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起源から世界を思う神、樹海と祀るエルフ。
冥王、兄妹の最大級に心躍る。
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俺は今ベット家で【紅蓮の聖典】の五人と対峙する中、現れた聖王メイガザス。
彼らに勇者が扱うスキルの一つ損害庇護膜を使い、彼らの持つ能力と同等のシールドを纏わせていた。
――――つまり、軽く当ててもダメージがあの膜で塞がれているという事だな。
黄色のヤツが、脇腹を摩り痛みを見せないのはそれだな。
――――これなら、もっと遊んでと言ってやりたいが、俺は早くエルフの国に向かいたい。
ペルセポネの動きが気になり横目で、その姿をみる。
二本の剣を華麗に振り回し、剣舞のように動き血風がまるで赤い花びらと見せる。二人の男が、片膝をついてペルセポネからの斬撃を防いでいる。
――――笑顔のペルセポネは、素敵だな。それに向こうも終演か……。
それにしてもコチラの五人は、聖王メイガザスのおかげで臨戦態勢になっている。
「早く、あいつを倒してお爺様とお父様を助けなくては」
「不思議な魔法道具を使う奴だ。 なにか他にも隠しているかもしれない」
「みんなどいてっ!」
イプシロンの大声で、男三人が横に逸れると杖を構えるイプシロンの姿がみえると、同時に複数の大きな深紅の炎が槍の形状がイプシロンの上空に出来上がっている。
「喰らいなさいっ――――クリムゾンスピアァァ」
そのかけ声で俺に放たれる炎の槍。次にイプシロンが何か口を動かすと杖の先から閃光がほとばしる。
「追加のぉぉぉっライトニングボルトォォォッ」
その閃光が、放たれた炎の槍にまとわりつき勢い増して俺に向かってくる。
「いっけぇぇぇ」
「合体技ぁぁ」
男三人拳を突き上げ、歓喜の声をあげている。
――――ふぅ。最大級魔法を放てば良いのに何故その魔法?あぁそうか、俺が魔法を無効化する魔法道具を持っているか確かめるために念には念を入れたのか。
二又の槍バイデントの石突きを軽く地に着け、向かってくる複数の電撃を帯びた深紅の槍をバイデントで薙ぎ払うと、深紅の槍は継ぐ次と爆発、電撃はそのままかき消していった。
「へ?」
アルファの唖然とする声、崩れるように尻餅つくイプシロン、そして残りの四人も固まったまま。
「おまえらぁ、何しておるんじゃ! はやくそいつを殺せぇぇ」
「そ、そうだ」
「あいつは、またなにかしたんだ」
「そうよ。 そうだよイプシロン」
「そ……そうなの?」
「あぁ、なんせあのペルセポネの男だ。 何持っているかわからないだろ。 俺とベータ、ガンマで奴に掛かるぞ」
――――また、作戦がダダ漏れだ。ペルセポネの方も片がつきそうだからな。俺を恨んでいるあいつから殺さない程度で退場して貰うか。
バスタードソードを掲げ突撃してくるアルファ。そしてベータとガンマは左右にわかれ俺に挟み撃ちを仕掛けてくる。
再び二又の槍バイデントの石突きを地に着け、軽くため息を吐くと、世界は一変、灰色一色へと変わる。
「魔族の神クロセアノスと戦って良かったな。 こうも簡単に時が止められるようになった」
誰も聞かれることのない独り言を言いながら歩き出す。
アルファ達三人の武器が俺に迫っている中、それを避けまっすぐに聖王メイガザスに向かっていく。
心配しているのか緑色のショートヘアのデルタとその隣にはイプシロン。
「もしかしたら、この五人」
――――家名と共に冒険者として特訓を受け強者として育てられたかもしれん。その教えに『ベット家よりも強いのは剣聖エヴァンとペルセポネだけ』と。
そんな考えをしながら、目の前にはあの聖王メイガザス。
「色の無い世界で顔色はわからないが、色欲しかないこの男がよくも戦場にでてきたな。 勇者か聖女しか使えないスキルも使える。 それに……」
――――あのとき見た変態の顔が薄れている、いや殆どみられない。現れたとき女に対し卑猥な言葉を発していない。どういうことだ?まあいいか……。
俺はメイガザスの顔の前に親指と中指をつけ、時を動かす。
ガッキィィィィン――――
「何でぇぇぇ、貴様がこの私の前にぃぃぃっ!」
三つの金属が衝突する音と聖王メイガザスの叫び声。
パッチィィィィン――――
その言葉の返答せず俺は指弾きをすると、聖王メイガザスは白目となりそのまま崩れ落ちて倒れた。
「なんで、あんの所にいるの?」
「さっきまでアルファ達が」
デルタとイプシロンの声から驚きと恐怖を感じる。
「メイガザス様がっ。 あいつぅぅ、弱いくせに何をした?」
「突然、消えた。 何者なんだ!?」
「もしかして。 俺たちよりも」
アルファが俺を睨むが、横にいるベータとガンマの表情が強ばっている様子にアルファが怒号をあげる。
「ふざけるなっ! 俺たちよりも強い奴はお爺様とお父様を除いて、あの女と剣聖エヴァンだけだ!!そう教わっただろぉぉっ」
――――やはり、当たっていたか。なんというか、哀れな。
「ふぅ。 世界は広いのだ――――なぜそう断言できる?」
「世界が広いだと? あぁそうだ広いさ。 だけどな聖王メイガザス様に聖女アルダー様が言ってくれたんだよ『ベット家以外で強者は剣聖エヴァンしかいない』ってな。 その言葉はしっかりと覚えている」
「ペルセポネは?」
「名が広まっていないからだろ。 冒険者ギルドでもその名を知っている冒険者はいなかったしな。 剣聖エヴァンでさえ知らないはずだ」
――――そうか、前から来ていたみたいだがこの世界に来たのはかなり最近なのかも知れないな。情報はヘカテーから聞いて世界の知識を得ていたのかも知れない。
「で、お前たち。 俺と戦うのか? そのまま武器を収めて国に戻れば終わるのだが」
アルファ以外お互いの顔を見合わせている。しかし一人、アルファが叫ぶ。
「んな訳あるかぁっ。 あれ達はお前みたいな魔法道具にしか頼れない、弱い冒険者に逃げることはしないっ!!」
その言葉を言い放ったアルファだが、残りの四人は目を見開き驚愕の顔。
――――残りの四人はわかっているのだろう。本当に魔法道具なのか?もし魔法道具では無く最大級魔法を防ぎ、一瞬の時で攻撃をかわ移動している、それに指弾きだけで聖王メイガザスを倒す。後5回やられたら自分たちは全滅させられる事を。
「ベット家の名にかけて俺たちはお前を倒すっ」
「「「「……」」」」
四人とも無言のままで、あたりを見渡すアルファ。
「おい、お前たち。 どうした?」
「え、あ、あぁ」
「だ、だい……じょうぶだ」
「す、すこし……え、えぇ」
「だいじょうぶだと……おもう」
「なんだ、ここは戦場だぞ。 気合いを入れろっ」
アルファの怒りがこもった叫びに、四人が「おぉーっ!!」と重みが感じない声を上げる。
「そうか、向かってくるか。 こっちは忙しい身でな。 寄り道はしたくなかったんだが。 今回道案内役がわがまま言ってな、それを片付ける為にペルセポネとここに来たんだ」
「だから、なんだ?」
「剣聖にも会えなかったし。 お前たちの首を持ち帰って皇帝に救えなかった事を伝えるとするか」
俺はアルファの顔を見つめそう告げる。アルファ以外の四人は血の気が引き怖じ気づいている。
「戯れ言ををぬかすなぁぁ、この弱者がぁぁぁこのベット家の首をだとぉぉ」
バスタードソードを両手に持ち構えるアルファから、凄まじい赤いオーラがこみ上げると、バスタードソードの刀身に火がつくと直ぐに炎となって燃えさかる。
「みんな、一気に叩き潰す。 もう出し惜しみする必要はない! 兄妹の俺たちの最大級奥義をぶつけてやるぞ」
「「「「おっ、おうっ!」」」」
歯切れの悪い声をする四人は、武器をかまえそれぞれ特徴のある色のオーラを体からあふれ出し次々にかけ声のような言葉を叫ぶ。
「フレイムブレードォォ」
「フリーズカッターァァ」
「ボルトバスターァァ」
「グリーンフォースフィールドッ」
「ローズピンクシャワーーー」
アルファのバスタードソードには炎がまとわり、ベータの薙刀には氷の結晶が舞う。ガンマの戦斧が帯電し、デルタの足下に緑色に発光する円を作り、イプシロンの体を中心に無数の桃色したバラのような花びらが舞っている。
「「「「「われら【紅蓮の聖典】の必殺技を喰らえッ!!」」」」」
大声で攻撃をしっかりと教えてくれる五人。
――――五人、五色、そして必殺技。もしや……いやそんなことあるまい。というか、こいつら幾つ『最大級』というのを持っているのか?
用心すべくバイデントを握りしめる。
アルファがバスタードソードの切っ先を俺に向けると、四人は各武器の先をバスタードソードの切っ先に近づけさせる。
五つの武器の先が集中すると、そこに五色の光が集まり大きな球体となる。
「狙いはアイツだ」
「「「「おーーっ!!」」」」
――――正気か?五人、五色、合わせる、必殺技。某のアレで敵を倒す技のような、多分そうなのだろう。だがな……。
「いくぞっ!」
「「「「「ベット・ファイナル・マキシマム・バスターァァァァ!!!!」」」」」
大声でその言葉を発する五人が放つ混じり合った五色の光は、大気や大地を震盪させ凄まじい加速で俺に向け放たれる。地に生えた草が、五色の光で刈り取られ消えていく。
俺は、迫り来る光を阻もうとバイデントの石突きを地に刺し左手を前に出す。
その勢いはまるで暴風の中にいるようで、俺の左手が圧されるそうになるが必死に耐えている。
彼らに勇者が扱うスキルの一つ損害庇護膜を使い、彼らの持つ能力と同等のシールドを纏わせていた。
――――つまり、軽く当ててもダメージがあの膜で塞がれているという事だな。
黄色のヤツが、脇腹を摩り痛みを見せないのはそれだな。
――――これなら、もっと遊んでと言ってやりたいが、俺は早くエルフの国に向かいたい。
ペルセポネの動きが気になり横目で、その姿をみる。
二本の剣を華麗に振り回し、剣舞のように動き血風がまるで赤い花びらと見せる。二人の男が、片膝をついてペルセポネからの斬撃を防いでいる。
――――笑顔のペルセポネは、素敵だな。それに向こうも終演か……。
それにしてもコチラの五人は、聖王メイガザスのおかげで臨戦態勢になっている。
「早く、あいつを倒してお爺様とお父様を助けなくては」
「不思議な魔法道具を使う奴だ。 なにか他にも隠しているかもしれない」
「みんなどいてっ!」
イプシロンの大声で、男三人が横に逸れると杖を構えるイプシロンの姿がみえると、同時に複数の大きな深紅の炎が槍の形状がイプシロンの上空に出来上がっている。
「喰らいなさいっ――――クリムゾンスピアァァ」
そのかけ声で俺に放たれる炎の槍。次にイプシロンが何か口を動かすと杖の先から閃光がほとばしる。
「追加のぉぉぉっライトニングボルトォォォッ」
その閃光が、放たれた炎の槍にまとわりつき勢い増して俺に向かってくる。
「いっけぇぇぇ」
「合体技ぁぁ」
男三人拳を突き上げ、歓喜の声をあげている。
――――ふぅ。最大級魔法を放てば良いのに何故その魔法?あぁそうか、俺が魔法を無効化する魔法道具を持っているか確かめるために念には念を入れたのか。
二又の槍バイデントの石突きを軽く地に着け、向かってくる複数の電撃を帯びた深紅の槍をバイデントで薙ぎ払うと、深紅の槍は継ぐ次と爆発、電撃はそのままかき消していった。
「へ?」
アルファの唖然とする声、崩れるように尻餅つくイプシロン、そして残りの四人も固まったまま。
「おまえらぁ、何しておるんじゃ! はやくそいつを殺せぇぇ」
「そ、そうだ」
「あいつは、またなにかしたんだ」
「そうよ。 そうだよイプシロン」
「そ……そうなの?」
「あぁ、なんせあのペルセポネの男だ。 何持っているかわからないだろ。 俺とベータ、ガンマで奴に掛かるぞ」
――――また、作戦がダダ漏れだ。ペルセポネの方も片がつきそうだからな。俺を恨んでいるあいつから殺さない程度で退場して貰うか。
バスタードソードを掲げ突撃してくるアルファ。そしてベータとガンマは左右にわかれ俺に挟み撃ちを仕掛けてくる。
再び二又の槍バイデントの石突きを地に着け、軽くため息を吐くと、世界は一変、灰色一色へと変わる。
「魔族の神クロセアノスと戦って良かったな。 こうも簡単に時が止められるようになった」
誰も聞かれることのない独り言を言いながら歩き出す。
アルファ達三人の武器が俺に迫っている中、それを避けまっすぐに聖王メイガザスに向かっていく。
心配しているのか緑色のショートヘアのデルタとその隣にはイプシロン。
「もしかしたら、この五人」
――――家名と共に冒険者として特訓を受け強者として育てられたかもしれん。その教えに『ベット家よりも強いのは剣聖エヴァンとペルセポネだけ』と。
そんな考えをしながら、目の前にはあの聖王メイガザス。
「色の無い世界で顔色はわからないが、色欲しかないこの男がよくも戦場にでてきたな。 勇者か聖女しか使えないスキルも使える。 それに……」
――――あのとき見た変態の顔が薄れている、いや殆どみられない。現れたとき女に対し卑猥な言葉を発していない。どういうことだ?まあいいか……。
俺はメイガザスの顔の前に親指と中指をつけ、時を動かす。
ガッキィィィィン――――
「何でぇぇぇ、貴様がこの私の前にぃぃぃっ!」
三つの金属が衝突する音と聖王メイガザスの叫び声。
パッチィィィィン――――
その言葉の返答せず俺は指弾きをすると、聖王メイガザスは白目となりそのまま崩れ落ちて倒れた。
「なんで、あんの所にいるの?」
「さっきまでアルファ達が」
デルタとイプシロンの声から驚きと恐怖を感じる。
「メイガザス様がっ。 あいつぅぅ、弱いくせに何をした?」
「突然、消えた。 何者なんだ!?」
「もしかして。 俺たちよりも」
アルファが俺を睨むが、横にいるベータとガンマの表情が強ばっている様子にアルファが怒号をあげる。
「ふざけるなっ! 俺たちよりも強い奴はお爺様とお父様を除いて、あの女と剣聖エヴァンだけだ!!そう教わっただろぉぉっ」
――――やはり、当たっていたか。なんというか、哀れな。
「ふぅ。 世界は広いのだ――――なぜそう断言できる?」
「世界が広いだと? あぁそうだ広いさ。 だけどな聖王メイガザス様に聖女アルダー様が言ってくれたんだよ『ベット家以外で強者は剣聖エヴァンしかいない』ってな。 その言葉はしっかりと覚えている」
「ペルセポネは?」
「名が広まっていないからだろ。 冒険者ギルドでもその名を知っている冒険者はいなかったしな。 剣聖エヴァンでさえ知らないはずだ」
――――そうか、前から来ていたみたいだがこの世界に来たのはかなり最近なのかも知れないな。情報はヘカテーから聞いて世界の知識を得ていたのかも知れない。
「で、お前たち。 俺と戦うのか? そのまま武器を収めて国に戻れば終わるのだが」
アルファ以外お互いの顔を見合わせている。しかし一人、アルファが叫ぶ。
「んな訳あるかぁっ。 あれ達はお前みたいな魔法道具にしか頼れない、弱い冒険者に逃げることはしないっ!!」
その言葉を言い放ったアルファだが、残りの四人は目を見開き驚愕の顔。
――――残りの四人はわかっているのだろう。本当に魔法道具なのか?もし魔法道具では無く最大級魔法を防ぎ、一瞬の時で攻撃をかわ移動している、それに指弾きだけで聖王メイガザスを倒す。後5回やられたら自分たちは全滅させられる事を。
「ベット家の名にかけて俺たちはお前を倒すっ」
「「「「……」」」」
四人とも無言のままで、あたりを見渡すアルファ。
「おい、お前たち。 どうした?」
「え、あ、あぁ」
「だ、だい……じょうぶだ」
「す、すこし……え、えぇ」
「だいじょうぶだと……おもう」
「なんだ、ここは戦場だぞ。 気合いを入れろっ」
アルファの怒りがこもった叫びに、四人が「おぉーっ!!」と重みが感じない声を上げる。
「そうか、向かってくるか。 こっちは忙しい身でな。 寄り道はしたくなかったんだが。 今回道案内役がわがまま言ってな、それを片付ける為にペルセポネとここに来たんだ」
「だから、なんだ?」
「剣聖にも会えなかったし。 お前たちの首を持ち帰って皇帝に救えなかった事を伝えるとするか」
俺はアルファの顔を見つめそう告げる。アルファ以外の四人は血の気が引き怖じ気づいている。
「戯れ言ををぬかすなぁぁ、この弱者がぁぁぁこのベット家の首をだとぉぉ」
バスタードソードを両手に持ち構えるアルファから、凄まじい赤いオーラがこみ上げると、バスタードソードの刀身に火がつくと直ぐに炎となって燃えさかる。
「みんな、一気に叩き潰す。 もう出し惜しみする必要はない! 兄妹の俺たちの最大級奥義をぶつけてやるぞ」
「「「「おっ、おうっ!」」」」
歯切れの悪い声をする四人は、武器をかまえそれぞれ特徴のある色のオーラを体からあふれ出し次々にかけ声のような言葉を叫ぶ。
「フレイムブレードォォ」
「フリーズカッターァァ」
「ボルトバスターァァ」
「グリーンフォースフィールドッ」
「ローズピンクシャワーーー」
アルファのバスタードソードには炎がまとわり、ベータの薙刀には氷の結晶が舞う。ガンマの戦斧が帯電し、デルタの足下に緑色に発光する円を作り、イプシロンの体を中心に無数の桃色したバラのような花びらが舞っている。
「「「「「われら【紅蓮の聖典】の必殺技を喰らえッ!!」」」」」
大声で攻撃をしっかりと教えてくれる五人。
――――五人、五色、そして必殺技。もしや……いやそんなことあるまい。というか、こいつら幾つ『最大級』というのを持っているのか?
用心すべくバイデントを握りしめる。
アルファがバスタードソードの切っ先を俺に向けると、四人は各武器の先をバスタードソードの切っ先に近づけさせる。
五つの武器の先が集中すると、そこに五色の光が集まり大きな球体となる。
「狙いはアイツだ」
「「「「おーーっ!!」」」」
――――正気か?五人、五色、合わせる、必殺技。某のアレで敵を倒す技のような、多分そうなのだろう。だがな……。
「いくぞっ!」
「「「「「ベット・ファイナル・マキシマム・バスターァァァァ!!!!」」」」」
大声でその言葉を発する五人が放つ混じり合った五色の光は、大気や大地を震盪させ凄まじい加速で俺に向け放たれる。地に生えた草が、五色の光で刈り取られ消えていく。
俺は、迫り来る光を阻もうとバイデントの石突きを地に刺し左手を前に出す。
その勢いはまるで暴風の中にいるようで、俺の左手が圧されるそうになるが必死に耐えている。
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