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第五章・帝国の王女
596.Mucron VS Michalia,Michelle2
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赤黒い壁──もとい、赤黒い球体に守られたミシェル。
結界を突破した赤薔薇の刃と言えどもその球体を破ることは出来ず、寧ろ、突き刺さったそばから次々と球体に飲み込まれていくではないか。
その異様な光景に、ムクロンは唖然とする。
「────」
驚きのあまり、言葉も出ないらしい。
そんな妖精とは打って変わり。攻撃態勢だったミカリアは、
「……もう。相変わらず、朝に弱いんだから」
その場で立ち止まり、隠しきれない喜びからか僅かにはにかんでいた。
その視線の先。赤薔薇の刃による集中砲火が一頻り終わったかと思えば、チョコドームのように崩れてゆく赤黒い球体の奥より、一つの人影が悠々と現れる。
「……──起きたらこの世の終わりみてぇな状況が目に入ったんだが……俺が寝てる間に、何が起きたんだ?」
肩下まで伸びた黒髪と、紅く鋭い瞳を持つ、不健康な顔色の青年。顔を上げた先にある彼の横顔を見て、ミシェルは思わず声を上げた。
「あ──、アンヘル……っ!!」
とある事情から数時間程眠っていたアンヘル・デリアルドが、ついに目を覚ましたのだ。
「ん? 馴れ馴れしく名前で呼ぶな、国教会のガキ」
「ご、ごめんなさい……伯爵さま……」
「つぅか、頭痛てぇし体は怠いし、内蔵は潰れているし血は足りねぇし……はぁ、だりぃー……」
しょぼくれるミシェルは放置して。後頭部を掻き、アンヘルは酷い顔色のまま、ミカリアの元までひとっ跳びした。向かい合ってすぐに彼の胸ぐらを掴み、むんっとその服を剥く。
「アンヘル君?! ねぇ、アンヘル君?!」
「もうおまえでいいや」
「どうしたんだい? 答えて、アンヘル君?!」
「耳元で騒ぐな、喧しい。──あのガキを助けた所為で、血が足りねぇんだよ」
「答えになってないよ!?」
露わになったミカリアの白い首筋。アンヘルは苦虫を噛み潰したような表情でため息を零し、その牙を煌めかせた。
「──おまえの血、俺に寄越せ」
かぷり、と。アンヘルはミカリアの首筋に噛み付いた。
それはまさに、吸血鬼らしい採血方法。この数百年、アンヘルが頑として行ってこなかった、吸血行為である。
(はわっ……!? げ、ゲームでも吸血シーンなんてなかったのに! あのアンヘルが、ミカリアの血を吸ってる……っ!!)
攻略対象同士で発生した魅力的なイベントに、健全な乙女は興奮気味だ。
「……っ、ぅ……!」
(──この、魔力や生命力を血と共にずるずると吸い出され、代わりに快楽物質を注がれる感覚…………相手がアンヘル君でも、不快でしかない……!)
患部を中心に、徐々に全身へ不思議な熱が行き渡る。それが吸血鬼の唾液に含まれる快楽物質によるものだと、清廉潔白たる聖人は即座に気付いた。
なんと、吸血鬼の唾液には媚薬効果があるのだ! いやはや。素晴らしき効能である。
「~~っ、ぷはぁ……あぁもうクソ不味い! これだから人間の血は嫌なんだ」
好きなだけ血を吸っておきながら、アンヘルは厚顔無恥な態度で口元を拭う。血を補充出来たからだろうか、顔色が少しはマシになってきたようだ。
「……アンヘル君。いくら君でも、これは流石に腹に据えかねるのだけど」
「あ? 仕方ねぇだろ、血が足りなかったんだ。王女様の国で暴れるよかマシだろうが」
「だからってどうして僕の血を……」
噛み跡を治癒魔法で治しつつじとりと睨むも、アンヘルは歯牙にもかけずムクロンへと視線を移した。
「おいミカリア。あれ、妖精だよな」
「僕の話を少しは聞いてくれないかな」
「この地獄絵図はやっぱり妖精の仕業なのか」
「ああもう話が通じない……そうだよ。どうやら、妖精が姫君を狙っているようでね。厄介そうな妖精を各個撃破しているところなんだ」
「妖精が、王女様を?」
ピクリ、とアンヘルの眉が跳ねる。
「ふぅーん。じゃあ──……殺すか」
紅い双眸を鋭く光らせ、アンヘルは姿を消した。その直後、
「ッぐ、ぅ……ッッッ!?」
ムクロンの背に、一筋の裂傷が出現する。
「チッ……胴を斬ったつもりだったんだが。何かに防がれたな」
軽やかに着地して、アンヘルは露骨にむくれた。その手には、血で象られた、刃長およそ二メートルの長剣が握られている。
「アンヘル君がやる気に……!? 良し、二人で協力して、彼を倒そう!」
「……まあ、一人で相手するのは面倒臭そうだし、それでいいか」
拳を構えるミカリアと、剣を携えるアンヘル。人類最強の聖人と、人類最後の吸血鬼による凶悪なタッグが、ここに爆誕する。
その裏で、不運な妖精は奥歯を噛み締めていた。
(──奇跡は通用すね。化げ物も増えやがったす、このあだりが潮時が)
不意打ちとはいえ、背中にこれ程の傷を受けた。それはムクロンから戦意を奪うには十分すぎる出来事だったらしい。
奥の手も見抜かれ、あまつさえそれが通用しないときた。触れても死なない化け物と、自身に傷を負わせた怪物。その二人が相手となった今、彼は潔く死を受け入れようとしていた。
♢♢
『───きゃあああっ!! 呪われた子供よ!!』
『───ひぃいいっ、こっちに来るな! 死神!!』
『───うちの子と関わらないでッッ!?』
『───ああ……なんとおぞましい手なのか』
『───死の花よッ! あの赤い花は死を呼ぶわ!!』
わっきゃ、呪わぃだ化げ物だった。
物心づいだ頃がらずっぱど、沢山の命奪い、殺し、独りで生ぎでぎだ。
『かにな、女王陛下……っ! こった化げ物産んでまってかにな……!!』
この手気味悪がった親にも捨てらぃだ。ばって、それも仕方ね。悪いぇのは全部わだ。こった手持って産まれでまった、わが悪いのだ。
……すたばって。少すだげ、苦すくもある。
罵詈雑言も、嫌がらせも、全部慣れだげど。大好きな花が……この赤ぇ花が、死呼ぶ花だど呼ばぃるごどが、たげ悔すくてあった。
『かにな。こったらにも綺麗なのに……わの所為で、不吉な花って言わぃるようになっちまった。かにな、かにな……っ』
産まれだ時がらずっぱど一緒の、赤ぇ花。薔薇って呼ばぃるこの花が、死神の花ど呼ばぃるのが、なんたかんた……耐え難いぇ。
大好きな花殺すこの手が大嫌いだ。沢山の命奪うこの手が大嫌いだ。……誰ども触れ合えね、寂しぐで虚すい自分が、大嫌いだ────。
♢♢
(……──こうすて、最期にヒトの温もり知れだはんで)
陰鬱な過去を思い出し、ムクロンは小さく微笑んだ。迫り来る吸血鬼の刃と聖職者の拳を前に、薔薇を抱く妖精は、難攻不落の命綱を手放す。
「死ね、妖精」
「姫君は決して傷つけさせない──!」
アンヘルの刃が首を、ミカリアの拳が心臓を捉えた刹那、
(ああ……わ、もう何も殺さねで済むんだ)
「──アリガトウ。死神より強い、怪物達」
拙い感謝を述べ、ムクロンは笑った。
直後、二人の手で彼の命は摘み取られる。ここに来てあっさりと死んでしまった妖精を見下ろし、ミカリアは苦渋の表情を作った。
「……感謝、されるとは」
「今際に感謝なんて、変な奴だな。それよりも……ミカリア、状況説明をしろ。何が起きているのかさっぱり分からん」
「それは勿論するけれど…………はぁ。あまり、いい気分とは言えないね」
光の泡となって消えゆく無数の薔薇の花びら。それに囲まれた笑ったままの死体を一瞥し、ミカリアは踵を返す。
その後、彼等は情報共有をしながら、ミシェルと共にアミレスの元に向かうのであった……。
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その異様な光景に、ムクロンは唖然とする。
「────」
驚きのあまり、言葉も出ないらしい。
そんな妖精とは打って変わり。攻撃態勢だったミカリアは、
「……もう。相変わらず、朝に弱いんだから」
その場で立ち止まり、隠しきれない喜びからか僅かにはにかんでいた。
その視線の先。赤薔薇の刃による集中砲火が一頻り終わったかと思えば、チョコドームのように崩れてゆく赤黒い球体の奥より、一つの人影が悠々と現れる。
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「アンヘル君?! ねぇ、アンヘル君?!」
「もうおまえでいいや」
「どうしたんだい? 答えて、アンヘル君?!」
「耳元で騒ぐな、喧しい。──あのガキを助けた所為で、血が足りねぇんだよ」
「答えになってないよ!?」
露わになったミカリアの白い首筋。アンヘルは苦虫を噛み潰したような表情でため息を零し、その牙を煌めかせた。
「──おまえの血、俺に寄越せ」
かぷり、と。アンヘルはミカリアの首筋に噛み付いた。
それはまさに、吸血鬼らしい採血方法。この数百年、アンヘルが頑として行ってこなかった、吸血行為である。
(はわっ……!? げ、ゲームでも吸血シーンなんてなかったのに! あのアンヘルが、ミカリアの血を吸ってる……っ!!)
攻略対象同士で発生した魅力的なイベントに、健全な乙女は興奮気味だ。
「……っ、ぅ……!」
(──この、魔力や生命力を血と共にずるずると吸い出され、代わりに快楽物質を注がれる感覚…………相手がアンヘル君でも、不快でしかない……!)
患部を中心に、徐々に全身へ不思議な熱が行き渡る。それが吸血鬼の唾液に含まれる快楽物質によるものだと、清廉潔白たる聖人は即座に気付いた。
なんと、吸血鬼の唾液には媚薬効果があるのだ! いやはや。素晴らしき効能である。
「~~っ、ぷはぁ……あぁもうクソ不味い! これだから人間の血は嫌なんだ」
好きなだけ血を吸っておきながら、アンヘルは厚顔無恥な態度で口元を拭う。血を補充出来たからだろうか、顔色が少しはマシになってきたようだ。
「……アンヘル君。いくら君でも、これは流石に腹に据えかねるのだけど」
「あ? 仕方ねぇだろ、血が足りなかったんだ。王女様の国で暴れるよかマシだろうが」
「だからってどうして僕の血を……」
噛み跡を治癒魔法で治しつつじとりと睨むも、アンヘルは歯牙にもかけずムクロンへと視線を移した。
「おいミカリア。あれ、妖精だよな」
「僕の話を少しは聞いてくれないかな」
「この地獄絵図はやっぱり妖精の仕業なのか」
「ああもう話が通じない……そうだよ。どうやら、妖精が姫君を狙っているようでね。厄介そうな妖精を各個撃破しているところなんだ」
「妖精が、王女様を?」
ピクリ、とアンヘルの眉が跳ねる。
「ふぅーん。じゃあ──……殺すか」
紅い双眸を鋭く光らせ、アンヘルは姿を消した。その直後、
「ッぐ、ぅ……ッッッ!?」
ムクロンの背に、一筋の裂傷が出現する。
「チッ……胴を斬ったつもりだったんだが。何かに防がれたな」
軽やかに着地して、アンヘルは露骨にむくれた。その手には、血で象られた、刃長およそ二メートルの長剣が握られている。
「アンヘル君がやる気に……!? 良し、二人で協力して、彼を倒そう!」
「……まあ、一人で相手するのは面倒臭そうだし、それでいいか」
拳を構えるミカリアと、剣を携えるアンヘル。人類最強の聖人と、人類最後の吸血鬼による凶悪なタッグが、ここに爆誕する。
その裏で、不運な妖精は奥歯を噛み締めていた。
(──奇跡は通用すね。化げ物も増えやがったす、このあだりが潮時が)
不意打ちとはいえ、背中にこれ程の傷を受けた。それはムクロンから戦意を奪うには十分すぎる出来事だったらしい。
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『かにな、女王陛下……っ! こった化げ物産んでまってかにな……!!』
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産まれだ時がらずっぱど一緒の、赤ぇ花。薔薇って呼ばぃるこの花が、死神の花ど呼ばぃるのが、なんたかんた……耐え難いぇ。
大好きな花殺すこの手が大嫌いだ。沢山の命奪うこの手が大嫌いだ。……誰ども触れ合えね、寂しぐで虚すい自分が、大嫌いだ────。
♢♢
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「死ね、妖精」
「姫君は決して傷つけさせない──!」
アンヘルの刃が首を、ミカリアの拳が心臓を捉えた刹那、
(ああ……わ、もう何も殺さねで済むんだ)
「──アリガトウ。死神より強い、怪物達」
拙い感謝を述べ、ムクロンは笑った。
直後、二人の手で彼の命は摘み取られる。ここに来てあっさりと死んでしまった妖精を見下ろし、ミカリアは苦渋の表情を作った。
「……感謝、されるとは」
「今際に感謝なんて、変な奴だな。それよりも……ミカリア、状況説明をしろ。何が起きているのかさっぱり分からん」
「それは勿論するけれど…………はぁ。あまり、いい気分とは言えないね」
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