21 / 40
一章
21
しおりを挟む
「っ………!」
はっとして気がつくと、エドレオンが彼の前にいた。
エドレオンはヴィルヘルムを覗き込むようにしてこちらを見ていた。エドレオンの本当に心配したな瞳がヴィルヘルムを見る。
外は雪が降っているのに、ヴィルヘルムは汗をかいていた。いや、これは脂汗だ。
「エドレオンか」
「大丈夫か!? おい、誰か侍医を」
「ニルシェが」
エドレオンの言葉を遮り、うわごとのようにヴィルヘルムが言う。
「は?」
「ニルシェは、いま、っ……!」
「あ、おい………! ヴィルヘルム!!」
ヴィルヘルムは全て思い出していた。
記憶が、完全に戻り、視界がクリアになる。だけど、状況への理解が追いつかない。
なぜ、自分は忘れていた。
どうして、ニルシェは嘆きの塔にいる。なぜ。何があった。なにが……!
(なぜ、私はアロアを………。いや、僕はアロアを娶ろうなんて真似を)
後悔と深い怒り、悲しみでどうにかなりそうだった。
ニルシェは嘆きの塔だ。そして………
──王妃殿下が! 王妃殿下が、嘆きの塔に! 毒をお持ちです!
状況への理解はまだ完全にできていないが、状況はんだだけは早かった。
「くそっ………間に合ってくれ………。頼む…………!!」
嘆きの塔にたどり着くと、入口で控えている騎士をかき分け、彼は階段をのぼっていった。
長い石階段をかけのぼるとやがて息は切れてきたが、それでも彼は走った。
息が切れて、口内に血の味が広がる。
走ることで全身に血が巡り、肺にも血が巡ったことで、血の味がしているのだ。
嘆きの塔の最上階はあまりにも遠く、ヴィルヘルムは懸命に駆けた。
***
外は大雪だ。
もう少しすれば吹雪になるだろう。
魔女が窓の外を見ていると、背後から青年が出てきた。年の頃はまだ成人前か、成人後か───とにかく歳若い。
「あんたも人が悪い」
それを聞いて、魔女はため息混じりに答えた。
「あら、私は何もしてないわよ」
「あんたはいつだって大切なことを言わない」
金髪の青年はそう言いながら魔女の座るソファに、人一人分の距離を開けて座った。
魔女はそんな青年をつまらなそうに見て、爪を見た。
金色のネイルはお気に入りだが、そろそろ飽きてきた。
次はあの娘の髪のような赤なんかもいいかもしれない。
「大切なこと、ね」
「あの魔法は解けるだろう」
青年が言う。
それに魔女は口端を持ち上げて笑った。
「解けないわよ? ずぅっ……とね」
「───依頼者本人が死ぬまでは、だろ。それが抜けている」
魔女は青年の返答につまらなそうに視線をよこした。
自分の娯楽が取り上げられたかのような顔だ。
青年はそれには取り合わずに、紅茶に手を伸ばす。
そして甘、と苦言を呈した。
「相変わらずクソまずいな。この紅茶」
「あら、私が作った紅茶に文句つけないでよ、これでも頑張ったのよ。薬の味を消すために」
「じゃあこれあれか。あんたが寝ずに開発してた───」
青年は苺の香りが漂う紅茶をテーブルの上に戻した。
嫌そうな顔をしている。それを魔女は楽しそうにみていた。
「そうそう、ちょっとだけ、頭の思考回路を疎かにするお薬。侍女には必要なかったけど流石に王太子妃には必要でしょう」
「あんたは悪魔だな」
「やだ、魔女よ」
魔女はいつの間にか取り出したネイル瓶を指の中で弄ぶ。
そしてふと顔を上げた。
魔女は全てを知っている。
だから今、何が起きたのかもしっかりと理解していた。
「あら………残念。魔法が解けるわ」
「は? じゃあ………」
「死んだわね。あの女。死んで───魔法が解けた。やけにあっさりいったわね」
魔女は天気の話でもするかのように言った。
そう、魔女はいつだって言葉足らず、で大切なことを言わない。
『解けないわよ? ずぅっ………とね。依頼者が死ぬまでは』
最後の一文こそが一番大事なのに、魔女はあえて言わない。
それこそが魔女の狙いだからだ。
魔女が代償に求めたのは、王太子の不幸。
それは、過去、王家に裏切られた魔女の復讐でもあった。
魔女は隣に座る青年の頬に触れた。
青年は何も言わない。
「ふふ。似てきたわね」
「………父親にか?」
「そう」
魔女はそれしか言わなかった。
◆ ◆ ◆
やがて、季節が移ろい、新国王が王冠をいただいたと情報が入った。
アヴィゲイル・シンメトリー。それが次の国王の名前だ。
前国王の弟の息子。王太子にとっては従兄弟にあたる。
国王の病による崩御。
王妃と公爵の馬車事故による訃報。
そして王太子の落馬の訃報と、不吉な話題が連続した王都ではやっと花のさかりと言わんばかりに活気を取り戻しつつあった。
季節がいくつか変わったある日、東の森に客が訪れた。
「来る頃だと思っていた。初めまして。私の可愛い可愛い、息子よ」
魔女は、魔法を唱えて姿を変えることなく彼の前へと現れた。
魔女の見た目は異様だった。
身体中に変色した痣があり、顔は水ぶくれが破れたかのような跡があちこちに散見された。
目は細く、鼻は蜂に刺されたかのごとく膨れ、唇は厚い。
見るものが顔をひそめるような、そんな容姿だった。
対面しているのは先日訃報が王都中に届いたばかりの、元王太子であるヴィルヘルム・シンメトリーだった。
彼の後ろには物々しい騎士が幾人も控えている。
「……お前が東の魔女か?」
「そう呼ばれていたかもね」
「お前が………ニルシェに妙な力を貸したのか」
「あらあら、そう。全部知ってるのね。流石アルバートの子孫だけあるわ。ことの運び方が一緒だもの」
魔女は嬉しげに笑い、ヴィルヘルムを見た。
その細く小さな瞳は愛おしくて愛おしくてたまらない、という顔だった。
ヴィルヘルムはその顔に、眉をひそめたが、もう一度魔女を見る。
「お前の成した行為は禁忌に触れる。他者の想いを操る術など、あってはならない──僕はそう考える」
「あら。私はあくまで方法を提示しただけよ。選んだのはあの娘」
「それで? お前の力が危ういことに変わりはない。お前のような力を持っているものがいれば、いずれ世の中に混沌を生み出す。僕は、そうなる前に手を打ちに来た。王太子として、王族として最後の責務だ。共に来てもらおうか」
ヴィルヘルムが腰にさした剣に触れる。
はっとして気がつくと、エドレオンが彼の前にいた。
エドレオンはヴィルヘルムを覗き込むようにしてこちらを見ていた。エドレオンの本当に心配したな瞳がヴィルヘルムを見る。
外は雪が降っているのに、ヴィルヘルムは汗をかいていた。いや、これは脂汗だ。
「エドレオンか」
「大丈夫か!? おい、誰か侍医を」
「ニルシェが」
エドレオンの言葉を遮り、うわごとのようにヴィルヘルムが言う。
「は?」
「ニルシェは、いま、っ……!」
「あ、おい………! ヴィルヘルム!!」
ヴィルヘルムは全て思い出していた。
記憶が、完全に戻り、視界がクリアになる。だけど、状況への理解が追いつかない。
なぜ、自分は忘れていた。
どうして、ニルシェは嘆きの塔にいる。なぜ。何があった。なにが……!
(なぜ、私はアロアを………。いや、僕はアロアを娶ろうなんて真似を)
後悔と深い怒り、悲しみでどうにかなりそうだった。
ニルシェは嘆きの塔だ。そして………
──王妃殿下が! 王妃殿下が、嘆きの塔に! 毒をお持ちです!
状況への理解はまだ完全にできていないが、状況はんだだけは早かった。
「くそっ………間に合ってくれ………。頼む…………!!」
嘆きの塔にたどり着くと、入口で控えている騎士をかき分け、彼は階段をのぼっていった。
長い石階段をかけのぼるとやがて息は切れてきたが、それでも彼は走った。
息が切れて、口内に血の味が広がる。
走ることで全身に血が巡り、肺にも血が巡ったことで、血の味がしているのだ。
嘆きの塔の最上階はあまりにも遠く、ヴィルヘルムは懸命に駆けた。
***
外は大雪だ。
もう少しすれば吹雪になるだろう。
魔女が窓の外を見ていると、背後から青年が出てきた。年の頃はまだ成人前か、成人後か───とにかく歳若い。
「あんたも人が悪い」
それを聞いて、魔女はため息混じりに答えた。
「あら、私は何もしてないわよ」
「あんたはいつだって大切なことを言わない」
金髪の青年はそう言いながら魔女の座るソファに、人一人分の距離を開けて座った。
魔女はそんな青年をつまらなそうに見て、爪を見た。
金色のネイルはお気に入りだが、そろそろ飽きてきた。
次はあの娘の髪のような赤なんかもいいかもしれない。
「大切なこと、ね」
「あの魔法は解けるだろう」
青年が言う。
それに魔女は口端を持ち上げて笑った。
「解けないわよ? ずぅっ……とね」
「───依頼者本人が死ぬまでは、だろ。それが抜けている」
魔女は青年の返答につまらなそうに視線をよこした。
自分の娯楽が取り上げられたかのような顔だ。
青年はそれには取り合わずに、紅茶に手を伸ばす。
そして甘、と苦言を呈した。
「相変わらずクソまずいな。この紅茶」
「あら、私が作った紅茶に文句つけないでよ、これでも頑張ったのよ。薬の味を消すために」
「じゃあこれあれか。あんたが寝ずに開発してた───」
青年は苺の香りが漂う紅茶をテーブルの上に戻した。
嫌そうな顔をしている。それを魔女は楽しそうにみていた。
「そうそう、ちょっとだけ、頭の思考回路を疎かにするお薬。侍女には必要なかったけど流石に王太子妃には必要でしょう」
「あんたは悪魔だな」
「やだ、魔女よ」
魔女はいつの間にか取り出したネイル瓶を指の中で弄ぶ。
そしてふと顔を上げた。
魔女は全てを知っている。
だから今、何が起きたのかもしっかりと理解していた。
「あら………残念。魔法が解けるわ」
「は? じゃあ………」
「死んだわね。あの女。死んで───魔法が解けた。やけにあっさりいったわね」
魔女は天気の話でもするかのように言った。
そう、魔女はいつだって言葉足らず、で大切なことを言わない。
『解けないわよ? ずぅっ………とね。依頼者が死ぬまでは』
最後の一文こそが一番大事なのに、魔女はあえて言わない。
それこそが魔女の狙いだからだ。
魔女が代償に求めたのは、王太子の不幸。
それは、過去、王家に裏切られた魔女の復讐でもあった。
魔女は隣に座る青年の頬に触れた。
青年は何も言わない。
「ふふ。似てきたわね」
「………父親にか?」
「そう」
魔女はそれしか言わなかった。
◆ ◆ ◆
やがて、季節が移ろい、新国王が王冠をいただいたと情報が入った。
アヴィゲイル・シンメトリー。それが次の国王の名前だ。
前国王の弟の息子。王太子にとっては従兄弟にあたる。
国王の病による崩御。
王妃と公爵の馬車事故による訃報。
そして王太子の落馬の訃報と、不吉な話題が連続した王都ではやっと花のさかりと言わんばかりに活気を取り戻しつつあった。
季節がいくつか変わったある日、東の森に客が訪れた。
「来る頃だと思っていた。初めまして。私の可愛い可愛い、息子よ」
魔女は、魔法を唱えて姿を変えることなく彼の前へと現れた。
魔女の見た目は異様だった。
身体中に変色した痣があり、顔は水ぶくれが破れたかのような跡があちこちに散見された。
目は細く、鼻は蜂に刺されたかのごとく膨れ、唇は厚い。
見るものが顔をひそめるような、そんな容姿だった。
対面しているのは先日訃報が王都中に届いたばかりの、元王太子であるヴィルヘルム・シンメトリーだった。
彼の後ろには物々しい騎士が幾人も控えている。
「……お前が東の魔女か?」
「そう呼ばれていたかもね」
「お前が………ニルシェに妙な力を貸したのか」
「あらあら、そう。全部知ってるのね。流石アルバートの子孫だけあるわ。ことの運び方が一緒だもの」
魔女は嬉しげに笑い、ヴィルヘルムを見た。
その細く小さな瞳は愛おしくて愛おしくてたまらない、という顔だった。
ヴィルヘルムはその顔に、眉をひそめたが、もう一度魔女を見る。
「お前の成した行為は禁忌に触れる。他者の想いを操る術など、あってはならない──僕はそう考える」
「あら。私はあくまで方法を提示しただけよ。選んだのはあの娘」
「それで? お前の力が危ういことに変わりはない。お前のような力を持っているものがいれば、いずれ世の中に混沌を生み出す。僕は、そうなる前に手を打ちに来た。王太子として、王族として最後の責務だ。共に来てもらおうか」
ヴィルヘルムが腰にさした剣に触れる。
497
お気に入りに追加
1,347
あなたにおすすめの小説
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
婚約破棄目当てで行きずりの人と一晩過ごしたら、何故か隣で婚約者が眠ってた……
木野ダック
恋愛
メティシアは婚約者ーー第二王子・ユリウスの女たらし振りに頭を悩ませていた。舞踏会では自分を差し置いて他の令嬢とばかり踊っているし、彼の隣に女性がいなかったことがない。メティシアが話し掛けようとしたって、ユリウスは平等にとメティシアを後回しにするのである。メティシアは暫くの間、耐えていた。例え、他の男と関わるなと理不尽な言い付けをされたとしても我慢をしていた。けれど、ユリウスが楽しそうに踊り狂う中飛ばしてきたウインクにより、メティシアの堪忍袋の緒が切れた。もう無理!そうだ、婚約破棄しよう!とはいえ相手は王族だ。そう簡単には婚約破棄できまい。ならばーー貞操を捨ててやろう!そんなわけで、メティシアはユリウスとの婚約破棄目当てに仮面舞踏会へ、行きずりの相手と一晩を共にするのであった。けど、あれ?なんで貴方が隣にいるの⁉︎
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる