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第158話 のんびりしすぎな彼ら。時間は有限か。「クマちゃんその顔マジで――」
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クマちゃんは自身のハンコを押した素敵な貝殻を見て、うむ。と頷いた。
これなら、クマちゃんからの贈り物ですよ、というのが一目で分かるだろう。
ピンク色がキラキラしているのも可愛い。
うむ。一つ目の贈り物は完成である。
クマちゃんの愛らし過ぎる贈り物を間近で見てしまったクライヴが、服の胸元を強く握りしめ、「……く……う……」と苦し気に呟く。
彼はリオが凭れていたふわふわの山の中へボスッ、と手を入れ、クッションを一つ奪い、気配を消した。
マスターが「おいクライヴ、大丈夫か」と少し離れた場所を見つめ、声を掛けている。
「俺のクッション……」
最高の寝心地になるよう整えていた巣を崩され、リオが寂しそうな声を出す。
しかし隣からボフ、と飛んで来たクッションに「リーダーありがとー!」とすぐに元気になった。
返事をすることすら面倒なのか、ルークは切れ長の美しい瞳をスッと動かしただけで『ああ』とも『細けぇな』とも言わない。
クマちゃんに係わること以外すべてが面倒な彼は、もこもこが『クマちゃ……』と言わない限り、寛ぐ場所の形には拘らないようだ。
巣の修理をしたリオは、ルークの膝に戻り生徒会長のお手紙を「クマちゃ……、クマちゃ……」と読んでいる愛らしいもこもこを見て思った。
――俺もクマちゃんの肉球の模様が付いたものが欲しい。
「クマちゃん俺にも押して。えーと……じゃあこれ」
一番上のクッションを掴み、もこもこに差し出す。
もこもこは頷き「クマちゃ」と言った。
猫のようなもこもこの真っ白なお手々が、朱肉の入った容器にかざされ、ムニ、とインクが付けられる。
クマちゃんはそのお手々を、リオのクッションの上へスッと動かした。
――ぽふ――。
クマちゃんが真っ白なお手々を退けると、そこにはピンク色のキラキラ光った肉球の跡が残っている。
「やばい可愛すぎる……クマちゃんありがとー!」
リオはじっとそれを見つめ、かすれた声で呟くと、クマちゃんに礼を言った。
このクッションは自分専用にしよう。
嬉しそうな彼は「クマちゃ」と頷いているもこもこを、ルークから奪った。
丸くて可愛い頭に頬擦りしながら「あーもこもこ。マジもこもこ」とクマちゃんがもこもこであることを確かめ、
「クマちゃんそれ拭かなくていーの?」
インクが付いているであろうお手々を、そっと裏返した。
しかし、クマちゃんの肉球はキラキラしない普通のピンク色で、被毛はいつも通り真っ白である。
「あれ、インク付いてなくね?」
もしかして、一度押すとハンコ側のインクだけ消える仕組みなのだろうか、とリオが思ったとき。
彼の側を通り過ぎた光の魚と共に、僅かに空気が動き、甘酸っぱい、果物の香りを感じた。
「ん? 何かイチゴの匂いすんだけど」
かすれた声が呟く。
その言葉を聞いたもこもこは、彼の手から自身の肉球をスッと取り返し、お昼寝中の子猫のような格好で、愛らしく手首を折り曲げた。
可愛いピンク色の肉球は、キュッと丸められたお手々に隠され、見えなくなってしまった。
仰向けに抱かれたクマちゃんが、つぶらな瞳で彼を見上げ、チャ、チャ、チャと小さく舌を動かしている。
――めちゃくちゃ可愛い。
「……可愛い……けどなんか気になる。クマちゃんその手もっかい見せて」
何故か悔しそうな表情でもこもこを褒め、リオは丸めたお手々を優しく開こうとした。
しかしもこもこは、猫のようなお手々の先にギュッと力を入れ、肉球を隠し続けている。
――怪しい。
「クマちゃん何か隠してるでしょ」
リオは目を限界まで細め、もこもこした生き物を観察する。
クマちゃんを顔の高さまで持ち上げ、愛らしすぎる白いお手々に鼻先を近付けた。
名探偵リオはかすれた声で呟く。
「イチゴの匂いがする……」
彼に持ち上げられ、短い足をぷらんと垂らしているもこもこは幼く愛らしい声で「クマちゃ……」と返した。
『クマちゃ……』と。
いいえ、そんなことはないはずです、という意味だ。
「クマちゃん……イチゴ味のインク舐めようとか悪いこと考えてたでしょ」
名探偵リオはもこもこに告げた。『クマちゃん、駄目!』と。
クマちゃんはまるでひどいことを言われたもこもこのように、サッと両手の肉球で口元を隠し、瞳を潤ませ、もこもこもこもこと震えている。
「はい、お手々綺麗にしましょうねー」
リオは口元を隠すフリをしているもこもこが肉球を舐める前に、愛らしいお手々をふわふわの布で拭いた。
魔法で少しだけ水を出し、念入りに。
クマちゃんが子猫のような声で「クマちゃん! クマちゃん!」と叫んでいる。
『クマちゃんの! クマちゃんの!』と。
いつもなら愛らしいもこもこの味方をしてくれる他の保護者達は
「あー。インクは、まずいんじゃねぇか……?」
「うーん……クマちゃんが成分を変えているのかもしれないけれど……」
「食いもんじゃねぇだろ」
座ったまま緊急会議を開いていた。
もこもこが魔法で加工していたとしても、元がインクのそれを舐めるのは止めた方がいいだろう。
「クマちゃんその顔マジで傷つくんだけど……」
お手々が綺麗になったクマちゃんを抱っこしているリオは顔を顰めた。
腕の中のもこもこが〈きらいなにおいを嗅いだ時の猫の顔〉をしている。
クマちゃんはもこもこの口を開いたまま、まん丸の瞳をさらにまん丸にして彼の顔を見上げていた。
口元がいつもよりもふっと膨らんでいる。
「……クマちゃんお手紙書くんじゃなかったっけ」
リオはもこもこに『あなたにはすべきことがあります』と告げ、肉球のことを忘れてもらうことにした。
リオにイチゴ味のお手々を拭かれ、『リオちゃんはクマちゃんに意地悪なことをしましたね』と視線で訴えていたクマちゃんは、彼の言葉でハッと思い出した。
そうだ。クマちゃんは生徒会長にお返事を書くのだった。
マスターがくれた便箋はどこにあるのだろうか。
緊急会議を終えたマスター達がリオともこもこを見守っていると、〈きらいなにおいを嗅いだ時の猫の顔〉を止めたクマちゃんが「クマちゃん……、クマちゃん……」と小さな声で呟いた。
『クマちゃん……、びんせんちゃん……』と。
「ん? 便箋ならあの家に置いたはずだが……ちょっと待ってろ」
マスターは立ち上がり、数メートル先に見えているクマちゃんの別荘入り口へ向かう。
彼はその途中で床へ手を伸ばすと、気配を消していた氷の紳士の腕を引っ張り、クライヴが立ち上がるのを確認せずにそのまま歩いて行った。
起こされたクライヴは何事もなかったように立ち上がり、最初に自分が座っていたクッションの山へと戻る。
クマちゃんの別荘から戻って来た彼の手は、便箋と封筒を持っているように見えたが、何故か片手で目元を隠し、こめかみを揉んでいた。
「マスター便箋少なくね? 全然五十枚あるように見えないんだけど」
一生懸命もこもこを撫で、愛らしい顔に戻そうとしていたリオが、彼の手元を見ながら余計なことを言う。
もこもこの小さな黒い湿った鼻の上に、皺が増えた。
「……もしかしたらクッションの下にあるのかもしれんが……。それより、あの綺麗なランプの素材は何だ?」
マスターはリオの言葉のナイフをスッと躱す。
あの部屋で気になったことがあるのだ。
籠のように編まれた寝椅子とクッションの山を覗き込み、数枚しか見つからない便箋を拾いながら、目に付いた物があった。
室内を柔らかく照らす、美麗な睡蓮。
本物の花びらのようなランプはガラスではなく、さらりとした手触りだった。
まるで薄い布と、高級な紙を、合わせたような――。
「え、知らないけど。つーかその便箋何枚あんの?」
金髪の男は彼が何を言いたいのか察することをせず、クマちゃんの便箋の枚数を尋ねた。
彼の手は優しくもこもこを撫でているが、小さなお鼻の上に出来た皺は減っていないようだ。
「……五枚だ」
マスターの渋い声は、いつもよりもさらに渋く聞こえた。
クマちゃんの幼く愛らしい「クマちゃん!」という悲鳴が響いた。
『五枚ちゃん!』と。
クマちゃんは生徒会長へのお返事を、便箋五枚に纏めなければならないらしい。
◇
その頃彼らは。
「聖なる泉を温泉代わりにしていいんすかね……」
副会長は濡れた髪を雑にかき上げ、彼らに尋ねた。
「『みなさん、クマちゃんの温泉で元気になってください』……と私の可愛いクマちゃんが言ってる気がするよ……」
生徒会長は長いまつ毛に付いた水滴を瞬きで払った。
頬を雫が滑り落ちる。
彼は言葉を続けた。
「とても癒されるね」
被毛がクルンとした猫のような会計は、彼らに冷めた視線を向け、冷静に呟いた。
濡れた髪はいつもよりも更にクルンとしている。
「……元々美クマちゃんの花畑のおかげで、疲れてませんよね」
淡いピンク色のお湯に、可愛らしいピンク色の花びらがふわりと落ちた。
これなら、クマちゃんからの贈り物ですよ、というのが一目で分かるだろう。
ピンク色がキラキラしているのも可愛い。
うむ。一つ目の贈り物は完成である。
クマちゃんの愛らし過ぎる贈り物を間近で見てしまったクライヴが、服の胸元を強く握りしめ、「……く……う……」と苦し気に呟く。
彼はリオが凭れていたふわふわの山の中へボスッ、と手を入れ、クッションを一つ奪い、気配を消した。
マスターが「おいクライヴ、大丈夫か」と少し離れた場所を見つめ、声を掛けている。
「俺のクッション……」
最高の寝心地になるよう整えていた巣を崩され、リオが寂しそうな声を出す。
しかし隣からボフ、と飛んで来たクッションに「リーダーありがとー!」とすぐに元気になった。
返事をすることすら面倒なのか、ルークは切れ長の美しい瞳をスッと動かしただけで『ああ』とも『細けぇな』とも言わない。
クマちゃんに係わること以外すべてが面倒な彼は、もこもこが『クマちゃ……』と言わない限り、寛ぐ場所の形には拘らないようだ。
巣の修理をしたリオは、ルークの膝に戻り生徒会長のお手紙を「クマちゃ……、クマちゃ……」と読んでいる愛らしいもこもこを見て思った。
――俺もクマちゃんの肉球の模様が付いたものが欲しい。
「クマちゃん俺にも押して。えーと……じゃあこれ」
一番上のクッションを掴み、もこもこに差し出す。
もこもこは頷き「クマちゃ」と言った。
猫のようなもこもこの真っ白なお手々が、朱肉の入った容器にかざされ、ムニ、とインクが付けられる。
クマちゃんはそのお手々を、リオのクッションの上へスッと動かした。
――ぽふ――。
クマちゃんが真っ白なお手々を退けると、そこにはピンク色のキラキラ光った肉球の跡が残っている。
「やばい可愛すぎる……クマちゃんありがとー!」
リオはじっとそれを見つめ、かすれた声で呟くと、クマちゃんに礼を言った。
このクッションは自分専用にしよう。
嬉しそうな彼は「クマちゃ」と頷いているもこもこを、ルークから奪った。
丸くて可愛い頭に頬擦りしながら「あーもこもこ。マジもこもこ」とクマちゃんがもこもこであることを確かめ、
「クマちゃんそれ拭かなくていーの?」
インクが付いているであろうお手々を、そっと裏返した。
しかし、クマちゃんの肉球はキラキラしない普通のピンク色で、被毛はいつも通り真っ白である。
「あれ、インク付いてなくね?」
もしかして、一度押すとハンコ側のインクだけ消える仕組みなのだろうか、とリオが思ったとき。
彼の側を通り過ぎた光の魚と共に、僅かに空気が動き、甘酸っぱい、果物の香りを感じた。
「ん? 何かイチゴの匂いすんだけど」
かすれた声が呟く。
その言葉を聞いたもこもこは、彼の手から自身の肉球をスッと取り返し、お昼寝中の子猫のような格好で、愛らしく手首を折り曲げた。
可愛いピンク色の肉球は、キュッと丸められたお手々に隠され、見えなくなってしまった。
仰向けに抱かれたクマちゃんが、つぶらな瞳で彼を見上げ、チャ、チャ、チャと小さく舌を動かしている。
――めちゃくちゃ可愛い。
「……可愛い……けどなんか気になる。クマちゃんその手もっかい見せて」
何故か悔しそうな表情でもこもこを褒め、リオは丸めたお手々を優しく開こうとした。
しかしもこもこは、猫のようなお手々の先にギュッと力を入れ、肉球を隠し続けている。
――怪しい。
「クマちゃん何か隠してるでしょ」
リオは目を限界まで細め、もこもこした生き物を観察する。
クマちゃんを顔の高さまで持ち上げ、愛らしすぎる白いお手々に鼻先を近付けた。
名探偵リオはかすれた声で呟く。
「イチゴの匂いがする……」
彼に持ち上げられ、短い足をぷらんと垂らしているもこもこは幼く愛らしい声で「クマちゃ……」と返した。
『クマちゃ……』と。
いいえ、そんなことはないはずです、という意味だ。
「クマちゃん……イチゴ味のインク舐めようとか悪いこと考えてたでしょ」
名探偵リオはもこもこに告げた。『クマちゃん、駄目!』と。
クマちゃんはまるでひどいことを言われたもこもこのように、サッと両手の肉球で口元を隠し、瞳を潤ませ、もこもこもこもこと震えている。
「はい、お手々綺麗にしましょうねー」
リオは口元を隠すフリをしているもこもこが肉球を舐める前に、愛らしいお手々をふわふわの布で拭いた。
魔法で少しだけ水を出し、念入りに。
クマちゃんが子猫のような声で「クマちゃん! クマちゃん!」と叫んでいる。
『クマちゃんの! クマちゃんの!』と。
いつもなら愛らしいもこもこの味方をしてくれる他の保護者達は
「あー。インクは、まずいんじゃねぇか……?」
「うーん……クマちゃんが成分を変えているのかもしれないけれど……」
「食いもんじゃねぇだろ」
座ったまま緊急会議を開いていた。
もこもこが魔法で加工していたとしても、元がインクのそれを舐めるのは止めた方がいいだろう。
「クマちゃんその顔マジで傷つくんだけど……」
お手々が綺麗になったクマちゃんを抱っこしているリオは顔を顰めた。
腕の中のもこもこが〈きらいなにおいを嗅いだ時の猫の顔〉をしている。
クマちゃんはもこもこの口を開いたまま、まん丸の瞳をさらにまん丸にして彼の顔を見上げていた。
口元がいつもよりもふっと膨らんでいる。
「……クマちゃんお手紙書くんじゃなかったっけ」
リオはもこもこに『あなたにはすべきことがあります』と告げ、肉球のことを忘れてもらうことにした。
リオにイチゴ味のお手々を拭かれ、『リオちゃんはクマちゃんに意地悪なことをしましたね』と視線で訴えていたクマちゃんは、彼の言葉でハッと思い出した。
そうだ。クマちゃんは生徒会長にお返事を書くのだった。
マスターがくれた便箋はどこにあるのだろうか。
緊急会議を終えたマスター達がリオともこもこを見守っていると、〈きらいなにおいを嗅いだ時の猫の顔〉を止めたクマちゃんが「クマちゃん……、クマちゃん……」と小さな声で呟いた。
『クマちゃん……、びんせんちゃん……』と。
「ん? 便箋ならあの家に置いたはずだが……ちょっと待ってろ」
マスターは立ち上がり、数メートル先に見えているクマちゃんの別荘入り口へ向かう。
彼はその途中で床へ手を伸ばすと、気配を消していた氷の紳士の腕を引っ張り、クライヴが立ち上がるのを確認せずにそのまま歩いて行った。
起こされたクライヴは何事もなかったように立ち上がり、最初に自分が座っていたクッションの山へと戻る。
クマちゃんの別荘から戻って来た彼の手は、便箋と封筒を持っているように見えたが、何故か片手で目元を隠し、こめかみを揉んでいた。
「マスター便箋少なくね? 全然五十枚あるように見えないんだけど」
一生懸命もこもこを撫で、愛らしい顔に戻そうとしていたリオが、彼の手元を見ながら余計なことを言う。
もこもこの小さな黒い湿った鼻の上に、皺が増えた。
「……もしかしたらクッションの下にあるのかもしれんが……。それより、あの綺麗なランプの素材は何だ?」
マスターはリオの言葉のナイフをスッと躱す。
あの部屋で気になったことがあるのだ。
籠のように編まれた寝椅子とクッションの山を覗き込み、数枚しか見つからない便箋を拾いながら、目に付いた物があった。
室内を柔らかく照らす、美麗な睡蓮。
本物の花びらのようなランプはガラスではなく、さらりとした手触りだった。
まるで薄い布と、高級な紙を、合わせたような――。
「え、知らないけど。つーかその便箋何枚あんの?」
金髪の男は彼が何を言いたいのか察することをせず、クマちゃんの便箋の枚数を尋ねた。
彼の手は優しくもこもこを撫でているが、小さなお鼻の上に出来た皺は減っていないようだ。
「……五枚だ」
マスターの渋い声は、いつもよりもさらに渋く聞こえた。
クマちゃんの幼く愛らしい「クマちゃん!」という悲鳴が響いた。
『五枚ちゃん!』と。
クマちゃんは生徒会長へのお返事を、便箋五枚に纏めなければならないらしい。
◇
その頃彼らは。
「聖なる泉を温泉代わりにしていいんすかね……」
副会長は濡れた髪を雑にかき上げ、彼らに尋ねた。
「『みなさん、クマちゃんの温泉で元気になってください』……と私の可愛いクマちゃんが言ってる気がするよ……」
生徒会長は長いまつ毛に付いた水滴を瞬きで払った。
頬を雫が滑り落ちる。
彼は言葉を続けた。
「とても癒されるね」
被毛がクルンとした猫のような会計は、彼らに冷めた視線を向け、冷静に呟いた。
濡れた髪はいつもよりも更にクルンとしている。
「……元々美クマちゃんの花畑のおかげで、疲れてませんよね」
淡いピンク色のお湯に、可愛らしいピンク色の花びらがふわりと落ちた。
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