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第二章~魔王討伐計画始動~
第68話~領主不在~
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「以上で新たに通商条約を締結しました件の御報告となります」
王宮の広間に向かい合わせで長机が並びルシファーとサタンを中心に会議参加者二十数人が座り新年の御前会議が開かれている
サタンとルシファーの新年挨拶後は各所轄担当より順次報告が始まる
七海と私も御前会議参加の口実として作られた役職の王都防衛顧問として末席だけど参加中
私の横には緊張した面持ちでメイレーンとセレンが座っている
「・・・に関して中継地になる村への見返りは?」
御前会議参加者は言葉や態度に出すことは無いがサタンが飾り物であることは把握しているのでルシファーが直接対応をして会議が進む
「では邪教団による年越し祭り妨害に関する報告を臨時対邪教団指揮官メイレーン殿からお願いする」
会議の司会進行を担う書記官が議事を進める
緊張でガチガチのメイレーンが立ち上がり報告を始める
「まずは邪教団対応で急なお願いに御協力を頂きました皆様に感謝いたします」
流れる様に深く一礼をするメイレーン
昨晩遅くまで会議での振る舞いを一緒に練習してきた成果だね
「年越し祭りでの邪教団反乱に関しては・・・」
粛々と報告が進み相槌を打つ者やメモを取る者もいる
「祭りが終わった後でも王都に侵入を試みる邪教徒が少数ですが暫定継続している門警備にて見つかっておりますので今後も警備の継続を御提案します」
メイレーンの報告にルシファーが応ずる
「年末の邪教団発見より今日までの激務ご苦労であった」
労いの後は今後の方針に関してはメイレーンに対邪教団の指揮を願いたい話になる
「指揮を継続してメイレーン殿とセレン殿にお願いをしたいが二人は冒険者であり正式な指揮官として軍属になって頂く事は冒険者ギルドとの取決めにて出来ないので幾つか形式を整えさせてもらう」
「メイレーン殿とセレン殿は前へ」
書記官に促され席を立ちルシファーの前に並ぶ二人
ルシファーも立ち上がり二人へ伝える
「まずはこの度の功績を称えメイレーン殿とセレン殿を闇の国騎士爵に叙する」
騎士爵の証であるコインを乗せた盆を書記官が差し出し二人が受け取る
会議の参加者から二人へ拍手が鳴る
「二人には新たに編成される対邪教団部隊顧問をお願いしたい」
ルシファーは二人を爵位に叙する事で貴族として軍属に成る事なく国防に携わる立場を準備した
建前上の指揮官は軍属の者が立つが顧問としてメイレーン達が実質の指揮官として部隊を率いる
そして顧問であれば常駐の必要も無いので二人が冒険者として行動する時間も確保出来る便利な立場をルシファーは準備した
「謹んで御受けさせて頂きます」
「では部隊の編制等はサーベ及びケンと後程相談をしてくれ」
「続いては新年の光の国へ訪問団について・・・」
書記官が次の議事に進む
私達も参加する訪問団の議題だね
交渉事とか私達には関係無いので完全に聞き流してるよ
「さて旅工程に付いてだが・・・」
まあこれも毎年恒例で物語にも出て来るので聞き流しで問題ない
御前会議後の少し早い昼食会が終わり次第で出立
今日は約百二十リーグ先の光の国少し手前にある街で一泊
明日は宿泊した街から国境を越え約百四十リーグ先の光の国王都へ
到着したら訪問団代表のまどかが国王のウリエルに挨拶をして出迎えパーティー
と毎年変わらない工程だけど移動速度は騎馬だけで編成される訪問団だから出来る荒業だけどね
こんな旅工程を組んだのも皇女としての役割は果たさなければだけどガイアに早く帰りたいまどかの要望を叶える為に考えたファンタジー世界ならありだよね設定が実現するとかなりの強行軍で本当に大丈夫か心配になるよ
「本年は内々で光の国王妃ウリエル様から御招待のありました彩美様と七海様にもまどか様護衛依頼ということで御同行をお願いいたします」
”昨年中にギルドにて指名依頼を受諾しているので予定通りに”
「では御前会議の予定議題は以上となりますが他に何かある者は・・・」
議事を進め次の昼食会案内に入る書記官だけど物語では何回も書いた光景に自分が居るのは本当に不思議な気分だね
そして昼食会だけど謎なんだよ
簡単なハーフコースでサラダ→スープ→メイン(今回は白身魚のポワレ)+パン→デザート+コーヒーと量も品数もガイアと変わらない
思い起こすと初めてミカエルと会食をしたボルケーノでもだったけどコース料理の時はメネシス方々も爆食モード無しで食事の所作も優雅で量も私的に適量な食事なんだよね
物語として紡ぐには文面的に綺麗でありがたいけど爆食モードを考えると量は絶対に足りないよね
まあ後日ルシファーに聞いたら「後で隠れてオヤツや夜食を爆食いしてる」と夢も希望もない話だったけどね
「第二師団団長のガイルです」
「副団長のナツです」
黒泉館の厩舎より馬を連れ王宮に戻り出発準備をしているまどか達に合流すると同行する二人から挨拶
第一師団は王都の対邪教団対策で王都から離れられないため今回は第二師団が遠征に参加をする
団長のガイルは短髪緑髪の筋骨隆々な少し浅黒い男で二十代半ばの風貌に軽量な革装備で金乃剣
副団長のナツは青髪ボブで少し線が細めな体型だけど十代後半のおっとりな感じに街娘に近い装いで銀乃剣
物語では出番が少なかった二人だけど脳筋ゴリゴリで常に部隊の先頭に立ち斬り込む突撃型のガイルと支援魔法と遠距離攻撃が中心のナツも闇の国で団長と副団長を務めるだけあり一騎当千は間違い無い
今回は二人の他に第二師団から十名が同行する
慣例では皇女の旅団となれば第二師団全員の随行となるが身軽を好むまどかの性格と自国領地と自国領地同等に安全が確保されている光の国領地移動なので少数となっている
全員の準備が出来ると私の冒険者服に近い黒を基調とした袖や裾が長く露出少な目に宝石や金銀で飾られた旅装に身を包んだまどかが号令を発す
「それでは光の国へ向かうぞ」
今晩宿泊予定の街までは西街道で一直線
皇女旅団だけど軽装で規模も小さく皇女軍旗も掲げていないのですれ違う旅人からは貴族の旅団と思われている
街道沿い二~三十リーグ毎に設けられている野営地や休息地で馬を休ませている時にまどかの顔を知る者が気が付いて驚く事も少なく無い
予定通り日没寸前に今晩の宿泊地「サトスの街」に到着
街道の要所で光の国と一番近い場所に設けられたサトスの街は戦時の名残もあり要塞化している
大河の中州に広がる街中央を抜ける西街道の東西にある跳ね橋を上げ門を閉じれば完全に隔離された状態になり攻め落とすのは難しい
西側の橋を渡り門を抜けると街領主のサトス卿が迎えを待たせていた
門を抜けた先は街道の両側に商店が並び多くの人々が行き交い賑やかだ
迎えに案内され街中央にある領主の家に案内される
領主の家も戦時の名残で屋敷ではなく小さな要塞か城の姿をしている
周りは高い石塀に囲まれ万が一にも跳ね橋と門を超えられ街中に攻め込まれた場合に街人を収納し援軍が来るまで持ちこたえる造りだ
西街道に面した鉄製の堅固な正門を抜けると緊急時に街人の避難場所になる広い中庭を抜け屋敷の入口へ
物語では屋敷の入口で盟主が待ってるはずなんだけど
”あれ!?”
呟きに馬を並べる七海が反応する
「どうした?」
私の視線を追う七海と美香
「あれ?サトス卿ってスレンダーな叔父様設定じゃなかった?」
美香が気が付いてくれたね
視線の先に居るのはヒキガエルの様にブヨブヨした肥満体を貴族服に押し込んだ若い男
”これは何かあるね”
「どうする?」
”今の段階では流れに任すよ”
屋敷の少し手前で馬を降りまどかと真矢を先頭に私達とガイルにナツが続く
入口前に立つ男の前まで行くと
「よーこそぉ!まどか様お待ちしておりましたぁ」
勘に障る高い声だ
「サトス卿はどうした?」
まどかの問いに甲高い声が答える
「年末に急逝しましてぇ息子の私チャム・サトスが盟主代行を務めさせて頂いておりますぅ」
「サトス卿が!?」
「領地視察中に落馬し即死でございましたぁ」
なんか語尾がネチャ付いていて声も合わさり不快感MAXな存在だよ
物語では到着後に随行員を含めて盛大なディナーへ招かれるはずなのだがまどか達と随行員は別の部屋に通された
まどか達が何処へ案内されたかはわからないが私達は使用人用の食堂と思われる場所でパンとスープだけ奴隷のような食事を出され後はベッドだけの二人部屋に押し込まれた
私達は離される事へ大抵抗したので七海と美香も同じ部屋だけどベッドは二つしかない状態だけど七海と添い寝で問題なし
では無くその前に事が動きこの部屋には居ないと思うしね
「少し食事が足りないので街に行きたいのだが」
と七海の話に屋敷のメイドは
「盟主代行様から御部屋でお休み頂くように指示されておりますので」
と取り合わない
部屋を抜け出そうかと扉を開けると衛兵が廊下を見張っており部屋に戻される
「事実上の軟禁か」
食事が足りずイライラの七海がポーチから酒瓶を取り出し煽ってる
「なんかワクワク展開かな」
異世界物とか中世ファンタジーで定番の状況に興奮してる美香だし
”まどか達の状況確認をお願いアーク”
何も無い目前の空間から声が聞こえる
「わかりました少々お待ちください」
七海が酒瓶を私の口に当てて一口飲ませてくれる
”酒だけは困らないからまだいいけど”
「完全にアル中なコメントだよ」
美香がネタ的に呆れてるけど酒すら無かったら暇すぎる展開なんだよね
”裏声ヒキガエルが黒幕な感じだけど動機は何かだね”
「邪力とかは感じなかったが」
怪しさ満点の登場に七海もチェック済だね
「この展開は!軟禁されてる姫二人を救出する胸熱イベントだね!」
あの二人であれば救出の必要は無い気もするけど
「まずはアークが戻って来てからだな」
無敵チート級では無くなったがまどかの実力はメネシスの常識から考えれば十分なチート級
だがメネシスでは戦闘指揮は卓越しているが個人では少し強い程度の御姫様を演じている
その理由はダブネスに対して私が全て片付けてしまっては意味が無いと同じ考えへ通ずる
光の国との戦争時も有能な指揮官に徹して前線に赴いていたのでまどかの実力を知る者は王宮直属の騎士団員に限られる
よってまどかの実力を知らない裏声ヒキガエルがたかが小娘二人と何か考えたとしても不思議ではない
「まどか様の状況を確認して来ました」
アークが戻って来たね
”どうだった?”
「最悪のディナーから一階の貴賓室でこちらと同じ軟禁状態だそうです」
”何か要求とかは?”
「明確には無いそうですがディナーの時に求婚らしき文言を何回も使って来たそうです」
「うわぁ~超絶なお約束展開だねえ!」
ベタベタ展開に興奮の美香だけど本当にココまでベタな流れになるとは
”他に屋敷で何かあった?”
「地下に魔法結界が張られた部屋がありました」
”魔法結界だとアークが入ると気が付かれちゃうか”
魔法結界内にアークが力技で入る事は出来るけど魔力の塊である幻体が結界通過時に生じる歪を術者が感じてしまう事で何か普通じゃない事が起きたと気が付かれてしまうと面倒になりそうだしね
「室内で魔法戦をしてるので無いなら魔力を発する何かを隠したいという事だな」
いい読みをしてるよ七海
”姫様の救出は騎士団に任せて私達は地下へ行くよ”
「騎士団との連携はどうする?アークにお願いする事は出来ないし」
”私達が事を起こして騒がしくなれば察してくれると信じてるよ”
私達は二階の一般客室に軟禁だから・・・物語に書いた屋敷の間取り図を思い出し二人と簡単な作戦を考える
「この屋敷の地下室は物語に出て来てないよね」
本当に美香は細かい場所まで覚えてくれてて嬉しいよ
”一階で物語に間取りが出て来ないのは通用口と使用人控室の付近だから”
「そこに地下への階段がある可能性が高いと」
”まあソコに無かったら手近な屋敷の人間を誰か締めあげればいいでしょ”
「何にしても暴れられるならヨシ!」
って美香さん完全に勇者側で無く魔王側的な発言になってますよ
「手早く済ませて夜食を食べに行くぞ!」
空腹の七海さんも怖いです
ドーン!
部屋のドアを蹴り開け部屋を出た七海が大声で呼びかける
「夜食を食べに行く者は集まれ!」
「「おう!」」
団員達が軟禁されている部屋から一斉に飛び出て来る
「何事だ!部屋に戻れ!」
廊下で待機していた数名の衛兵たちが剣を抜き凄む
十数人の王宮直属の騎士団員に対して数も実力も負けてる衛兵達が全く怯まない違和感を感じた
それに加えもう一つの疑問で軟禁してるのに何故武器類を取り上げないのか
”通して”
呼びかけに団員達が廊下の壁に寄り衛兵までの道が開ける
脚部強化で十メートル先の衛兵眼前まで一瞬で間を詰め額に手の平を当てる
意識を先史代に切り替え衛兵の方程式を読み解く
普通の”人”だけど用途不明の余分な方程式が組み込まれている
用途不明の方程式を読み解こうとした瞬間に私の全身へ強烈な衝撃が走る
”くっ抜かったトラップか!”
衛兵から手を離しバック転で離れると同時に顎を蹴り上げる
手加減したけど顎と頸椎を砕き口から血を吹きながら衛兵が吹き飛ぶ
”アンチキャンセラにリードを反応させてしまうとかアークには見せられない間抜けだよ”
「しっかり見ちゃいましたよ」
耳元でアークの声がする
やっぱしですか!この間抜けな失態は実体と会った時に絶対いじられるよ
いきなり衛兵を蹴り上げた状況に驚いた二人が走り寄って来た
「どうした?」
”ちょっとミスって仕込まれてた術の解除罠を反応させちゃった”
「彩美ちゃんが術でミスるなんて珍しくない!?」
方程式を読み解く時に魔力の調整失敗で強すぎたとか凡ミスです
「なんだコレは!」
吹き飛ばした衛兵を囲むように通路を塞いでいた衛兵達が騒がしくなる
頸椎粉砕で即死し床に転がる衛兵の体が痙攣しながら起き上がろうとしてる
恐怖に慄いた衛兵達は通路後方に下がり痙攣してる死体が私達との間に取り残された
初めて二本の脚で立つかの様な覚束無い動作で死体が立ち上がる
頸椎が砕かれ生者では考えられない角度で後ろに倒れた頭を両の手で掴み正常な位置に引き起こす
肌は血流が止まって白くなり目は白く濁り生者の物ではない
「お前達も目覚めよ!」
頸椎が粉砕され喉も壊れているので皺がれ捻り出すような声が聞こえる
死者の声に白目を剥き口から泡を吹きながら次々と倒れ込む衛兵達
何事!?と思った次の瞬間に覚束無い動作で倒れた衛兵達が立ち上がり始めた
立ち上がった者達は白く濁った目と血の気の無い顔で既に命が無い存在に成った事がわかる
”反魂術か!?”
「反魂術って奴がいないとじゃないの!?」
流石ファンタジーに詳しい美香は状況を即座に理解してくれたよ
ゾンビとかスケルトン達に代表される下位アンデッドモンスターは死体に彷徨う霊が憑依した状態
あくまでアンデッドの肉体は不死霊が操る器で新鮮な器を求めて人を襲う
死鬼より上位のアンデッドは魔術で死後に仮初の命を得た己の肉体へ魂が帰ってきた状態
多くの場合は肉体に施された術の魔力で戻った魂は正気を保てず狂人化してしまう
下位が本能に従い人を襲うのと違い上位は僅かに残る人としての思考で目的を持った行動が出来る
地下迷宮に現れる幻体上位アンデッド以外は肉体に仮初の命を授ける屍術を使い死者の魂を呼び戻す反魂術を使える「ネクロマンサー」の力が必要となる
では地下に潜む者の正体はダブネスの手下であるネクロマンサーか?
だが向かって来る死者達には呼び戻された魂を感じない
動きは操られた人形の様にぎこちなく濁った目の視線は定まらない状態
これは死鬼では無く死体を操る術なのか?
そうとすれば力はネクロマンサーほどでは無いが死体を操れる何者かが存在する
”七海!団員に光の加護を!”
何にせよアンデッド属性だから浄化作用のある光属性バフを施せば戦いやすくなるはず
「私達はどうすれば?」
前列までやって来たガイルに指示を乞われる
”一階貴賓室にいる姫様達と合流して屋敷の外へ私は元凶の確認へ行く”
「行くぞ!」
ガイルの号令で団員達は一斉に死者人形となった衛兵達に切り込む
死者人形達は通路奥の階段より次々と現れるが光の加護を受けた団員の剣により打倒され道が切り開かれて行く
”七海は引き続き団員達のサポートをお願い”
「ほーい」
まあ毎度だけど緊張感ゼロの返答に安心感を感じるよ
”美香は私と一緒に!”
団員達が向かう方向と逆に通路を走り出す
この方向の先にはメイド達が待機する使用人控室に設定では使用人用階段がある
使用人用階段の存在を私達が知るはずは無いと使用人控室方向に衛兵は配置されていないね
通路の端に辿り着き使用人室の扉を開け中に入ると数人のメイドが怯え部屋の隅で固まってる
怯えるメイド達の後ろにある扉へ行きたいのだがメイド達が邪魔だね
「大丈夫だから通して」
美香がメイド達を優しく横に押し退けようとした瞬間だった
メイド達は弾ける様に散開して私達を取り囲む
既に生者でない目をしたメイド達
”これは屋敷の住人は全て反魂術が施されてる状態か”
銀乃剣を抜いた美香が舞う様にメイド達の間を駆け抜け首を刎ねる
死鬼と同じで首を落とされた死者たちは霧散して消えて行く
「なんだか定番の演出ばかりだね」
”お楽しみがこの先にあることを願って進もうか”
メイド達の後ろにあった扉の先は使用人用階段になってる
さてココまでは設定にあるけど階段の先はどうなってるのか
階段を降りると一階の使用人控室に繋がる扉と私の知らないもう一枚の扉
もう一枚の扉は木製でなく金属製の堅固な造りで南京錠にて施錠されている
「この扉は開けてくれ!って自己主張が激しいね」
この建物は貴族の屋敷でも実際は城とか要塞の間取りだから地下と言えば牢獄か類する部屋と倉庫
施錠された扉は牢が破られた時の対策だとすれば・・・
パン!
って!最近の美香さんは少し脳筋ではありませんか!?
腕部強化で南京錠を引き千切ってるし
「考えるより”虎穴に入らずんば虎子を得ず”でしょ」
”鬼が出るか蛇が出るか”
「鬼でも蛇でも何でも来い!今宵の虎徹は血に飢えている!」
扉の先に待つ者に少し同情を感じつつ先に進むよ
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感想を一言でも頂けるとうれしく執筆に熱が入ります
掲載サイトによっては匿名で感想を書けないのでマシュマロを用意しました
https://marshmallow-qa.com/z58ctq3kmuucz61
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ぜひ感想やご意見等をお気軽に頂けるとうれしいです
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