80 / 117
二章
ひとの形をした魔物 【ロディアス】
しおりを挟む
第二妃の私室に向かうと、ロディアスが来ることを知っていたようにルエインが迎えた。
何が起きたのか、王城で何の騒ぎが起きているのか知っているはずなのに、不自然なほどの笑みだった。
分かってはいたが、この女の本性を見た思いだった。
「まあ、陛下。早いお戻りでしたのね」
「なぜ私がここに来たのか、理解してる?」
ロディアスは間髪を容れずに尋ねた。
ルエインは腹をひと撫ですると、こてん、と首を傾げる。
まるで、何も知らない無垢の少女のようなあどけなさだ。
しかし、ロディアスはこの女のその本性を知っている。
彼女の演技はただただ、反吐が出るほどの嫌悪感しかもたらさない。
ロディアスは、眉を寄せてその生理的嫌悪に堪えた。
ルエインは少し考えるような素振りを──顎にほっそりとした指先を当てて視線を持ち上げると、やがてにっこりと笑った。
「私を気遣いに来てくださったのですか?」
「本心からそう思っているのだとしたら、きみには心の治療が必要なんじゃない?」
「何のことを仰っているのですか?」
「その子は、僕の子ではない。公にそう周知する」
ロディアスがばっさりとそう言うと、ルエインの顔から笑みが消えた。
「…………」
にっこりと笑っていた彼女はやがて、ロディアスの心情を推し量るように眺めてみせた。
それは、まるで相手を値踏みするような視線だった。
「へえ。そう。それが、どんな意味を持つかご存知なのかしら」
「それは、脅迫かな」
「いいえ?ただ──子を孕んだ妃を、いまさら!認知せずに追い出すなんて──。社交界の皆々様が知ったらどう言うだろうと。そう思っただけですわ」
鼻で笑うようにルエインが言う。
ロディアスはその様子を見て、眉を寄せた。
万が一、を考えてロディアスは自身の腹心であるミュチュスカを置いていった。
ルエインがなにか仕掛けようとも、それで事足りると思っていた。
以前、エレメンデールに言った言葉を思い出す。
『ステファニー公爵家のルエインはなかなか気の強い令嬢だけど、エレメンデールなら上手くやれると思うんだよね。とはいえ、相手が何を仕掛けてくるか分からないから、あまり顔は合わせなくていいよ。公務ではいやでも対面することになるけど、まさかそんなところで彼女もなにかしてくることはないだろうし』
見通しが甘かった。
ルエインは、ロディアスの想像以上に強かな女だった。
自身の判断ミスと言わざるを得ない。
ロディアスは内心、舌打ちをした。
これでは、ミュチュスカには太刀打ちできないだろう。手段を選ばない非道さを考えるに、メンデルの娘ですら遅れを取りかねない相手だ。
もっとよく、考えるべきだった。
相手は、五大公爵家を廃し、権力を得ようと企んでる、ステファニーの娘なのだから。
虎視眈々と機会を伺い、その隙を逃すようなことをするはずがなかった。
しかし、まさかここまで。
ロディアスの子を妊娠したと嘘を吐き、情報操作を行う。
正しく貴族らしい貴族。
手段を問わない残虐さもまた、傲慢な貴族らしさがあった。
ロディアスは薄く笑みを浮かべた。
「そう──。そうだね。僕は少し、甘すぎたみたいだ。相手がひとでないのなら、僕もまた、人道に則る必要は無いのにね?」
にっこりと笑ってみせる。
化かし合いのような会話だ。
ルエインは目を細めてロディアスを見ていた。
しかしやがて、ため息を吐いて彼に言う。
「立ったままお話するなんて、あんまりですわ。せめてお茶でも用意させましょう?お腹が重たくて、仕方ありませんのよ」
「そう。でも、その必要は無いよ。話はすぐに済む」
「…………」
ロディアスの冷たい声に、ルエインが怪訝な顔をする。
「その子は僕の子ではない。王以外の子を孕んでいるのだから、罰を受けるのは当然の流れだ。王を謀っているのだから、その責はきみだけで収まるはずがない。それも理解しているよね」
「はあ……。またそのお話ですか?ですから、この子は確かに陛下のお子だと言っていますでしょう。あの日、陛下はとても酔っていらっしゃって──」
「知らないな。例え、万が一、億が一、実際に有ったのだとしても、無かったことにする。……この意味がわかる?ステファニーの娘」
「…………」
ピリつくようか緊張感が走る。
ロディアスは真っ直ぐにルエインを見て──いや、睨み据えて、言った。
「きみは、社交界の反応を気にしていたが──そもそも、それは王が成すことを覆すに値するほどのことなのかな。もっと分かりやすく言ってあげよう。……王が決めたことだ。誰にも、例え前王である父にだって、反対はさせない。きみの言う【皆】がどんなに口汚く喚いたところで、何を騒ぎ立てたとして、それは何も変わらないんだよ」
「…………」
ルエインは、ギラつく瞳でロディアスを見た。
それは怒りにも、縋っているようにも見えた。
ロディアスは、彼女を見て、いっそ優しいほどの笑みを浮かべる。
「きみの小細工は、僕の権力には及ばない」
「──」
ぎり、と歯ぎしりが聞こえそうなほど、ルエインは悔しげな顔をした。
そして、憎悪のこもった目をロディアスに向ける。
「臣下の気持ちを無視する気でいらっしゃるのですか。世が乱れますよ」
「反五大派が王家を裏切ると?」
「どうでしょうか。しかし、反五大派筆頭貴族のステファニーの娘である私が、陛下からこのような仕打ちを受けたら……」
ねえ?とルエインが笑う。
だけどもはやそれは、強がりにしか聞こえない。
「そうであれば、徹底的に叩き潰すだけだ。いずれ、権力の均衡は崩れるものだ。そして、争いが生まれ、勝者が生まれる。今までの歴史もそれを物語っている。そうは思わないかい?」
「ご自身の意に沿わないから殺すのですか。陛下は、ご自身の感情を優先し、反五大派が、ステファニーが気に食わないから排する、と?それは何ともまあ……感情論で、利己的で、視野の狭いお考えですわね」
「そもそもの発端は、火種を意図的に放ったのは、きみだろう?そして、それはステファニー家のはずだ。違う?……もっとも、きみが思いたいように思ってくれて構わないよ。きみが何を思おうが、何をしようが、|王(ぼく)は徹底的に潰すだけだ」
「…………」
「最期まで惨めに足掻けばいいよ。貴族の娘としての矜恃も、ひととしての倫理観も人徳も、人としての心も、全てを擲って──いや、そもそもきみには具わっていなかったのかな。どちらにせよ、せいぜいもがけばいい。きみが何を仕掛けようと、僕は僕に持ち得る全ての力を使って、きみと、ステファニーの家を潰す」
ハッキリと宣言されて、ついにルエインは顔色を変えた。指先が小刻みに震える。
恐らくそれは、演技ではない。
それを無感情にロディアスは見つめて──言った。
「そうだね。認めようか。僕は、僕の感情を優先して──きみを憎んでいる。エレメンデールを追い詰めて、苦しめたきみが、心底憎いし、恨んでいるよ」
言いながら、それは自分にも当てはまると理解していた。
ルエインが憎い。
ルエインを恨んでいる。
だけどそれ以上に、この事態を招いてしまった自身の愚かさが何よりも──。
殺意が、湧く。
何が起きたのか、王城で何の騒ぎが起きているのか知っているはずなのに、不自然なほどの笑みだった。
分かってはいたが、この女の本性を見た思いだった。
「まあ、陛下。早いお戻りでしたのね」
「なぜ私がここに来たのか、理解してる?」
ロディアスは間髪を容れずに尋ねた。
ルエインは腹をひと撫ですると、こてん、と首を傾げる。
まるで、何も知らない無垢の少女のようなあどけなさだ。
しかし、ロディアスはこの女のその本性を知っている。
彼女の演技はただただ、反吐が出るほどの嫌悪感しかもたらさない。
ロディアスは、眉を寄せてその生理的嫌悪に堪えた。
ルエインは少し考えるような素振りを──顎にほっそりとした指先を当てて視線を持ち上げると、やがてにっこりと笑った。
「私を気遣いに来てくださったのですか?」
「本心からそう思っているのだとしたら、きみには心の治療が必要なんじゃない?」
「何のことを仰っているのですか?」
「その子は、僕の子ではない。公にそう周知する」
ロディアスがばっさりとそう言うと、ルエインの顔から笑みが消えた。
「…………」
にっこりと笑っていた彼女はやがて、ロディアスの心情を推し量るように眺めてみせた。
それは、まるで相手を値踏みするような視線だった。
「へえ。そう。それが、どんな意味を持つかご存知なのかしら」
「それは、脅迫かな」
「いいえ?ただ──子を孕んだ妃を、いまさら!認知せずに追い出すなんて──。社交界の皆々様が知ったらどう言うだろうと。そう思っただけですわ」
鼻で笑うようにルエインが言う。
ロディアスはその様子を見て、眉を寄せた。
万が一、を考えてロディアスは自身の腹心であるミュチュスカを置いていった。
ルエインがなにか仕掛けようとも、それで事足りると思っていた。
以前、エレメンデールに言った言葉を思い出す。
『ステファニー公爵家のルエインはなかなか気の強い令嬢だけど、エレメンデールなら上手くやれると思うんだよね。とはいえ、相手が何を仕掛けてくるか分からないから、あまり顔は合わせなくていいよ。公務ではいやでも対面することになるけど、まさかそんなところで彼女もなにかしてくることはないだろうし』
見通しが甘かった。
ルエインは、ロディアスの想像以上に強かな女だった。
自身の判断ミスと言わざるを得ない。
ロディアスは内心、舌打ちをした。
これでは、ミュチュスカには太刀打ちできないだろう。手段を選ばない非道さを考えるに、メンデルの娘ですら遅れを取りかねない相手だ。
もっとよく、考えるべきだった。
相手は、五大公爵家を廃し、権力を得ようと企んでる、ステファニーの娘なのだから。
虎視眈々と機会を伺い、その隙を逃すようなことをするはずがなかった。
しかし、まさかここまで。
ロディアスの子を妊娠したと嘘を吐き、情報操作を行う。
正しく貴族らしい貴族。
手段を問わない残虐さもまた、傲慢な貴族らしさがあった。
ロディアスは薄く笑みを浮かべた。
「そう──。そうだね。僕は少し、甘すぎたみたいだ。相手がひとでないのなら、僕もまた、人道に則る必要は無いのにね?」
にっこりと笑ってみせる。
化かし合いのような会話だ。
ルエインは目を細めてロディアスを見ていた。
しかしやがて、ため息を吐いて彼に言う。
「立ったままお話するなんて、あんまりですわ。せめてお茶でも用意させましょう?お腹が重たくて、仕方ありませんのよ」
「そう。でも、その必要は無いよ。話はすぐに済む」
「…………」
ロディアスの冷たい声に、ルエインが怪訝な顔をする。
「その子は僕の子ではない。王以外の子を孕んでいるのだから、罰を受けるのは当然の流れだ。王を謀っているのだから、その責はきみだけで収まるはずがない。それも理解しているよね」
「はあ……。またそのお話ですか?ですから、この子は確かに陛下のお子だと言っていますでしょう。あの日、陛下はとても酔っていらっしゃって──」
「知らないな。例え、万が一、億が一、実際に有ったのだとしても、無かったことにする。……この意味がわかる?ステファニーの娘」
「…………」
ピリつくようか緊張感が走る。
ロディアスは真っ直ぐにルエインを見て──いや、睨み据えて、言った。
「きみは、社交界の反応を気にしていたが──そもそも、それは王が成すことを覆すに値するほどのことなのかな。もっと分かりやすく言ってあげよう。……王が決めたことだ。誰にも、例え前王である父にだって、反対はさせない。きみの言う【皆】がどんなに口汚く喚いたところで、何を騒ぎ立てたとして、それは何も変わらないんだよ」
「…………」
ルエインは、ギラつく瞳でロディアスを見た。
それは怒りにも、縋っているようにも見えた。
ロディアスは、彼女を見て、いっそ優しいほどの笑みを浮かべる。
「きみの小細工は、僕の権力には及ばない」
「──」
ぎり、と歯ぎしりが聞こえそうなほど、ルエインは悔しげな顔をした。
そして、憎悪のこもった目をロディアスに向ける。
「臣下の気持ちを無視する気でいらっしゃるのですか。世が乱れますよ」
「反五大派が王家を裏切ると?」
「どうでしょうか。しかし、反五大派筆頭貴族のステファニーの娘である私が、陛下からこのような仕打ちを受けたら……」
ねえ?とルエインが笑う。
だけどもはやそれは、強がりにしか聞こえない。
「そうであれば、徹底的に叩き潰すだけだ。いずれ、権力の均衡は崩れるものだ。そして、争いが生まれ、勝者が生まれる。今までの歴史もそれを物語っている。そうは思わないかい?」
「ご自身の意に沿わないから殺すのですか。陛下は、ご自身の感情を優先し、反五大派が、ステファニーが気に食わないから排する、と?それは何ともまあ……感情論で、利己的で、視野の狭いお考えですわね」
「そもそもの発端は、火種を意図的に放ったのは、きみだろう?そして、それはステファニー家のはずだ。違う?……もっとも、きみが思いたいように思ってくれて構わないよ。きみが何を思おうが、何をしようが、|王(ぼく)は徹底的に潰すだけだ」
「…………」
「最期まで惨めに足掻けばいいよ。貴族の娘としての矜恃も、ひととしての倫理観も人徳も、人としての心も、全てを擲って──いや、そもそもきみには具わっていなかったのかな。どちらにせよ、せいぜいもがけばいい。きみが何を仕掛けようと、僕は僕に持ち得る全ての力を使って、きみと、ステファニーの家を潰す」
ハッキリと宣言されて、ついにルエインは顔色を変えた。指先が小刻みに震える。
恐らくそれは、演技ではない。
それを無感情にロディアスは見つめて──言った。
「そうだね。認めようか。僕は、僕の感情を優先して──きみを憎んでいる。エレメンデールを追い詰めて、苦しめたきみが、心底憎いし、恨んでいるよ」
言いながら、それは自分にも当てはまると理解していた。
ルエインが憎い。
ルエインを恨んでいる。
だけどそれ以上に、この事態を招いてしまった自身の愚かさが何よりも──。
殺意が、湧く。
291
お気に入りに追加
912
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる