異世界探訪！～VRMMOプレイ記～

第３章

３話～武器作成～

 盾を作成したので次は剣を作る。どんなのを作ろうかと考えていると、魔鉄インゴットが目に入った。
「伸縮性があるってあったよな…。確かウィップ系の武器もあるんだよな。だったら…」
そんなことをつぶやきながら、構想を練る。ひたすら構想を練っていたが、結局これといった物は出なかったので、最初に作ったような両刃の剣を作ることにした。
「素材は鉄インゴットを使おう。刀身は三十センチくらいにして、と」
素材と完成品の形が見えたので後は作るのみ。熱しては叩いて熱しては叩くいての繰り返しを続け、完成したのは薄めの両刃の剣だった。

鉄の両刃剣ATK百十二
鉄インゴットを使用して作り上げた武器。刀身が薄めにされており、一撃に特化している。

しっかし、薄いなぁ。一応斬ることをメインにするから突きをメインにするレイピアではない。幅はそこそこあるしな。それは置いといて、この「一撃に特化している。」の部分はどういうことだろうか。確かに刀身は薄いが…。だからといって一撃に特化しているわけじゃないんだがなぁ。
 そんなことを考えていても仕方がないと思ったので、杖の作成に移った。作るのはザ・杖。魔法使いの使うようなかんじのだな。そのため、すぐに作業に移れた。大体のイメージはあるからな。
 買ってきた木材を取り出して削りはじめる。太さは三センチほどにする。長さは一メートルくらいでいいかな。上の辺りは丸くするけど…。
 作業を初めてからおよそ三十分後。ようやく杖が完成した。

木材の杖ＭAT七十三
木材のみを使用して作られた杖。初心者が作ることが多い。
追加効果
各属性の魔法ダメージ＋二十％（無属性または属性無しの魔法には無効）

ほう、魔法ダメージ＋二十％か。ただし無属性とかの一部魔法には効果無し、と（無属性魔法と属性無しの魔法の違いは、無属性魔法はモンスターの魔法耐性の影響を受けるが、属性無しの魔法は物理攻撃と同じ扱いになるため魔法耐性の影響を受けないということ）。まぁ、無属性魔法とかはまだ覚えてないから今のところ関係は無いな。さてと、装備も作り終わったことだし、そろそろ終わろうか。そう思ったので片付けをしてからこの日は終わった。

翌日ログインしようとすると、ゲームシステムバランスの調整だとか何とかで緊急メンテナンスが行われていた。終了は五時間後の午前二時。そのためこの日はログインできなかった。そしてその翌日、ログインする前に前日のメンテナンスで何を調整したのか調べてみた。調べた結果、クリメトス城地下ダンジョン内で本来出現しないモンスターがボスとして出現していたため、そのモンスターの出現を固定、ボスモンスターとして再設置？したとのこと。後はそれにともなう一部モンスターの弱体化を行ったようだった。
 早速ログインして二日前に作った防具を着けてみる。防具を一通り着けてみると、DEF二百五十二、ATK百四十二、MAT百三、MDF四十七となった。
「DEF二百代か。数値が高くても意味無いときは無いけど…ま、数値は高くて損は無いよな。ATKは…レベル五十後半くらいのレベル帯としては低い…な。ま、魔法も使うし、カバーは出来る、か」
ということを呟いてからクリメトス城地下ダンジョンへ向かう。

 クリメトス城は最初ゲームにログインしたときに立っていた大通りをまっすぐ行った先にある、煉瓦を壁材としている、どこぞのファンタジーに出て来そうな城だ。そして城の真ん前の道を右に行った先にある用水路の入口（ぽっかりと穴が空いているので勝手に入口として利用されているらしいが）に入るとある。見た目はどうみたって一部だけフタ？がない用水路だ。さてと、そろそろ入りますかな。