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第五章・帝国の王女
453.バースデーパーティー2
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「そうだぞぉ、ひめさま! 今日はひめさまの為の日なんだから! 楽しまなきゃ損だぞっ!!」
「正確には明日だけどね。明日は皇后陛下の命日だからパーティーなんて開けないし、じゃあ前日にやろうって事で、一ヶ月ぐらい前から皆で準備していたんだ」
「ジェジ、ラーク……」
皆の優しさに胸が熱くなる。
そこで、カイルがコートのポケットから何かを取り出しながらおもむろに接近してきた。何名かが睨むなか、カイルは取り出したたすきを私に掛けて、ニッと笑う。
「やっぱ誕生日のパーティーつったら、コレだよな」
「……『本日の主役』? またベタなものを」
「分かりやすくていいじゃん」
何やらカイルの手書きらしい『本日の主役』たすき。わざわざこの日の為に作ったのかと思うと、ふと笑いが零れた。
「ねぇー姫さん聞いてくださいよー! シルフさんったら酷いんです! 『お茶会の会場で出来たなら街でも出来るだろ』って言って西部地区全域を常に一定の温かさに保つよう言われたんすよ~~っ!!」
「だからこの辺りは雪が降ってないのね……師匠もいつもありがとう。お陰様でこんな……こんな、素敵なプレゼントが貰えちゃった」
「……──ま、俺達の可愛い姫さんの為ですから。にしても最近ほんっとに部下使いが荒いんですよシルフさん! 姫さんからもなんか言ってやってください!!」
何やら疲れた様子の師匠が言い募るものだから、私はくるりと振り返りシルフの美しい顔を見上げる。見上げた瞬間は険しい表情で師匠を睨んでいたものの、私の視線に気付いたシルフは笑顔を貼り付けた。
「ボクがそんな事する訳ないでしょ?」
「……うーん」
してるんだろうなあ。
師匠はこれまでにも何度か、『シルフさんが俺にだけ当たり強い』『あのヒトの所為で仕事が増える』『人間界にはパワハラなんて言葉があるんすね……精霊界にも広めようかな』とかなんとか、愚痴を零していた事がある。
多分、シルフは日常的に無茶振りばかりしてるんだろう。
「師匠にばっかり大変な事させちゃ駄目だよ?」
「させてないってば。なんでアミィはエンヴィーの肩を持つのさ」
「師匠の肩を持つというか、パワハラは良くないからね」
だから気をつけてね。と言うと、
「ハラスメント問題は深刻だからなぁ」
カイルが何度も頷きしみじみと呟いた。
前世でハラスメント問題に巻き込まれたのかしら。
そうやって皆で談笑するなか、
「──おい。些か近過ぎるのではないか、カイル・ディ・ハミル。殺すぞ」
「いやぁー……貴方もかなり近うございましてよ、フリードルさん」
「うわっ、兄様……!?」
思いもよらぬ男がカイルの背後に現れた。その眼光の鋭さといったら、鬼か亡霊かのよう。
その男を視認した瞬間口をついて出た言葉に、当然フリードルはご立腹な様子。カイルを突き刺していた視線をこちらに移し、目と鼻の先でフリードルは立ち止まった。
「この僕自らお前を祝ってやろうとしているのに、なんだその反応は」
「に、兄様がいらっしゃるとは思わず……」
「寧ろ何故僕が不在だと思ったんだ」
「え?」
今まであんたが私の誕生日を祝った事があったか?
と言いたい気持ちをぐっと堪え、次の言葉を待つ。フリードルの小さな口から放たれたのは、予想外の言葉だった。
「このパーティーの主催は僕だぞ。主催が参加しない筈があるまい」
「…………はい? 主催?」
聞き間違えかしら。こんな大規模なパーティーを、あの社交性皆無のフリードルが企画したって事?
なにを血迷ったのかしら……?!
「──気が触れたか、とでも言いたげだな。僕はただ皇室の伝統に則るべく、お前の誕生パーティーを開いただけにすぎない。どうせやるならば十五歳の誕生パーティーに相応しいものを……と考え、そこの精霊に話を持ち掛けたんだ」
そうなの? と確認の為にシルフをもう一度見上げると、
「そうだよ。東宮にそいつがのこのこ訪ねて来た時は、どの面下げて来やがったんだ本気でブッ殺してやろうか。って思ったけど、聞けばアミィの誕生パーティーを西部地区で行いたいって言うじゃないか。あっちは皇室の伝統を守りたい。ボク達はアミィの誕生日を思いっきり祝いたい。──利害の一致でこうなったって訳だよ」
ため息混じりに訳を教えてくれた。
もしや、ディオの言ってた思いもよらぬ出資者ってこの男……? 未来の皇帝様は民の好感度調整が大変なんだな。大規模なパーティーの為に大金を渡し、私を支持する西部地区の住人達からの心象を良くしようとは。
「なので僕は当然の権利でここにいる。異存はあるか?」
「もう無いので離れていただけませんか? 他にもちらほら見知った顔があるので挨拶に行きたいんですが」
実は先程から、こちらの様子を窺うリードさん達やミカリア達の姿が見えていた。他にも私兵団やマクベスタ、シャンパージュ夫妻、テンディジェル兄妹とその護衛のモルス卿、ハイラやランディグランジュ侯爵まで錚々たる面々がここに集っている。
それに気付いていたものの、この通り身動きが取れなくなってしまっていて。
「挨拶ならまず僕にすべきだろう。このパーティーの主催であり、ケイリオル卿から街での私的なパーティー開催許可をいただいて来たのも僕だぞ」
「その節に関しては本当にありがとうございます兄様! 近いです!!」
ずっと顔を逸らしているからあまり距離感が掴めていないのだが、フリードルの顔が本当に近い。そして背後からただならぬ殺気が溢れ出ている。私の後ろって今誰がいたかな。えっと──シルフ、師匠、イリオーデ、アルベルト、ナトラ、クロノ…………納得の殺気だわ!!
ひーっ! と板挟み状態で困り果てていた私に、ここで救いの手が差し伸べられる。
なんと、何者かのお陰でフリードルの方から離れてくれたのだ。
「何をされてるんですかフリードル殿下。王女殿下が困ってますよー、とっても」
「ケイリオル卿!」
「っケイリオル卿……?! 何故、多忙な貴方がここに……」
救いよここに現れた!!
フリードルの体をひょいと軽く持ち上げて、ケイリオルさんはそのまま数歩下がった。
「そりゃあ当然──敬愛する王女殿下の誕生パーティーとの事ですし、僕も少しばかり交ぜていただきたいなと思いまして」
「……卿、少し力が強すぎるのではないでしょうか」
「え? あはは、まさかそんな。王女殿下を困らせる悪い皇太子殿下にお仕置きしようだなんて思ってませんよ」
「…………」
どうやらケイリオルさんは、フリードルを下ろしたそばから彼の肩をもの凄い力で握っているらしい。フリードルが同じような真似をしでかさないよう、牽制してくれているのだろう。
「まぁ、実を言うと。残念な事に王女殿下のお祝いだけが目的ではないんですよね。この場にはシャンパージュとランディグランジュとデリアルドが揃っているので、仕事の話をするのにうってつけと考えたのも事実です。このような半端な気持ちで参加してしまい申し訳ございません、王女殿下」
フリードルを押さえつけながら、ケイリオルさんは恭しく頭を下げる。その際に揺れた彼のアホ毛がしおらしく垂れたものだから、私は慌てて返事をした。
「いいえ! お気になさらないで下さい、ケイリオル卿。お祝いしていただける事がそもそも嬉しいので!」
「……そうですか。では、改めまして。一日早いですが、お誕生日おめでとうございます────アミレス・ヘル・フォーロイト王女殿下」
雪を解かす春のような温かな声。その声を聞きたくて雪の下で眠る花々が顔を見せるような、とても優しくて……切なさすら感じさせる声色。
そんな不思議な声音で誕生日を祝われたからだろうか。
それとも、ケイリオルさんから私的に名前を呼ばれたのはこれが初めてだからだろうか。
色んな感情が交差点のように入り交じり、そこかしこへと飛んで行く。私は私の心すら分からないまま、ただ黙って、ぐにゃぐにゃに緩んだ頬を律する事しか出来なかった。
「正確には明日だけどね。明日は皇后陛下の命日だからパーティーなんて開けないし、じゃあ前日にやろうって事で、一ヶ月ぐらい前から皆で準備していたんだ」
「ジェジ、ラーク……」
皆の優しさに胸が熱くなる。
そこで、カイルがコートのポケットから何かを取り出しながらおもむろに接近してきた。何名かが睨むなか、カイルは取り出したたすきを私に掛けて、ニッと笑う。
「やっぱ誕生日のパーティーつったら、コレだよな」
「……『本日の主役』? またベタなものを」
「分かりやすくていいじゃん」
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「ねぇー姫さん聞いてくださいよー! シルフさんったら酷いんです! 『お茶会の会場で出来たなら街でも出来るだろ』って言って西部地区全域を常に一定の温かさに保つよう言われたんすよ~~っ!!」
「だからこの辺りは雪が降ってないのね……師匠もいつもありがとう。お陰様でこんな……こんな、素敵なプレゼントが貰えちゃった」
「……──ま、俺達の可愛い姫さんの為ですから。にしても最近ほんっとに部下使いが荒いんですよシルフさん! 姫さんからもなんか言ってやってください!!」
何やら疲れた様子の師匠が言い募るものだから、私はくるりと振り返りシルフの美しい顔を見上げる。見上げた瞬間は険しい表情で師匠を睨んでいたものの、私の視線に気付いたシルフは笑顔を貼り付けた。
「ボクがそんな事する訳ないでしょ?」
「……うーん」
してるんだろうなあ。
師匠はこれまでにも何度か、『シルフさんが俺にだけ当たり強い』『あのヒトの所為で仕事が増える』『人間界にはパワハラなんて言葉があるんすね……精霊界にも広めようかな』とかなんとか、愚痴を零していた事がある。
多分、シルフは日常的に無茶振りばかりしてるんだろう。
「師匠にばっかり大変な事させちゃ駄目だよ?」
「させてないってば。なんでアミィはエンヴィーの肩を持つのさ」
「師匠の肩を持つというか、パワハラは良くないからね」
だから気をつけてね。と言うと、
「ハラスメント問題は深刻だからなぁ」
カイルが何度も頷きしみじみと呟いた。
前世でハラスメント問題に巻き込まれたのかしら。
そうやって皆で談笑するなか、
「──おい。些か近過ぎるのではないか、カイル・ディ・ハミル。殺すぞ」
「いやぁー……貴方もかなり近うございましてよ、フリードルさん」
「うわっ、兄様……!?」
思いもよらぬ男がカイルの背後に現れた。その眼光の鋭さといったら、鬼か亡霊かのよう。
その男を視認した瞬間口をついて出た言葉に、当然フリードルはご立腹な様子。カイルを突き刺していた視線をこちらに移し、目と鼻の先でフリードルは立ち止まった。
「この僕自らお前を祝ってやろうとしているのに、なんだその反応は」
「に、兄様がいらっしゃるとは思わず……」
「寧ろ何故僕が不在だと思ったんだ」
「え?」
今まであんたが私の誕生日を祝った事があったか?
と言いたい気持ちをぐっと堪え、次の言葉を待つ。フリードルの小さな口から放たれたのは、予想外の言葉だった。
「このパーティーの主催は僕だぞ。主催が参加しない筈があるまい」
「…………はい? 主催?」
聞き間違えかしら。こんな大規模なパーティーを、あの社交性皆無のフリードルが企画したって事?
なにを血迷ったのかしら……?!
「──気が触れたか、とでも言いたげだな。僕はただ皇室の伝統に則るべく、お前の誕生パーティーを開いただけにすぎない。どうせやるならば十五歳の誕生パーティーに相応しいものを……と考え、そこの精霊に話を持ち掛けたんだ」
そうなの? と確認の為にシルフをもう一度見上げると、
「そうだよ。東宮にそいつがのこのこ訪ねて来た時は、どの面下げて来やがったんだ本気でブッ殺してやろうか。って思ったけど、聞けばアミィの誕生パーティーを西部地区で行いたいって言うじゃないか。あっちは皇室の伝統を守りたい。ボク達はアミィの誕生日を思いっきり祝いたい。──利害の一致でこうなったって訳だよ」
ため息混じりに訳を教えてくれた。
もしや、ディオの言ってた思いもよらぬ出資者ってこの男……? 未来の皇帝様は民の好感度調整が大変なんだな。大規模なパーティーの為に大金を渡し、私を支持する西部地区の住人達からの心象を良くしようとは。
「なので僕は当然の権利でここにいる。異存はあるか?」
「もう無いので離れていただけませんか? 他にもちらほら見知った顔があるので挨拶に行きたいんですが」
実は先程から、こちらの様子を窺うリードさん達やミカリア達の姿が見えていた。他にも私兵団やマクベスタ、シャンパージュ夫妻、テンディジェル兄妹とその護衛のモルス卿、ハイラやランディグランジュ侯爵まで錚々たる面々がここに集っている。
それに気付いていたものの、この通り身動きが取れなくなってしまっていて。
「挨拶ならまず僕にすべきだろう。このパーティーの主催であり、ケイリオル卿から街での私的なパーティー開催許可をいただいて来たのも僕だぞ」
「その節に関しては本当にありがとうございます兄様! 近いです!!」
ずっと顔を逸らしているからあまり距離感が掴めていないのだが、フリードルの顔が本当に近い。そして背後からただならぬ殺気が溢れ出ている。私の後ろって今誰がいたかな。えっと──シルフ、師匠、イリオーデ、アルベルト、ナトラ、クロノ…………納得の殺気だわ!!
ひーっ! と板挟み状態で困り果てていた私に、ここで救いの手が差し伸べられる。
なんと、何者かのお陰でフリードルの方から離れてくれたのだ。
「何をされてるんですかフリードル殿下。王女殿下が困ってますよー、とっても」
「ケイリオル卿!」
「っケイリオル卿……?! 何故、多忙な貴方がここに……」
救いよここに現れた!!
フリードルの体をひょいと軽く持ち上げて、ケイリオルさんはそのまま数歩下がった。
「そりゃあ当然──敬愛する王女殿下の誕生パーティーとの事ですし、僕も少しばかり交ぜていただきたいなと思いまして」
「……卿、少し力が強すぎるのではないでしょうか」
「え? あはは、まさかそんな。王女殿下を困らせる悪い皇太子殿下にお仕置きしようだなんて思ってませんよ」
「…………」
どうやらケイリオルさんは、フリードルを下ろしたそばから彼の肩をもの凄い力で握っているらしい。フリードルが同じような真似をしでかさないよう、牽制してくれているのだろう。
「まぁ、実を言うと。残念な事に王女殿下のお祝いだけが目的ではないんですよね。この場にはシャンパージュとランディグランジュとデリアルドが揃っているので、仕事の話をするのにうってつけと考えたのも事実です。このような半端な気持ちで参加してしまい申し訳ございません、王女殿下」
フリードルを押さえつけながら、ケイリオルさんは恭しく頭を下げる。その際に揺れた彼のアホ毛がしおらしく垂れたものだから、私は慌てて返事をした。
「いいえ! お気になさらないで下さい、ケイリオル卿。お祝いしていただける事がそもそも嬉しいので!」
「……そうですか。では、改めまして。一日早いですが、お誕生日おめでとうございます────アミレス・ヘル・フォーロイト王女殿下」
雪を解かす春のような温かな声。その声を聞きたくて雪の下で眠る花々が顔を見せるような、とても優しくて……切なさすら感じさせる声色。
そんな不思議な声音で誕生日を祝われたからだろうか。
それとも、ケイリオルさんから私的に名前を呼ばれたのはこれが初めてだからだろうか。
色んな感情が交差点のように入り交じり、そこかしこへと飛んで行く。私は私の心すら分からないまま、ただ黙って、ぐにゃぐにゃに緩んだ頬を律する事しか出来なかった。
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