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第四章・興国の王女
409.ある聖人とある吸血鬼3
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一週間もすれば魔力も少しは回復する。治癒魔法を自分自身に使ったところで効果が出ないが……それでも何度も使えば塵も積もれば山となり、効果が出る。
だから、二週間程経った時点であの邸を離れようと思えば離れられた。
だけど……聖人を知らないからこそ親しくしてくれる彼等との時間が忘れ難くて、どうしても治癒魔法を使えなかった。
聖人としての役割も演技も必要無い、この空間が本当に心地よくて。
だからこそ──……怪我が治るまではこの場にいたかった。無理に怪我を治す事もなく、自然に任せ……可能な限りここにいたいと、我儘にもそう思ってしまった。
あの時の彼の言葉が僕の頭で何度も響き、治癒魔法も何も使わせないようにしていたのだ。
そんな、ある日の事。
僕は久々に彼に会った。僕を見たアンヘルさんは眉を顰めてため息を一つ。
「何の用だ。怪我が治ったならさっさと出ていけ」
「くぉーらアンヘル様! お客様はまだ怪我が治ってないんですよ! あなたにはこの松葉杖が見えないんですか!!」
「うるせぇ。つーか客の飯じゃなくて俺の菓子を作れよジオール」
「はぃ~~っ?! 夢見が悪いとか言ってじいちゃんの反対を押し切って大怪我の子供を連れ帰ってきたかと思えば、吸血鬼より人間に世話された方がいいだろって俺とじいちゃんにお世話を丸投げしたのはアンヘル様でしょう! しかもあの時、後でお客様にお出しする予定だったクッキーまで勝手に持って行って!!」
「は? この家で作られた菓子は全て俺のものだ。俺がいつどこで何を食べようが俺の自由だろ」
アンヘルさんとジオールさんがぎゃあぎゃあと言い合うそれを聞いて、僕の頭にはいくつもの疑問符が浮かんだ。
確かあの時、アンヘルさんはクッキーが無くなるまで僕の様子を見るように言われたって、そう言っていたような……。
でも本当は自分から僕の様子を見に来て、僕が聖職者だからと人間であるジオールさん達に世話を任せた……という事? クッキーはお駄賃とかではなく、強奪したものと?
分からない。アンヘルさんが分からなさ過ぎる。
「あの、アンヘルさん」
「気安く名前を呼ぶな」
「……すいません。では、伯爵様。お世話になってばかりで申し訳ないので、何か僕も手伝えないでしょうか? 邸の掃除や、雑用などでも構いません」
「へぇ。殊勝な心がけだな。だが……部外者に勝手に邸を彷徨かれても困る」
と、アンヘルさんがこちらに背を向けた途端、
「それならアンヘル様のお仕事のお手伝いを頼めばいいんじゃないですか? ほら、ちょうど光の魔力があれば完成する魔導具も作ってたんですし! 光の魔力を持ってる人が手伝ってくれる機会なんて滅多にないんですから、ここぞとばかりに手伝って貰いましょうよ!」
ジオールさんがまさかの提案をした。
そういえば、デリアルド家は魔導具開発の名家だった。だけどまさか、光の魔力が必要となる魔導具を作っているとは……どんな魔導具なんだろう。
そうやって好奇心に胸を躍らせていると、アンヘルさんがこちらを一瞥して、小さくため息をついた。
「………………それもそうだな。おい聖職者、怪我人だからってタダで飯にありつけると思うなよ。歩き回れるようになったのなら、これからはここに滞在する分きっちり働いてもらうからな」
「……っはい!」
それから、僕はアンヘルさん──……アンヘル君の手伝いをするようになった。
僕が光の魔力を提供した事で、ずっと完成を先送りにしていた魔導具が完成したらしく、少しは僕も彼に認めてもらえたようだ。
アンヘル君と呼ぶようになったのは、少しは仲良くなった頃に気まぐれな彼が『伯爵って呼ぶな、なんかうざい』と言い出したから。
本当に気まぐれな人だなぁと思いつつ、それからはアンヘル君と呼ぶようにした。
♢♢♢♢
──目を覚ましてから、一ヶ月。
僕が思っていたよりもずっと簡単に、僕はアンヘル君と仲良くなれた。
軽口を言い合って、一緒にご飯を食べて、魔導具について議論して、たくさん……たくさん笑って。
ずっと心のどこかで憧れ、夢見ていた友達はきっとこんな感じなんだろうと思えば思う程、終わりが来る事が怖くなった。
聖人の名を聞いた彼等に倦厭される事が怖かった。
この幸福な時間が崩れ去る事が怖かった。
もう二度と、彼等とこんな風に笑い合えなくなるのが怖かった。
元々の──……無機質で、虚しい聖人に戻る事が、怖かった。
それ以外の生き方なんて知らなかったのに。
この温かな場所で、こうしてそれ以外の生き方を……友達という存在の尊さを知ってしまったから。
僕は、今までの僕に戻る事が怖くなってしまった。戻りたくないと思ってしまった。
こんな事なら、友達の尊さも普通の温かさも──何も、知らないまま生きていたかった。
こんなにも失う事が怖いだなんて知らなかった。知らないままでいたかった!
僕は……僕は────。
「この温もりを、手放したくない……っ!」
深夜。静まり返った赤と黒の屋敷の中で。
寝台の上で体を丸め、僕は布団の中で震えていた。物心ついてからはじめて泣いていた。
そんな僕を嘲笑うように、非情な現実が聖人を迎えに来てしまったのだ。
「……──見ツケタ」
静かな部屋に響く、聞き覚えのある無機質な声。
それと共に、肌を刺すような冷たい風が部屋の中に流れ込んできた。
「ラフィリア……」
布団を押し退け、ゆっくりと体を起こす。そのまま窓の方を見ると、そこには黒衣を身に纏うラフィリアがいた。
ラフィリアは僕の姿を見るなり、窓枠を乗り越え雪の降る外から直接部屋に侵入してきた。そして頭や肩についた雪をはらいつつラフィリアは僕のすぐ傍までやってきて、
「ドウシテ、連絡ヲ一ツモ寄越サナカッタ? ズット、ズット、当方ハ主ヲ捜シテイタノニ!」
僕の両肩を掴み、語気を強くした。
「ごめ……なさ……」
「謝罪ナンテ要ラナイ。理由ヲ言ッテ。当方ニ一切連絡セズニ失踪シテイタ理由ヲ。当方ガ納得出来ルヨウニ!」
ラフィリアの勢いに押され、僕は本音を話さざるを得なくなる。だから、ぽつりぽつりと心の内に秘めていた思いをそのまま吐き出してしまった。
聖人には許されなかった、独白として。
「……とても、温かかったんだ。この場所が、ここの人達が。今まで知りもしなかった温もりがどうしようもなく心地よくて……離れたくなくなった。いつかはここから離れなければならないという事実が──その時が来る事が怖くて怖くて仕方なかったんだ」
聖人の弱音なんて聞いた事もないラフィリアは、目を丸くして動揺から硬直している。それをいい事に、僕は感情のままに続けた。
「僕は聖人だけど、でも……ただの人間なんだよ。家族だって欲しいし、友達だって欲しい! 他愛もない事で笑い合える友達が欲しい。一緒にご飯を食べたり日々を過ごせる家族が欲しい。ふとした時に愚痴を聞いてもらえる友達が欲しい。困った時に気軽に頼れる家族が欲しい。僕は…………みんなには当たり前のようにいる存在が、たまらなく欲しいんだ」
普通を許されず、ただの人間である事を許されない。それが、聖人だ。
そうと頭では分かっていても、どうしても諦められなかった。
「普通が欲しいんだ。栄誉も、地位も、名声も、何もいらない。僕は、ただ──……みんなにとっての日常が、ただそれだけが欲しかったんだ」
でも、それらは全て聖人には許されない。
不要なものだと……一つ残らず排除されてしまう。
だけど、ようやく友達と呼べるものが手に入ったかもしれないんだ。
いずれ手放さなくてはならないと分かってはいながらも、どうしても手を伸ばさずにはいられない、そんな普通を体感してしまったから。
知らない方がよかったものを体感してしまったから。
……──僕は、ここから抜け出せなくなっていた。
だから、二週間程経った時点であの邸を離れようと思えば離れられた。
だけど……聖人を知らないからこそ親しくしてくれる彼等との時間が忘れ難くて、どうしても治癒魔法を使えなかった。
聖人としての役割も演技も必要無い、この空間が本当に心地よくて。
だからこそ──……怪我が治るまではこの場にいたかった。無理に怪我を治す事もなく、自然に任せ……可能な限りここにいたいと、我儘にもそう思ってしまった。
あの時の彼の言葉が僕の頭で何度も響き、治癒魔法も何も使わせないようにしていたのだ。
そんな、ある日の事。
僕は久々に彼に会った。僕を見たアンヘルさんは眉を顰めてため息を一つ。
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「うるせぇ。つーか客の飯じゃなくて俺の菓子を作れよジオール」
「はぃ~~っ?! 夢見が悪いとか言ってじいちゃんの反対を押し切って大怪我の子供を連れ帰ってきたかと思えば、吸血鬼より人間に世話された方がいいだろって俺とじいちゃんにお世話を丸投げしたのはアンヘル様でしょう! しかもあの時、後でお客様にお出しする予定だったクッキーまで勝手に持って行って!!」
「は? この家で作られた菓子は全て俺のものだ。俺がいつどこで何を食べようが俺の自由だろ」
アンヘルさんとジオールさんがぎゃあぎゃあと言い合うそれを聞いて、僕の頭にはいくつもの疑問符が浮かんだ。
確かあの時、アンヘルさんはクッキーが無くなるまで僕の様子を見るように言われたって、そう言っていたような……。
でも本当は自分から僕の様子を見に来て、僕が聖職者だからと人間であるジオールさん達に世話を任せた……という事? クッキーはお駄賃とかではなく、強奪したものと?
分からない。アンヘルさんが分からなさ過ぎる。
「あの、アンヘルさん」
「気安く名前を呼ぶな」
「……すいません。では、伯爵様。お世話になってばかりで申し訳ないので、何か僕も手伝えないでしょうか? 邸の掃除や、雑用などでも構いません」
「へぇ。殊勝な心がけだな。だが……部外者に勝手に邸を彷徨かれても困る」
と、アンヘルさんがこちらに背を向けた途端、
「それならアンヘル様のお仕事のお手伝いを頼めばいいんじゃないですか? ほら、ちょうど光の魔力があれば完成する魔導具も作ってたんですし! 光の魔力を持ってる人が手伝ってくれる機会なんて滅多にないんですから、ここぞとばかりに手伝って貰いましょうよ!」
ジオールさんがまさかの提案をした。
そういえば、デリアルド家は魔導具開発の名家だった。だけどまさか、光の魔力が必要となる魔導具を作っているとは……どんな魔導具なんだろう。
そうやって好奇心に胸を躍らせていると、アンヘルさんがこちらを一瞥して、小さくため息をついた。
「………………それもそうだな。おい聖職者、怪我人だからってタダで飯にありつけると思うなよ。歩き回れるようになったのなら、これからはここに滞在する分きっちり働いてもらうからな」
「……っはい!」
それから、僕はアンヘルさん──……アンヘル君の手伝いをするようになった。
僕が光の魔力を提供した事で、ずっと完成を先送りにしていた魔導具が完成したらしく、少しは僕も彼に認めてもらえたようだ。
アンヘル君と呼ぶようになったのは、少しは仲良くなった頃に気まぐれな彼が『伯爵って呼ぶな、なんかうざい』と言い出したから。
本当に気まぐれな人だなぁと思いつつ、それからはアンヘル君と呼ぶようにした。
♢♢♢♢
──目を覚ましてから、一ヶ月。
僕が思っていたよりもずっと簡単に、僕はアンヘル君と仲良くなれた。
軽口を言い合って、一緒にご飯を食べて、魔導具について議論して、たくさん……たくさん笑って。
ずっと心のどこかで憧れ、夢見ていた友達はきっとこんな感じなんだろうと思えば思う程、終わりが来る事が怖くなった。
聖人の名を聞いた彼等に倦厭される事が怖かった。
この幸福な時間が崩れ去る事が怖かった。
もう二度と、彼等とこんな風に笑い合えなくなるのが怖かった。
元々の──……無機質で、虚しい聖人に戻る事が、怖かった。
それ以外の生き方なんて知らなかったのに。
この温かな場所で、こうしてそれ以外の生き方を……友達という存在の尊さを知ってしまったから。
僕は、今までの僕に戻る事が怖くなってしまった。戻りたくないと思ってしまった。
こんな事なら、友達の尊さも普通の温かさも──何も、知らないまま生きていたかった。
こんなにも失う事が怖いだなんて知らなかった。知らないままでいたかった!
僕は……僕は────。
「この温もりを、手放したくない……っ!」
深夜。静まり返った赤と黒の屋敷の中で。
寝台の上で体を丸め、僕は布団の中で震えていた。物心ついてからはじめて泣いていた。
そんな僕を嘲笑うように、非情な現実が聖人を迎えに来てしまったのだ。
「……──見ツケタ」
静かな部屋に響く、聞き覚えのある無機質な声。
それと共に、肌を刺すような冷たい風が部屋の中に流れ込んできた。
「ラフィリア……」
布団を押し退け、ゆっくりと体を起こす。そのまま窓の方を見ると、そこには黒衣を身に纏うラフィリアがいた。
ラフィリアは僕の姿を見るなり、窓枠を乗り越え雪の降る外から直接部屋に侵入してきた。そして頭や肩についた雪をはらいつつラフィリアは僕のすぐ傍までやってきて、
「ドウシテ、連絡ヲ一ツモ寄越サナカッタ? ズット、ズット、当方ハ主ヲ捜シテイタノニ!」
僕の両肩を掴み、語気を強くした。
「ごめ……なさ……」
「謝罪ナンテ要ラナイ。理由ヲ言ッテ。当方ニ一切連絡セズニ失踪シテイタ理由ヲ。当方ガ納得出来ルヨウニ!」
ラフィリアの勢いに押され、僕は本音を話さざるを得なくなる。だから、ぽつりぽつりと心の内に秘めていた思いをそのまま吐き出してしまった。
聖人には許されなかった、独白として。
「……とても、温かかったんだ。この場所が、ここの人達が。今まで知りもしなかった温もりがどうしようもなく心地よくて……離れたくなくなった。いつかはここから離れなければならないという事実が──その時が来る事が怖くて怖くて仕方なかったんだ」
聖人の弱音なんて聞いた事もないラフィリアは、目を丸くして動揺から硬直している。それをいい事に、僕は感情のままに続けた。
「僕は聖人だけど、でも……ただの人間なんだよ。家族だって欲しいし、友達だって欲しい! 他愛もない事で笑い合える友達が欲しい。一緒にご飯を食べたり日々を過ごせる家族が欲しい。ふとした時に愚痴を聞いてもらえる友達が欲しい。困った時に気軽に頼れる家族が欲しい。僕は…………みんなには当たり前のようにいる存在が、たまらなく欲しいんだ」
普通を許されず、ただの人間である事を許されない。それが、聖人だ。
そうと頭では分かっていても、どうしても諦められなかった。
「普通が欲しいんだ。栄誉も、地位も、名声も、何もいらない。僕は、ただ──……みんなにとっての日常が、ただそれだけが欲しかったんだ」
でも、それらは全て聖人には許されない。
不要なものだと……一つ残らず排除されてしまう。
だけど、ようやく友達と呼べるものが手に入ったかもしれないんだ。
いずれ手放さなくてはならないと分かってはいながらも、どうしても手を伸ばさずにはいられない、そんな普通を体感してしまったから。
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