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一章
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「まだ何も言わないのか」
「はい。何を聞いてもだんまりで。あまり手荒なことはできませんし」
「………そうか」
ヴィルヘルムは側近からの報告を聞いて、ため息をついた。
その顔には色濃い疲労の色が見える。
ヴィルヘルムは白金の髪をかきあげると、考え込むようにしてから言った。
「アロアは心臓を刺突されていたことから死に、残ったのはニルシェだけ、か。なぁ、お前。何かがおかしいと思わないか……?」
このままだとニルシェは第二妃殺害の罪で処刑されることとなる。
「──以前は彼女……ニルシェにひどく入れ込んでいたのだろう。だけど僕にその覚えはないんだ。ああクソ、思い出そうとすると頭が痛む………」
「殿下! 今頭痛薬をおもちします」
「いや、いい。どうせいつもと同じ、一時的なものだ。考えることをやめれば収まる。それも、おかしいんだけどな……」
側近の男はヴィルヘルムになんと言えばいいかわからず、口を噤んだ。
確かに、周りから見ても彼らは相思相愛の理想の夫婦だった。
特にヴィルヘルムは周りもはばからず、かと言って特段照れる様子もなく、堂々と惚気けていた。
その男がこうも急激に様変わりするだろうか?
少し前まではニルシェの名前そのものが、彼の前では禁句ですらあった。
ヴィルヘルムは少し考える素振りを見せると、やがて腰を浮かせた。
「考えていても仕方ない。アロアは死んだ。なら、彼女に聞く以外ない」
「殿下………!」
「戴冠式の日が近い。憂いはない方がいい。周辺諸国に攻め入れられる隙は与えたくない」
国王が崩御したのは、二年前の話だった。
それはあまりにも突然で、唐突なものだった。
国王は元々子ができにくい体質で、直系はヴィルヘルムしかいない。
だけど当時のヴィィルヘルムはまだ未婚者であり、即位するには若かった。
そんな理由があって、ヴィルヘルムとニルシェの婚姻は早められた。何事も起きなければ、今年にヴィルヘルムは即位する予定だったのだ。
そう、何事もなければ。
国王が不在であることが気づかれると少々まずいので、周辺諸国には国王は体調が優れないなどと理由をつけ、影武者を用意し、何とか凌いできた。
表上国王はまだ生存し、執政を行っているように見せかけ、この二年手を回していたのはヴィルヘルムだった。
もちろん、いきなり彼が国王の執務を全て引き受けるのは無理があったので一部の大臣や信頼のおける忠臣に手伝って貰いはしたが。
国王の死去はこれ以上ないトップシークレットだ。
だからこそ、ヴィルヘルムはニルシェにも真実を伝えてはいなかった。
ヴィルヘルムが席を立つと、窓の外に暗雲が立ち込めているのが見えた。
重たい雲は今にも暗い雨をふらせそうだ。今夜はぐっと気温が下がるだろう。
そう思いながら、ヴィルヘルムはマントを羽織い、執務室を後にした。
罪人を収監する三角錐に伸びる高い塔は、高位貴族や王族が罪を犯した時に拘置される、通称"嘆きの塔"と呼ばれるものだ。
脱走や外からの干渉を受けないように作られたそれは空高く伸びていて、監禁に適している。
ヴィルヘルムは天高く伸びる塔を見上げてから、石階段に足をかけた。
何段も何段も連なる石階段を幾度となく登り、ようやく石造りの重たい扉が現れる。
脇を牢番が固めており、ヴィルヘルムを見て頭を下げた。
牢番が石造りの扉を開けると、どこか苔の匂いがする。
重厚な、分厚い石の扉が開かれると、今度は鉄の扉。
脱走を防ぐために幾重にも扉と鍵がかけられている。
三つ続く扉をそれぞれ抜けると、質素な室内が目に入った。
石造りの壁は防寒対策などはされておらず、夏以外の季節は肌寒そうに見えた。
簡素な部屋の中、ぽつんと椅子に座るニルシェがいた。
まるでヴィルヘルムが来ることがわかっていたかのように落ち着いている。
背筋を伸ばして座る彼女は、取り乱した様子もなく落ち着いていた。
ヴィルヘルムはなんと声をかけるべきか僅かに逡巡して、室内に足を踏み入れる。
カツ、と石造りの地面に足音が響く。
「アロアが死んだ」
「……」
「話す気は無いか」
「話すことはありません」
ニルシェは静かに言う。
「なぜ、アロアを殺した」
「………」
「なぜだろうね。僕は、きみに関して覚えていないことが多い。なぜああも入れ込んでいたのか──」
過去、自分はニルシェをどう思っていただろうか。
過去、自分はアロアをどう思っていたか。
少なくともニルシェといる時自分は………。
そこまで考えた時、頭に突き刺さるような痛みが走る。
それはまるで何かに締め付けられるかのようだ。記憶がおぼろげなこととニルシェへの感情の急激な変化に何か関係があるのか。
額を抑えるヴィルヘルムに、ニルシェがはっと顔を上げる。
「──」
なにか言いたげに、ニルシェが口を開く。
しかしそれは言葉にはならない。
ヴィルヘルムは少しの間、顔を顰めていたが、やがて記憶をたどることをやめた。頭痛はすぐに引いていく。ため息をついた。
「お前は僕に嘘をついている」
「いいえ。──何も」
「いいや。お前は知っているはずだ。なぜ、僕がお前を………違う。お前に関しての記憶が、アロアに関する記憶が、あまりにも希薄すぎる。全てにおいて不自然だ。それをお前は知っているはずだ。言え」
「存じ上げません」
「ニルシェ……!」
しかし頑なにニルシェは黙っている。
静寂が室内を支配する。
後ろに控えている騎士と側近が懐中時計を気にする素振りを見せた。
あまりここに長くはいられない。
立場のこともあるし、ただでさえ彼は多忙の身だ。
ヴィルヘルムはひとつ息を吐いて、確かめるように言った。
「このままでは、お前は死刑になる。それでも言わないか」
「………」
「お前はそれでいいかもしれない。だけど、その子供は」
「!」
その時、僅かにニルシェが体を揺らした。動揺している。
それを知り、ヴィルヘルムはあえて選択肢を与えることにした。
無理やり聞いてもはぐらかされるか、誤魔化されるか。
あるいは、口がより重たくなり、詳細を省かれる可能性もある。自分から進んで言わせる形に持っていくべきだ。ヴィルヘルムは冷静にそう考えた。
「また来る。子のためにも、考えた方がいい。毒杯を口にするか、それとも全てを明らかにするか。………次来たときには、あなたの話が聞けるといい」
ヴィルヘルムはそう言って、踵を返した。肩にかけたマントが翻る。
ニルシェは何も言わなかった。ただ、俯き、彼の退室を待っていた。
やがて、ヴィルヘルムが部屋を出る時になると、ニルシェは少しだけ顔を上げた。
ばたん、と重厚な扉がふたりをへだつ。
そして、これがふたりの最後の逢瀬となった。
嘆きの塔を出て、外に出る。外で待機していたエドレオンと合流し、ヴィルヘルムは短く問いかけた。
「あの侍女は?」
「ああ、エディエリアならまだ寝てる」
「起きる気配は」
「何とも………。何せ、主の乱心を直接聞いてしまったんだ。今もうなされてるよ。気付けにウイスキーでも飲ませるか? それとも炭酸アンモニウムを嗅がせるか」
「いや、まだいい。明日まで待ってやれ。明日も起きなかったら気付けを」
あの日、エディエリアはヴィルヘルムに事の顛末を話すつもりだった。
だけど思わぬ伝達が入り、エディエリアはそのショックで気を失ってしまったのだ。
あれからまだ一日しか経っていない。エディエリアは今も夢か現実か区別がないほどにうなされて、時折うわ言で聖母神に祈りを捧げているという。
そんな彼女を無理矢理起こすのははばかられる。
少なくとも今日は寝かせておいてやろう、というのがヴィルヘルムの考えだった。
ヴィルヘルムは妙な焦燥と焦りと違和感が胸をしめて、得体の知れない感覚を覚えていた。
アロアが死んだ。それは恐らく、きっととても悲しむべきもののはずなのに、なぜか悲しみがない。ただその事実に納得して、それだけだった。
他に感情が沸き上がらない。あんなに愛していたのに。愛していた、はずなのに。
(いや……僕は本当に彼女を、愛していたのか……?)
何かを忘れているような、何かを取り違えているような。
何か、重大な過ちを犯しているような──。思い出せない。心当たりがない。
それだけに、焦る気持ちが募っていく。
その時、ぽつ、と頬に落ちるものがあった。
ヴィルヘルムが空を見あげると、暗雲ががっぽりと口を開けたように轟いている。
灰色の塊からぽつ、ぽつ、と雨粒が落ち始めていた。
「………雨か」
「しまった、このままだと濡れる。移動するぞ」
エドレオンに声をかけられ、ヴィルヘルムは頷いた。
少しもしないうちに、外は土砂降りの大雨となった。
「はい。何を聞いてもだんまりで。あまり手荒なことはできませんし」
「………そうか」
ヴィルヘルムは側近からの報告を聞いて、ため息をついた。
その顔には色濃い疲労の色が見える。
ヴィルヘルムは白金の髪をかきあげると、考え込むようにしてから言った。
「アロアは心臓を刺突されていたことから死に、残ったのはニルシェだけ、か。なぁ、お前。何かがおかしいと思わないか……?」
このままだとニルシェは第二妃殺害の罪で処刑されることとなる。
「──以前は彼女……ニルシェにひどく入れ込んでいたのだろう。だけど僕にその覚えはないんだ。ああクソ、思い出そうとすると頭が痛む………」
「殿下! 今頭痛薬をおもちします」
「いや、いい。どうせいつもと同じ、一時的なものだ。考えることをやめれば収まる。それも、おかしいんだけどな……」
側近の男はヴィルヘルムになんと言えばいいかわからず、口を噤んだ。
確かに、周りから見ても彼らは相思相愛の理想の夫婦だった。
特にヴィルヘルムは周りもはばからず、かと言って特段照れる様子もなく、堂々と惚気けていた。
その男がこうも急激に様変わりするだろうか?
少し前まではニルシェの名前そのものが、彼の前では禁句ですらあった。
ヴィルヘルムは少し考える素振りを見せると、やがて腰を浮かせた。
「考えていても仕方ない。アロアは死んだ。なら、彼女に聞く以外ない」
「殿下………!」
「戴冠式の日が近い。憂いはない方がいい。周辺諸国に攻め入れられる隙は与えたくない」
国王が崩御したのは、二年前の話だった。
それはあまりにも突然で、唐突なものだった。
国王は元々子ができにくい体質で、直系はヴィルヘルムしかいない。
だけど当時のヴィィルヘルムはまだ未婚者であり、即位するには若かった。
そんな理由があって、ヴィルヘルムとニルシェの婚姻は早められた。何事も起きなければ、今年にヴィルヘルムは即位する予定だったのだ。
そう、何事もなければ。
国王が不在であることが気づかれると少々まずいので、周辺諸国には国王は体調が優れないなどと理由をつけ、影武者を用意し、何とか凌いできた。
表上国王はまだ生存し、執政を行っているように見せかけ、この二年手を回していたのはヴィルヘルムだった。
もちろん、いきなり彼が国王の執務を全て引き受けるのは無理があったので一部の大臣や信頼のおける忠臣に手伝って貰いはしたが。
国王の死去はこれ以上ないトップシークレットだ。
だからこそ、ヴィルヘルムはニルシェにも真実を伝えてはいなかった。
ヴィルヘルムが席を立つと、窓の外に暗雲が立ち込めているのが見えた。
重たい雲は今にも暗い雨をふらせそうだ。今夜はぐっと気温が下がるだろう。
そう思いながら、ヴィルヘルムはマントを羽織い、執務室を後にした。
罪人を収監する三角錐に伸びる高い塔は、高位貴族や王族が罪を犯した時に拘置される、通称"嘆きの塔"と呼ばれるものだ。
脱走や外からの干渉を受けないように作られたそれは空高く伸びていて、監禁に適している。
ヴィルヘルムは天高く伸びる塔を見上げてから、石階段に足をかけた。
何段も何段も連なる石階段を幾度となく登り、ようやく石造りの重たい扉が現れる。
脇を牢番が固めており、ヴィルヘルムを見て頭を下げた。
牢番が石造りの扉を開けると、どこか苔の匂いがする。
重厚な、分厚い石の扉が開かれると、今度は鉄の扉。
脱走を防ぐために幾重にも扉と鍵がかけられている。
三つ続く扉をそれぞれ抜けると、質素な室内が目に入った。
石造りの壁は防寒対策などはされておらず、夏以外の季節は肌寒そうに見えた。
簡素な部屋の中、ぽつんと椅子に座るニルシェがいた。
まるでヴィルヘルムが来ることがわかっていたかのように落ち着いている。
背筋を伸ばして座る彼女は、取り乱した様子もなく落ち着いていた。
ヴィルヘルムはなんと声をかけるべきか僅かに逡巡して、室内に足を踏み入れる。
カツ、と石造りの地面に足音が響く。
「アロアが死んだ」
「……」
「話す気は無いか」
「話すことはありません」
ニルシェは静かに言う。
「なぜ、アロアを殺した」
「………」
「なぜだろうね。僕は、きみに関して覚えていないことが多い。なぜああも入れ込んでいたのか──」
過去、自分はニルシェをどう思っていただろうか。
過去、自分はアロアをどう思っていたか。
少なくともニルシェといる時自分は………。
そこまで考えた時、頭に突き刺さるような痛みが走る。
それはまるで何かに締め付けられるかのようだ。記憶がおぼろげなこととニルシェへの感情の急激な変化に何か関係があるのか。
額を抑えるヴィルヘルムに、ニルシェがはっと顔を上げる。
「──」
なにか言いたげに、ニルシェが口を開く。
しかしそれは言葉にはならない。
ヴィルヘルムは少しの間、顔を顰めていたが、やがて記憶をたどることをやめた。頭痛はすぐに引いていく。ため息をついた。
「お前は僕に嘘をついている」
「いいえ。──何も」
「いいや。お前は知っているはずだ。なぜ、僕がお前を………違う。お前に関しての記憶が、アロアに関する記憶が、あまりにも希薄すぎる。全てにおいて不自然だ。それをお前は知っているはずだ。言え」
「存じ上げません」
「ニルシェ……!」
しかし頑なにニルシェは黙っている。
静寂が室内を支配する。
後ろに控えている騎士と側近が懐中時計を気にする素振りを見せた。
あまりここに長くはいられない。
立場のこともあるし、ただでさえ彼は多忙の身だ。
ヴィルヘルムはひとつ息を吐いて、確かめるように言った。
「このままでは、お前は死刑になる。それでも言わないか」
「………」
「お前はそれでいいかもしれない。だけど、その子供は」
「!」
その時、僅かにニルシェが体を揺らした。動揺している。
それを知り、ヴィルヘルムはあえて選択肢を与えることにした。
無理やり聞いてもはぐらかされるか、誤魔化されるか。
あるいは、口がより重たくなり、詳細を省かれる可能性もある。自分から進んで言わせる形に持っていくべきだ。ヴィルヘルムは冷静にそう考えた。
「また来る。子のためにも、考えた方がいい。毒杯を口にするか、それとも全てを明らかにするか。………次来たときには、あなたの話が聞けるといい」
ヴィルヘルムはそう言って、踵を返した。肩にかけたマントが翻る。
ニルシェは何も言わなかった。ただ、俯き、彼の退室を待っていた。
やがて、ヴィルヘルムが部屋を出る時になると、ニルシェは少しだけ顔を上げた。
ばたん、と重厚な扉がふたりをへだつ。
そして、これがふたりの最後の逢瀬となった。
嘆きの塔を出て、外に出る。外で待機していたエドレオンと合流し、ヴィルヘルムは短く問いかけた。
「あの侍女は?」
「ああ、エディエリアならまだ寝てる」
「起きる気配は」
「何とも………。何せ、主の乱心を直接聞いてしまったんだ。今もうなされてるよ。気付けにウイスキーでも飲ませるか? それとも炭酸アンモニウムを嗅がせるか」
「いや、まだいい。明日まで待ってやれ。明日も起きなかったら気付けを」
あの日、エディエリアはヴィルヘルムに事の顛末を話すつもりだった。
だけど思わぬ伝達が入り、エディエリアはそのショックで気を失ってしまったのだ。
あれからまだ一日しか経っていない。エディエリアは今も夢か現実か区別がないほどにうなされて、時折うわ言で聖母神に祈りを捧げているという。
そんな彼女を無理矢理起こすのははばかられる。
少なくとも今日は寝かせておいてやろう、というのがヴィルヘルムの考えだった。
ヴィルヘルムは妙な焦燥と焦りと違和感が胸をしめて、得体の知れない感覚を覚えていた。
アロアが死んだ。それは恐らく、きっととても悲しむべきもののはずなのに、なぜか悲しみがない。ただその事実に納得して、それだけだった。
他に感情が沸き上がらない。あんなに愛していたのに。愛していた、はずなのに。
(いや……僕は本当に彼女を、愛していたのか……?)
何かを忘れているような、何かを取り違えているような。
何か、重大な過ちを犯しているような──。思い出せない。心当たりがない。
それだけに、焦る気持ちが募っていく。
その時、ぽつ、と頬に落ちるものがあった。
ヴィルヘルムが空を見あげると、暗雲ががっぽりと口を開けたように轟いている。
灰色の塊からぽつ、ぽつ、と雨粒が落ち始めていた。
「………雨か」
「しまった、このままだと濡れる。移動するぞ」
エドレオンに声をかけられ、ヴィルヘルムは頷いた。
少しもしないうちに、外は土砂降りの大雨となった。
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