛手となる。
「これらの魔物は、他地域で取れない―――すなわち、“限定素材”になる。そうなると、俺たちが買い取る場合は、どれだけ報酬を払うことになると思う?」
「えっと……………と、とんでもないことに…なりそうですね。」
地域限定の魔物は、その地域にしか現れないという大きな強みになり、冒険者が集まってくると同時に、民間依頼以外での依頼の報酬や、魔物の査定などで、大きくその資金を削られるという、大きな弱みにもなる。大都市のギルドならまだしも、ここは“陸の孤島”、ユンクレア。月額100000マニーなどでは、到底買い取ることができない。
「まあ、この状況を打破出来ないわけではないが……な。」
「?」
こうなったら、ローワン製のカウンターにすり替えてくれちゃった馬鹿貴族に頼むしかないな。
「スバル、冒険者達には多少申し訳ないことをすることになると思うが、報酬を支払うのは待ってくれ。その代わり、待ってくれた分、報酬は上乗せで払ってやると伝えておいてくれないか?」
「分かりました。………でも、そんな多額の報酬、誰を宛にする気ですか?」
ニヤニヤしながら、俺の方を見てくる。分かっているくせに。
「そうだな……。こういう希少なアイテムを欲しがる、お貴族様にでもお頼み申し上げあそばすか。」
とびきりの笑顔で、そう答えた。
◇
「……あのですね、フーガ君。私は一応貴族ですが、宝飾品を弄ぶ趣味はありませんよ?」
開口早々、ロインに怒られてしまった。全く、相変わらず早とちりなヤツだ。
「違う違う。俺が聞きたいのはそういうことじゃなくて、お前の知り合いに、そういうお宝を取り扱う、限定という言葉に目がない、お前のような馬鹿貴z……心がキレイな貴族はいないかってことだ。どうだ、居そうか?」
「最後の言葉、聞こえましたからね……。」
一体なんのことだろうか。俺ワカリマセン。
「そうですね……。王都マーゼに、そういった魔法迷宮産の品物を取り扱う、商人になら知り合いがいますけど……。」
「そうか。その人に、『魔法迷宮“熱死の砂漠”に新種の魔物が現れ、他のどの地域でも取れない限定素材をドロップした。』……そう流してくれないか?」
「……成功するとは限りませんよ?」
「すまん、恩に着る。」
悪態はつくが、ロインはやっぱり良いヤツだ。こうやって俺たちのために動いてくれるしな。…パーティを組んでた頃も、よく助けてもらったものだ。
「………どうでした?」
ミヨとスバルは、心配そうにこちらを見る。だから俺は、笑顔でグーサインを出した。
「おお!! これで問題は解決ですね!!」
「だが、まだ払ってもらえると決まった訳じゃない。スバル、とりあえず、さっき言った通りにしてくれ。それと……………。」
ミヨが聞き取った記録などを、相談スペースに持ってくる。
「あの“食い違った証言”なんだがな………。」
「もしかして、分かったんですか?」
「ああ。“熱死の砂漠”にある地下へと至る階段。そこを下ると霧のようなものに包まれ、見る人によって違う景色が広がる。その正体は…………………“幻影の霊”と呼ばれる魔物だ。」
「「“幻影の霊”?」」
この魔物で間違いないだろう。だが、あり得ない。ここにいるはずがないのだ。
こいつは、俺が二十年前に倒したからだ。
ミヨに言われた言葉を、支部長室で一人考える。
もう夜も遅いので、ミーティングは解散。スバルは今日届いた依頼の品を手入れすると言って、自室兼鑑定室に戻り、ミヨは今日聞いた証言が、もしかしたら慌てて聞いたので、聞き間違いがあるかもしれないと、証言の再精査に取りかかった。とりあえず今はミヨの証言精査の結果を待つことにしたが、報告を聞いていて、一つ引っ掛かることがあった。三グループの証言は、全体を聞けば当たり障りのないものだった。だが……。
『地下に繋がる階段を下ると、そこには古代遺跡が…。』
『僕らは、地下で美しい草原が広がるのを…。』
『私たちは、大きな木がそびえ立つ森林で…。』
「………共通点は大きくみればないんだがなぁ。」
奇妙なことに、皆バラバラの証言をするなかで、ある一点だけ、全員が同じ事を言っていた。
『そういえば、階段を下りてる途中に、霧が出たんだよなぁ。』
『ま、真っ白いもやが、僕たちの前に突然!!』
『ひんやりした煙みたいな濃い何かが出てきて、ビックリしたわ。』
霧、煙、もや…………。それに該当するのは、俺が知っている限り一つしかない。俺も、かつてとある魔法迷宮に潜った際に経験した。とは言っても、もう二十年も前の話だが……。支部長室を出て、図鑑や記録などが保管されている図書室へと向かう。ここも棚がボロボロだったり、本が無造作に置かれていたり、部屋がホコリまみれだったりで汚かったのだが、部屋を掃除し、備品を買い、整理し直したことで、かつての明るい図書室に戻すことが出来た。俺も受付だった頃は、ここでよく先輩にどやされたりしたものだ。…………………図書室なのに。記憶を頼りに、“魔物の棚”を探す。………えーっと、この辺だった気がしたんだけどなぁ……。……………お、あったあった。
一冊の分厚い本を手に取る。タイトルは、『大陸魔物大全』。……そのまんまのネーミングだが、大陸中に潜む魔物が、これ一冊でほぼ網羅できる。その中で、“幻影”のページをチェックする。……………あった。冒険者達の証言の奇妙な食い違い、霧が出るという共通点。これに当てはまるのはこいつしかいない………。だが………。
◇
……カーテンのかかる窓から差す明るい光。図書館で調べものをしていたら、いつの間にか朝になっていたようだ。机の上には、何十冊も本が積んである。……………無意識のうちに、こんなに読んでいたのか。本を片し、制服を着直してボタンを留める。ゆっくりやっているうちに、時計の針が8時50分を指していることに気づく。……やばい、今日は俺が遅刻になりそうだ……。そういえば、証言の精査はどうなったのだろう……。急いで仕度をして、早足でエントランスへと向かった。
◇
二人はもう起きていて、ミヨは依頼の整理と点検、スバルはモノクルのチェックと、鑑定に使う道具をキレイに並べてお手入れをしていた。
「…すまん、遅れた!」
「おはようございます、支部長。」
「おはようございます、珍しいですね、寝坊なんて。」
「ああ。…………昨日の証言で、気になったことがあったから、調べていたんだ。そういえば、精査はどうなった?」
ちょっとお待ち下さいね……と言い、ミヨは自室へと戻る。……と、メモ帳を一冊と、証言の記録用の魔石を持ってくる。
「昨日の証言のメモと、会話の記録。それを、私の記憶と照らし合わせてみたんですけど、やっぱり虚偽の報告はありませんでした。………報酬に関しては、どうしましょう?」
「そういえば、三グループが来たと言っていたな……。ちょうど報酬は60000マニーだろうから、一グループ頭20000マニーを渡す感じで頼む。それと、お礼も言っておいてくれ。」
「分かりました。有力な情報に感謝しますと、お伝えしときます。」
「…よし、それじゃあミーティングを始めよう。」
相談スペースに集まる。
「今日の業務内容を話す前に、先日査定をお願いしていた魔物の調査結果が終わったから、報告しとこうと思う。」
本部から転送されてきたデータをスバルに渡す。
「“黄色いスライム”は、雷属性の魔法を使う、正真正銘“新種の魔物”だそうだ。他の魔法迷宮での報告例は、未だに一件もない。ちなみに、もう一つの方、“崩れやすいゴーレム”も、“新種の魔物”で、他地域での発見例はない。」
「ということは、どちらもこの“熱死の砂漠”でしか現れない貴重な魔物ってことになりますね………。」
「ああ。困ったことになった……………。」
「? 困ったことって?」
ミヨは、魔物素材の買取をしないからよく分かっていないが、これは俺たちのような予算額が少ないところには、大きな痛手となる。
「これらの魔物は、他地域で取れない―――すなわち、“限定素材”になる。そうなると、俺たちが買い取る場合は、どれだけ報酬を払うことになると思う?」
「えっと……………と、とんでもないことに…なりそうですね。」
地域限定の魔物は、その地域にしか現れないという大きな強みになり、冒険者が集まってくると同時に、民間依頼以外での依頼の報酬や、魔物の査定などで、大きくその資金を削られるという、大きな弱みにもなる。大都市のギルドならまだしも、ここは“陸の孤島”、ユンクレア。月額100000マニーなどでは、到底買い取ることができない。
「まあ、この状況を打破出来ないわけではないが……な。」
「?」
こうなったら、ローワン製のカウンターにすり替えてくれちゃった馬鹿貴族に頼むしかないな。
「スバル、冒険者達には多少申し訳ないことをすることになると思うが、報酬を支払うのは待ってくれ。その代わり、待ってくれた分、報酬は上乗せで払ってやると伝えておいてくれないか?」
「分かりました。………でも、そんな多額の報酬、誰を宛にする気ですか?」
ニヤニヤしながら、俺の方を見てくる。分かっているくせに。
「そうだな……。こういう希少なアイテムを欲しがる、お貴族様にでもお頼み申し上げあそばすか。」
とびきりの笑顔で、そう答えた。
◇
「……あのですね、フーガ君。私は一応貴族ですが、宝飾品を弄ぶ趣味はありませんよ?」
開口早々、ロインに怒られてしまった。全く、相変わらず早とちりなヤツだ。
「違う違う。俺が聞きたいのはそういうことじゃなくて、お前の知り合いに、そういうお宝を取り扱う、限定という言葉に目がない、お前のような馬鹿貴z……心がキレイな貴族はいないかってことだ。どうだ、居そうか?」
「最後の言葉、聞こえましたからね……。」
一体なんのことだろうか。俺ワカリマセン。
「そうですね……。王都マーゼに、そういった魔法迷宮産の品物を取り扱う、商人になら知り合いがいますけど……。」
「そうか。その人に、『魔法迷宮“熱死の砂漠”に新種の魔物が現れ、他のどの地域でも取れない限定素材をドロップした。』……そう流してくれないか?」
「……成功するとは限りませんよ?」
「すまん、恩に着る。」
悪態はつくが、ロインはやっぱり良いヤツだ。こうやって俺たちのために動いてくれるしな。…パーティを組んでた頃も、よく助けてもらったものだ。
「………どうでした?」
ミヨとスバルは、心配そうにこちらを見る。だから俺は、笑顔でグーサインを出した。
「おお!! これで問題は解決ですね!!」
「だが、まだ払ってもらえると決まった訳じゃない。スバル、とりあえず、さっき言った通りにしてくれ。それと……………。」
ミヨが聞き取った記録などを、相談スペースに持ってくる。
「あの“食い違った証言”なんだがな………。」
「もしかして、分かったんですか?」
「ああ。“熱死の砂漠”にある地下へと至る階段。そこを下ると霧のようなものに包まれ、見る人によって違う景色が広がる。その正体は…………………“幻影の霊”と呼ばれる魔物だ。」
「「“幻影の霊”?」」
この魔物で間違いないだろう。だが、あり得ない。ここにいるはずがないのだ。
こいつは、俺が二十年前に倒したからだ。
0
お気に入りに追加
148
あなたにおすすめの小説
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
あれ?なんでこうなった?
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。
…‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!!
そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。
‥‥‥あれ?なんでこうなった?
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる