3 / 8
爆誕!殿下と側近のハートフルを目指せ!②
しおりを挟む
しかし成長するとカルロスもだんだん青年らしく、そうしてくると今度は妖しい魅力が出てくる。クラリスは死ぬかと思った。毎日不埒な妄想をしてはカルロスを脳内でとても口にはできないようなことを(他の者の手で)していた。カルロスには口が裂けても言えないが、妄想するだけなら自由だ。許して欲しい。
しかし…………………クラリスは出会ってしまった。
カルロスの側近のアルヴェン。彼は褐色の肌に黒髪、鋭利な黒い瞳を持つ、硬派な男だった。カルロスとは真反対の男を見た瞬間、攻めだわ。と思った。
その時クラリスはアルヴェン×カルロスというCPを激誕させた。何度も言うがクラリスは雑食である。受けがカルロスであればなんでもいい。だけどあれこれされたカルロスにお仕置きと称してイチャイチャするのはもっといい…………!!!と妄想をヒートアップさせていた。哀れカルロスはそんなクラリスの妄想の被害者になったのだと知ることは無かった。知ったらクラリスは死んでいる。
だけど…………………世の中には『出られない部屋』というものが(前世には)あった。
人々ではどうしようもない神々の策略………と言うなのイチャイチャタイム。
クラリスはその神になろうとした。少しくらいお膳立てするのはいいのでは?そうよね。それでくっつけば万々歳。私は涙を飲んで喜ぶ。
クラリスはその爆烈した思いを秘め、誰にも言わなかったせいか暴走させていた。
そしてこうなっている。
今の状況を端的に言うと、閉じ込められた。
学園の体育館倉庫に閉じ込められたのだ。
クラリス、アルヴェン、カルロスの三人が。
ちなみに三人とも同い年で今年十七になる。
おかしい。こんなはずじゃなかった。なぜ私がここにいるのか………!?
それは二人を閉じ込めてから鍵を閉める予定だったのに二人を押し込んだタイミングで偶然、中に人がいたことに気づかなかった教師に外から鍵をかけられてしまったからだ。
クラリスは泣きたくなった。軽く絶望した。なのでこの後に起きることを忘れていた。
何か機械音が聞こえる。クラリスのあまりの錯乱ぷりに呆然していたカルロスとアルヴェンがはっと動き出す。カルロスが腰の剣に手をかけ、音のするほうを睨む。アルヴェンも同様に剣に手をかけながら鋭く周りを見渡していた。
ああ、そうよ………これよ………これが見たかったのだわ……………
クラリスは涙に濡れながら高揚していた。完全なる不審者である。そして、クラリスもはっとした。
しかし…………………クラリスは出会ってしまった。
カルロスの側近のアルヴェン。彼は褐色の肌に黒髪、鋭利な黒い瞳を持つ、硬派な男だった。カルロスとは真反対の男を見た瞬間、攻めだわ。と思った。
その時クラリスはアルヴェン×カルロスというCPを激誕させた。何度も言うがクラリスは雑食である。受けがカルロスであればなんでもいい。だけどあれこれされたカルロスにお仕置きと称してイチャイチャするのはもっといい…………!!!と妄想をヒートアップさせていた。哀れカルロスはそんなクラリスの妄想の被害者になったのだと知ることは無かった。知ったらクラリスは死んでいる。
だけど…………………世の中には『出られない部屋』というものが(前世には)あった。
人々ではどうしようもない神々の策略………と言うなのイチャイチャタイム。
クラリスはその神になろうとした。少しくらいお膳立てするのはいいのでは?そうよね。それでくっつけば万々歳。私は涙を飲んで喜ぶ。
クラリスはその爆烈した思いを秘め、誰にも言わなかったせいか暴走させていた。
そしてこうなっている。
今の状況を端的に言うと、閉じ込められた。
学園の体育館倉庫に閉じ込められたのだ。
クラリス、アルヴェン、カルロスの三人が。
ちなみに三人とも同い年で今年十七になる。
おかしい。こんなはずじゃなかった。なぜ私がここにいるのか………!?
それは二人を閉じ込めてから鍵を閉める予定だったのに二人を押し込んだタイミングで偶然、中に人がいたことに気づかなかった教師に外から鍵をかけられてしまったからだ。
クラリスは泣きたくなった。軽く絶望した。なのでこの後に起きることを忘れていた。
何か機械音が聞こえる。クラリスのあまりの錯乱ぷりに呆然していたカルロスとアルヴェンがはっと動き出す。カルロスが腰の剣に手をかけ、音のするほうを睨む。アルヴェンも同様に剣に手をかけながら鋭く周りを見渡していた。
ああ、そうよ………これよ………これが見たかったのだわ……………
クラリスは涙に濡れながら高揚していた。完全なる不審者である。そして、クラリスもはっとした。
26
お気に入りに追加
142
あなたにおすすめの小説

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
くだらない毎日に終止符を
ごろごろみかん。
恋愛
公爵令嬢フランチェスカ・ヴィヴィアナは既に何回目かの婚約破棄騒動に挑んでいた。この流れは既に知っているものである。なぜなら、フランチェスカは何度も婚約破棄を繰り返しているからである。フランチェスカから婚約破棄しても、王太子であるユーリスから婚約破棄をされてもこのループは止まらない。
そんな中、フランチェスカが選んだのは『婚約を継続する』というものであった。
ループから抜け出したフランチェスは代わり映えのない婚姻生活を送る。そんな中、ある日フランチェスカは拾い物をする。それは、路地裏で倒れていた金髪の少年でーーー

義弟の為に悪役令嬢になったけど何故か義弟がヒロインに会う前にヤンデレ化している件。
あの
恋愛
交通事故で死んだら、大好きな乙女ゲームの世界に転生してしまった。けど、、ヒロインじゃなくて攻略対象の義姉の悪役令嬢!?
ゲームで推しキャラだったヤンデレ義弟に嫌われるのは胸が痛いけど幸せになってもらうために悪役になろう!と思ったのだけれど
ヒロインに会う前にヤンデレ化してしまったのです。
※初めて書くので設定などごちゃごちゃかもしれませんが暖かく見守ってください。

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?

変な転入生が現れましたので色々ご指摘さしあげたら、悪役令嬢呼ばわりされましたわ
奏音 美都
恋愛
上流階級の貴族子息や令嬢が通うロイヤル学院に、庶民階級からの特待生が転入してきましたの。
スチュワートやロナルド、アリアにジョセフィーンといった名前が並ぶ中……ハルコだなんて、おかしな

【完結】婚約破棄中に思い出した三人~恐らく私のお父様が最強~
かのん
恋愛
どこにでもある婚約破棄。
だが、その中心にいる王子、その婚約者、そして男爵令嬢の三人は婚約破棄の瞬間に雷に打たれたかのように思い出す。
だめだ。
このまま婚約破棄したらこの国が亡びる。
これは、婚約破棄直後に、白昼夢によって未来を見てしまった三人の婚約破棄騒動物語。

ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる