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~1章~
13話
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取り囲む会津の目を掻い潜って鷹司邸に入った土方達は悲痛な面持ちだった。
先程聞こえた大砲は間違いなく、長州側から放たれたものだろう。
近藤さんや隊士達は無事だろうか?
長州側にも鉄砲を使う者が居ると聞いた。
遠距離から放たれる銃弾に刀ではかなわない。相手の懐に入ってようやく力を奮える剣と、距離をものともしない鉄砲では力の差は歴然だ。
大砲ともなれば、人は為す術がない。
「長州も馬鹿ではない。あれは多分威嚇射撃だ。朝廷にではなく天に向け撃たれたものだろう」
気を使うように紡がれた蓮二の言葉に、土方は苦笑いをする。
「分かっている。それより早く久坂を取り押さえなければならん。会津や桑名に任せたんじゃ、いつまでも終わらねえ」
静まり返った邸内に響くは三人の潜めた息遣いだけだった。
斎藤はふと蓮二を横目で見る。
つい最近、入隊したばかりのこの男とは食事の時に幾度か顔を合わせてはいるがさしたる言葉は交わしていない。
どこをどう見ても間違いなく男なのだが整った顔立ちと醸し出す色気は男色家でなくとも胸をざわつかせる。
凛々しい横顔を見つめていればそれに気がついた蓮二がこちらを見る。
「そんなにじろじろ見て……俺の顔に何か付いてるか?」
「あ……いや。何……も」
たじろぐ斎藤の目を捉え小さく微笑んだ蓮二は今まで見て来た何よりも美しかった。
「俺に見惚れていたか?別に構わないさ。慣れちまったよ。顔のおかげで良い事も悪い事もあった。持って生まれたもんだ。今更どうにもならねえしな」
ははっと小さく空笑いすると前を歩く土方の背中をジッと見つめた。
「この容姿を恨んだ事もあるが今は如何に利用するかしか考えてねえよ。幸い、剣に関しては自信がある。二つも才があるんだ。その上、会津の殿様との繋がりもな。それを利用しない手はないだろう?」
潜めていた声が幾ばくが大きくなったのは気のせいではないだろう。
前を歩く土方はピクリと肩を動き出したが、振り返る事なく、久坂が居るであろう部屋に歩みを進めた。
微かに人の声が聞こえた。
後ろを歩いていた二人を手で制すると声のする部屋に聞き耳を立てる。
「久坂殿!どうなされるっ?頼みの綱であった鷹司様から見放された我々に残された道は……」
「ああ……。後戻りは出来なくなった。桂さんに言われた通りだな」
「このままではっ!」
「分かっているっ!!しかし、今更引けぬのだ!俺達が犯した罪は重い。だがそれも我らの大義を持っての行いだ。恥じる事はない。申し訳ないが後の事は桂さんや高杉さんに任せよう。お前達は今すぐここから退け。残った同士に伝えてくれ。『久坂玄瑞はこの度の全ての責任を負い自刃した』と」
久坂がそう発した言葉と同時に襖が勢いよく開け放たれた。
「そりゃあ、困るな。お前には色々聞かなきゃならんことがある」
突然現れた部外者に長州志士達は騒然とする。
土方の姿を見るや志士達は一気に殺気立つ。
「新選組かっ?!おのれ……っ!同朋の敵っ!」
斬り掛かってきた男は自分の首と胴が離れた事実にすら気付かず事切れた。
噴き上げる血が冷たく光る刃を持つ男に降りかかる。
久坂達はその光景を茫然と見つめていた。
鮮血を身に纏い、刀に付いた血を優雅に振り払うその姿は美しく気高い鬼神のようだった。
亡骸を一瞥すると刀を鞘に納め久坂に向き直る。
「悪いな。副長には指一本触れさせねえ」
呆気に取られたのは長州志士達だけではなかった。
鯉口を切り抜刀出来るように構えていた斎藤や土方ですら一瞬の出来事に思考が付いて来ず動く事が出来なかった。
蓮二の紡いだ言葉にゆるゆると意識が現実へと戻って来る。
自分は土方を守る剣であるという宣言にも似てとれる言葉に驚くと同時に笑みが零れる。
先に我に返った長州志士達は刀を抜き一斉に斬り掛かってきた。
しばらく呆けていた斎藤も瞬時に反応し斬り返す。
「副長っ!!」
斎藤の自分を呼ぶ声に刀を抜き向かってくる志士を土方は笑みを浮かべたまま斬り捨てた。
新選組を目の前にして冷静さを欠いた長州志士達に向かい声を張り上げたのは久坂玄瑞だった。
「待てっっ!!」
あまりにも大きな声に土方達を含めた全員がピタリと止まる。
しかし、血気盛んな志士達は口々に叫ぶ。
「何故止めるっ!」
「目の前にいるは我ら長州の仇、幕府の犬だぞっ!」
今にも斬り掛からんとする志士達を睨み付けると久坂は息を吐く。
「落ち着け。ここの者を斬ったとて吉田達は帰らぬ。散った命を惜しまない訳じゃない。お前達も見ただろう……。この者達は並外れた腕ではない。今は悔しくとも命を繋げっ!」
悲痛な面持ちで叫ぶ久坂に志士達は押し黙った。
土方は構えを解かずに久坂を見つめる。
この若者の見据える未来はどのようなものだろうか?
自分が描くものとは真っ向から違えどもその内に秘める思いは変わらない。
「ここは俺が引き受ける。お前達は退けっ!」
「しかしっ……!?」
反論を許さないと言った久坂の鋭い眼光に志士達は静かに後退りする。
「行けっ!お前達に全てを託すっ!」
久坂が叫ぶと同時に志士達は走り出した。
後を追おうと歩みを進める蓮二と斎藤の前に久坂と共に残った一人の男が立ちはだかる。
「寺島……」
寺島と呼ばれた男は久坂に軽く視線を流すと対峙する斎藤を見据える。
「久坂……俺はいつまでもお前と共にある」
決意に満ちたその瞳はこの先何が起こっても全てを受け入れると語っていた。
「新選組副長、土方歳三殿とお見受けする。私は長州藩士 久坂玄瑞。この度の戦、私念に囚われた私の独断により決行されたもの。今更許して頂こうとは思わぬ。私の思いは彼らの未来に繋がる。故に、ここを通す訳には行かない」
久坂はスラリと刀を抜き目の前に立つ蓮二を通して土方を見た。
その揺るがない決意に土方は溜め息をついた。
朝敵となった今、この場を収めても長州が征伐される事態は免れない。
それを分かっていて尚、この男は時間稼ぎをしようとしている。
それ以上に土方の脳裏には寺島が久坂に言った言葉が引っ掛かっていた。
『俺はいつまでもお前と共にある』
それは自分が近藤に言った言葉だったか……?
それとも誰かに言われた言葉だったか……?
土方が言い知れぬ不安に身を震わせたその時……。
「おいっ!如月、どうしたっ!?」
斎藤の声にハッと目をやれば蓮二が刀を久坂に向けたまま片膝を着いていた。
まだ一太刀も振るっていない久坂も寺島もいきなりの事に目を白黒させている。
「ーー蓮二っっ!?」
周りの状況などお構いなしに土方は蓮二に駆け寄る。
苦しげに歪められ頭を押さえる蓮二を見て土方は悟った。
(また……記憶か)
刀すら握っていられなくなったのか蓮二の右手から獲物が滑り落ち両膝を着いた。
蓮二の様子は前回見た時とは明らかに違う。
土方は咄嗟に左腕で倒れ掛かる蓮二を抱きとめた。
「おいっ!?しっかりしろっ、蓮二!」
腕の中で震える蓮二に声を掛ける。
「わりぃ……だ、いじょうぶ……」
ゆっくりと躰を起こし刀を手に取る蓮二を支えた。
今までに見た事のない取り乱し方をした土方に…斎藤や久坂達はしばし見入った。
静寂に包まれ、それぞれが思いを馳せ動くに動けないまま時が流れる。
ふと、部屋に焦げ臭い匂いがし始める。
異質な匂いとうっすらと隙間から流れ出てくる煙を見て一同は眉を潜めた。
焦げ臭さは徐々に強まり、沸き立つ不安に斎藤は襖を開け放った。
「なっ!?」
眼下に広がる光景に言葉を失う。
鷹司邸を含める御所近辺から京の街に向け火の手が上がっている。
「最早これまでか……」
久坂と寺島はお互い目配せをすると太刀を捨て脇差を鞘から抜いた。
「尊皇攘夷の意志は同士によって引き継がれる。新選組よ……いずれ幕府は倒れる。その時、お前達の“義”はどこへ向かう?お前達が守ろうとしているものに未来はない。それでも尚、幕府に忠義を誓うか?」
言うや否や久坂達は自らの腹に刃を突き立てる。
苦痛に顔を歪めながらもその口元は笑っていた。
「これは……決して、償い、ではな……い」
そのまま横一線に切り裂き流れ出る血と共に崩れ落ちる。
残された三人はただ、目の前で命の灯火が消えて行くのを見つめるだけだった。
「俺の忠義は幕府なんかじゃねえよ……。近藤さんが信じるものを信じるだけだ」
土方は絶命した亡骸を感情の隠らない瞳で見つめたまま呟く。
「副長、このままでは我々も……」
急かす斎藤に頷き返すと足元が覚束ない蓮二の腕を肩に掛け足早にその場を後にした。
------------
逃走経路を確保する為に長州藩士が放った火はその後三日間、京の街を燃やし尽くした。
これを機に孝明天皇は長州追伐命令を出し、幕府は長州征伐軍を派遣。
第一次長州征伐が始まる事となった。
これはのちに
『禁門の変(蛤御門の変)』
と言われた出来事の一部である。
先程聞こえた大砲は間違いなく、長州側から放たれたものだろう。
近藤さんや隊士達は無事だろうか?
長州側にも鉄砲を使う者が居ると聞いた。
遠距離から放たれる銃弾に刀ではかなわない。相手の懐に入ってようやく力を奮える剣と、距離をものともしない鉄砲では力の差は歴然だ。
大砲ともなれば、人は為す術がない。
「長州も馬鹿ではない。あれは多分威嚇射撃だ。朝廷にではなく天に向け撃たれたものだろう」
気を使うように紡がれた蓮二の言葉に、土方は苦笑いをする。
「分かっている。それより早く久坂を取り押さえなければならん。会津や桑名に任せたんじゃ、いつまでも終わらねえ」
静まり返った邸内に響くは三人の潜めた息遣いだけだった。
斎藤はふと蓮二を横目で見る。
つい最近、入隊したばかりのこの男とは食事の時に幾度か顔を合わせてはいるがさしたる言葉は交わしていない。
どこをどう見ても間違いなく男なのだが整った顔立ちと醸し出す色気は男色家でなくとも胸をざわつかせる。
凛々しい横顔を見つめていればそれに気がついた蓮二がこちらを見る。
「そんなにじろじろ見て……俺の顔に何か付いてるか?」
「あ……いや。何……も」
たじろぐ斎藤の目を捉え小さく微笑んだ蓮二は今まで見て来た何よりも美しかった。
「俺に見惚れていたか?別に構わないさ。慣れちまったよ。顔のおかげで良い事も悪い事もあった。持って生まれたもんだ。今更どうにもならねえしな」
ははっと小さく空笑いすると前を歩く土方の背中をジッと見つめた。
「この容姿を恨んだ事もあるが今は如何に利用するかしか考えてねえよ。幸い、剣に関しては自信がある。二つも才があるんだ。その上、会津の殿様との繋がりもな。それを利用しない手はないだろう?」
潜めていた声が幾ばくが大きくなったのは気のせいではないだろう。
前を歩く土方はピクリと肩を動き出したが、振り返る事なく、久坂が居るであろう部屋に歩みを進めた。
微かに人の声が聞こえた。
後ろを歩いていた二人を手で制すると声のする部屋に聞き耳を立てる。
「久坂殿!どうなされるっ?頼みの綱であった鷹司様から見放された我々に残された道は……」
「ああ……。後戻りは出来なくなった。桂さんに言われた通りだな」
「このままではっ!」
「分かっているっ!!しかし、今更引けぬのだ!俺達が犯した罪は重い。だがそれも我らの大義を持っての行いだ。恥じる事はない。申し訳ないが後の事は桂さんや高杉さんに任せよう。お前達は今すぐここから退け。残った同士に伝えてくれ。『久坂玄瑞はこの度の全ての責任を負い自刃した』と」
久坂がそう発した言葉と同時に襖が勢いよく開け放たれた。
「そりゃあ、困るな。お前には色々聞かなきゃならんことがある」
突然現れた部外者に長州志士達は騒然とする。
土方の姿を見るや志士達は一気に殺気立つ。
「新選組かっ?!おのれ……っ!同朋の敵っ!」
斬り掛かってきた男は自分の首と胴が離れた事実にすら気付かず事切れた。
噴き上げる血が冷たく光る刃を持つ男に降りかかる。
久坂達はその光景を茫然と見つめていた。
鮮血を身に纏い、刀に付いた血を優雅に振り払うその姿は美しく気高い鬼神のようだった。
亡骸を一瞥すると刀を鞘に納め久坂に向き直る。
「悪いな。副長には指一本触れさせねえ」
呆気に取られたのは長州志士達だけではなかった。
鯉口を切り抜刀出来るように構えていた斎藤や土方ですら一瞬の出来事に思考が付いて来ず動く事が出来なかった。
蓮二の紡いだ言葉にゆるゆると意識が現実へと戻って来る。
自分は土方を守る剣であるという宣言にも似てとれる言葉に驚くと同時に笑みが零れる。
先に我に返った長州志士達は刀を抜き一斉に斬り掛かってきた。
しばらく呆けていた斎藤も瞬時に反応し斬り返す。
「副長っ!!」
斎藤の自分を呼ぶ声に刀を抜き向かってくる志士を土方は笑みを浮かべたまま斬り捨てた。
新選組を目の前にして冷静さを欠いた長州志士達に向かい声を張り上げたのは久坂玄瑞だった。
「待てっっ!!」
あまりにも大きな声に土方達を含めた全員がピタリと止まる。
しかし、血気盛んな志士達は口々に叫ぶ。
「何故止めるっ!」
「目の前にいるは我ら長州の仇、幕府の犬だぞっ!」
今にも斬り掛からんとする志士達を睨み付けると久坂は息を吐く。
「落ち着け。ここの者を斬ったとて吉田達は帰らぬ。散った命を惜しまない訳じゃない。お前達も見ただろう……。この者達は並外れた腕ではない。今は悔しくとも命を繋げっ!」
悲痛な面持ちで叫ぶ久坂に志士達は押し黙った。
土方は構えを解かずに久坂を見つめる。
この若者の見据える未来はどのようなものだろうか?
自分が描くものとは真っ向から違えどもその内に秘める思いは変わらない。
「ここは俺が引き受ける。お前達は退けっ!」
「しかしっ……!?」
反論を許さないと言った久坂の鋭い眼光に志士達は静かに後退りする。
「行けっ!お前達に全てを託すっ!」
久坂が叫ぶと同時に志士達は走り出した。
後を追おうと歩みを進める蓮二と斎藤の前に久坂と共に残った一人の男が立ちはだかる。
「寺島……」
寺島と呼ばれた男は久坂に軽く視線を流すと対峙する斎藤を見据える。
「久坂……俺はいつまでもお前と共にある」
決意に満ちたその瞳はこの先何が起こっても全てを受け入れると語っていた。
「新選組副長、土方歳三殿とお見受けする。私は長州藩士 久坂玄瑞。この度の戦、私念に囚われた私の独断により決行されたもの。今更許して頂こうとは思わぬ。私の思いは彼らの未来に繋がる。故に、ここを通す訳には行かない」
久坂はスラリと刀を抜き目の前に立つ蓮二を通して土方を見た。
その揺るがない決意に土方は溜め息をついた。
朝敵となった今、この場を収めても長州が征伐される事態は免れない。
それを分かっていて尚、この男は時間稼ぎをしようとしている。
それ以上に土方の脳裏には寺島が久坂に言った言葉が引っ掛かっていた。
『俺はいつまでもお前と共にある』
それは自分が近藤に言った言葉だったか……?
それとも誰かに言われた言葉だったか……?
土方が言い知れぬ不安に身を震わせたその時……。
「おいっ!如月、どうしたっ!?」
斎藤の声にハッと目をやれば蓮二が刀を久坂に向けたまま片膝を着いていた。
まだ一太刀も振るっていない久坂も寺島もいきなりの事に目を白黒させている。
「ーー蓮二っっ!?」
周りの状況などお構いなしに土方は蓮二に駆け寄る。
苦しげに歪められ頭を押さえる蓮二を見て土方は悟った。
(また……記憶か)
刀すら握っていられなくなったのか蓮二の右手から獲物が滑り落ち両膝を着いた。
蓮二の様子は前回見た時とは明らかに違う。
土方は咄嗟に左腕で倒れ掛かる蓮二を抱きとめた。
「おいっ!?しっかりしろっ、蓮二!」
腕の中で震える蓮二に声を掛ける。
「わりぃ……だ、いじょうぶ……」
ゆっくりと躰を起こし刀を手に取る蓮二を支えた。
今までに見た事のない取り乱し方をした土方に…斎藤や久坂達はしばし見入った。
静寂に包まれ、それぞれが思いを馳せ動くに動けないまま時が流れる。
ふと、部屋に焦げ臭い匂いがし始める。
異質な匂いとうっすらと隙間から流れ出てくる煙を見て一同は眉を潜めた。
焦げ臭さは徐々に強まり、沸き立つ不安に斎藤は襖を開け放った。
「なっ!?」
眼下に広がる光景に言葉を失う。
鷹司邸を含める御所近辺から京の街に向け火の手が上がっている。
「最早これまでか……」
久坂と寺島はお互い目配せをすると太刀を捨て脇差を鞘から抜いた。
「尊皇攘夷の意志は同士によって引き継がれる。新選組よ……いずれ幕府は倒れる。その時、お前達の“義”はどこへ向かう?お前達が守ろうとしているものに未来はない。それでも尚、幕府に忠義を誓うか?」
言うや否や久坂達は自らの腹に刃を突き立てる。
苦痛に顔を歪めながらもその口元は笑っていた。
「これは……決して、償い、ではな……い」
そのまま横一線に切り裂き流れ出る血と共に崩れ落ちる。
残された三人はただ、目の前で命の灯火が消えて行くのを見つめるだけだった。
「俺の忠義は幕府なんかじゃねえよ……。近藤さんが信じるものを信じるだけだ」
土方は絶命した亡骸を感情の隠らない瞳で見つめたまま呟く。
「副長、このままでは我々も……」
急かす斎藤に頷き返すと足元が覚束ない蓮二の腕を肩に掛け足早にその場を後にした。
------------
逃走経路を確保する為に長州藩士が放った火はその後三日間、京の街を燃やし尽くした。
これを機に孝明天皇は長州追伐命令を出し、幕府は長州征伐軍を派遣。
第一次長州征伐が始まる事となった。
これはのちに
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