333 / 765
第四章・興国の王女
296.ある聖人と人形
しおりを挟む
春を迎えたばかりの神殿都市は、とても活気づいていた。それは近々行われる春の祭事、花迎祭に向けての盛り上がりであった。
春は花々が咲き乱れる。いと尊き神々はそれを見て花見酒をすると言い伝えられており、人間界に降りてきて下さった神々への感謝と歓迎を示す祭りが、この花迎祭なのである。
この祭りではそれまでに祈りを込めて一人一本の花を育て、祭り本番でその花を灯篭に乗せ空に送る。
そうする事で、花見酒をする神々に信徒の願いが届く──と、言われている。
なので誰もが花の世話と祭りの準備とで忙しいのだが……本来最も忙しくあるべき存在は、案外のんびりとしていた。
「姫君、プレゼント喜んでくれたかなぁ」
時は四月の頭。かれこれもう二ヶ月近く、国教会のトップにして人類最強の聖人ことミカリアは、こうしてだらしない顔で物思いに耽っていた。
「……ハァ」
それには流石のラフィリアもうんざりする。最早ツッコむ事すら諦めて、ラフィリアはとても面倒な状況に陥ったと頭を抱えていた。
一度こうなったミカリアは、暫く戻らないのだ。
(主、本当ニ壊レテシマッタ。当方ハ確カニ『恋ヲシタラ壊レル』ト言ッタガ……ダトシテモ、早スギル)
面の下で、ラフィリアの表情がぐっと歪む。ラフィリアはミカリアが恋をした日には壊れてしまう事も、大まかなその時期さえも把握していた。神々から、知らされていたのだ。
だがしかし。今やミカリアはラフィリアの予想よりも数年早く、あっという間に恋に落ちては壊れていった。
「ねぇラフィリア、僕の話聞いてる? 今、プレゼントを受け取った姫君の反応を予想してたんだけど……君はどう思う?」
「当方、無関係」
「なんだとぅ! 君は僕の従者なんだから僕の話を聞いてくれないと困るよ」
(……面倒。超、面倒)
ぷんぷんと怒るミカリアが延々と絡んでくる為、ラフィリアは苦虫を噛み潰したような表情となっていた。
しかしラフィリアはミカリアの為だけに造られた自律型魔導人形。ミカリアに逆らうなどという機能は、端から存在しない。
よって、ラフィリアは嫌々ミカリアの妄想惚気話に付き合わざるを得ない。例えどれだけ無意味かつ面倒極まりない事だろうとも。
これが、近頃ラフィリアからミカリアへの当たりが強い最たる理由だった。
「姫君もこれでようやく十四歳かぁ、まだまだ幼いなぁ。僕との歳の差っていくつだろう……百ぐらいはあるのか……まあ、百歳差なんて誤差の範囲だよね!」
(ソンナ訳アルカ!)
ミカリアの大雑把な物言いに、ラフィリアも思わず胸中でツッコミを入れていた。
「でもほら、僕のこの見た目は二十歳ぐらいの時のものだろう? 実年齢は百を超えているけれど、見た目だけなら姫君と並んでも全く問題ないと思うのだけど」
「……」
「沈黙は肯定の意だね。ふふ、そうだろうそうだろう! やっぱり僕と姫君はとてもお似合いなんだ!」
(何言ッテンダ、コノ聖人)
ついにはラフィリアでさえも軽く引いてしまった。
それ程に、ミカリアが暴走している事が分かる。
「あーあ、早く会いたいなあ。今年は皇太子の誕生パーティーが無かったから、そういう名目で会いに行く事も出来なかったし。何かと理由をつけて会いに行く事は出来ないだろうか」
「無理。絶対、無理」
「そう硬い事言わないでよ、ラフィリア。僕はただ最愛の人の所に行きたいと言っているだけなんだから」
「無理。主、初恋、敗北」
「何でそんな事言うの……? 君は僕の家族擬きなんだから、ちゃんと応援してよ。僕にようやく、真の意味で家族が出来るかもしれないんだよ?」
ミカリアが詰め寄るも、ラフィリアはどうでもいいとばかりにため息をつくだけ。
(ソモソモ、主ニ家族ナド……国教会ガ、世界ガソウ簡単ニ許ス筈ガナイノニ。ドウシテ、主ハ夢ヲ捨テラレナインダ?)
ラフィリアは思考する。何十年と時が経とうとも決して消え失せない、ミカリアの夢について思い馳せた。
──国教会の聖人は人類の光そのもの。彼が存在する間の人類の存続を保証する、象徴的存在。
それは、ただの人であってはならなかった。まさか不老不死にまで至るとは誰も予想してなかったが……聖人とは人類最強であらねばならず、孤高の存在でなければならない。
故に、聖人には家族や恋人と言った存在は不要。そのような俗的な存在など、聖人には不要とされた。
ミカリアは、ある神託によりこの世に生まれる前から聖人になると定められ、生まれたその瞬間から親元を離れ聖人として育てられた。
彼は両親の顔と名前さえも知らず……最も親しい存在の自律型魔導人形、ラフィリアですら彼の家族ではなく、あくまでもミカリアの従僕であった。
ようやく出来た知人、吸血鬼のアンヘルはその種族故に聖人のミカリアは知人であると公表する事さえ出来ない。
彼を慕う者達は多くあれど、その尊敬は全て『人類最強の聖人ミカリア・ディア・ラ・セイレーン』に向けられたもの。
本当は誰よりも家族や愛情を求める寂しがり屋……そんな、聖人像とは程遠い『ミカリア』自身へ向けられた言葉や尊敬など、この世界には存在しなかった。
誰も、ミカリアの寂しさや夢など考えもしなかった。ミカリア自身の思いなど、気にかけなかったのだ。
遍く人々からの期待と希望と信頼で塗り固められ、本人すらも自分を見失いかけていた。それでもミカリアは自分が壊れぬよう、必死にその夢だけは守って来た。
だが、それはこのように否定され続けてきた。ミカリアがミカリアである限り、叶う筈のないものと。
それでもどうしても諦められず、ミカリアが夢を見続けていたある日の事。
『これからも何度だってお会いしたいです。だって私は、ミカリア様の友達ですから』
ある一人の幼い少女が、ミカリアの手を取り、その目を見て、その言葉を口にした。
初めて、ミカリアの心に歩み寄った人がいた。
百年近い人生の中で、彼がずっと求めていたもの──……友達という存在になったその少女は、ミカリアの夢を知りながら、ミカリアの夢への執着と依存っぷりを知らなかった。
何もかもが正史とは異なるこの世界において、たった一度の彼女の過ちが大きな異変へと繋がる事は、想像に難くない。
あの日……また会おう。とミカリアと指切りをした事が、後々世界を巻き込んだ大問題に発展するだなんて、どこぞの無責任な王女は知る由もなかった。
もしそれを知っていたならば、出来ない約束などしない少女はあのような言動に出なかっただろう。あの時良かれと思ってやった事が、後々己の首を絞める事になるなんて──、彼女は考えもしなかった。
春は花々が咲き乱れる。いと尊き神々はそれを見て花見酒をすると言い伝えられており、人間界に降りてきて下さった神々への感謝と歓迎を示す祭りが、この花迎祭なのである。
この祭りではそれまでに祈りを込めて一人一本の花を育て、祭り本番でその花を灯篭に乗せ空に送る。
そうする事で、花見酒をする神々に信徒の願いが届く──と、言われている。
なので誰もが花の世話と祭りの準備とで忙しいのだが……本来最も忙しくあるべき存在は、案外のんびりとしていた。
「姫君、プレゼント喜んでくれたかなぁ」
時は四月の頭。かれこれもう二ヶ月近く、国教会のトップにして人類最強の聖人ことミカリアは、こうしてだらしない顔で物思いに耽っていた。
「……ハァ」
それには流石のラフィリアもうんざりする。最早ツッコむ事すら諦めて、ラフィリアはとても面倒な状況に陥ったと頭を抱えていた。
一度こうなったミカリアは、暫く戻らないのだ。
(主、本当ニ壊レテシマッタ。当方ハ確カニ『恋ヲシタラ壊レル』ト言ッタガ……ダトシテモ、早スギル)
面の下で、ラフィリアの表情がぐっと歪む。ラフィリアはミカリアが恋をした日には壊れてしまう事も、大まかなその時期さえも把握していた。神々から、知らされていたのだ。
だがしかし。今やミカリアはラフィリアの予想よりも数年早く、あっという間に恋に落ちては壊れていった。
「ねぇラフィリア、僕の話聞いてる? 今、プレゼントを受け取った姫君の反応を予想してたんだけど……君はどう思う?」
「当方、無関係」
「なんだとぅ! 君は僕の従者なんだから僕の話を聞いてくれないと困るよ」
(……面倒。超、面倒)
ぷんぷんと怒るミカリアが延々と絡んでくる為、ラフィリアは苦虫を噛み潰したような表情となっていた。
しかしラフィリアはミカリアの為だけに造られた自律型魔導人形。ミカリアに逆らうなどという機能は、端から存在しない。
よって、ラフィリアは嫌々ミカリアの妄想惚気話に付き合わざるを得ない。例えどれだけ無意味かつ面倒極まりない事だろうとも。
これが、近頃ラフィリアからミカリアへの当たりが強い最たる理由だった。
「姫君もこれでようやく十四歳かぁ、まだまだ幼いなぁ。僕との歳の差っていくつだろう……百ぐらいはあるのか……まあ、百歳差なんて誤差の範囲だよね!」
(ソンナ訳アルカ!)
ミカリアの大雑把な物言いに、ラフィリアも思わず胸中でツッコミを入れていた。
「でもほら、僕のこの見た目は二十歳ぐらいの時のものだろう? 実年齢は百を超えているけれど、見た目だけなら姫君と並んでも全く問題ないと思うのだけど」
「……」
「沈黙は肯定の意だね。ふふ、そうだろうそうだろう! やっぱり僕と姫君はとてもお似合いなんだ!」
(何言ッテンダ、コノ聖人)
ついにはラフィリアでさえも軽く引いてしまった。
それ程に、ミカリアが暴走している事が分かる。
「あーあ、早く会いたいなあ。今年は皇太子の誕生パーティーが無かったから、そういう名目で会いに行く事も出来なかったし。何かと理由をつけて会いに行く事は出来ないだろうか」
「無理。絶対、無理」
「そう硬い事言わないでよ、ラフィリア。僕はただ最愛の人の所に行きたいと言っているだけなんだから」
「無理。主、初恋、敗北」
「何でそんな事言うの……? 君は僕の家族擬きなんだから、ちゃんと応援してよ。僕にようやく、真の意味で家族が出来るかもしれないんだよ?」
ミカリアが詰め寄るも、ラフィリアはどうでもいいとばかりにため息をつくだけ。
(ソモソモ、主ニ家族ナド……国教会ガ、世界ガソウ簡単ニ許ス筈ガナイノニ。ドウシテ、主ハ夢ヲ捨テラレナインダ?)
ラフィリアは思考する。何十年と時が経とうとも決して消え失せない、ミカリアの夢について思い馳せた。
──国教会の聖人は人類の光そのもの。彼が存在する間の人類の存続を保証する、象徴的存在。
それは、ただの人であってはならなかった。まさか不老不死にまで至るとは誰も予想してなかったが……聖人とは人類最強であらねばならず、孤高の存在でなければならない。
故に、聖人には家族や恋人と言った存在は不要。そのような俗的な存在など、聖人には不要とされた。
ミカリアは、ある神託によりこの世に生まれる前から聖人になると定められ、生まれたその瞬間から親元を離れ聖人として育てられた。
彼は両親の顔と名前さえも知らず……最も親しい存在の自律型魔導人形、ラフィリアですら彼の家族ではなく、あくまでもミカリアの従僕であった。
ようやく出来た知人、吸血鬼のアンヘルはその種族故に聖人のミカリアは知人であると公表する事さえ出来ない。
彼を慕う者達は多くあれど、その尊敬は全て『人類最強の聖人ミカリア・ディア・ラ・セイレーン』に向けられたもの。
本当は誰よりも家族や愛情を求める寂しがり屋……そんな、聖人像とは程遠い『ミカリア』自身へ向けられた言葉や尊敬など、この世界には存在しなかった。
誰も、ミカリアの寂しさや夢など考えもしなかった。ミカリア自身の思いなど、気にかけなかったのだ。
遍く人々からの期待と希望と信頼で塗り固められ、本人すらも自分を見失いかけていた。それでもミカリアは自分が壊れぬよう、必死にその夢だけは守って来た。
だが、それはこのように否定され続けてきた。ミカリアがミカリアである限り、叶う筈のないものと。
それでもどうしても諦められず、ミカリアが夢を見続けていたある日の事。
『これからも何度だってお会いしたいです。だって私は、ミカリア様の友達ですから』
ある一人の幼い少女が、ミカリアの手を取り、その目を見て、その言葉を口にした。
初めて、ミカリアの心に歩み寄った人がいた。
百年近い人生の中で、彼がずっと求めていたもの──……友達という存在になったその少女は、ミカリアの夢を知りながら、ミカリアの夢への執着と依存っぷりを知らなかった。
何もかもが正史とは異なるこの世界において、たった一度の彼女の過ちが大きな異変へと繋がる事は、想像に難くない。
あの日……また会おう。とミカリアと指切りをした事が、後々世界を巻き込んだ大問題に発展するだなんて、どこぞの無責任な王女は知る由もなかった。
もしそれを知っていたならば、出来ない約束などしない少女はあのような言動に出なかっただろう。あの時良かれと思ってやった事が、後々己の首を絞める事になるなんて──、彼女は考えもしなかった。
1
お気に入りに追加
622
あなたにおすすめの小説
【R18】騎士たちの監視対象になりました
ぴぃ
恋愛
異世界トリップしたヒロインが騎士や執事や貴族に愛されるお話。
*R18は告知無しです。
*複数プレイ有り。
*逆ハー
*倫理感緩めです。
*作者の都合の良いように作っています。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
気づいたら異世界で、第二の人生始まりそうです
おいも
恋愛
私、橋本凛花は、昼は大学生。夜はキャバ嬢をし、母親の借金の返済をすべく、仕事一筋、恋愛もしないで、一生懸命働いていた。
帰り道、事故に遭い、目を覚ますと、まるで中世の屋敷のような場所にいて、漫画で見たような異世界へと飛ばされてしまったようだ。
加えて、突然現れた見知らぬイケメンは私の父親だという。
父親はある有名な公爵貴族であり、私はずっと前にいなくなった娘に瓜二つのようで、人違いだと言っても全く信じてもらえない、、、!
そこからは、なんだかんだ丸め込まれ公爵令嬢リリーとして過ごすこととなった。
不思議なことに、私は10歳の時に一度行方不明になったことがあり、加えて、公爵令嬢であったリリーも10歳の誕生日を迎えた朝、屋敷から忽然といなくなったという。
しかも異世界に来てから、度々何かの記憶が頭の中に流れる。それは、まるでリリーの記憶のようで、私とリリーにはどのようなの関係があるのか。
そして、信じられないことに父によると私には婚約者がいるそうで、大混乱。仕事として男性と喋ることはあっても、恋愛をしたことのない私に突然婚約者だなんて絶対無理!
でも、父は婚約者に合わせる気がなく、理由も、「あいつはリリーに会ったら絶対に暴走する。危険だから絶対に会わせない。」と言っていて、意味はわからないが、会わないならそれはそれでラッキー!
しかも、この世界は一妻多夫制であり、リリーはその容貌から多くの人に求婚されていたそう!というか、一妻多夫なんて、前の世界でも聞いたことないですが?!
そこから多くのハプニングに巻き込まれ、その都度魅力的なイケメン達に出会い、この世界で第二の人生を送ることとなる。
私の第二の人生、どうなるの????
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
5人の旦那様と365日の蜜日【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
気が付いたら、前と後に入ってる!
そんな夢を見た日、それが現実になってしまった、メリッサ。
ゲーデル国の田舎町の商人の娘として育てられたメリッサは12歳になった。しかし、ゲーデル国の軍人により、メリッサは夢を見た日連れ去られてしまった。連れて来られて入った部屋には、自分そっくりな少女の肖像画。そして、その肖像画の大人になった女性は、ゲーデル国の女王、メリベルその人だった。
対面して初めて気付くメリッサ。「この人は母だ」と………。
※♡が付く話はHシーンです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる