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第四章・興国の王女
390.冬染祭3
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メイシアがくれた私とメイシアのぬいぐるみ。セツにナトラと普段から可愛いに囲まれてはいるのだけど、やっぱりもう少し欲しい。
生意気だが可愛い弟分だったシュヴァルツが消え、ただ生意気なだけの美形ヴァイス・フォン・シュヴァイツァバルティークさんに進化してしまったので、身の回りの可愛いが減ってしまい物足りなさも感じていたぐらいだ。
普段は誰かしら傍にいて可愛いものを買えないから、今日この機会に自分好みの可愛いものを入手し、フリードルから押し付けられたという体にして私室に持ち帰ろうと画策した。
我ながらなんと天才的な計画なのか!
だから、少しはフリードルにも感謝しつつ、ぬいぐるみコーナーを見てはぬいぐるみを吟味する。
この大きくて可愛い兎のぬいぐるみか、この大きくて可愛い猫のぬいぐるみか。
兎はやっぱり定番と言うべきか安定した可愛さがあるんだけど、猫は猫で見れば見る程その可愛さが増していくような愛嬌がある。
うーむ、これは悩みどころだ。どちらも捨て難い。
「……意外だな。お前がこういったものを好むなど寝耳に水だ」
私だってこの状況が寝耳に水よ。
「私だって普通に可愛いものが好きなんです。ほら、可愛いでしょう?」
「──僕には、綿が詰まっただけの人形の善し悪しなど分からないな」
可愛いぬいぐるみを一つ取って見せると、フリードルは一瞬間を置いてから興味無さげに店の外を眺めはじめた。
情緒の無い男は放っておいて、ぬいぐるみの選別に戻る。
悩んでも悩んでもどちらにするか選べず、ぬいぐるみコーナーを一人でウロウロとしていたら、流石に待ちくたびれたのか業を煮やしたフリードルが後ろからにゅっと現れて。
「何をそんなに悩んでいるんだ。欲しいなら全て買えばいいだけだろう」
「でも、このぬいぐるみ結構高いですし。だからどちらか選ぼうって悩んでて……」
「はぁ。お前は僕を何だと思ってるんだ? 妹の欲しいものを好きなだけ買い与えるなど、僕には造作もない事だ」
何とも堂々と。何とも偉そうに。
フリードルがキッパリと言い切ったものだから、周りの若い女の子達が色めき立つ。「いいなあ、あんな恋人が欲しい!」「うちのお兄ちゃんあんなにいい人じゃない……羨ましい……」「なんて美形なの」といった、見当違いな言葉が彼女達の口からは零れ落ちていた。
「いいんですか? 二つとも買って貰っても」
「二つと言わず、欲しいなら端から端まで全て買ってやる」
「いや、買い占めは悪質ですし……二つだけで十分です。じゃあこの子達をよろしくお願いします」
兎と猫。二つの大きなぬいぐるみを抱え、フリードルと共に会計カウンターに向かう。
ぬいぐるみは、持って歩くには流石に大き過ぎるからと後で城に届けるように頼み、私達は店を出て大通りを並んで歩く。
その後も視察をしつつ時に買い物をし、時に買い食いをして、普通の兄妹かのように一日を過した。
思っていたよりも快適で、思っていたよりも……楽しい一日だった。
買い食いに難色を示すフリードルの口に無理やり食べ物を詰め込んだり、路上パフォーマンスを見て『何がいいのか分からない』とぬかす男に路上パフォーマンスの良さを語ったりもした。
途中からうんざりとしていたが、それでもこの視察に私を巻き込んだ責任感からかフリードルは最後まで話を聞いていた。
十時頃から夕方まで。
夕日が沈み始める頃まで……今まで何年も憎みあっていたとか、この先の未来で殺し合う事になるかもしれないとか、そういう事は忘れて楽しんでしまった。
城に戻り髪の色を元に戻して、いざ解散しようという時になって、フリードルが「アミレス」と言って私を呼び止めてきた。
初めて、フリードルに名前を呼ばれた。フルネームではなく、アミレスという名前だけを。
心の奥底が沸き立つ。私の中のアミレスが、この事に酷く喜んでいるのが分かる。
「これを、お前に。こういうものが好きなんだろう」
そう言って手渡して来たのは、手のひらサイズの熊のぬいぐるみ。その首の後ろからリボンが垂れていて、恐らくはストラップとして普段使いが出来るものなのだと思われる。
「……こんなもの、いつの間に?」
「お前がナトラとやらへの土産を選んでいる時に、たまたま店の隅の雑貨コーナーで見かけた。お前への給金を払いきれてないと思っていたから、買ったんだ」
「そうなんですか……」
あれだけなんでもかんでも買わせたのに、まだ駄賃を払えてないと思っていたの? 皇太子の金銭感覚やば……普段どんだけいい給料貰ってるの?
「今日購入した物は全て城に届き次第、東宮へと一度にまとめて部下に持っていかせる。視察の褒美とな」
「お気遣いありがとうございます」
一礼し、踵を返して歩き出したフリードルの背を見送る。
その時ふと、ある言葉が喉まで出てきた。
こんな事を言ったところで、何にもならないと思う。だけど、どうしても言いたかったのだ。
「兄様!」
熊のぬいぐるみストラップを両手で握りしめて、先程のフリードルのように呼び止める。
無視される可能性もあった。だけど、彼は予想外にも足を止めて振り返ってくれた。
緊張で声が張り付く。
言葉にならない言葉が、ぅ、と口から零れ落ちる。
でも、言わないと。アミレスもきっとそれを望んでいるから。
「その……ぬいぐるみ、ありがとうございます。あと……たとえ仕事だったとしても、兄様と一緒にお出かけが出来て、今日は楽しかったです」
言えた! ちゃんと、楽しかったって言えた。
フリードルにこんな事を言うのは私もアミレスも初めてなので、緊張で心臓が早鐘を打っていた。だが無事に本音を言えたので、胸を撫で下ろした。
するとフリードルは目を丸くして固まり、程なくして目元を綻ばせた。
「……──そうか。僕も、それなりには楽しかったさ」
作り物のような彼の海の瞳に、光が差していた。
その表情はとても柔らかく、穏やかな微笑みだった。
絶対零度の氷結の貴公子の仮面が、今、完全に砕け散った。
それと同時に私は思い出す。この一連の会話が、彼のルートにあった展開と酷似している事を。
フリードルのルート、その途中に起きる赤髪連続殺人事件の少し前のイベント。
仕事の為にミシェルちゃんを連れて仕方無く街を回っていたフリードルが、別れ際にミシェルちゃんから『仕事だったとしても、フリードル様と一緒にお出かけが出来て、今日は楽しかったです』と言われ、『そうか。僕も、それなりには楽しかったさ』と少し微笑みながら返したシーン。
それを今、こうして全く同じ会話をして思い出した。
城へと戻っていくフリードルの背をぼんやりと見つめながら、困惑する。これまでもゲーム本編で起こる筈だったイベントが、ゲーム本編開始前の段階で発生した事は何度もあった。
だからフリードルのルートで起きるイベントが起きてもおかしくはない。
ただ……もしもの可能性をつい考えてしまうだけで。
あのイベントはある程度フリードルの好感度が上がっていないと発生しない、言わばフリードルのルートに入る為の関門のようなイベント。
つまりそれが発生していたという事は、フリードルの好感度が一定値まで上がっていたと考えられる。
私とフリードルの好感度が、だ。
なので、もしかしたら──このまま行けばフリードルに妹として愛してもらえるんじゃないかと思った。アミレスの願いを、その夢を叶えてあげられるんじゃないかと……そんな一筋の希望が見えた気がした。
「……はは。そんなに上手くいく訳ないじゃない。なんてったって私は、悲運の王女なんだから」
自分にとって都合のいい事ばかりを考える馬鹿な私を一蹴し、東宮に戻る。
するとそこでは既に代理戦争もといコーディネートバトルが繰り広げられており、私が部屋に入るなりシルフ達四名が選んだ服を着てはお披露目する着せ替え人形となるのであった。
その日の夜。
私は、フリードルから渡された熊のぬいぐるみストラップを私とメイシアのぬいぐるみの横に飾り、穏やかに眠りについた。
生意気だが可愛い弟分だったシュヴァルツが消え、ただ生意気なだけの美形ヴァイス・フォン・シュヴァイツァバルティークさんに進化してしまったので、身の回りの可愛いが減ってしまい物足りなさも感じていたぐらいだ。
普段は誰かしら傍にいて可愛いものを買えないから、今日この機会に自分好みの可愛いものを入手し、フリードルから押し付けられたという体にして私室に持ち帰ろうと画策した。
我ながらなんと天才的な計画なのか!
だから、少しはフリードルにも感謝しつつ、ぬいぐるみコーナーを見てはぬいぐるみを吟味する。
この大きくて可愛い兎のぬいぐるみか、この大きくて可愛い猫のぬいぐるみか。
兎はやっぱり定番と言うべきか安定した可愛さがあるんだけど、猫は猫で見れば見る程その可愛さが増していくような愛嬌がある。
うーむ、これは悩みどころだ。どちらも捨て難い。
「……意外だな。お前がこういったものを好むなど寝耳に水だ」
私だってこの状況が寝耳に水よ。
「私だって普通に可愛いものが好きなんです。ほら、可愛いでしょう?」
「──僕には、綿が詰まっただけの人形の善し悪しなど分からないな」
可愛いぬいぐるみを一つ取って見せると、フリードルは一瞬間を置いてから興味無さげに店の外を眺めはじめた。
情緒の無い男は放っておいて、ぬいぐるみの選別に戻る。
悩んでも悩んでもどちらにするか選べず、ぬいぐるみコーナーを一人でウロウロとしていたら、流石に待ちくたびれたのか業を煮やしたフリードルが後ろからにゅっと現れて。
「何をそんなに悩んでいるんだ。欲しいなら全て買えばいいだけだろう」
「でも、このぬいぐるみ結構高いですし。だからどちらか選ぼうって悩んでて……」
「はぁ。お前は僕を何だと思ってるんだ? 妹の欲しいものを好きなだけ買い与えるなど、僕には造作もない事だ」
何とも堂々と。何とも偉そうに。
フリードルがキッパリと言い切ったものだから、周りの若い女の子達が色めき立つ。「いいなあ、あんな恋人が欲しい!」「うちのお兄ちゃんあんなにいい人じゃない……羨ましい……」「なんて美形なの」といった、見当違いな言葉が彼女達の口からは零れ落ちていた。
「いいんですか? 二つとも買って貰っても」
「二つと言わず、欲しいなら端から端まで全て買ってやる」
「いや、買い占めは悪質ですし……二つだけで十分です。じゃあこの子達をよろしくお願いします」
兎と猫。二つの大きなぬいぐるみを抱え、フリードルと共に会計カウンターに向かう。
ぬいぐるみは、持って歩くには流石に大き過ぎるからと後で城に届けるように頼み、私達は店を出て大通りを並んで歩く。
その後も視察をしつつ時に買い物をし、時に買い食いをして、普通の兄妹かのように一日を過した。
思っていたよりも快適で、思っていたよりも……楽しい一日だった。
買い食いに難色を示すフリードルの口に無理やり食べ物を詰め込んだり、路上パフォーマンスを見て『何がいいのか分からない』とぬかす男に路上パフォーマンスの良さを語ったりもした。
途中からうんざりとしていたが、それでもこの視察に私を巻き込んだ責任感からかフリードルは最後まで話を聞いていた。
十時頃から夕方まで。
夕日が沈み始める頃まで……今まで何年も憎みあっていたとか、この先の未来で殺し合う事になるかもしれないとか、そういう事は忘れて楽しんでしまった。
城に戻り髪の色を元に戻して、いざ解散しようという時になって、フリードルが「アミレス」と言って私を呼び止めてきた。
初めて、フリードルに名前を呼ばれた。フルネームではなく、アミレスという名前だけを。
心の奥底が沸き立つ。私の中のアミレスが、この事に酷く喜んでいるのが分かる。
「これを、お前に。こういうものが好きなんだろう」
そう言って手渡して来たのは、手のひらサイズの熊のぬいぐるみ。その首の後ろからリボンが垂れていて、恐らくはストラップとして普段使いが出来るものなのだと思われる。
「……こんなもの、いつの間に?」
「お前がナトラとやらへの土産を選んでいる時に、たまたま店の隅の雑貨コーナーで見かけた。お前への給金を払いきれてないと思っていたから、買ったんだ」
「そうなんですか……」
あれだけなんでもかんでも買わせたのに、まだ駄賃を払えてないと思っていたの? 皇太子の金銭感覚やば……普段どんだけいい給料貰ってるの?
「今日購入した物は全て城に届き次第、東宮へと一度にまとめて部下に持っていかせる。視察の褒美とな」
「お気遣いありがとうございます」
一礼し、踵を返して歩き出したフリードルの背を見送る。
その時ふと、ある言葉が喉まで出てきた。
こんな事を言ったところで、何にもならないと思う。だけど、どうしても言いたかったのだ。
「兄様!」
熊のぬいぐるみストラップを両手で握りしめて、先程のフリードルのように呼び止める。
無視される可能性もあった。だけど、彼は予想外にも足を止めて振り返ってくれた。
緊張で声が張り付く。
言葉にならない言葉が、ぅ、と口から零れ落ちる。
でも、言わないと。アミレスもきっとそれを望んでいるから。
「その……ぬいぐるみ、ありがとうございます。あと……たとえ仕事だったとしても、兄様と一緒にお出かけが出来て、今日は楽しかったです」
言えた! ちゃんと、楽しかったって言えた。
フリードルにこんな事を言うのは私もアミレスも初めてなので、緊張で心臓が早鐘を打っていた。だが無事に本音を言えたので、胸を撫で下ろした。
するとフリードルは目を丸くして固まり、程なくして目元を綻ばせた。
「……──そうか。僕も、それなりには楽しかったさ」
作り物のような彼の海の瞳に、光が差していた。
その表情はとても柔らかく、穏やかな微笑みだった。
絶対零度の氷結の貴公子の仮面が、今、完全に砕け散った。
それと同時に私は思い出す。この一連の会話が、彼のルートにあった展開と酷似している事を。
フリードルのルート、その途中に起きる赤髪連続殺人事件の少し前のイベント。
仕事の為にミシェルちゃんを連れて仕方無く街を回っていたフリードルが、別れ際にミシェルちゃんから『仕事だったとしても、フリードル様と一緒にお出かけが出来て、今日は楽しかったです』と言われ、『そうか。僕も、それなりには楽しかったさ』と少し微笑みながら返したシーン。
それを今、こうして全く同じ会話をして思い出した。
城へと戻っていくフリードルの背をぼんやりと見つめながら、困惑する。これまでもゲーム本編で起こる筈だったイベントが、ゲーム本編開始前の段階で発生した事は何度もあった。
だからフリードルのルートで起きるイベントが起きてもおかしくはない。
ただ……もしもの可能性をつい考えてしまうだけで。
あのイベントはある程度フリードルの好感度が上がっていないと発生しない、言わばフリードルのルートに入る為の関門のようなイベント。
つまりそれが発生していたという事は、フリードルの好感度が一定値まで上がっていたと考えられる。
私とフリードルの好感度が、だ。
なので、もしかしたら──このまま行けばフリードルに妹として愛してもらえるんじゃないかと思った。アミレスの願いを、その夢を叶えてあげられるんじゃないかと……そんな一筋の希望が見えた気がした。
「……はは。そんなに上手くいく訳ないじゃない。なんてったって私は、悲運の王女なんだから」
自分にとって都合のいい事ばかりを考える馬鹿な私を一蹴し、東宮に戻る。
するとそこでは既に代理戦争もといコーディネートバトルが繰り広げられており、私が部屋に入るなりシルフ達四名が選んだ服を着てはお披露目する着せ替え人形となるのであった。
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