21 / 66
21.不能? 【ヴェリュアン】
しおりを挟む
ヴェリュアンは絶句した。
そこにいたのは、シドローネでもなければ、もちろんザックスでもない。
──デボラだったからだ。
唖然とする彼に気付いた彼女が、気恥しそうに微笑んだ。
よく見ると、彼女の口元には黒子があることに、今ヴェリュアンは気が付いた。
彼女は、丈の長いローブをしっかり羽織っていたが、胸元を抑えていた。
恥ずかしそうにまつ毛を伏せ、言う。
「夜遅くに、ごめんなさい」
「……何か?話なら、外で聞きます。部屋を出ましょう」
ようやく、何秒か経過してからヴェリュアンは状況を把握した。
なぜかは分からないが、部屋にデボラがいる。
であれば、婚約者のいるヴェリュアンが取る行動はひとつだ。
寝着のままではあるが、椅子の背にかけたローブを羽織れば、部屋の外に出ても問題ないだろう。
そう思い、体を起こそうとしたところで──。
「っ!?」
突然のことだった。
飛ぶように、デボラがベッドの上に登ってくる。
咄嗟にヴェリュアンが受け止めると、彼女は彼の背中に手を回した。
「ちょっと!?」
「あまり大声を出さないで。ひとが来てしまいます」
「何を考えているんだ……!私には婚約者がいると、あなたも知っているはずだ!」
「シドローネお嬢様でしょう?もちろん知っております。ですが、ヴェリュアン様。私たちが黙っていれば──お嬢様に知られることも、ありません」
デボラが、体を密着させるようにして抱きついてくる。体をくねらせ、ぴたりと寄り添われているせいで、体の凹凸や、女体の柔らかさが如実に伝わってくる。
女性経験のないヴェリュアンは文字通りお手上げだった。
彼は両手を上げていた。何もしていないことを誰にともなくアピールしているが、それがよりデボラに好きにさせていることに気付かない。
彼は押し殺した声でデボラに言った。
「今すぐ退いてくれ」
「どうしてですか?……お嬢様に、義理立てを?」
「そうじゃない!だいたい、ひとに知られればきみもただでは済まない。それを分かってやっているのか……!?」
「もちろん。ねえ、ヴェリュアン様。私はずっと待っていたの。この片田舎で、私を迎えに来てくれる王子様をずっと」
ぴったりとくっつくデボラは、一切離れる様子を見せない。
ヴェリュアンは低く呻いた。
ここまで危機的状況なのは、今までの人生でも初めてだった。
そもそも、鍵のかかった部屋に忍ばれるなど、考えるはずがない。
それも、シャロン公爵家に仕える家の娘が押しかけてくるなど。
人生最大の危機であることをヴェリュアンは自覚しながら、どうしたらこの娘を退かせるか、それだけを考えていた。
今、誰かが部屋に入ってきたらかなりまずい。
デボラとヴェリュアンは互いに服を着ているが、深夜にヴェリュアンの部屋でふたり、抱き合っていたとなると、誤解を招くのは当然だ。
そしてそれは、シドローネを裏切ることにもなるし、シャロン公爵もヴェリュアンを許さないだろう。
『あなたを信じている、ということですよ』
馬車の中で言った、シドローネのことを思い出す。
例え、互いに恋情がなくとも、信頼し合える夫婦になろうと、そう話したばかりではないか。
それなのに婚約中の身でありながらほかの女性と──彼女ですらない女性と、疑わしい状況に陥るなど。
シドローネの信用を裏切る行為だ。
ヴェリュアンは小さく息を吐いてから、一気にデボラの肩に手をかけた。
「きゃ、ッ……!?」
ヴェリュアンは、一息にデボラをうつ伏せに押し倒した。
一切躊躇しなかったために、手加減できず、痛かったのかもしれない。
デボラは苦痛に目を瞑った。
その間にヴェリュアンは、サイドテーブルの上から手巾を掴み寄せ、彼女の口に押し込んだ。
「んんっ……!?んんん!?」
「最初にシドローネを裏切ったのは、あんただ。少し乱暴になるが、悪く思うなよ」
ヴェリュアンはぶっきらぼうに言うと、ベッドからシーツを引き剥がし、それでデボラの手足を縛り始めた。
突然手足を縛られたことに恐怖したデボラが、口に手巾を突っ込まれながらも呻いた。
「今から、ザックスを呼ぶ。いいか、言っておくが──俺は、シドローネに義理立てしているわけじゃない。単純な話だ。俺は、お前には欲情しない。お前じゃ相手にならないんだよ。それが分かったら、二度とこんなことするな。俺はあんたに幻滅した。歳も近いから、もっと、彼女と親しいのだと思っていたが──」
そこまでヴェリュアンが言った時、デボラの口から手巾が吐き捨てられた。
彼女は手足を拘束されて、芋虫のようにのたうち回りながら長い黒髪を乱した。
「親しいですって!?そんなわけないじゃない。初対面よ、初対面!」
「……初対面?だが、ベラードは面識があるようだったが」
「それは兄だけよ!なに、あなた知らないの?お嬢様がリラントに来てたのは、十年前まで。私は当時、六歳だったから年齢を理由にお嬢様の前に出されなかったの!だから、知らないわよ!」
デボラの言葉に、ヴェリュアンは瞳を細めた。
やはり、シドローネが十年前、リラントを訪れていたのは事実なようだ。
「……そうか。どちらにせよ俺には関係ない。相手が悪かったな。今ザックスを呼んで──」
「何よ!嫁ぎ遅れの年増にむりやり結婚させられる、って聞いて、少しでも慰めになってあればと思って来てあげたのに!」
「は?」
ベッドから降りようとしていたヴェリュアンは、デボラの言葉に怪訝に振り返った。
デボラは完全に開き直ったのか、うつ伏せの体勢のまま、身を捩ってヴェリュアンを睨みつける。
うすらと、その瞳には涙の膜が張っているがそれは彼の知るところではない。
ヴェリュアンの驚いた様子に、デボラが鼻で笑う。
「知ってるのよ。お嬢様にむりやり結婚を迫られたんですって?可哀想なヴェリュアン様!聖竜騎士と言ったって、結局権力には敵わなかったのね。そんな哀れなあなたを、若くて綺麗な私が慰めてあげようと思ったのに。ほんと、信じられない。あなた、不能?」
そこにいたのは、シドローネでもなければ、もちろんザックスでもない。
──デボラだったからだ。
唖然とする彼に気付いた彼女が、気恥しそうに微笑んだ。
よく見ると、彼女の口元には黒子があることに、今ヴェリュアンは気が付いた。
彼女は、丈の長いローブをしっかり羽織っていたが、胸元を抑えていた。
恥ずかしそうにまつ毛を伏せ、言う。
「夜遅くに、ごめんなさい」
「……何か?話なら、外で聞きます。部屋を出ましょう」
ようやく、何秒か経過してからヴェリュアンは状況を把握した。
なぜかは分からないが、部屋にデボラがいる。
であれば、婚約者のいるヴェリュアンが取る行動はひとつだ。
寝着のままではあるが、椅子の背にかけたローブを羽織れば、部屋の外に出ても問題ないだろう。
そう思い、体を起こそうとしたところで──。
「っ!?」
突然のことだった。
飛ぶように、デボラがベッドの上に登ってくる。
咄嗟にヴェリュアンが受け止めると、彼女は彼の背中に手を回した。
「ちょっと!?」
「あまり大声を出さないで。ひとが来てしまいます」
「何を考えているんだ……!私には婚約者がいると、あなたも知っているはずだ!」
「シドローネお嬢様でしょう?もちろん知っております。ですが、ヴェリュアン様。私たちが黙っていれば──お嬢様に知られることも、ありません」
デボラが、体を密着させるようにして抱きついてくる。体をくねらせ、ぴたりと寄り添われているせいで、体の凹凸や、女体の柔らかさが如実に伝わってくる。
女性経験のないヴェリュアンは文字通りお手上げだった。
彼は両手を上げていた。何もしていないことを誰にともなくアピールしているが、それがよりデボラに好きにさせていることに気付かない。
彼は押し殺した声でデボラに言った。
「今すぐ退いてくれ」
「どうしてですか?……お嬢様に、義理立てを?」
「そうじゃない!だいたい、ひとに知られればきみもただでは済まない。それを分かってやっているのか……!?」
「もちろん。ねえ、ヴェリュアン様。私はずっと待っていたの。この片田舎で、私を迎えに来てくれる王子様をずっと」
ぴったりとくっつくデボラは、一切離れる様子を見せない。
ヴェリュアンは低く呻いた。
ここまで危機的状況なのは、今までの人生でも初めてだった。
そもそも、鍵のかかった部屋に忍ばれるなど、考えるはずがない。
それも、シャロン公爵家に仕える家の娘が押しかけてくるなど。
人生最大の危機であることをヴェリュアンは自覚しながら、どうしたらこの娘を退かせるか、それだけを考えていた。
今、誰かが部屋に入ってきたらかなりまずい。
デボラとヴェリュアンは互いに服を着ているが、深夜にヴェリュアンの部屋でふたり、抱き合っていたとなると、誤解を招くのは当然だ。
そしてそれは、シドローネを裏切ることにもなるし、シャロン公爵もヴェリュアンを許さないだろう。
『あなたを信じている、ということですよ』
馬車の中で言った、シドローネのことを思い出す。
例え、互いに恋情がなくとも、信頼し合える夫婦になろうと、そう話したばかりではないか。
それなのに婚約中の身でありながらほかの女性と──彼女ですらない女性と、疑わしい状況に陥るなど。
シドローネの信用を裏切る行為だ。
ヴェリュアンは小さく息を吐いてから、一気にデボラの肩に手をかけた。
「きゃ、ッ……!?」
ヴェリュアンは、一息にデボラをうつ伏せに押し倒した。
一切躊躇しなかったために、手加減できず、痛かったのかもしれない。
デボラは苦痛に目を瞑った。
その間にヴェリュアンは、サイドテーブルの上から手巾を掴み寄せ、彼女の口に押し込んだ。
「んんっ……!?んんん!?」
「最初にシドローネを裏切ったのは、あんただ。少し乱暴になるが、悪く思うなよ」
ヴェリュアンはぶっきらぼうに言うと、ベッドからシーツを引き剥がし、それでデボラの手足を縛り始めた。
突然手足を縛られたことに恐怖したデボラが、口に手巾を突っ込まれながらも呻いた。
「今から、ザックスを呼ぶ。いいか、言っておくが──俺は、シドローネに義理立てしているわけじゃない。単純な話だ。俺は、お前には欲情しない。お前じゃ相手にならないんだよ。それが分かったら、二度とこんなことするな。俺はあんたに幻滅した。歳も近いから、もっと、彼女と親しいのだと思っていたが──」
そこまでヴェリュアンが言った時、デボラの口から手巾が吐き捨てられた。
彼女は手足を拘束されて、芋虫のようにのたうち回りながら長い黒髪を乱した。
「親しいですって!?そんなわけないじゃない。初対面よ、初対面!」
「……初対面?だが、ベラードは面識があるようだったが」
「それは兄だけよ!なに、あなた知らないの?お嬢様がリラントに来てたのは、十年前まで。私は当時、六歳だったから年齢を理由にお嬢様の前に出されなかったの!だから、知らないわよ!」
デボラの言葉に、ヴェリュアンは瞳を細めた。
やはり、シドローネが十年前、リラントを訪れていたのは事実なようだ。
「……そうか。どちらにせよ俺には関係ない。相手が悪かったな。今ザックスを呼んで──」
「何よ!嫁ぎ遅れの年増にむりやり結婚させられる、って聞いて、少しでも慰めになってあればと思って来てあげたのに!」
「は?」
ベッドから降りようとしていたヴェリュアンは、デボラの言葉に怪訝に振り返った。
デボラは完全に開き直ったのか、うつ伏せの体勢のまま、身を捩ってヴェリュアンを睨みつける。
うすらと、その瞳には涙の膜が張っているがそれは彼の知るところではない。
ヴェリュアンの驚いた様子に、デボラが鼻で笑う。
「知ってるのよ。お嬢様にむりやり結婚を迫られたんですって?可哀想なヴェリュアン様!聖竜騎士と言ったって、結局権力には敵わなかったのね。そんな哀れなあなたを、若くて綺麗な私が慰めてあげようと思ったのに。ほんと、信じられない。あなた、不能?」
896
お気に入りに追加
2,349
あなたにおすすめの小説
冷酷王子が記憶喪失になったら溺愛してきたので記憶を戻すことにしました。
八坂
恋愛
ある国の王子であり、王国騎士団長であり、婚約者でもあるガロン・モンタギューといつものように業務的な会食をしていた。
普段は絶対口を開かないがある日意を決して話してみると
「話しかけてくるな、お前がどこで何をしてようが俺には関係無いし興味も湧かない。」
と告げられた。
もういい!婚約破棄でも何でも好きにして!と思っていると急に記憶喪失した婚約者が溺愛してきて…?
「俺が君を一生をかけて愛し、守り抜く。」
「いやいや、大丈夫ですので。」
「エリーゼの話はとても面白いな。」
「興味無いって仰ってたじゃないですか。もう私話したくないですよ。」
「エリーゼ、どうして君はそんなに美しいんだ?」
「多分ガロン様の目が悪くなったのではないですか?あそこにいるメイドの方が美しいと思いますよ?」
この物語は記憶喪失になり公爵令嬢を溺愛し始めた冷酷王子と齢18にして異世界転生した女の子のドタバタラブコメディである。
※直接的な性描写はありませんが、匂わす描写が出てくる可能性があります。
※誤字脱字等あります。
※虐めや流血描写があります。
※ご都合主義です。
ハッピーエンド予定。
夫が「愛していると言ってくれ」とうるさいのですが、残念ながら結婚した記憶がございません
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
【完結しました】
王立騎士団団長を務めるランスロットと事務官であるシャーリーの結婚式。
しかしその結婚式で、ランスロットに恨みを持つ賊が襲い掛かり、彼を庇ったシャーリーは階段から落ちて気を失ってしまった。
「君は俺と結婚したんだ」
「『愛している』と、言ってくれないだろうか……」
目を覚ましたシャーリーには、目の前の男と結婚した記憶が無かった。
どうやら、今から二年前までの記憶を失ってしまったらしい――。
【完結】記憶が戻ったら〜孤独な妻は英雄夫の変わらぬ溺愛に溶かされる〜
凛蓮月
恋愛
【完全完結しました。ご愛読頂きありがとうございます!】
公爵令嬢カトリーナ・オールディスは、王太子デーヴィドの婚約者であった。
だが、カトリーナを良く思っていなかったデーヴィドは真実の愛を見つけたと言って婚約破棄した上、カトリーナが最も嫌う醜悪伯爵──ディートリヒ・ランゲの元へ嫁げと命令した。
ディートリヒは『救国の英雄』として知られる王国騎士団副団長。だが、顔には数年前の戦で負った大きな傷があった為社交界では『醜悪伯爵』と侮蔑されていた。
嫌がったカトリーナは逃げる途中階段で足を踏み外し転げ落ちる。
──目覚めたカトリーナは、一切の記憶を失っていた。
王太子命令による望まぬ婚姻ではあったが仲良くするカトリーナとディートリヒ。
カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
聖女召喚に巻き込まれた挙句、ハズレの方と蔑まれていた私が隣国の過保護な王子に溺愛されている件
バナナマヨネーズ
恋愛
聖女召喚に巻き込まれた志乃は、召喚に巻き込まれたハズレの方と言われ、酷い扱いを受けることになる。
そんな中、隣国の第三王子であるジークリンデが志乃を保護することに。
志乃を保護したジークリンデは、地面が泥濘んでいると言っては、志乃を抱き上げ、用意した食事が熱ければ火傷をしないようにと息を吹きかけて冷ましてくれるほど過保護だった。
そんな過保護すぎるジークリンデの行動に志乃は戸惑うばかり。
「私は子供じゃないからそんなことしなくてもいいから!」
「いや、シノはこんなに小さいじゃないか。だから、俺は君を命を懸けて守るから」
「お…重い……」
「ん?ああ、ごめんな。その荷物は俺が持とう」
「これくらい大丈夫だし、重いってそういうことじゃ……。はぁ……」
過保護にされたくない志乃と過保護にしたいジークリンデ。
二人は共に過ごすうちに知ることになる。その人がお互いの運命の人なのだと。
全31話
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
王太子殿下の執着が怖いので、とりあえず寝ます。【完結】
霙アルカ。
恋愛
王太子殿下がところ構わず愛を囁いてくるので困ってます。
辞めてと言っても辞めてくれないので、とりあえず寝ます。
王太子アスランは愛しいルディリアナに執着し、彼女を部屋に閉じ込めるが、アスランには他の女がいて、ルディリアナの心は壊れていく。
8月4日
完結しました。
この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。
天織 みお
恋愛
「おめでとうございます。奥様はご懐妊されています」
目が覚めたらいきなり知らない老人に言われた私。どうやら私、妊娠していたらしい。
「だが!彼女と子供が出来るような心当たりは一度しかないんだぞ!!」
そして、子供を作ったイケメン王太子様との仲はあまり良くないようで――?
そこに私の元婚約者らしい隣国の王太子様とそのお妃様まで新婚旅行でやって来た!
っていうか、私ただの女子高生なんですけど、いつの間に結婚していたの?!ファーストキスすらまだなんだけど!!
っていうか、ここどこ?!
※完結まで毎日2話更新予定でしたが、3話に変更しました
※他サイトにも掲載中
目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜
楠ノ木雫
恋愛
病院に入院中だった私、奥村菖は知らず知らずに異世界へ続く穴に落っこちていたらしく、目が覚めたら知らない屋敷のベッドにいた。倒れていた菖を保護してくれたのはこの国の公爵家。彼女達からは、地球には帰れないと言われてしまった。
病気を患っている私はこのままでは死んでしまうのではないだろうかと悟ってしまったその時、いきなり目の前に〝妖精〟が現れた。その妖精達が持っていたものは幻の薬草と呼ばれるもので、自分の病気が治る事が発覚。治療を始めてどんどん元気になった。
元気になり、この国の公爵家にも歓迎されて。だから、恩返しの為に現代の知識をフル活用して頑張って元気に生きたいと思います!
でも、あれ? この世界には私の知る食材はないはずなのに、どうして食事にこの四角くて白い〝コレ〟が出てきたの……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる