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第9章

2話~最高難易度ダンジョンへ訪問に~

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 とりあえず、攻撃特化へ伸びたシノンと大剣持ちのアバター、ステータス的にも前衛向きのゴロウは前衛で決まり。問題はミユとカナ。ミユに関しては棒術(アップデートにて魔法使いに追加された。魔法使い唯一の物理攻撃スキル)で遠近ハイブリッド型になったため、配置が微妙なのだ。基本は後衛でやってもらうとしても、近距離攻撃持ちとして中衛で後ろのメイとカナを守るための最後の壁となってもらいたいところでもある。いや、抜かせないけどね?万が一、というやつですよ。まあ、悩んでても仕方が無いし、カナを後ろに、ミユを前に出す形でいこう。で、カナは回復、バフだけでなくデバフ用に魔法使いを取っていたんだが、非常時用にポーション攻撃もするようになり、どちらかというとさっきは交換で、と言ったが欲を言えば二人とも中衛に回ってほしいくらいだ。けれどそれをしたら一番距離を取っていてくれる方が安心感があるヒーラーを前に出す形にもなってしまう。ダンジョン内なら中衛でいいのだが、普段は後衛として動いてもらえる方が良い。かといって、ダンジョン用、フィールド用と分けてもなぁ…
 その後しばらく悩んだが、結局俺とゴロウ、シノンが前衛。ミユ、カナを中衛、メイを後衛とした。ダンジョンではゴロウか俺がバックアタック(後ろから攻撃されること。以外と凶悪)対策でうしろに回るから実質二人ずつになった。ま、俺がおそらくほとんどうしろに回るんだろうけどな。職業柄。

 ようやく配置も決めたので全員に伝える。で、バックアタック対策についてなんだが、満場一致で俺がうしろへ。だろうなって予想はあったから別に驚くことでは無かったけど満場一致でってところには流石に「おまえら」って思ったけどな。
 そんなこんなでようやくダンジョンに入る。中はいわゆる神殿みたいな感じで、素材は石のようだった。ようだった、というのは触っても感触が無く、判別しにくかったため(当時はバグかな?と思っていたのだが、正規の仕様らしく罠を触って気づかれないようにするためらしい)、こんな言い回しになった。
 メンバーの反応は、すごいー、だとか暗いーだとか。ただシノンが一人テンションがグンと上がったことには驚いた。神殿とかの建物が好きなのかな?ひたすら【これは○○様式の神殿で(割愛。)現在ではあまり存在しない様式の神殿】【この積んだ部分は(割愛。)ている】とかなんとか。専門じゃないし、そもそも専門的にやろうとも思わない部分を解説していくシノンが少しばかり恐ろしく見えたのは余談であり、それ以外はまともだった。
 で、シノンが解説を終了させるのを待っていたかのように待機していたアルマジロ型のモンスター。解説が終了してからこちらをしっかりと見て、こちらが頷くと数歩下がって回転しながら飛びかかってくる。てか、ちゃんと待つモンスターって…いやいや、今はそんなことはどうでも良い。回転しながら飛びかかってきたアルマジロ型のモンスターだが、今回はゴロウの大剣により、一体ずつホームランされた。ただ、これだけで倒れるほどやわではなく、何度も何度も飛びかかってくる。その度にホームランにされるのだが。ご丁寧にガキン!ではなくカッキーン!というSE付きで。ほんと、こういうところは芸が細かいな、運営。
 その後アルマジロ型のモンスターは十数回ホームランされ消滅。ドロップは甲羅と棘。これは防具に使えそうだな。
 さらに奥に進むと数回アルマジロ型のモンスターと遭遇。流石に全部ゴロウが大剣で打ち返すわけにもいかず、最後くらいはちゃんと戦った。俺はぜーんぶ後ろから見てたかんじだったけど。ちょこちょこ『ブラストレーザー』で叩いてはいたんだけど、あまり魔法の効きが良くなくて結局ランスの先ではなく腹に当たる部分で叩いた方がダメージが入った。こういう固いやつら対策に先にメイスみたいにした塊をつけた片手槍(槍と呼べるかは別として)でも作ろうかな?
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