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互いに限界 * 3
しおりを挟む「……気持ちいい?」
「あ、や……っ」
彼はくるくるとそのちいさな膨らみを指先で撫でたり、軽く押したりを繰り返していたが、過ぎた快楽によりティナのまなじりに涙が浮かぶと、くちびるで吸い取った。
「そ、そこ怖い……」
「大丈夫。怖くないよ。これは気持ちいいことなんだ。俺に身を委ねて」
その言葉に、ティナは安心したように彼の胸元に顔を押し付けた。彼は未だに服を着ていたけど、シャツ越しに彼の体温を感じて、ほんの少し彼女は安心した。
ティナが彼の胸に頭を擦り寄せると、彼は彼女を攻めたてる手とは反対の手を彼女の背中に差し込んで、ぐっと抱き寄せる。そうすると、彼らの間の隙間はなくなって、距離はぜろになった。
「気持ちいい?」
また、彼が問いかける。
とても優しい声だった。怖いことは何もないと、彼女に知らせる声だ。彼の指先が彼女の秘所からあふれた液体をすくうようにして、膨らみを擦る。
そうすると、ティナの体がびくりと一際大きく震えた。
「ぁっ………!」
彼は彼女が達したのだと知ると、そっと指を離して、背中を抱き寄せていた手を持ち上げ、彼女の頭を優しく撫でる。
初めて快楽を極めた彼女はすこしぼんやりしている。
「いけたね」
「私……」
ロベートの声にぼんやりとしていた目がゆっくりと焦点を取り戻していく。
そして、今度は顔を赤らめた。そして、そっと彼の胸に頬を押し当ててとても小さな声で彼の質問に答えた。
「……びっくりしたけど、気持ちよかった」
「良かった。これから先は、どうしてもきみに痛みを与えてしまう。俺も頑張るけど……慣れてないから。痛かったら、言って欲しい」
ティナの手をすくい、彼が指先に口付けた。
初めては痛みを伴う。ティナもその知識ぐらいはあった。ただ、どうして痛みがあるのかは分からない。
(でも……女性はみんな感じるものなのよね?それなら私も、耐えられるはず)
とんでもなく痛かったら、さすがに泣いてしまいそうだけど。それでも彼を受け入れたい。
彼女は頷いて、そしてぎこちなく笑った。
「ありがとう。……ごめんなさい。あなたに全部任せてしまって」
ティナは夜の作法について何一つ知らない。
恋人がいた時も、婚前交渉など考えてすらいなかったので、自分にはまだ先のことだと思い学ぶことすらしなかったのだ。
でも、いずれ体験することなら彼女自身少しでも知識を付けておくべきだった、と彼女は後悔した。
そんなティナの言葉にロベートが薄く笑う。
「謝らないで。男にとっては最高の栄誉だ。好きな女の子の初めてを全部、俺がもらえる。俺がきみを、汚すんだ」
「……?」
ティナは彼に汚されるとは思わなかったが、そう言った彼がほの暗い、少し怖いとすら思う笑みを浮かべていたので、その問いを口にすることは出来なかった。
やぶ蛇になりそうだと思ったのだ。
「んっ……!」
彼の指先が、ゆっくりと中に入り込んでくる。
中に入り込む違和感は半端なくて、ティナは落ち着かなくなってしまう。身をよじると、安心させるように彼が背中を撫でた。
時間をかけて一本。
そして、二本目の指が入り込む時には、彼女はもう息も絶え絶えだった。
いつの間にか苦しさだけではなく、甘い快楽すら生み出してしまうようになったからだ。
彼の指は決して強引ではなく、中を慣らすように優しく、そして静かに彼女の腟内を解していった。
彼女がぴくりと反応すると、そこを何度も擦る。
圧迫感に呻いていただけの声は、とっくに甘さを含むものに変わっていた。
「ぁ……や、ぁ」
「もう少し……かな」
呟くように彼は言った。
無垢の体では、中で達するにはまだまだ体が慣れていない。少し気持ちよさそうにして見えるが、それでも圧迫感はぬぐえないのだろう。
時刻は既に、深夜を示していた。
ことを始めてからどのくらい時間が経っただろうか。少し肌寒いくらいの夜なのに、気がつけばふたりとも額からうすらと汗をかいていた。
ティナが悶えるように喘ぐ度、彼は苦しげに眉を寄せる。
そして、ようやく三本の指が入り込んだ。
じゅうぶんに、固い入口を解した彼はやわらかくとろけるようになったそこから指を抜いた。
そうすると、甘えるように彼女の中が彼の指に吸い付いた。
ちいさく呻いて、彼はようやく彼女の足を大きく開かせると、自身のベルトを外し始める。
「いれるね」
「いれる……?」
「俺のこれを、きみに入れるんだ。見ない方がいいよ。きっと、怖がらせてしまうから」
不思議そうにする彼女の額に、彼は口付けた。
彼女がびくびくと震える度に、兎の耳も忙しなく持ち上がったり、折れたりを繰り返し、彼はもうどうしようもないほど追い詰められていた。
だから、それは必然だったのだろう。
トラウザーズを中途半端に乱し、自身を取り出した彼がそっと彼女の入口に先を押し当て、ゆっくり入ろうとした時。|爆発(ぼうはつ)は起きた。
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