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「俺に何か用か?」
ずっと先を歩いていると思っていた中年男が突然目の前に飛び出してきた時、わたしは息がとまるほどびっくりしました。でも覚悟は既に決まっていたので、ありったけの力を視線に込めて、相手の目を直接見返してやりました。
小太りの男は六月も終わりの日差しに禿げ上がった頭を焼かれ、額にべったり汗をかいていました。コロンの臭いがむせ返り、わたしはえづきそうになるのを必死で堪え、
「この女の子を御存知ですよね?」
スマートフォンの中にある弓香の写真を彼に見せました。
「……知らん」
「うそ。わたし、あなたが駅のそばのホテルで彼女にお金を渡しているところ、ちゃんと見たんです」
「見間違いだろ。君がどうしてラブホの前を通ったのか、そっちが知りたいくらいだな」
「誰もあなたをラブホテルの前で見たとは言っていません」
「……」男は黙って、もとから細い目を更に細め、じっとわたしを見据えました。
人の来ない路地裏で、わたしたちはにらみ合いました。正常な判断能力が失われていたとは言え、今から思えば、我ながらとても危ない真似をしていたものです。塾へ行く途中、駅の近くにあるパチンコ屋からひょいと出てきた顔に確かに見覚えがありました。それでここまで、尾行してきたのです。彼は確かに、あの晩、弓香と一緒にいた人物でした。
「この子はわたしの幼馴染みです」
わたしは彼をきっと睨んで、言葉を絞り出すようにしました。
そうしないと、足の踏ん張りが足りなくて、両膝が独りでに震えてきてしまうのです。
「……それがどうした」
男はポケットから出したハンカチで額の汗を拭きながら、繕った調子で答えます。
「彼女は今、学校に来ていません」
「俺には関係ない話だ」
「お母さんを包丁で刺しました」
男の目の色が変わったのを、わたしは見逃しませんでした。すかさず、
「あなたは彼女の体をお金で弄んだ。そして、ドラッグまで与えた。依存症にさせて自分の支配下に置くために。あなたはわたしの親友を、親友の人生をめちゃめちゃにした」
動かないで、今から警察を呼びます――と、わたしがスマートフォンの緊急通話モードを起動させ、通話ボタンに指先を掛けたその時、
「待て待て待て待て」君は勘違いをしているぞ、と男が叫びました。
「ああ結構、そのまま、いつでも一一〇番を押せるようにしてもらって構わない。ただし押すのは俺の話を聞いてからだ。君は、俺の職業を知っているか」
「知るわけ無いです」
「君が彼女と俺を見たラブホテルの、管理人だ」
「だからどうしたんです?」
「君の友だちは俺に訊きたいことがあったんだ。そして、情報の礼金として俺が彼女から金をもらった。お年玉を貯めた金だと言っていたから、頂くのは気が引けたがな」
「あなたが渡したのではなく?」
「さすがに中学生は買わないさ。しかも自分の仕事場だぜ。慎重に生きているんだ。ただでさえ――、脛に傷持つ身なんでね」
「格好つけないでください。じゃあ、あなたは弓香に何を教えたんです?」
「ただで教えろってか? せめてパンツの一枚もくれよ。ここで脱いでくれりゃいい」
「――脛に傷持つって言葉の意味、わたし知ってます」
「わかったよ」
再び通話ボタンに指を伸ばしたわたしを見て、男は溜息をつきました。
「やっぱり今の君のように俺にスマホの写真を見せてな、この女がここへ来なかったか、つまり俺のホテルへ来なかったか、来たとしたらどんな男と、いつ来たのか教えてくれ、お金は払えるだけ払うから、と言って来たんだ。俺も競馬ですっちまったすぐ後で苦しくてな、中学生の金だろうと金は金だ。頂ける分、それに見合ったサービスはするさ」
その時、突然、わたしの中にある予感が湧き起こったのです。
「もしかして、その女の人って、――この人じゃありませんか?」
「ああ、この女だな」
家族ぐるみでのお花見の時の写真を見せたわたしに男は頷きました。ころころと太った指で示されたのは弓香のお母さんです。顔で分かったのでしょう、男はしみじみ頷いて、
「つまり、母親の浮気を娘が追ってたわけか。家の中の異変に感づかれた母親が濡れ場をホテルに変えて、さらにそれを娘が嗅ぎつけてか。嫌な話だなァ」
「……」折りよく、自転車に乗ったお巡りさんが路地裏に入って来るのが見え、
「たすけて!」自然にわたしは叫んでいました。
「え、なんだ、オイ、畜生!」
男は泡を食った様子で捨て台詞を残し、大慌てに慌てて逃げて行きます。なんとなく、彼を許せない気がしたんです。でも、よくよく考えてみるとあの中年男性は何も悪いことはしていない気もします。だけど、やっぱり、元凶の一つには違いありません。
わたしは空を見上げ、短く一つ、溜息をつきました。
弓香がお母さんを刺した理由が、分かった気がしました。あの潔癖な弓香が、極限まで追い詰められていたのだとしたら、口論の末にそれぐらいしてしまうかもしれません。
わたしや先生の推理は間違っていました。
弓香は、援助交際をしていたのではなかった。ドラッグで苛ついたり、痩せていたのでもなかった。お母さんの不倫に気付いて、追い詰められていたのです。弓香のお父さんは外国航路の船長さんで、滅多に弓香の家へ帰りません。その間にお母さんが、別の男の人と浮気をしていたのだとしたら――毒づき、自分の魂までも吐き捨てるような弓香の顔がまざまざと目に浮かびます。彼女は鋭く、気高く、そして繊細なのでした。
わたしは自分の愚かさを呪いました。
よりによって、弓香が援助交際だなんて! よりによって、弓香がドラッグだなんて!
わたしが彼女をまるごと信じていれば、何かもっと、できることがあったかもしれません。わたしがちゃんと弓香を観察し、変化に正しく気が付いていれば、他に対応のしようがあったかもしれません。少なくとも先生なら、何か思いついてくれたはず――。
もうとっくに手遅れなのに、そんなことばかりがぐるぐる、頭を巡りました。
弓香がお母さんを刺した理由について、弓香は警察で何も話していないそうです。するとわたしは今、弓香と弓香のお母さんとその不倫相手、あの管理人だけしか知らなかった弓香の家の秘密を探り当ててしまったことになります。
いつごろから弓香は、お母さんの不倫を知っていたのでしょう。
彼女はなぜ、どのようにしてそれを知ってしまったのでしょう。
わたしは、今度は大きく溜息をつきました。
わたしが、彼女の悩みから見れば取るに足りない恋の悩み、小さな疑問にひっかかって右往左往している隣で、彼女は、表面上はいつもと変わらぬように振る舞いながら、心をかきむしられる思いがしていたに違いありません。わたしは、バカでした。とんでもなくバカでした。なんてつまらない謎。なんて、どうでもいい謎。
先生の授業が弓香のクラスだけつまらないからといって、それを解き明かすことが弓香を助けることに繋がるでしょうか――。
その時です。わたしは思わず、あっと叫んでいました。
まるで天からのお告げでもあるかのように、真相が閃いたのです。
普通の状況であるならば、弓香が「そうする」はずなんてありません。
全てがつながりました。
ずっと先を歩いていると思っていた中年男が突然目の前に飛び出してきた時、わたしは息がとまるほどびっくりしました。でも覚悟は既に決まっていたので、ありったけの力を視線に込めて、相手の目を直接見返してやりました。
小太りの男は六月も終わりの日差しに禿げ上がった頭を焼かれ、額にべったり汗をかいていました。コロンの臭いがむせ返り、わたしはえづきそうになるのを必死で堪え、
「この女の子を御存知ですよね?」
スマートフォンの中にある弓香の写真を彼に見せました。
「……知らん」
「うそ。わたし、あなたが駅のそばのホテルで彼女にお金を渡しているところ、ちゃんと見たんです」
「見間違いだろ。君がどうしてラブホの前を通ったのか、そっちが知りたいくらいだな」
「誰もあなたをラブホテルの前で見たとは言っていません」
「……」男は黙って、もとから細い目を更に細め、じっとわたしを見据えました。
人の来ない路地裏で、わたしたちはにらみ合いました。正常な判断能力が失われていたとは言え、今から思えば、我ながらとても危ない真似をしていたものです。塾へ行く途中、駅の近くにあるパチンコ屋からひょいと出てきた顔に確かに見覚えがありました。それでここまで、尾行してきたのです。彼は確かに、あの晩、弓香と一緒にいた人物でした。
「この子はわたしの幼馴染みです」
わたしは彼をきっと睨んで、言葉を絞り出すようにしました。
そうしないと、足の踏ん張りが足りなくて、両膝が独りでに震えてきてしまうのです。
「……それがどうした」
男はポケットから出したハンカチで額の汗を拭きながら、繕った調子で答えます。
「彼女は今、学校に来ていません」
「俺には関係ない話だ」
「お母さんを包丁で刺しました」
男の目の色が変わったのを、わたしは見逃しませんでした。すかさず、
「あなたは彼女の体をお金で弄んだ。そして、ドラッグまで与えた。依存症にさせて自分の支配下に置くために。あなたはわたしの親友を、親友の人生をめちゃめちゃにした」
動かないで、今から警察を呼びます――と、わたしがスマートフォンの緊急通話モードを起動させ、通話ボタンに指先を掛けたその時、
「待て待て待て待て」君は勘違いをしているぞ、と男が叫びました。
「ああ結構、そのまま、いつでも一一〇番を押せるようにしてもらって構わない。ただし押すのは俺の話を聞いてからだ。君は、俺の職業を知っているか」
「知るわけ無いです」
「君が彼女と俺を見たラブホテルの、管理人だ」
「だからどうしたんです?」
「君の友だちは俺に訊きたいことがあったんだ。そして、情報の礼金として俺が彼女から金をもらった。お年玉を貯めた金だと言っていたから、頂くのは気が引けたがな」
「あなたが渡したのではなく?」
「さすがに中学生は買わないさ。しかも自分の仕事場だぜ。慎重に生きているんだ。ただでさえ――、脛に傷持つ身なんでね」
「格好つけないでください。じゃあ、あなたは弓香に何を教えたんです?」
「ただで教えろってか? せめてパンツの一枚もくれよ。ここで脱いでくれりゃいい」
「――脛に傷持つって言葉の意味、わたし知ってます」
「わかったよ」
再び通話ボタンに指を伸ばしたわたしを見て、男は溜息をつきました。
「やっぱり今の君のように俺にスマホの写真を見せてな、この女がここへ来なかったか、つまり俺のホテルへ来なかったか、来たとしたらどんな男と、いつ来たのか教えてくれ、お金は払えるだけ払うから、と言って来たんだ。俺も競馬ですっちまったすぐ後で苦しくてな、中学生の金だろうと金は金だ。頂ける分、それに見合ったサービスはするさ」
その時、突然、わたしの中にある予感が湧き起こったのです。
「もしかして、その女の人って、――この人じゃありませんか?」
「ああ、この女だな」
家族ぐるみでのお花見の時の写真を見せたわたしに男は頷きました。ころころと太った指で示されたのは弓香のお母さんです。顔で分かったのでしょう、男はしみじみ頷いて、
「つまり、母親の浮気を娘が追ってたわけか。家の中の異変に感づかれた母親が濡れ場をホテルに変えて、さらにそれを娘が嗅ぎつけてか。嫌な話だなァ」
「……」折りよく、自転車に乗ったお巡りさんが路地裏に入って来るのが見え、
「たすけて!」自然にわたしは叫んでいました。
「え、なんだ、オイ、畜生!」
男は泡を食った様子で捨て台詞を残し、大慌てに慌てて逃げて行きます。なんとなく、彼を許せない気がしたんです。でも、よくよく考えてみるとあの中年男性は何も悪いことはしていない気もします。だけど、やっぱり、元凶の一つには違いありません。
わたしは空を見上げ、短く一つ、溜息をつきました。
弓香がお母さんを刺した理由が、分かった気がしました。あの潔癖な弓香が、極限まで追い詰められていたのだとしたら、口論の末にそれぐらいしてしまうかもしれません。
わたしや先生の推理は間違っていました。
弓香は、援助交際をしていたのではなかった。ドラッグで苛ついたり、痩せていたのでもなかった。お母さんの不倫に気付いて、追い詰められていたのです。弓香のお父さんは外国航路の船長さんで、滅多に弓香の家へ帰りません。その間にお母さんが、別の男の人と浮気をしていたのだとしたら――毒づき、自分の魂までも吐き捨てるような弓香の顔がまざまざと目に浮かびます。彼女は鋭く、気高く、そして繊細なのでした。
わたしは自分の愚かさを呪いました。
よりによって、弓香が援助交際だなんて! よりによって、弓香がドラッグだなんて!
わたしが彼女をまるごと信じていれば、何かもっと、できることがあったかもしれません。わたしがちゃんと弓香を観察し、変化に正しく気が付いていれば、他に対応のしようがあったかもしれません。少なくとも先生なら、何か思いついてくれたはず――。
もうとっくに手遅れなのに、そんなことばかりがぐるぐる、頭を巡りました。
弓香がお母さんを刺した理由について、弓香は警察で何も話していないそうです。するとわたしは今、弓香と弓香のお母さんとその不倫相手、あの管理人だけしか知らなかった弓香の家の秘密を探り当ててしまったことになります。
いつごろから弓香は、お母さんの不倫を知っていたのでしょう。
彼女はなぜ、どのようにしてそれを知ってしまったのでしょう。
わたしは、今度は大きく溜息をつきました。
わたしが、彼女の悩みから見れば取るに足りない恋の悩み、小さな疑問にひっかかって右往左往している隣で、彼女は、表面上はいつもと変わらぬように振る舞いながら、心をかきむしられる思いがしていたに違いありません。わたしは、バカでした。とんでもなくバカでした。なんてつまらない謎。なんて、どうでもいい謎。
先生の授業が弓香のクラスだけつまらないからといって、それを解き明かすことが弓香を助けることに繋がるでしょうか――。
その時です。わたしは思わず、あっと叫んでいました。
まるで天からのお告げでもあるかのように、真相が閃いたのです。
普通の状況であるならば、弓香が「そうする」はずなんてありません。
全てがつながりました。
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