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第13章

2話~装備の制作・5~

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 翌日、仕事をこなしてきてからログイン。昨日ログアウト後に書いた回路図を参考にしながら組んでいく。
 始めに反応させる魔鉱石に銅鉱石を繋ぐ。その銅鉱石はスズ鉱石に繋ぐ…というように、全ての鉱石を繋ぎ合わせていく。完成させるのに一時間どころか二時間をゆうに使ったことには驚いたが、あとはお椀の中に仮設置。この日はさすがに疲れてしまったので、ログアウト。
 翌日ログインし、続きをする。そして今作っているのは、ドラゴンを上に持ち上げるための装置。大きさが大きさなので、なるべく簡潔に、そして小さくしなければいけない。試行錯誤を重ねながら少しずつ進めていく。結局持ち上げるための装置に二時間。それをドラゴンと繋ぎ合わせるのに四十分かかり、今日完成の予定だったメイスの完成が明日に伸びる。
 翌日、持ち上げるための装置をお椀の中に設置し、今度はお椀の蓋を作る。蓋が開いたら中から八体のドラゴンが出てくるといった形だ。そのためには、持ち上げるための装置と蓋が開く装置を繋ぎ合わせる必要がある。おまけに、武器の外からそれを操作するスイッチを作り、それとも合わせなきゃいけない。こんな複雑なことをやろうと思った自分に愚痴を言いながらも完成させる。

金剛メイス MAT+ニ百六十八
魔の金剛クリスズロウインゴットを使ったメイス。魔の金剛クリスズロウインゴット特有の効果を分かりやすくするために細かな機能が搭載されている。
付加効果
魔法攻撃ダメージ+三百%
消費SP一割減
魔法詠唱時間短縮五割
SP上昇(大)
チャージ可能(最大千%まで)

魔法特化の装備だからこんなもんだよな。それでもかなり強力なことは分かる。今回は灼熱鉱石を使っていないのに魔法攻撃ダメージ+三百%がついた。おまけにSP上昇なんてのもついていて、魔法キャラ万々歳の装備に。
 このまま続けて次の武器を作り始める。で、次に作るのは、金属の棒。これは言ってしまうと、今までの持ち手を更に太くしただけなので、制作の工程は割愛。前も言ったけど、このままだといつまでたっても終わらないので。でもま、かかった日数と武器の性能は言っておかないと。日数は二日。二日になった原因は疲れ。で、肝心の性能だけど、

金属の棒(魔法媒体化鉱石使用)ATK+四百七十
木の棒を金属でコーティングした形の棒。棒術がないと扱うことは出来ない。
付加効果
物理攻撃ダメージ+ニ百五十%
耐久力+五百
上記の効果に加えて魔のスズインゴット、魔法媒体化鉱石(魔スズ)の効果が追加される。

という感じ。ちなみにいうと、棒は攻撃力だけなら大剣クラスの性能がある。しかし、棒術がなければ扱うことが出来ないので、魔法特化のプレイヤーが物理枠を取らなかった時にのみ使われるので、以外と使っている人は少ない。理由は今言ったことに加え、固定パーティに入っていれば物理攻撃など必要では無いからというものがある。
 棒を作り終わったので、今度はレイピア。使う素材はクリスタル鉱石とグロウ鉱石とトオナ鉱石の三つの合金。それから、恒例の持ち手部分。ちなみにクリスタル鉱石とグロウ鉱石とトオナ鉱石の合金は「水晶じゃないか!?」と叫んでしまったほどの美しさで、ほぼ透明。名前はまんま水晶インゴット。
 とにかくレイピアの刃部分を打つ。一度薄くしたあとに、片手剣の形に。そこから少しずつレイピアっぽくしていく。その後、刃部分が完成したので、今度は「つか」を作っていく。ま、これはポケ●ンの中で、創成神的立場のやつの背中のリングみたいなのを参考にする。これ自体はちゃちゃっと完成させて、持ち手と刃とつかを合わせる。で、これを二本。その後鞘を打ち、レイピアは完成。

水晶のレイピアATK+三百四十二
水晶インゴットを使って作り上げられたレイピア。希少な水晶に最も近いインゴットで作られているので、その性能もさることながら価値も高い。これを希少な水晶のみで作った場合、その価値は国ひとつ買っても有り余るほどだろう。
付加効果
突き攻撃ダメージ+三百%
耐久力+五百
閃光の煌めき(相手を攻撃した際、確率で光属性の衝撃波により追加のダメージが発生する)
武器固有スキル
一閃(光属性物理攻撃。このスキルで突いた場所は一定時間弱点になる)

今回作った武器で初めて固有スキルがついたな。まあ、おそらく短剣と大剣にも何かつくだろう。物理攻撃をする武器の一部に固有スキルがつくとかなんとかって聞いたことがあるし。
 この日はレイピアを作ったあとに、短剣を作る準備をしてログアウト。
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