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~序章~

第10話~美香の初アフター~

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壮絶なトイレ戦線から約半月
高熱から気が付いて二十日かな
メネシスに転移した日が三月十五日深夜で百日間高熱で意識不明で目覚めたのが六月二十三日
で今日は七月十三日だね
メネシスとガイアの日付と時間が一緒で闇の国の緯度経度を日本と同じに設定していたので計算が簡単で楽でよかった

この二十日間は正直に堕落な日々
食べては寝て酒を飲んでは寝て体力の回復に努めている
回復に集中したので体は上半身を自分で起こす程度までは回復出来たので少し生活も楽になったよ
一日に一回はルシファーが様子見で何らかの酒を持って来て飲みながら情報交換とか最近だと少し関係が柔らかくなったのか七海との恋バナを聞きたがるので話したりしてる
今日は夕食後にルシファーが訪れ晩酌をしながら美香との関係を色々聞かれた主従でなく友達関係を頑張って作ろうとルシーファーの空気感が可愛くて仕方ないよ

何でも私への逆も又正なりが通じるのは両親の死で一回目の物語を綴っていたノートPCが取り上げられるまでみたいで
あのノートPCって魔装具だったのかと考えてしまうよね
えっもしかして「貴方は私」「私は貴方」の私の知らない追記があった日・・・
何かの力で魔装具になったのかな
今なら思い出して感じれるけどノートPCを使うと異常に疲れた感じになっていた物語を執筆した疲れと思っていたけど魔力=体力を使う毎に吸収されていたのかな
まあココはノートPCが行方不明の今では考えても推理の範囲を出ないね
あれでも魔装具は覚醒して魔力ないと使えないから話が合わないけど今は深く考えるのはやめて何処かで答えに出会えることを願ってね

ルシファーが戻った後に就寝準備とグラス等の片付けでナターシャがやってきた
あれお腹・・・お臍・・・いやその少し下の辺りがズンズンって感じた事ない感覚
堪えられなくはない感じだけど・・・
「如何がされましたか?顔色が少し優れませぬが」
”何かお臍の少し下が急にズンズンって感じで”
「あっそろそろ月半ばでしたね」
”なんかあるの月半ばに”
「少々お待ちください」

一回部屋を出て何回か折り畳んだ縦長で手のひらサイズの布と何か革製品を持って来た
「今回は初体験だと思いますのでセットさせて頂きたく」
何何なの
「失礼します」
寝着の裾を上に上げられパンツが降ろされる
!!!???!!!???
股のアソコの上に縦長の布が縦のスジを覆うように置かれパンツで抑えられるように履かされた
その上から何んだろうと思った薄い革製のパンツが履かされる皮パンは深めで腰よりうえのウエストまであってウエストのくびれでバンドを使ってしめて落ちないように細工されている
設定にはないけど興味本位で調べたガイアでも西洋の中世でしてたアレなのか・・・本当に・・・

「少し蒸れて不快かと思いますが数日ですので我慢してくださいね」
”何が私の体に起きてるの!?”
「その・・・アソコから数日間ほど少々出血をいたしますので対策です」
”アソコから血ってもしかしてぇ”
「はい生理です」
マジで私は本当に女になったんだってすごい実感

「転移された最初の時は周期が分からずベッドが血の海になりましたがガイアの女性も私達と同じで約一月周期ではないかと思い対策して次の月のスプラッターは避けられました」
なんかサラリと凄い話がぁ
「出血までもう少しある段階でズンズンですと出血が始まる頃には少し激しい痛みになるかもしれませんので痛みがキツイ時は痛み止めポーションをお持ちしますのでお声がけくださいませ」
”生理痛ってやつなの”
「そうですね万年重くの方も居りますが彩美様の場合は初潮から回数が少ないのでまだ体が慣れてなくて重いと思いますので回数を重ねる毎に楽になるのではと思います」
”なんか女体化して意識戻って半月少しで色々とあり過ぎだよ”
「まあ私が十数年で体感して慣れた事を半月ですから大変ですよねって千年位前の記憶なんで少し曖昧ですが」

闇か光の属性と覚醒者そして血統的に魔法が使えるメネシス人は不老なんだよね病気は強力な治癒能力も加わるので大丈夫だけど不死ではないので大怪我とかでは命を失うけど
覚醒者は覚醒した日から光闇と魔法が使える血統者は魔法が使えるようになる「祝福の日」が訪れた日から加齢が止まり不老になるの
「祝福の日」は十五歳から二十五歳の間が多くて若々しい姿をとどめる事が出来るってね
数は少ないけど幼過ぎる時期とか老人になってからとかもあるので色々起きるけど
幼稚園児の外見な王とか今にでも見た目は老衰で亡くなりそうな王妃とかね

あっナタリーもナターシャも木属性だけど王族だったので魔法は使えるので不老なんだよね
まあメネシスの寿命は平均でも三百年なので成長は二十歳位まではガイアと同じ速度で成長して以後はゆっくり老けて行く感じだけどね
でもそうだと不老者で世界は溢れるのはと思うが長すぎる生の時は魂をすり減らして耐えられず二千歳位で自死を選ぶ人も多い
不老者が自死を決めた日は「転生の日」として一族で祝いの会を開き見送るから寂しいものではないのが救い
って私が作った設定だけどなんかソレで良い感もあるけど少し不老っての人生観を考えても難しいよねいざ自分がなると
永遠の時が苦痛に・・・体感したことはまだ無いが・・・分かる・・・でも・・・七海がいれば何万年でも・・・一緒に刻を過ごしたい

なんかアソコの谷間にヌルっとした感じた事ない感覚に声が出ちゃう
”あっ!?”
「どうされました?」
”なんかアソコにヌルっとした感覚が・・・”
「始まりましたね痛みで寝付けないと回復に障りますので今晩はコチラのポーションをお飲みください」
”これは”
「痛み止めと即性の睡眠効果があります」
ちょっと痛みで寝れないのは辛そうなので受け取り飲み干す
速攻で意識が・・・
「おやすみなさいませ」
ナターシャの声が耳に響きながら意識が・・・闇に落ちて行く

お店前から七海とタクシーに乗り歌舞伎町に移動
区役所から少しだけ大久保公園方向に入った裏路地で降りる
少しだけタクシーだと入りにくい裏路地を歩いてSUSHI歌舞伎と書かれた地面に触れそうな長さの白い暖簾で入口ドアが見えないのが特徴的なお店
大きな看板は無く路地から少し奥まった入口にある特徴的な暖簾だけなのでボーっと歩いてると見落としちゃうこともとか
目的地はココね夕方からでなく少し遅めの時間から明け方まで営業の完全に夜の関係者とか夜遊び人向けのお店
御値段は高級までは行かなくても普通の平サラリーマンでは気楽に日常使いで入れない値段帯だけど味は間違いないので七海とお店が終わった後に月一回は訪れてる二人のお気に入りな店

ちょっと店内へ入るには邪魔な暖簾を抜け自動ドアが開くと職人対面カウンターが八席と特徴的な背合わせで配置された壁に向かったカンターで同じく八席
店内に入るとカウンターの一番奥二席に徳さんと美香が既に座っている
「いらっしゃいませ七海さん彩美ちゃん」
少しだけイントネーションがズレてる女性声でお出迎え
「ダーシャ今晩もよろしくね」
カウンターの内側には少し小柄な女性
インド系ハーフで少しエキゾチックな感じの美人さんで腕は超信頼出来るよ
日本人とのハーフだけでインドで育ちだけど親の里帰りで日本に来た時に寿司へ出会い感動から日本に移住して魚すら捌いた事も無いのにゼロから寿司職人を目指して修行を頑張った凄い人

徳さんと七海の前には数種盛りの刺身と升に入ったタンブラーって美香ぁ日本酒も飲めるんかい
「おっ待ってたぞ」
と席替え
奥から徳さん七海で私に美香
対面カウンターは手前四席と奥四席で職人さんが一人ずつ配置されているので今日はダーシャが私達の専属寿司職人だよ
「二人も日本酒でいいか?」
「はい」
”はい”
「日本酒はいつものでイイですか?」
「よろしくね」
「七海さんと彩美さんに久保田を冷でお願いします」
奥にある調理場からフロアー担当者が升に入ったタンブラーを七海と私の前に置いて一升瓶から日本酒を注ぐ
タンブラーから溢れても注ぎ続け受けに置いてある升に水面張力でこぼれないギリギリまで

続いてフロアー担当は醤油皿と箸を再度セッティングし直すと準備完了と待ってた徳さんが
「改めて乾杯だ!」
タンブラーにはナミナミでグラスを触れさすとこぼれちゃうので少し持ち上げて乾杯のモーションをして飲む
ああ淡麗だけど香りが強くて最初は辛口に感じるけど口の中で転がすと甘みを感じ出してコノ感じを寿司と合わせるのが大好きなんだよね

”って美香ちゃん日本酒もいけたの!?”
「徳さんにすすめられた今日が初めてだけど美味しいからハマりそうだね」
「店でもジャックのボトル半分以上から日本酒でも顔色変わらないし言動も普通とか彩美レベルの酒豪かもね」
「おっ逸材発見か」
”同伴の時にジョッキビール二杯と店でも乾杯ビール飲んでるんだよぉ”
「コレは箍も無いと言われる日も近い逸材かもね」
「箍も無い?」
”えっと底なしで飲む人を笊っていうでしょ”
「それは聞いたことあるよ」
”笊の網の部分を外すと残る輪の部分を箍というのね”
「うん」
”その箍すらないレベルの酒飲みって意味だね”
「彩美ちゃんは色々知ってるね」
違う今の会話のポイントはそこではないのって

徳さんの頼んでいた刺身盛りを食べながら一杯目の杯を空ける
ここから難しい少し緊張な何回やっても慣れない作業
升からタンブラーを持ち上げて底をお手拭きで拭いて横に置く
升にの残ってる酒をこぼさない様にグラスへ
ふぅ~今日はこぼさずに移せたよ
升から直接飲む人も居るんだけど私は升の厚みが苦手で唇の隙間からツーっと出ちゃうことあるんで移し替えするタイプ
直接飲む方が粋な感じがするけどドレスとかこぼれたお酒で汚しちゃうのも問題だしねで七海に教わった飲み方
七海も升の厚みが苦手で時々ツーをやるので気心しれてるメンバーだと移し替えで飲んでるしね
普通の御客様と一緒だとママの根性だあ!って粋を頑張ってやってるけど味が分からない緊張感とか言ってたよ

なんでタンブラー下に升があるかってね
本当はタンブラーにナミナミでメニュー記載量の一合なんだけど
ナミナミだと飲む時にこぼれちゃうんで受けで升
その升までナミナミ注ぐことで1.5合くらいになってメニューより多めに提供する粋な計らいってね
私も挑戦させてもらった事あるけど水面張力でギリギリは出来なかったコレも職人技だね

丁度全員のグラスが空に
「飲み物は同じでいいですか?」
「美香まだ飲めるか?」
「余裕余裕」
「では全員同じで頼む」
同じお酒なので継ぎ足しになるんでタンブラーを升に戻す
徳さんは毎度の酔鯨だねコレも淡麗だけど少し酸味を感じる独特の味わいも楽しい日本酒
美香に徳さんが何をチョイスしたか気になってたけど上善如水だったのか確かに日本酒を飲み慣れると少しもの足りないけど癖がなく日本酒初心者には丁度いいかも徳さんは上手だなあ
七海と私には久保田が注がれる
「コースはどうしますか」
「美香ちゃんお腹の具合は?」
「グーっていいそうです」
「じゃ一回り適当にお願いね」
「お刺身は出てるので寿司からでいいですか」
「お願いね」

お品書きにない「一回り」最初は何だろうと悩んだよね
お品書きだと「特選8貫」と「おまかせ10貫」とかなってるんだけど「一回り」は無いんだよね
予定通りです耳元で美香が小声で
「一回りって何なのかなメニューに無いよね」
”職人さんが客の好みに合わせておススメのネタを選んでくれるオリジナルコースかな客の腹具合を見て出す量も調整してくれたりとかで金額は決まってなくて時価だけどね”
「超大人の世界だ!って私恥ずかしいけど回ってるとこしか行ったことなくて」
”私も七海と出会うまでは回った所しか行ったことないよ”
「新しいお連れ様は苦手とかアレルギーありますか?」
「大丈夫です」
「何か御希望ありますか?」
「希望って何を伝えれば」
”美香のはトロの違いを色々楽しめる部分を盛り込んで欲しいな”
「かしこまりました」

「これって皆んな同じコースで無いってこと?」
”そうだよ私達の好みは把握してるんで質問なしでね”
「皆さんの好みってなんだろう」
「儂は青と白身魚中心かな」
「私と彩美は徳さんと同じで青と白身中心だけどマグロとか変わりネタも少し混ぜてかな彩美ときたら私と趣味が本当に同じで何でも一緒になっちゃうんだよね」
「七海さん・・・惚気圧が凄いです」
「だって可愛いんだもん自慢したい旦那様なんだもん」
「七海さんキャラ崩壊してる」
「まあ七海が男に惚れるなんて初めてだからな歯止めが利かなくなるのもだ」

「私のトロの違いって?」
”う~ん出て来てからのお楽しみかな美香ちゃんってトロ大好きでしょ”
「何で知ってるの!?」
”修学旅行の晩御飯で刺身盛り出た時「この中トロ最高」って満面の笑みだったからね”
「そこまで見てたのお」
なんでか美香の頬が赤くなる

コースが始まり一貫ずつ各々の前に合わせた寿司が出てくる
「煮切りが塗ってありますので醤油は付けないでお食べください」
「お醤油つけなくていいんだ」
”そのままで一番美味しい状態になってるよ”
パクり
「美味しい回るのと完全に別物の食べ物でだよ大感動」

タイミングよく出てくる寿司の合間を縫って酒もすすむ毎に会話も弾む
コース前半で既に三合空けてるよ美香でも少し頬が赤らんでいる以外は言動も変わらないマジで箍も無いかも
「そういえば七海さんが初めて惚れたのが彩美ちゃんって」
「はーい私も初恋の相手が彩美でぇ~す」
七海が完全に甘えモードになってる
徳さんが言うには七海がゆるゆるになるのは見た事無かったって最初の三人だけアフターで驚いていたかな
「七海さん色々の前に完全に緊張感ナッシングになってるぅ~」
「だって保護者いるから安心で気を抜いて飲めるからね」
”最初は逆のはずが気が付くと七海の保護者枠とかでマキの苦労が少しだけ・・・”
「えっ彩美ぃ苦労してたのぉ」
”うれしい苦労だからいっぱい頂戴ね”
「マジで惚気に焼かれそう」

「なあこの二人は本当に純粋なんだ」
「そうですね最初に七海さんと会った時のイメージが崩壊していきますけど」
「妹よ最初のイメージって何かな?」
やばい完全に宅飲み最終形態レベルで気が抜けてるよ七海
でもこのとろーんとした顔・・・大好きだよ
ここまで酔うとヤバいのではってなるけど七海の場合はココからジャック二本くらいは余裕なんだよ酔ってるってより心がリラックスしてくつろいでる感じ
「なんか少し怖いイメージだった一緒にいるとピンって空気が張り詰める様な」
「この街で女手一つ店守るとなると隙をみせず常に緊張感を漂わせるでないと難しいからな」
「でも今の姿は」
「もう意地張らなくていいのぉ彩美と一緒なら何でも大丈夫だからねぇ」
「どこまで話していいのかな七海」
「なんでもぉ~大切な妹に隠し事出来ないもん」
「まあ七海の様子みれば美香の信頼度も凄いの分かっていたので任せてもらおう」

”ダーシャさん一服したいので一時停止で”
「では御戻りになりましたら続けますね」
”七海!一服行こう!”
「ほーい」
バッグからシガーケースを取り出し入口の外へ
店内禁煙なので入口の外に喫煙所が準備されてるので
「彩美ぃ上手いねぇ~」
素面に近い口調に戻った七海だから酒には酔って無いんだよね
私にもたれかかりながら咥えさせて七海が火を着けてくれる
二人で紫煙を漂わせる
”まあ本人居ない方が少ない言葉で説明できる場合もね”
「下手な気を使わせないって」
”まあ私が話すより徳さんの方が説明上手だしね”
七海が片手を私の腰に回してぎゅーって引き寄せる
「そうだね」

「さてきちんと空気は読めるな美香は」
「だって彩美ちゃんが煙草で私を誘わないってことは徳さんから七海さんが居ない方が話しやすい話がとか思っただけで」
「彩美レベルで水商売できるな」
「えっ」
「まあそれは別として時間も多くないので伝えると七海は乳子の頃に父を事故で亡くし中学に入る前に子を育てる為にキャバ汝になっていた働いていた母と双子の妹を失った」
「予想外に壮絶」
「母と妹は母が付き合っていた酒浸りで壊れたホストにDVを受けた事が原因で亡くなっている」
「マジで悲劇すぎる」
「七海も一緒に大きな怪我をしたが一命を取り留めて色々あったが新宿でも有数のママまで成り上がった」
「・・・・・」
「七海は事件後から男性不信になり男と関係を持つことは出所したDV男への復讐以外では一切なかった」
「なんか・・・」
「どうした?」
「続きお願いします」
「ここの詳細は省くがDV男に復讐する為に様々な手段は要いて最終的に無事に合法的にDV男を破滅させたのが今年の春」
「様々な手段・・・彩美と以外のって仮だけど私と同じだったら・・・もの凄い苦しいことも・・・」
「しただろうな」
「・・・・・」
「復讐と言う目標を完了して人生の目標が無くなり心が彷徨っていた時に彩美と出あった」
「やっぱし二人は運命のカップルなんだ」
「飲み込み早いな美香は」
「男性不信を乗り越えて出来た初恋で最高のパートナーに出会いやっと本当の七海さんに戻れたんですね」
「そんな感じだな」

一服も数分で終わりガラス越しに見える二人も一区切りついた感じなので店内に戻る
”おまたせぇ”
「では続けさせて頂きます」
と次の貫が出てくる
七海が残っていた酒を飲み干す・・・私も飲み干して
”お替わりお願いします七海は”
「聞かなくてもぉ分かるでしょぉ~」
と横に座った状態でハグされる
「はい」
と一服前の空気感に戻す
「彩美ちゃん七海さんを絶対に幸せにするんだよ」
私が言葉を紡ぐ前に
「妹よ今の私は毎日最高に幸せだよ昨日より今日と幸せが毎日な昨日を超えてどんどん膨らんで本当に最高の日々を彩美からもらってるのぉ~」
嬉しい事を言ってくれてますが話し方は酔っぱらい特有のでろでろです

「やっぱ勝てないなぁねーちゃんには!そうだちゃんと言えてなかった!」
「にゃにかにゃ」
ここまで気分で酔えるのも触媒が私って分かっていると本当に幸せだよ
「七海姉さん婚約おめでとうございます」
「本当にありがとう・・・その・・・」
こら声が素に戻ってるぞ
「私決めたの過去は別として今の姉さんみたいに強く自分を信じて誠実に行ければきっと私にも惚気できる日が来るって」
「美香ちゃんなら出来るぅ!応援してるしぃ何でも手伝うよぉ~」
キャラがブレブレです

「てか二人は婚約してたのか」
「彩美からぁ出会って数日でプロポーズしてもらったぁ」
「なんとも出会いから全てぶっ飛んだ二人だな」
「まあ七海そして彩美おめでとう」
”ありがとうございます来年の三月十五日に入籍予定です”
「彩美が十八歳になる日なのぉ」
「一応は卒業式の後だから校則にある在校中の婚姻禁止は大丈夫だな」
「「徳さん今更の校則ってぇ」」
美香とハモってしまったよ笑
「まあそうだな」

「コースはここまでで追加よろしいですか」
”あっ私はメネギとコハダお願いします”
「わぁたしも彩美といっしょで」
「儂は腹いっぱいだ」
”美香ちゃん好きなの頼んでいいんだよ”
「じゃぁ感動しちゃった中トロと大トロお願いします」
「彩美ちゃんメネギって」
”ダーシャさんメネギ見せれる?”
「はい」
「この細い葉っぱみたいなのがメネギ?」
”うん梅肉でさっぱりで美味しいんだよ私と七海は〆の定番かな”
「じゃメネギもお願いします」
「はい」

「〆の赤出汁です」
フロアー担当が皆んなの前にお椀を出す
蓋を開けると赤味噌の優しい甘い香りで一口飲むと酒に浸った胃を優しく包んでくれる
「メネギって本当だぁトロの脂をサッパリと〆てくれたよ大人の世界だなぁ」
”でしょ!”

温かい緑茶が出てくる
あっコレを「あがり」って言うのはNGだよ「あがり」って店内の隠語でお客さんが使う言葉じゃないって七海に教わったなあ
色々由来はあるけど「お茶」って言葉が遊郭では「売れ残り」の「お茶を挽く」を連想させるので嫌まれたとか「上がり(すごろくとかでゴールするって意味で)」からコレ飲んだら〆で御会計を店内に伝えるとかね
”七海と美香ちゃん食後の一服行こう!”
と誘う
”徳さん一人にしてゴメンね紫煙の誘惑に勝てなくて”
「おう食後の一服は最高だからな儂も医者に止められてなければ御一緒したいしな」

外の喫煙所で紫煙を巡らす三人
「美味しかったぁ」
”寿司堪能できた?”
「日本酒と寿司って最高すぎるよぉ」
少し雑談をして店内に戻ると徳さんがコートを着始めてる
私達もコートを着て鞄を持ち店外へ
「ごちそうさまでした」
”ごちそうさまです”
「ごちそうさまでしたってあれ御会計・・・」
美香の唇を人差し指で軽く縦に抑える私
「毎度ぉ~」

ダーシャさんの声を後ろに店外に出る
「明日は町内の寄り合いが入ってるので残念ながら行けないが楽しんでこいよ美香」
「ありがとうございます徳さん楽しみます!」
軽く手を上げ歌舞伎町の中心街に向かい人混みに溶けていく徳さんの背中

さてマンションに帰るかもう一件かな時間は三時だからもう一件もいいかな
と考えながらとりあえずは区役所通り方向へ
「あのお会計は」
”さっき煙草吸ってる間に徳さんがしてくれてるよ”
「ええお礼してないよ」
「妹よそれが江戸っ子の粋な計らいなの」
なんか偉そうだけど半分体を私に預けて歩いてますよっぱな七海様は
「でもでも」
”徳さんは感謝されたくてお支払いをしたのでなく私達と楽しい時を過ごしたくて支払ってくれたから”
「なんか本日もう数えられない回数の大人の世界」
”まあ相手によってはちゃんとお礼しないと礼儀に反して駄目だけどね徳さんとは信頼あるから改めては逆に失礼って七海あってるよね”
わざと振ってやる
「流石の彩美だよ説明おっけぇ~」
装甲貫通ならずって何を遊んでる私
「じゃあのタイミングで煙草に出たのは・・・凄い・・・その・・・彩美ちゃんが別世界に感じてしまうよ」
”慣れ慣れだよ”
「でも高校生で出来る事じゃないよ」
”この街は全てグレーで居心地が良いの脚を入れると抜け出せなくことも多い危険な世界なんで上手く楽しむのも美香ちゃんに伝えないとでね”
「うう大人過ぎる回答です」
「さあ〆にもう一件いこう!!」
はい酒と真っ向勝負な七海様ですねぇ

”じゃあマンションも近いしバー黄金虫でいいかな”
「美香ちゃんもジャック好きだしナイスチョイス」
「ちょちょこ惚気オーラがぁ」

マンションに向かって区役所通りに出たら区役所方向に向かい「俺様寿司」で左に曲がって
「なんか外人さん多いね」
”この通りの右奥がゴールデン街って少し観光名所になってる本当に数人とかしか入れない小さい飲み屋が集まって場所なんだ最近は外国人に人気で”
「あっ映画に出てきたことある場所だぁ」
”今度行って見ようね早い時間じゃないとどこも一杯で入れない最近だからね”
「楽しみにしてるよ」

「って歌舞伎町にスーパー銭湯があるの!?」
”テルモス湯だね”
「なんか映画のタイトルみたい」
”十年位前に突然できた天然温泉で仕事上がりの水関係者とかにも人気だよ”

テルモス湯の向かいの茶色いビルが目的地
一階と地下が飲み屋が入っていて上はマンションってまさに全て詰った建物
目的のお店は地下なので階段を降りようとすると
「だめ怖い」
どうしたの美香ってそうかヒールかあ
ヒールは踵が上がってて体が前傾してる状態と同じなので慣れないと階段が急に見えるんだよね
特にここの階段は少し急だから余計になんだよね
「私は大丈夫だから美香ちゃんを」
急にシャキーンモードになり七海が離れる
”じゃ美香ちゃん行くよ”
片手は階段の手すりを逆側の脇に私の肩をいれる感じで支える
ゆっくりと足元を探るように降りて行く
下まで着くと肩で息をしてる美香
「ありがとう」
”ヒールは慣れしかないから初ならしょうがないよ”

少し前を七海が揺らぎ無い歩調で目的のお店に向かって歩いてる
両側に並ぶ小箱の飲み屋通路を進みT字路を左へ
すぐに目的のお店
バー黄金虫って看板出てるのにドアには大きな蜘蛛のペイント
ドアを開けると10席ぐらいのカウンターだけのお店

カウンターの隅には蛇とか蜘蛛が入った水槽が何段か重ねられている
「茜ちゃんおひさぁ~」
「どもども」
水槽側に奥から七海で美香に私の順番で座る
美香は水槽に関心がすごい目がキラキラだ
「あとでタランチュラを手に乗せてあげるよ」
「そんなやってみたいけど毒とか大丈夫なんですか」
「ウチのはノンビリ屋さんだから怒らせたりしなければ大丈夫だし即死毒は嘘だからしばらくズキズキするくらいだしね」
「では後でお願いします」
そうだった美香は蜘蛛とか蛇とかが好きだったんだよね普通は「脚有る派」か「脚無い派」で「蜘蛛好きは蛇を恐れ」「蛇好きは蜘蛛を恐れる」が多いのだけど美香は両刀使いとかで
あっ七海と私は「脚無い派」で蛇は首に巻いたりとかも楽しいけど蜘蛛は見るのも苦手だったり

「ご注文は」
「私と彩美はストレートで美香ちゃんはソーダでいいのかな」
「はい濃いめでお願いします」
逸材です逸材です
「「かんぱーい」」
で七海と私は・・・ショットとかでなく水割りグラスにナミナミ注がれたスト―レートのジャックをお約束の一気で飲み干す
美香はって一気かい!ここの濃い目って3ショット位ははいってるぞ!?
「おいしい濃さ丁度いいです」
全員お替わりを頼み

”茜さんも一杯どうぞ”
「おっ妹からもらう酒はうれしいね」
”偽女な姉妹だけどね”
「まあ兄弟って言うのは寂しいしな」
「ってぇ茜さんはNHだったの」
「そだけど」
「何か本当に色々と衝撃が多い」
業界に居ればNHって分かる特徴が少しあるんだけど一般人からみたら完全に純女だから驚くのは仕方ないね
なんでか茜は私を妹分として気に入ってくれてる業界の先輩としてNHの先輩としても憧れてる人なんで凄くうれしい
全員のグラスが揃うと今度は乾杯だけど一気はなしでね

「じゃ美香ちゃんカウンターの中においで」
美香がカウンターの中に入りバックルーム連れていかれる

”茜さん気を使ってくれたね”
「真横で手にタランチュラなんてみたらぁ」
「「ちびっちゃう」」
「「ははははは」」
二人でハモるくらい本当に蜘蛛が苦手な二人でした

しばらくするとバックルームからホクホク顔の美香が出てくる
「可愛かったぁコソコソって手の上で動いてキラキラの目で見つめてくれたのぉ」
いやわかる七海も鳥肌になってる絶対にね
「可愛いよ写真見る?」
全力で首を横に振る二人でした

「本当に二人は蜘蛛駄目ね七海さんの横の水槽にいるけど」
「視界に入らなければ大丈夫だから」
少し大人の意地を感じる七海の答え方も可愛いねえ

そこからは大量のジャックを消費しながら他のお客さんも一緒に簡単なダイスを使ったゲームして盛り上がったり
って罰ゲームなんだけど他の皆んなは水割りとかソーダ割りをグラス半分くらいの一気なんだけど七海と私は謎のジャック3ショット
大雑把に0.5ショットVS3ショットと6倍格差を生き残れた奇跡に感謝
5時になり
「はいそろそろ閉店ね」
順番に御会計して帰って行く客
最後に残った私達
七海が御会計を済ます
「ちょっと待って新顔さんもいるんで最後にオマケで美香ちゃん行ける?」
「じゃあ私もストレートで」
おいおい
ロックグラスに半分くらいが四杯
「「かんぱーい」」
皆んで一緒に一気
「うっごふうげほ」
ほら言わぬことはないんだから
「美味しい!喉が焼けるのも気持ちいい!」
「今でこそシレと飲んでるけど最初はね」
”もう”
「はいお水」
「楽しい初体験ありがとうございます茜さん」
って美香ぁやっと少し顔が赤くて少しだけ足元が程度とか凄すぎる
”姉さんまったねぇ~”
「もう少し姉の相手もしに来てねえ」
と店を後にしてマンションに向かう

”登り難かったらヒールはつかずに爪先だけで登れば大丈夫だよ”
登りの階段は慣れないヒールでも何とかなった美香
ビルを出て明治通り方向へ
数分で明治通りを渡りマンションに到着

七海が昼間に洗っているので部屋に入るとお風呂の自動ボタンを押す
お風呂が沸くまで15分くらいだね
「はいお茶!」
と七海が冷蔵庫に常備のペットボトル緑茶を配る
ふ~少しだけ酔い覚まし
「なんか凄い世界だったけど楽し方かったぁ七海さん彩美ちゃん・・・ありがとう!」
てかアレだけ飲んでケロッとしてる美香の方が驚きなんだよなぁ

~まもなくお風呂が沸きます~
”最初は二人で入っちゃえば”
「では言葉に甘えて美香ちゃんお風呂行くよ」
「えっ七海さんと緊張するなあ」
「何を言ってるの」
と洗面室に行く二人

リビングのソファーでスマホで適当なニュースサイトを見ながらお茶を飲んで一息
前は適当な娯楽動画とかで時間を潰す事も多かったけど御客様と時事ネタを合わせられないとで社会記事だけでなく経済記事とかも読むようにしてるの
スポーツと政治も読むけどお店で話す事は極力避けるけどね
高卒で水の世界に入ったのに博学な七海
「昔は新聞三紙と経済新聞を出勤前には読んで御客様の話に合わせられるように勉強もキャバ汝の自分磨きの一つなんて時代もあったのよ」
と聞いてから出来るだけニュースサイトのチェックは暇があればするようにしてる
だって昔のとかすこしボカした時は絶対に七海やってるから
私が学校行ってる時とかにだろうな
あと最初は帰宅した時に雑誌を読んでるとしばらく思ってたけど雑誌ではあるけど経済紙とか新製品特集紙だったんだよね娯楽要素なしのね
この弛まぬ努力が「博学」に感じる源なんだろうなって見習って私も少しでも近づきたいよ七海にね

さて御都合アニメとかだと風呂場から二人がじゃれ合う声とか聞こえて興味深々で盗み聞きして勝手に興奮するとかのシーンだけど
七海のマンションは防音もばっちりな高級仕様なの何も聞こえて来ませんのでお約束の色々は起きたりはしませんよ

三十分位でバスローブで髪にタオルを巻いた二人がリビングに戻ってきた
「お風呂広いしジャグジーとかすごかったぁ」
「彩美ドライヤーは寝室でやるのでお風呂どうぞ」
”ありがとう”
って七海のは見慣れてるしだけど美香の谷間がバスローブで丸見えは少し緊張でエロ視線になってなかったか心配だけど出来るだけ平穏を装いお風呂に向かう

とりあえずメイクダウンして今日はゆっくり湯舟は我慢してささっと上がろう
一応ですね心は謎ですが体は健全な男子なので体に心が支配される影響は絶大だし二人が浸かったお湯とかなるとそれだけで変な妄想出ちゃいそうでね
とりあえずはコールドクリームだね

「凄いこんな早く乾くなんて」
「ただドライヤーを当てるのでなく髪を浮かすようにすると効率的に風が回るので熱風を当てる時間も短くて痛まずに早く乾くよ」
「練習します」
「さてリビングに移動して先に少し飲んでようか」
「はい」
「おっとその前に寝着に着替えないとかな」
「さっきの彩美ちゃんのどうしたらいいか困った視線も面白かったのでもう一回見てみたい気もするけど」
「ははは心はでも健全男子な体だから許してやってほしい所かな」
「七海さんってやっぱし大人で最高だ」
「美香と私が・・・惚れた人だぞ・・・」
七海をハグする美香
「そうだよね!」

二人ともタンクトップに短パンへ着替えリビングのソファーに移動する
七海がグラス三個とジャックの瓶をサイドテーブルに持ってくる
「あと数分で上がってきそうだが先に始めてようか」
半分くらいストレートのジャックが入ったロックグラスを七海が渡す
「一気はしなくていいよ乾杯」
軽くグラスを触れさして一口飲む二人
「お風呂の時間もわかるんだぁ」
「いつもなら後ニ十分位だけど今日は早いかな」
「えっなんで」
「私達二人が浸かった湯舟の湯に浸かり変なモードに入ると困るから今日はシャワーだけで出てくるかな」
「それが健全肉体を持つ男子高校生な反応なのかあ」
「まあ彩美は回をいくら重ねても私の体を割物の様に丁寧に扱ってくれるって・・・すまない」
「いいよ気にしないで続きが聞きたい私はちゃんと気持ちの整理終わってるから」
「やっぱし私の妹はすごいな」
「てへへへへ」

「彩美は女になりたい・・・って思いが日に日に強くなってる・・・・でも私との関係で悩んでる」
「それは難しい答えが出ない」
「答えは出てるんだよ私は百合属性だから長年の男性不信が強すぎて気が付けばね」
「おっといきなりの告白に動揺だよ!」
「でもそれを乗り越えて心に入って来たのが彩美だから男でも受け入れる事に喜びを覚えた」
「七海さんは本当に本当に彩美ちゃんと・・・」
「だから肉体の関係の内容が少し変わっても子を作る事も私が相手では元々できないし気にしないのだが彩美が聞いてくれないから伝えるタイミング難しくてな」

「子を元々作れない?」
「徳さんからDV男は聞いてると思うけどDV男にやられた時に子宮破裂で摘出したんだよね」
「そんな」
「まあ今は彩美と生でいつでも気にしないで出来るから役得と思ってるよ」
思わず再び七海にハグをする美香
七海が美香の頭を軽く撫でる

ハグをほどき座り直す二人
「まあ彩美ちゃんて人の過去とか趣向とか気にしないと言うか今とこの先が重要で過去とか色々は必要な時に知れるはずだからだもんね」
「最高なポイントな一つだけど時々はな」
「七海さんは彩美ちゃんの・・・その・・・高校より前を・・・」
「あの時にその後のケアまあ自殺願望排除に誘導するのに必要と調べたよ」
「・・・・・」
「まあ壮絶だったとしか今は言わないが・・・」
「・・・・・」
「自分の触れられたくない過去があるように人にも触れられたくない過去があるかもで相手が話したい時聞くってスタイルなんだろうな」
「少しもどかしいけど・・・だから安心出来る」
「そうだね」
「それと私の浸かったお湯の関係は?」
「そろそろ上がって来そうだしだな彩美は見えない所でも絶対に嘘は付かずに聞けば話す」
「そうだね嘘だけは本当に正直に答えるよね嘘が欲しかった時もあったけど」
七海が美香の頭を胸に押し付けるように抱きしめる
「だから仮にだがお湯に浸かって変な妄想で肉体の欲求に心が負けて”して”しまったとの時に・・・」
「分かったよ・・・そこまで彩美ちゃんのことを考えられるってネーチャンで正解だったね」
「なんだそれは」
自然にグラスを触れ差し残りを飲む二人

ふぅ~なんか緊張したお風呂だった
って私が本当は妄想を抑えられる強い心を身に着けるないとね
そして・・・
女になりたいと願うのに男として大事にしたい人に出会い心が軋む
聞きたいけど今が幸せだし時が来ればもしかしたら・・・だしね
タンクトップにショーパン
ブラ無しだからパッドもなく胸はぺったんこで少し悲しいな

髪を乾かしてリビングに戻る
七海の胸に顔を埋める様にソファーでハグされてる美香
”寝ちゃったかな”
凄い小声で聞く
「やっぱしストレートはね」
”そっか”

美香と逆側の七海横に座る
七海は両手で美香を支えてるので自分でグラスにジャックを注いで一口飲む
風呂での変な緊張が抜けて行く
次は口にジャックを一口含み七海にキスして流し込む
「なんか決めた顔してるな」
”わかるの!?”
「ブラフだったのだが」
”負けたよ七海その・・・私が女になって・・・そのアレがソレで・・・”
やばい涙が
「明日でいいよ私の棚一番下を見て多分だけど解決する」
”何それ!?”
涙は一瞬でどっかにのパニックモード
「やっと聞いてくれたな」

「うにゃ彩美ちゃん湯上り!私は気にしないしゆっくり浸かればよかったのに」
”なんだ・・・それ!?」
いきなり寝起きと言うかヨッパの断末魔モードなトークでパニック
「まあベッドに行こうか」
”あっ私はソファーで寝るよ”
「やだぁネーチャンと彩美ちゃんに挟まれて寝るのぉ~」
「御指名だぞ彩美」
”七海ぃ~”

結局は美香の望む川の字で寝たけど
二人は爆睡だけど私はとても寝れない精神状況
最初は距離を取って触れないようにしてたけど美香が抱き着いてくる
どうしようコノ状況
健全な男子高校生の体は精神のコントロールを超える限界の刻が近い

七海の手が美香の上を超えて頬に
スベスベで少し温かくて気持ちいい
うん私が抑えるから安心して今日は美香の本当の初恋エンドロールをちゃんとなんだね

頬の七海の置いた頬の手に手中していると美香の体が透けて七海の体しか感じない
ごめんね美香
私は心に一人しか無理な心狭い男なんだ今晩はお休みなさい
意識が闇に落ちて行く
なんで皆んな怖がる闇を怖がるの?私は闇に身をゆだねるのが気持ちいいのにね・・・・
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