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二章
良い子 ※R18
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「や、やぁ!やっ……ぅ、あッ」
「は……舐めても舐めても垂れてくるね。メリューエル、このままじゃいつまで経っても終わらないけど?」
「や、だって、やだ、ぁ、アぁあ!ひ、ァア、ッ~~~……!」
液を舐めているだけだった彼の舌が敏感な突起を押し潰した。頭に星が瞬く。悲鳴のような声が出た。びくびくと体が震えた。きっとミュチュスカは、私が達したことに気がついている。なのに。
「や、やあァッ……!だめ、だめ、ミュチュ、ッあ、ひ、やぁああ!」
「ん……メリューエル、は、こうやって都度都度教えないと忘れちゃうでしょ?だから教え込まないと、この体に」
ぐちゅ、と舌がなかを穿つ。もう恥ずかしさは吹っ飛んで、ただひたすら快楽に乱れた。ミュチュスカの肩に捕まって悶えていると、彼の手が引き剥がす。なんだろうと思って顔を上げると、私の手はするりと彼の手に絡められた。五指を絡める握り方だ。いやらしくて、そしてこの握り方では上手く力が入らなくて快楽の逃がし方が分からない。がくがくと震える腰をもう片方の手で抱えられる。ミュチュスカの歯が柔く、突起を噛んだ。
「ひぁッ……!?う、ぁ、あッ~~~~……!」
「はは、嬉しそうだね。メリューエル、でももう少し声抑えた方がいいんじゃない?ここは休憩室だけど、万が一隣の部屋にまできみの声が響いていたら……何してるかなんてすぐ分かるよね」
「!!──ッ、ふ、うう、ぁっ……!ん、んん!」
「そうそう、偉いね。ちゃんと声は抑えてね?あはは、すごい顔。きみ、今自分がどんな顔してるか分かってる?鏡で見せてあげたいな。次は鏡の前でしようか?そしたらメリューエルも分かるはずだよ。媚びた女の、雄を誘う雌の顔をしてるって」
彼は顔を上げて身を起こすと、私の腰を抱きしめながら指をなかに差し込んだ。
ぐるりと円を描き、すぐに私の弱い所を見つけ出し、彼は執拗にそこを責めた。
「ん、んん~~~っ……!ん、んん………!ふ、ぁッ、ん、んん!」
ミュチュスカの胸に顔を埋めて、声を押し殺す。顔も髪ももう、ぐしゃぐしゃになっていることだろう。顔は特に、見れたものではないほど乱れていると思う。
「ああ、その可愛いお口に俺のを咥えさせたいな。きっと似合うよ。苦しくなりながらそれでも懸命に奉仕するメリューエル……。想像だけで出ちゃいそうで困るね」
「ん、ふ、ぁ、アっ……ミュチュ、ミュチュスカぁ……」
泣きながら懇願した。縋った。
今だけは甘えて彼の名前を呼んでも許される。
口付けが欲しかったが、乞わなかった。きっと、拒否される。そう思ったから。
指が増やされて、二本の指でかき混ぜられた。みだらな音がする度に、快楽が腰を駆け抜けた。
「きみも可哀想だね、メリューエル。俺みたいなのを好きになって。いや……きみに好かれたから俺もこうなったのかな?もう分からないけど」
苦く笑う声が聞こえる。でも、もうその意味は理解できなかった。腹の内側、なかの敏感なところを何度も擦られて涙がこぼれた。
「ぁ、あ、やぁあああっ……!」
「あ、声出ちゃったね」
揶揄するようにミュチュスカが笑う。
彼はこんな人だっただろうか。
もう何度目かになる疑問が胸を込み上げた。
だけど激しい快楽に流されて、それもすぐに霧散した。
ミュチュスカはなかから指を取り出すと、私の口元に持ってきた。まだふわふわとした感覚が収まらない。いつの間にか私はミュチュスカの胸に寄りかかるような形になっていた。
「ほら、舐めて?」
「え……」
「きみが汚したんだよ。メリューエル、ちゃんと責任取って、お掃除して?」
「あ、ぁ、あ……」
目の前に差し出されたミュチュスカの指はみだらに濡れていた。まとわりつく粘着質な液体は私が分泌したものだろう。ミュチュスカはいつものように冷えた瞳をしているのに、星屑のような紺青の煌めきはいつも以上に鮮やかに見えた。彼も少しは興奮しているのだろうか……?
私はおずおずと彼の指を舐めた。
女の愛液は、妙な味がした。しょっぱいような、生臭さを感じるような。少なくとも好んで舐めたい味ではない。だけどそれがミュチュスカの指だと思うと、まるで性器を奉仕するように私は舌を絡めていた。ミュチュスカの瞳が愉悦に細まった。
「……いい子」
「あ、ミュチュスカ……」
顔を上げると、口付けを貰えた。
やっとしてもらえた。そう喜ぶと同時、口内に先程の妙な味が広がる。ミュチュスカは先程まで私の秘所に口付けていたのだ。
味がするのは当然だった。私の味はまずく、決して口にしたいものではなかったが、彼との口付けにおいて味は重要ではなかった。ただ、ミュチュスカとくちびるを合わせている。それが何よりも私にとっては大切で。思わず彼の首に手を回して、深く口付けていた。
やがて口付けが解かれ、彼はポケットからハンカチを取りだした。ハンカチで秘部を拭い、指先を拭いた彼が静かに言った。
「きみは、俺の婚約者だ。そうだよね?」
それをあなたが言うの?
そう思った私は微笑みを浮かべた。きっと自嘲のような笑みになっていたことだろう。だけど構わない。私はミュチュスカに抱きついた。
「そうだと思うなら、私を離さないで」
決して、聖女に心奪われないで。
そう、願った。
「は……舐めても舐めても垂れてくるね。メリューエル、このままじゃいつまで経っても終わらないけど?」
「や、だって、やだ、ぁ、アぁあ!ひ、ァア、ッ~~~……!」
液を舐めているだけだった彼の舌が敏感な突起を押し潰した。頭に星が瞬く。悲鳴のような声が出た。びくびくと体が震えた。きっとミュチュスカは、私が達したことに気がついている。なのに。
「や、やあァッ……!だめ、だめ、ミュチュ、ッあ、ひ、やぁああ!」
「ん……メリューエル、は、こうやって都度都度教えないと忘れちゃうでしょ?だから教え込まないと、この体に」
ぐちゅ、と舌がなかを穿つ。もう恥ずかしさは吹っ飛んで、ただひたすら快楽に乱れた。ミュチュスカの肩に捕まって悶えていると、彼の手が引き剥がす。なんだろうと思って顔を上げると、私の手はするりと彼の手に絡められた。五指を絡める握り方だ。いやらしくて、そしてこの握り方では上手く力が入らなくて快楽の逃がし方が分からない。がくがくと震える腰をもう片方の手で抱えられる。ミュチュスカの歯が柔く、突起を噛んだ。
「ひぁッ……!?う、ぁ、あッ~~~~……!」
「はは、嬉しそうだね。メリューエル、でももう少し声抑えた方がいいんじゃない?ここは休憩室だけど、万が一隣の部屋にまできみの声が響いていたら……何してるかなんてすぐ分かるよね」
「!!──ッ、ふ、うう、ぁっ……!ん、んん!」
「そうそう、偉いね。ちゃんと声は抑えてね?あはは、すごい顔。きみ、今自分がどんな顔してるか分かってる?鏡で見せてあげたいな。次は鏡の前でしようか?そしたらメリューエルも分かるはずだよ。媚びた女の、雄を誘う雌の顔をしてるって」
彼は顔を上げて身を起こすと、私の腰を抱きしめながら指をなかに差し込んだ。
ぐるりと円を描き、すぐに私の弱い所を見つけ出し、彼は執拗にそこを責めた。
「ん、んん~~~っ……!ん、んん………!ふ、ぁッ、ん、んん!」
ミュチュスカの胸に顔を埋めて、声を押し殺す。顔も髪ももう、ぐしゃぐしゃになっていることだろう。顔は特に、見れたものではないほど乱れていると思う。
「ああ、その可愛いお口に俺のを咥えさせたいな。きっと似合うよ。苦しくなりながらそれでも懸命に奉仕するメリューエル……。想像だけで出ちゃいそうで困るね」
「ん、ふ、ぁ、アっ……ミュチュ、ミュチュスカぁ……」
泣きながら懇願した。縋った。
今だけは甘えて彼の名前を呼んでも許される。
口付けが欲しかったが、乞わなかった。きっと、拒否される。そう思ったから。
指が増やされて、二本の指でかき混ぜられた。みだらな音がする度に、快楽が腰を駆け抜けた。
「きみも可哀想だね、メリューエル。俺みたいなのを好きになって。いや……きみに好かれたから俺もこうなったのかな?もう分からないけど」
苦く笑う声が聞こえる。でも、もうその意味は理解できなかった。腹の内側、なかの敏感なところを何度も擦られて涙がこぼれた。
「ぁ、あ、やぁあああっ……!」
「あ、声出ちゃったね」
揶揄するようにミュチュスカが笑う。
彼はこんな人だっただろうか。
もう何度目かになる疑問が胸を込み上げた。
だけど激しい快楽に流されて、それもすぐに霧散した。
ミュチュスカはなかから指を取り出すと、私の口元に持ってきた。まだふわふわとした感覚が収まらない。いつの間にか私はミュチュスカの胸に寄りかかるような形になっていた。
「ほら、舐めて?」
「え……」
「きみが汚したんだよ。メリューエル、ちゃんと責任取って、お掃除して?」
「あ、ぁ、あ……」
目の前に差し出されたミュチュスカの指はみだらに濡れていた。まとわりつく粘着質な液体は私が分泌したものだろう。ミュチュスカはいつものように冷えた瞳をしているのに、星屑のような紺青の煌めきはいつも以上に鮮やかに見えた。彼も少しは興奮しているのだろうか……?
私はおずおずと彼の指を舐めた。
女の愛液は、妙な味がした。しょっぱいような、生臭さを感じるような。少なくとも好んで舐めたい味ではない。だけどそれがミュチュスカの指だと思うと、まるで性器を奉仕するように私は舌を絡めていた。ミュチュスカの瞳が愉悦に細まった。
「……いい子」
「あ、ミュチュスカ……」
顔を上げると、口付けを貰えた。
やっとしてもらえた。そう喜ぶと同時、口内に先程の妙な味が広がる。ミュチュスカは先程まで私の秘所に口付けていたのだ。
味がするのは当然だった。私の味はまずく、決して口にしたいものではなかったが、彼との口付けにおいて味は重要ではなかった。ただ、ミュチュスカとくちびるを合わせている。それが何よりも私にとっては大切で。思わず彼の首に手を回して、深く口付けていた。
やがて口付けが解かれ、彼はポケットからハンカチを取りだした。ハンカチで秘部を拭い、指先を拭いた彼が静かに言った。
「きみは、俺の婚約者だ。そうだよね?」
それをあなたが言うの?
そう思った私は微笑みを浮かべた。きっと自嘲のような笑みになっていたことだろう。だけど構わない。私はミュチュスカに抱きついた。
「そうだと思うなら、私を離さないで」
決して、聖女に心奪われないで。
そう、願った。
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