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第七部 革命編
王妃の条件
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まあ、よくも悪くも特徴的で意外性の塊みたいなジゼルを、気にするなという方が無理だし、反応がいいのでついついいじりたくなる気持ちも分からなくはない。
しかし、それは果たして俗に言う『好きな子ほど何故かいじめたくなる』感情に基づく行動なのかと聞かれると、どうしても首を縦に振ることはできない。
なにしろ奴は悪びれる様子もなく、すがすがしい笑顔でいじってくるのだ。
そこに甘酸っぱい色恋を感じろと言われても無理だ。
「テッドの場合、ただのドS腹黒野郎やと思うけど……」
「そんな変人を何年も傍に置いていたんだ。嫌いではないだろう」
「嫌いやないことと好きかどうかは別問題や」
好き嫌いを論じる前にテッドは有能な従者だったし、社長稼業をしていた時には秘書的な役割もそつなくこなしてくれたから、性格に難があっても信頼に足る人物だと思っていたから、ずっと主従関係を続けていただけだ。
ツンデレな言い訳っぽく聞こえるが、テッドに関しては『別に嫌いじゃない』いう感想が正直なところで、本当にそれ以上でも以下でもない。
だが、あの腹黒相手に口論で勝てるはずがなかった。
「そうかな。好きの反対は無関心とよく言うし、嫌いではないという言葉は、好きと言い換えることもできると思うぞ。それに、嫌いではないというのだから、何かしら好意的な部分があるということで、やっぱり好きということじゃないか?」
「屁理屈やん!?」
「屁理屈も理屈だろう。だいたい、あなただって十分に変人と呼ばれる人種だし、似た者同士でいい夫婦になれると思うんだが」
「変人なんは否定せぇへんけど、アンタに似てるとだけは言われたないし、ウチよりお妃様に適任なご令嬢はナンボでもおるやろ! なんでウチやねん!」
舌先三寸で丸め込まれそうになるが、ここでホイホイうなずいたら負けだ。
繰り返しにはなるが、テッドのことは嫌いではない。
国王相手に上から目線で恐縮だが、どうしても結婚せねばならないというなら、やぶさかではない相手ではある。
だが、彼ほどのハイスペックイケメンが、ジゼルごときに求婚しているという事実が受け入れがたい。
ジゼルを妃に迎えれば、ハイマン公爵家とアウルベル王国の後ろ盾が得られるとはいえ、ミリアルドが廃されるに至った理由は至極真っ当だから、外部からの圧力を用いるほど反発が出るとは思えない。
それに、血筋は尊くとも王宮内でさほど権力を持たないハイマン家では、派閥争いを制するだけの力はないし、これまで武装中立により鎖国してきたアウルベルの権威が、エントールの国益を守る外交カードとして役立つとは思えない。
どんな裏があるのか、なんとしてもこの場で聞きださねば。
「えー………………アナタノコトヲアイシテイルカラ?」
「めっちゃカタコトで棒読み! しかも疑問形!」
意味深な長い沈黙の果て、スクラップ寸前のポンコツロボットのような表情で絞り出されたのは、とんでもなく白々しい告白だった。
いや、本気で愛してると告白をされても気持ち悪いだけだが、大根役者より下手くそな演技を見せつけられるのも気分がよくないし、嘘でももうちょっといい感じの雰囲気を醸し出す努力をしろと言いたい。
「まあ、俺の山より高く海より深い愛については、今後追々分かってもらうとして」
「ミジンコほどもないくせに偉そうなこと言うな」
「真面目な話、俺が知る中で即戦力となる王妃候補は、あなたしかいないんだ」
ジト目で突っ込むジゼルをスルーして、言葉通り真面目な顔になってテッドが言う。
「即戦力て……」
「絶対条件である家柄や、貴族的な教養や処世術は問題ない。王妃は貴族のご婦人たちのまとめ役でもあるから、同性から好かれやすいのも得難い利点だ。会社経営の実績から経済面にも明るく、人事も得意。金銭感覚がまともで浪費癖もない。ああ、庶民ウケがいいのもポイント高いな。おまけに浮気の心配もないとなれば、いいことづくめだ。あなたを選ばない理由がない」
「……最後の方けなされてる気がすんの、気のせい?」
「貞淑な妻になりそうだと言って、何が悪いんだ? ああ、もちろん俺も浮気はしない。後継ぎ問題さえなければ、側室を迎える気もない。これまで美女も美少女も腐るほど見てきたが、まったく食指が動かなかったしな」
見目麗しい貴婦人より、ふてぶてしいブサ猫がいいとは。
イケメンのくせにとんだ悪食男である。いや、イケメンだからこそ美女に反感とか、ライバル意識を覚えるのだろうか。同族嫌悪的に。
「あと、これが一番大事なことだが、あなたを妃に据えることで、面倒な派閥争いと妃教育の手間を一度に回避できる」
「お妃様教育は時間かかるから分からんでもないけど、派閥って……」
「正式な手続きが済めば、あなたは我が国の公爵令嬢ではなく、アウルベルの王女として扱われる。建前上は異国人だから、王宮内では中立的立場だな。ハイマン家も特別な役職もなく政界での権威は微々たるもの。中立と呼んで問題ない家柄だ。幸いなことに、あなたのお友達は同性が多いので、肩入れされてもパワーバランスは崩れない」
この国は女性でも爵位は継げる仕組みではあるが、友人知人は後継者候補ではなく、皆他家へ嫁いでいるか、その予定になっている。
生家も嫁ぎ先も上級貴族かそれに準ずる有力貴族ばかりではあるが、当主でもなければ国政に関与するだけの権力は持たない。
まあ、ボンクラ当主を傀儡にして、我が物顔で差配を振るうバリキャリ夫人も一定数いるので、影響力はそれなりにあるが、表向き政治は男社会で女の出る幕はない。
「ほんなら、コーカス伯爵は?」
「元々コーカス家も中立的な立場だから問題はないが……変なことを訊くが、彼も“お友達”カテゴリーなのか?」
「あ、ビジネスパートナーやから、お友達はおかしいか?」
「別に人をどう分類しようとあなたの勝手だが」
意味深な言い回しをしても、予想斜めのヒットしかしない。
何故こんなに色恋沙汰限定で鈍いのか謎すぎるが、この分だと本当に浮気の心配はなさそうだ。
しかしこの分では、彼女にとって世の男はみんな特別な存在ではない、とも言える。
恋愛感情はないとはいえ求婚している立場としては、なんとも微妙な気持ちになるが、今は関係ないのでひとまずそれは置いておく。
「……で、話を戻すと。あなた以外の国内の有力貴族から選ぼうとすれば、パワーバランスを崩さないよう慎重にならないといけないし、外戚としてふさわしいかどうか精密な身辺調査も必要だ。国政が荒れているこの時期に、省ける面倒は省いてしまいたい」
戦争だの王位簒奪だのが立て続けに起きれば、確かにガタガタに荒れているだろう。
早急に事態を鎮めなければ王家の威信に関わるし、収拾に失敗すれば次のクーデターが勃発してさらに混沌と化す。
「ふうん、それでウチが適任ってわけか」
「理解が早くて何よりだ。というわけで、俺の求婚を受けてくれるな?」
「うーん……」
またもやいい笑顔でずずいと距離を詰めてくるが、そっぽを向いてかわしつつジゼルは唸る。
この国を再興する力になりたいのはやまやまだが、不安要素は盛りだくさんだ。
重大な責任を伴う王妃の執務をこなせるのか、自分が海千山千の猛者共の支持を得られるのか……というか、後継者をもうけるにはアレやコレが付随する関係にならねばならないのが、一番不安だ。
結婚するならそういうこともあるだろうなとは覚悟していたが、自分はお飾り妻で旦那は愛人とよろしくやってくれるだろうし、あわよくば後継者もそっちにお願いすればいいやと、非常に楽観的に考えていたのだ。
しかし、それは果たして俗に言う『好きな子ほど何故かいじめたくなる』感情に基づく行動なのかと聞かれると、どうしても首を縦に振ることはできない。
なにしろ奴は悪びれる様子もなく、すがすがしい笑顔でいじってくるのだ。
そこに甘酸っぱい色恋を感じろと言われても無理だ。
「テッドの場合、ただのドS腹黒野郎やと思うけど……」
「そんな変人を何年も傍に置いていたんだ。嫌いではないだろう」
「嫌いやないことと好きかどうかは別問題や」
好き嫌いを論じる前にテッドは有能な従者だったし、社長稼業をしていた時には秘書的な役割もそつなくこなしてくれたから、性格に難があっても信頼に足る人物だと思っていたから、ずっと主従関係を続けていただけだ。
ツンデレな言い訳っぽく聞こえるが、テッドに関しては『別に嫌いじゃない』いう感想が正直なところで、本当にそれ以上でも以下でもない。
だが、あの腹黒相手に口論で勝てるはずがなかった。
「そうかな。好きの反対は無関心とよく言うし、嫌いではないという言葉は、好きと言い換えることもできると思うぞ。それに、嫌いではないというのだから、何かしら好意的な部分があるということで、やっぱり好きということじゃないか?」
「屁理屈やん!?」
「屁理屈も理屈だろう。だいたい、あなただって十分に変人と呼ばれる人種だし、似た者同士でいい夫婦になれると思うんだが」
「変人なんは否定せぇへんけど、アンタに似てるとだけは言われたないし、ウチよりお妃様に適任なご令嬢はナンボでもおるやろ! なんでウチやねん!」
舌先三寸で丸め込まれそうになるが、ここでホイホイうなずいたら負けだ。
繰り返しにはなるが、テッドのことは嫌いではない。
国王相手に上から目線で恐縮だが、どうしても結婚せねばならないというなら、やぶさかではない相手ではある。
だが、彼ほどのハイスペックイケメンが、ジゼルごときに求婚しているという事実が受け入れがたい。
ジゼルを妃に迎えれば、ハイマン公爵家とアウルベル王国の後ろ盾が得られるとはいえ、ミリアルドが廃されるに至った理由は至極真っ当だから、外部からの圧力を用いるほど反発が出るとは思えない。
それに、血筋は尊くとも王宮内でさほど権力を持たないハイマン家では、派閥争いを制するだけの力はないし、これまで武装中立により鎖国してきたアウルベルの権威が、エントールの国益を守る外交カードとして役立つとは思えない。
どんな裏があるのか、なんとしてもこの場で聞きださねば。
「えー………………アナタノコトヲアイシテイルカラ?」
「めっちゃカタコトで棒読み! しかも疑問形!」
意味深な長い沈黙の果て、スクラップ寸前のポンコツロボットのような表情で絞り出されたのは、とんでもなく白々しい告白だった。
いや、本気で愛してると告白をされても気持ち悪いだけだが、大根役者より下手くそな演技を見せつけられるのも気分がよくないし、嘘でももうちょっといい感じの雰囲気を醸し出す努力をしろと言いたい。
「まあ、俺の山より高く海より深い愛については、今後追々分かってもらうとして」
「ミジンコほどもないくせに偉そうなこと言うな」
「真面目な話、俺が知る中で即戦力となる王妃候補は、あなたしかいないんだ」
ジト目で突っ込むジゼルをスルーして、言葉通り真面目な顔になってテッドが言う。
「即戦力て……」
「絶対条件である家柄や、貴族的な教養や処世術は問題ない。王妃は貴族のご婦人たちのまとめ役でもあるから、同性から好かれやすいのも得難い利点だ。会社経営の実績から経済面にも明るく、人事も得意。金銭感覚がまともで浪費癖もない。ああ、庶民ウケがいいのもポイント高いな。おまけに浮気の心配もないとなれば、いいことづくめだ。あなたを選ばない理由がない」
「……最後の方けなされてる気がすんの、気のせい?」
「貞淑な妻になりそうだと言って、何が悪いんだ? ああ、もちろん俺も浮気はしない。後継ぎ問題さえなければ、側室を迎える気もない。これまで美女も美少女も腐るほど見てきたが、まったく食指が動かなかったしな」
見目麗しい貴婦人より、ふてぶてしいブサ猫がいいとは。
イケメンのくせにとんだ悪食男である。いや、イケメンだからこそ美女に反感とか、ライバル意識を覚えるのだろうか。同族嫌悪的に。
「あと、これが一番大事なことだが、あなたを妃に据えることで、面倒な派閥争いと妃教育の手間を一度に回避できる」
「お妃様教育は時間かかるから分からんでもないけど、派閥って……」
「正式な手続きが済めば、あなたは我が国の公爵令嬢ではなく、アウルベルの王女として扱われる。建前上は異国人だから、王宮内では中立的立場だな。ハイマン家も特別な役職もなく政界での権威は微々たるもの。中立と呼んで問題ない家柄だ。幸いなことに、あなたのお友達は同性が多いので、肩入れされてもパワーバランスは崩れない」
この国は女性でも爵位は継げる仕組みではあるが、友人知人は後継者候補ではなく、皆他家へ嫁いでいるか、その予定になっている。
生家も嫁ぎ先も上級貴族かそれに準ずる有力貴族ばかりではあるが、当主でもなければ国政に関与するだけの権力は持たない。
まあ、ボンクラ当主を傀儡にして、我が物顔で差配を振るうバリキャリ夫人も一定数いるので、影響力はそれなりにあるが、表向き政治は男社会で女の出る幕はない。
「ほんなら、コーカス伯爵は?」
「元々コーカス家も中立的な立場だから問題はないが……変なことを訊くが、彼も“お友達”カテゴリーなのか?」
「あ、ビジネスパートナーやから、お友達はおかしいか?」
「別に人をどう分類しようとあなたの勝手だが」
意味深な言い回しをしても、予想斜めのヒットしかしない。
何故こんなに色恋沙汰限定で鈍いのか謎すぎるが、この分だと本当に浮気の心配はなさそうだ。
しかしこの分では、彼女にとって世の男はみんな特別な存在ではない、とも言える。
恋愛感情はないとはいえ求婚している立場としては、なんとも微妙な気持ちになるが、今は関係ないのでひとまずそれは置いておく。
「……で、話を戻すと。あなた以外の国内の有力貴族から選ぼうとすれば、パワーバランスを崩さないよう慎重にならないといけないし、外戚としてふさわしいかどうか精密な身辺調査も必要だ。国政が荒れているこの時期に、省ける面倒は省いてしまいたい」
戦争だの王位簒奪だのが立て続けに起きれば、確かにガタガタに荒れているだろう。
早急に事態を鎮めなければ王家の威信に関わるし、収拾に失敗すれば次のクーデターが勃発してさらに混沌と化す。
「ふうん、それでウチが適任ってわけか」
「理解が早くて何よりだ。というわけで、俺の求婚を受けてくれるな?」
「うーん……」
またもやいい笑顔でずずいと距離を詰めてくるが、そっぽを向いてかわしつつジゼルは唸る。
この国を再興する力になりたいのはやまやまだが、不安要素は盛りだくさんだ。
重大な責任を伴う王妃の執務をこなせるのか、自分が海千山千の猛者共の支持を得られるのか……というか、後継者をもうけるにはアレやコレが付随する関係にならねばならないのが、一番不安だ。
結婚するならそういうこともあるだろうなとは覚悟していたが、自分はお飾り妻で旦那は愛人とよろしくやってくれるだろうし、あわよくば後継者もそっちにお願いすればいいやと、非常に楽観的に考えていたのだ。
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