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1話 冤罪で処刑されるそうです
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「セレスティア・アルセリア!貴様が昨晩このオレを殺害しようと企てていた事は知っている!よって、貴様を暗殺未遂の罪で処刑する!!」
いつも通り学園に登校したら、突然衛兵達に囲まれて、仁王立ちをする第3王子にそう言われてしまった。
この時間帯の学園の正門には登校する生徒がたくさんいて、そんな彼ら彼女らが私の方を見てひそひそと小声で話しているのが見える。
第3王子の暗殺未遂──国家反逆罪を公衆の面前で赤裸々に語られてしまった。
それはつまり、極刑が確定したようなもの。
国民として、人としての恥を晒した私は周囲の方々にとって笑い話の格好のまとだろう。
由緒正しき伯爵家の令嬢が何故そんな事を、などと言われるかもしれない。
どれだけ言われようが、こればかりは私にも弁解や謝罪はできない。
たとえ未遂でも、王子殿下の暗殺をしたのであれば、処刑も免れないだろう。
さて、どうしたものか。周りから飛んでくる誹謗中傷の声、視線。それらに関しては痛くも痒くも無いんですけども、処刑されるというのは少し困る。
だって──冤罪ですもの。
私はそんな事していませんし、昨晩であれば執事とチェスをして遊んでいましたから。
ですが王子殿下に口答えする訳にはいかないので、口を閉ざし続けるしかない。
このままだと、私は冤罪で処刑されてしまいそうです。
「とにかくだ!ここで逃亡されるわけにはいかない!!大罪人セレスティア・アルセリアを拘束しろ!」
王子の命令と同時に衛兵達が私を拘束する。
すると、後ろに控えていた執事のライアーがその切れ長の瞳を細めて私の前に出ようとした。
「いいのよライアー」
「ですがお嬢様、このままですと……」
私を捕まえさせまいと動こうとする彼を制止する。
「ここであなたが暴れ回ってしまえば、あなたまで処刑されてしまうでしょう?」
それは嫌だ。彼には、これからも生きて人生を楽しんで欲しい。
「だから…ね?ここは抵抗せず捕まりましょう」
だから、私は大人しく処刑されることにします。そこまで未練とかもありませんしね。
ライアーはどうにもやるせないようで、その綺麗な顔を歪めて、嫌々衛兵達にその身を預けていた。
「なんだ貴様!そのふてぶてしい態度は!!」
突然処刑を宣告されたのにも関わらず、慌てる様子もなく飄々としている私が気に食わないのか、腕を痕がつくぐらい強く握られ無理やり引っ張られる。
「申し訳ございません……これ以上王子殿下のお手を煩わせるわけにもいきませんので、どうか、私をどこかの牢にでもお連れいただけますか?」
このまましばらく手荒い王子殿下と関わっていたら、過保護なライアーがそれこそ本当に、王子殿下を殺害してしてしまうかもしれない。
そのような事態になるのを防ぐためにも、早く私の事をどこかに投獄しておいてほしいのです。
少なくとも牢の中にいれば、王子殿下方が私に何かすることはできないでしょうから。
「はっ!罪を認めたかセレスティア・アルセリア!衛兵達よ、この大罪人を連行しろ!!」
こうして、大罪人アルセリア伯爵家長女のセレスティア・アルセリアは、国家反逆罪及び第3王子暗殺未遂(冤罪)で投獄されたのだった。
いつも通り学園に登校したら、突然衛兵達に囲まれて、仁王立ちをする第3王子にそう言われてしまった。
この時間帯の学園の正門には登校する生徒がたくさんいて、そんな彼ら彼女らが私の方を見てひそひそと小声で話しているのが見える。
第3王子の暗殺未遂──国家反逆罪を公衆の面前で赤裸々に語られてしまった。
それはつまり、極刑が確定したようなもの。
国民として、人としての恥を晒した私は周囲の方々にとって笑い話の格好のまとだろう。
由緒正しき伯爵家の令嬢が何故そんな事を、などと言われるかもしれない。
どれだけ言われようが、こればかりは私にも弁解や謝罪はできない。
たとえ未遂でも、王子殿下の暗殺をしたのであれば、処刑も免れないだろう。
さて、どうしたものか。周りから飛んでくる誹謗中傷の声、視線。それらに関しては痛くも痒くも無いんですけども、処刑されるというのは少し困る。
だって──冤罪ですもの。
私はそんな事していませんし、昨晩であれば執事とチェスをして遊んでいましたから。
ですが王子殿下に口答えする訳にはいかないので、口を閉ざし続けるしかない。
このままだと、私は冤罪で処刑されてしまいそうです。
「とにかくだ!ここで逃亡されるわけにはいかない!!大罪人セレスティア・アルセリアを拘束しろ!」
王子の命令と同時に衛兵達が私を拘束する。
すると、後ろに控えていた執事のライアーがその切れ長の瞳を細めて私の前に出ようとした。
「いいのよライアー」
「ですがお嬢様、このままですと……」
私を捕まえさせまいと動こうとする彼を制止する。
「ここであなたが暴れ回ってしまえば、あなたまで処刑されてしまうでしょう?」
それは嫌だ。彼には、これからも生きて人生を楽しんで欲しい。
「だから…ね?ここは抵抗せず捕まりましょう」
だから、私は大人しく処刑されることにします。そこまで未練とかもありませんしね。
ライアーはどうにもやるせないようで、その綺麗な顔を歪めて、嫌々衛兵達にその身を預けていた。
「なんだ貴様!そのふてぶてしい態度は!!」
突然処刑を宣告されたのにも関わらず、慌てる様子もなく飄々としている私が気に食わないのか、腕を痕がつくぐらい強く握られ無理やり引っ張られる。
「申し訳ございません……これ以上王子殿下のお手を煩わせるわけにもいきませんので、どうか、私をどこかの牢にでもお連れいただけますか?」
このまましばらく手荒い王子殿下と関わっていたら、過保護なライアーがそれこそ本当に、王子殿下を殺害してしてしまうかもしれない。
そのような事態になるのを防ぐためにも、早く私の事をどこかに投獄しておいてほしいのです。
少なくとも牢の中にいれば、王子殿下方が私に何かすることはできないでしょうから。
「はっ!罪を認めたかセレスティア・アルセリア!衛兵達よ、この大罪人を連行しろ!!」
こうして、大罪人アルセリア伯爵家長女のセレスティア・アルセリアは、国家反逆罪及び第3王子暗殺未遂(冤罪)で投獄されたのだった。
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