78 / 91
1章
やっぱり城は落ち着く
しおりを挟む
村に寄って飼葉を補充して、城に戻った。
村でまた、レニちゃんと戯れて来たよ。
レニちゃんは純粋で良いよね。
お母さんはちょっと怖いけどね。
闇抱え過ぎだよ、あの人。
久々に人と、っていうか子供と触れ合って、今回の旅は満足だ。
戦力の拡充が一番の目的だったんだけどね。
別の目的があるからって、旅を楽しんじゃいけないわけじゃないよね。
三か月も人と触れ合ってなかったから、子供と遊ぶのは癒されたよ。
馬とも仲良く出来たしね。
馬は城に帰ってきてすぐに、クリスが近くの村に返しに行っていた。
レンタルだからね。
せっかく仲良くなったけど、城に置いとくわけにはいかないのだ。
城に帰ってきて、自分の部屋でソファにもたれてフーッと息を吐く。
やっぱ落ち着くね、城は。
旅行帰りの気分だよ。
何で私、こんな骸骨だらけのところで落ち着いてんだろうとは思うけどね。
前世の私が見たら絶句するよね、きっと。
しばらくはゴロゴロしてても良いかな。
聖光教会もすぐに攻めてくるわけじゃないだろうしね。
久々にピアノでも弾いて優雅な一日を過ごしちゃおうかな。
ぴこぽん、ぴこぽん、ぴこぽんぽん♪
あ、なんか良いメロディじゃない、これ?
ぴこぽん、ぴこぽん、ぴこぽんぱん!
あれ? 間違えた。
どれだっけ?
ソだっけ? ファだっけ?
分からなくなっちゃったな。せっかく新曲出来たのに。
コンコン!
ん?
だれ?
あ、クリス。
帰って来たんだね。
おかえりー。
無事に帰れた、馬?
良かったねぇ。
次に出かける時も、またあの馬借りよっか。
仲良くなったしね。
うーん、でも、他の馬をもふもふしてみるのも捨てがたいよなぁ。
「主よ、スケルトンを二十体ばかり借りて良いか?」
「スケルトン? 何するの?」
「ダンジョンの開発に回そうと思うてな」
「ダンジョンって、新しいダンジョン?」
そう言えば砦を作るとか言ってたっけ。
そんな急ぐ必要ないと思うけど、スケルトンは自由に使って良いよ。
どうせ普段からクリスが取りまとめてるみたいなもんなんだし。
選抜組の五体とか、コックとか、私に直接関係のあるスケルトン以外なら、ご自由にどうぞ。
あのダンジョンは確か、スタンピードが近かったんだよね?
だったらもっとたくさん連れて行っても良いよ?
間引きしないとね。
野菜もモンスターも、間引きは大事だよ。
「うむ、では五十体ほど連れていくとしよう」
そう言って、クリスは出て行った。
さっき帰って来たばっかなのに忙しいよね。
クリスってワーキングホリックってやつじゃないのかな。
予定なくてもずっと研究してるし。
人間だったら過労死一直線だよね。
アンデッドには過労なんてないんだろうけど。
私は何しよう?
城に帰って来たけど、やることほとんどないんだよね。
あ、そうだ。
スケルトンたちとトランプしよう。
トランプ、クリスに頼んで作ってもらったんだよね。
同じサイズに切った紙に、魔法で数字を焼き付けただけの簡素なものだけどね。
クリスは魔法なら大抵のことが出来ちゃうから便利だよね。
えーっと、どっかにスケルトンはいないかなぁ。
仕事中のスケルトンは邪魔になっちゃうから、仕事してないスケルトンを探さないと。
仕事してないスケルトンは、大抵ダンジョンに潜ってるから意外と見つからないんだよね。
余剰分はほとんどクリスが持ってっちゃったし。
選抜組の五体も、今はダンジョンの中にいるみたい。
四階層まで行くと泊まり掛けになっちゃうから、これまでみたいに毎日一緒に行くことが出来なくなっちゃったんだよね。
LVが放置組に抜かされるとやだから、勝手に潜ってるように言ってあるんだよね。
LVはまだ上がってないみたい。
さすがに進化するとLVが上がりづらくなるのかも。
スケルトンナイトはたぶん、もう一段階進化した姿だろうから、早くあのくらい強くなってほしい。
クリスはスケルトンナイトは戦力として認めてた。
逆に言えば、今の段階のスケルトンたちは戦力にならないってことだ。
最低で、あのレベル。
うん、スケルトンたちはいつか辿り着けそうだけど、私は永遠に辿り着かないんじゃないかな。
村でまた、レニちゃんと戯れて来たよ。
レニちゃんは純粋で良いよね。
お母さんはちょっと怖いけどね。
闇抱え過ぎだよ、あの人。
久々に人と、っていうか子供と触れ合って、今回の旅は満足だ。
戦力の拡充が一番の目的だったんだけどね。
別の目的があるからって、旅を楽しんじゃいけないわけじゃないよね。
三か月も人と触れ合ってなかったから、子供と遊ぶのは癒されたよ。
馬とも仲良く出来たしね。
馬は城に帰ってきてすぐに、クリスが近くの村に返しに行っていた。
レンタルだからね。
せっかく仲良くなったけど、城に置いとくわけにはいかないのだ。
城に帰ってきて、自分の部屋でソファにもたれてフーッと息を吐く。
やっぱ落ち着くね、城は。
旅行帰りの気分だよ。
何で私、こんな骸骨だらけのところで落ち着いてんだろうとは思うけどね。
前世の私が見たら絶句するよね、きっと。
しばらくはゴロゴロしてても良いかな。
聖光教会もすぐに攻めてくるわけじゃないだろうしね。
久々にピアノでも弾いて優雅な一日を過ごしちゃおうかな。
ぴこぽん、ぴこぽん、ぴこぽんぽん♪
あ、なんか良いメロディじゃない、これ?
ぴこぽん、ぴこぽん、ぴこぽんぱん!
あれ? 間違えた。
どれだっけ?
ソだっけ? ファだっけ?
分からなくなっちゃったな。せっかく新曲出来たのに。
コンコン!
ん?
だれ?
あ、クリス。
帰って来たんだね。
おかえりー。
無事に帰れた、馬?
良かったねぇ。
次に出かける時も、またあの馬借りよっか。
仲良くなったしね。
うーん、でも、他の馬をもふもふしてみるのも捨てがたいよなぁ。
「主よ、スケルトンを二十体ばかり借りて良いか?」
「スケルトン? 何するの?」
「ダンジョンの開発に回そうと思うてな」
「ダンジョンって、新しいダンジョン?」
そう言えば砦を作るとか言ってたっけ。
そんな急ぐ必要ないと思うけど、スケルトンは自由に使って良いよ。
どうせ普段からクリスが取りまとめてるみたいなもんなんだし。
選抜組の五体とか、コックとか、私に直接関係のあるスケルトン以外なら、ご自由にどうぞ。
あのダンジョンは確か、スタンピードが近かったんだよね?
だったらもっとたくさん連れて行っても良いよ?
間引きしないとね。
野菜もモンスターも、間引きは大事だよ。
「うむ、では五十体ほど連れていくとしよう」
そう言って、クリスは出て行った。
さっき帰って来たばっかなのに忙しいよね。
クリスってワーキングホリックってやつじゃないのかな。
予定なくてもずっと研究してるし。
人間だったら過労死一直線だよね。
アンデッドには過労なんてないんだろうけど。
私は何しよう?
城に帰って来たけど、やることほとんどないんだよね。
あ、そうだ。
スケルトンたちとトランプしよう。
トランプ、クリスに頼んで作ってもらったんだよね。
同じサイズに切った紙に、魔法で数字を焼き付けただけの簡素なものだけどね。
クリスは魔法なら大抵のことが出来ちゃうから便利だよね。
えーっと、どっかにスケルトンはいないかなぁ。
仕事中のスケルトンは邪魔になっちゃうから、仕事してないスケルトンを探さないと。
仕事してないスケルトンは、大抵ダンジョンに潜ってるから意外と見つからないんだよね。
余剰分はほとんどクリスが持ってっちゃったし。
選抜組の五体も、今はダンジョンの中にいるみたい。
四階層まで行くと泊まり掛けになっちゃうから、これまでみたいに毎日一緒に行くことが出来なくなっちゃったんだよね。
LVが放置組に抜かされるとやだから、勝手に潜ってるように言ってあるんだよね。
LVはまだ上がってないみたい。
さすがに進化するとLVが上がりづらくなるのかも。
スケルトンナイトはたぶん、もう一段階進化した姿だろうから、早くあのくらい強くなってほしい。
クリスはスケルトンナイトは戦力として認めてた。
逆に言えば、今の段階のスケルトンたちは戦力にならないってことだ。
最低で、あのレベル。
うん、スケルトンたちはいつか辿り着けそうだけど、私は永遠に辿り着かないんじゃないかな。
0
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
美味しい料理で村を再建!アリシャ宿屋はじめます
今野綾
ファンタジー
住んでいた村が襲われ家族も住む場所も失ったアリシャ。助けてくれた村に住むことに決めた。
アリシャはいつの間にか宿っていた力に次第に気づいて……
表紙 チルヲさん
出てくる料理は架空のものです
造語もあります11/9
参考にしている本
中世ヨーロッパの農村の生活
中世ヨーロッパを生きる
中世ヨーロッパの都市の生活
中世ヨーロッパの暮らし
中世ヨーロッパのレシピ
wikipediaなど
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる