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第七部 革命編
まさかあの人物が出陣だと……!?
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「……せやけど、なんでコストをかけてまで一般人を徴兵するんやろ?」
男女共に国への奉仕活動としてタダでこき使えるし、最終的に捨て駒にするというゲスな使い道があるにせよ、それは戦局が悪化して軍だけでは首が回らなくなった時の対処法で、まだ戦争は始まってすらいない時点でやることではない。
各地で志願兵を募るならまだしも、早くも捨て駒を用意するとは考えにくい。
移動コストもそうだが、彼らのための寝床と食糧を確保し、いざという時のための安全確保まで含めれば、馬鹿にならないコストがかかる。
素人でも無駄だと分かる下の下の策である。
仮に戦線を維持できないほど本職の軍人が足りないとしても、吸収合併した騎士団からの出向を増やせばいいだけだし……そもそもヘンドリック辺境伯領には、異民族に対抗するため私兵を数多くそろえている。きっと精鋭ぞろいだろう。
その他雑用的な人員についても、辺境伯領や隣接地域の住民、あるいはエントールに恭順させた辺境の民に協力をお願いすれば、コストを最小限にとどめることができる。
物資を巻き上げるのはまだしも、人材を行く先々で入手するメリットは何もない。
「これは自分ではなく団長――えっと、軍関係者ではなく騎士団長の推測ですが……圧倒的な戦力差を見せつけるためではないかと」
「出だしから相手の士気をへし折って、降伏を迫るっちゅーことですか?」
「おそらくは。辺境伯からの報告では、フォーレンの王太子殿下自らが総大将として前線へ出陣されるとかで、末端まで士気がみなぎっているとか」
「ええ!? フロリアン……! んんっ、で、殿下が?」
驚きのあまりうっかり脳内と同じように呼び捨てにしそうになったが、どうにかごまかした。
フロリアンはミリアルドと同じく、文武両道の王子様キャラのテンプレ。実際に見た感じからもカリスマ性は十分だと思うが、軍を指揮するだけの才能があるかどうかまでは分からない。
だが、彼の婚約者は赤獅子姫の異名を持つセシリア。
陣を構えるだろうモーリス辺境伯は彼女のホームであり、地の利を生かした策をいくつも授けていることだろう。ひょっとしたら、赤獅子姫ご本人が出陣する可能性だってある。
セシリアだけではなく辺境伯一家の男たちも、屈強な戦士であり優れた軍略家だと聞く。
前線である以上どこも安全ではないが、防衛に徹するだけなら勝機はある。
それでも真冬の食糧事情はネックのままだが、王太子自らの号令があればかき集めることは不可能ではない。
「うーん。あっちの殿下は思い切りええなぁ……」
それに比べてうちの殿下……ではなく陛下が出陣するとは微塵も聞かない。
父親の弔い合戦を掲げている割に、安全地帯に引きこもっているとは矛盾している。
まあ、もし本人は行きたいと言っても即位したばかりだし、彼にもしものことがないよう周囲は全力で止めるだろうが。
「思い切りがいいのは殿下だけではありません。廃嫡された第一王子のカーライル様も、殿下の守護のため同行されるとか。国の未来を担うお二人を守るため、全軍死力を尽くすはずです。最後のひとりになっても、決して白旗を上げないでしょう」
「うわあ……」
ジゼルの脳内には、二〇三高地だとか特攻隊だとかが駆け巡る。
序盤からいきなり決死の突撃になるとは考えにくいが、従軍している兵ひとりひとりが不退転の精神を持ち、国防のため命を捨てることに躊躇は持たないのは想像に難くない。
死を恐れない兵ほど怖いものはないのだ。
「なるほど。せやから戦力にならん有象無象でもようさん数をそろえて、相手に動揺を与えようって魂胆なんやな……」
ひとり言のようにつぶやきながら腕を組むジゼル。
戦局を優位に進めたい気持ちは分かるし、これも作戦の一種だとも理解できるが、コスパは悪すぎる事実は揺らがない。
短期決戦に持ち込む秘策でもあるのか、はたまた国民から搾取を続ければいいと軽く考えているのか――どちらにしても、これ以上はジゼルが頭をひねっていても仕方がないことだ。
「……いろいろと聞かせてもろうて、ありがとうございます。ほんで、トビーさんはこれからどないするんです? 下剤余ってるか聞いてきましょうか?」
「え、下剤……?」
ジゼルが徴兵逃れの策をチョロリと漏らすと、「さ、策士ですね、ハイマン嬢は」と引きつった笑みを浮かべたのち、ゆるゆると首を横に振った。
「いえ、結構です。隊に戻りますから」
「あら、あなた大丈夫なの? またいじめられるんじゃない?」
「でしょうね。けど、初めから本気で脱走するつもりはありませんでした。周りの気が緩んでいる隙にひとりになれる場所を探していただけで……あ、その、こちらが女子修道院だと知っていましたが、倉庫のような場所だから人目につかないし、鍵のかかってないところだったから大丈夫だろうと……まさか食糧庫だったなんて気づかなくて、申し訳ありません」
「おほほ、いいのよ。きっと神様はあなたの境遇を哀れんで、一時羽を休める場所を授けてくださったのよ。お導きよ、お導き」
侵入経路と目されていた裏口の鍵は、壊れていたわけでも破壊されていたわけでもなく、そもそも施錠されていなかった。
最後に利用したのは誰なのか不明だが、目の前のシスターが饒舌に語り丸く納めようとしているところを見ると、犯人は彼女なのかもしれない。
しかし、ジゼルも下着ドロ未遂事件を舌先三寸でごまかした過去があるし、今日この時まで気づかなかったのも同罪だ。ほんのり生温かいまなざしだけ送る。
そうこうしているうちに、礼拝堂の方からキャーキャー、ワーワー、と騒がしい声が聞こえてきた。ジジのライブが始まったらしい。
「ええタイミングで始まったな」
修道院に集まっている人たちはジジに注目が集まってるし、ヘビメタに興味のない人はさっさと帰っているし、近隣住民は騒音が耳につかないよう雨戸を閉める家も多い。
人目につかずにここを出ていくには絶好のチャンスだ。
……という説明は面倒なので省いたが、「いい加減交渉結果も出るやから、戻らんとまずいんとちゃいます?」と促し、トビーを裏口まで案内する。
「ハイマン嬢もシスターも、お世話になりました」
一時でも虐げられていた軍から逃れ、愚痴をこぼしたり人の温かさに触れたおかげか、顔色はいくらか回復し気力も持ち直したようだ。
「気ぃつけてくださいね」
「微力ながら、ここでご武運をお祈りしておくわ」
「ありがとうございます。では……」
男女共に国への奉仕活動としてタダでこき使えるし、最終的に捨て駒にするというゲスな使い道があるにせよ、それは戦局が悪化して軍だけでは首が回らなくなった時の対処法で、まだ戦争は始まってすらいない時点でやることではない。
各地で志願兵を募るならまだしも、早くも捨て駒を用意するとは考えにくい。
移動コストもそうだが、彼らのための寝床と食糧を確保し、いざという時のための安全確保まで含めれば、馬鹿にならないコストがかかる。
素人でも無駄だと分かる下の下の策である。
仮に戦線を維持できないほど本職の軍人が足りないとしても、吸収合併した騎士団からの出向を増やせばいいだけだし……そもそもヘンドリック辺境伯領には、異民族に対抗するため私兵を数多くそろえている。きっと精鋭ぞろいだろう。
その他雑用的な人員についても、辺境伯領や隣接地域の住民、あるいはエントールに恭順させた辺境の民に協力をお願いすれば、コストを最小限にとどめることができる。
物資を巻き上げるのはまだしも、人材を行く先々で入手するメリットは何もない。
「これは自分ではなく団長――えっと、軍関係者ではなく騎士団長の推測ですが……圧倒的な戦力差を見せつけるためではないかと」
「出だしから相手の士気をへし折って、降伏を迫るっちゅーことですか?」
「おそらくは。辺境伯からの報告では、フォーレンの王太子殿下自らが総大将として前線へ出陣されるとかで、末端まで士気がみなぎっているとか」
「ええ!? フロリアン……! んんっ、で、殿下が?」
驚きのあまりうっかり脳内と同じように呼び捨てにしそうになったが、どうにかごまかした。
フロリアンはミリアルドと同じく、文武両道の王子様キャラのテンプレ。実際に見た感じからもカリスマ性は十分だと思うが、軍を指揮するだけの才能があるかどうかまでは分からない。
だが、彼の婚約者は赤獅子姫の異名を持つセシリア。
陣を構えるだろうモーリス辺境伯は彼女のホームであり、地の利を生かした策をいくつも授けていることだろう。ひょっとしたら、赤獅子姫ご本人が出陣する可能性だってある。
セシリアだけではなく辺境伯一家の男たちも、屈強な戦士であり優れた軍略家だと聞く。
前線である以上どこも安全ではないが、防衛に徹するだけなら勝機はある。
それでも真冬の食糧事情はネックのままだが、王太子自らの号令があればかき集めることは不可能ではない。
「うーん。あっちの殿下は思い切りええなぁ……」
それに比べてうちの殿下……ではなく陛下が出陣するとは微塵も聞かない。
父親の弔い合戦を掲げている割に、安全地帯に引きこもっているとは矛盾している。
まあ、もし本人は行きたいと言っても即位したばかりだし、彼にもしものことがないよう周囲は全力で止めるだろうが。
「思い切りがいいのは殿下だけではありません。廃嫡された第一王子のカーライル様も、殿下の守護のため同行されるとか。国の未来を担うお二人を守るため、全軍死力を尽くすはずです。最後のひとりになっても、決して白旗を上げないでしょう」
「うわあ……」
ジゼルの脳内には、二〇三高地だとか特攻隊だとかが駆け巡る。
序盤からいきなり決死の突撃になるとは考えにくいが、従軍している兵ひとりひとりが不退転の精神を持ち、国防のため命を捨てることに躊躇は持たないのは想像に難くない。
死を恐れない兵ほど怖いものはないのだ。
「なるほど。せやから戦力にならん有象無象でもようさん数をそろえて、相手に動揺を与えようって魂胆なんやな……」
ひとり言のようにつぶやきながら腕を組むジゼル。
戦局を優位に進めたい気持ちは分かるし、これも作戦の一種だとも理解できるが、コスパは悪すぎる事実は揺らがない。
短期決戦に持ち込む秘策でもあるのか、はたまた国民から搾取を続ければいいと軽く考えているのか――どちらにしても、これ以上はジゼルが頭をひねっていても仕方がないことだ。
「……いろいろと聞かせてもろうて、ありがとうございます。ほんで、トビーさんはこれからどないするんです? 下剤余ってるか聞いてきましょうか?」
「え、下剤……?」
ジゼルが徴兵逃れの策をチョロリと漏らすと、「さ、策士ですね、ハイマン嬢は」と引きつった笑みを浮かべたのち、ゆるゆると首を横に振った。
「いえ、結構です。隊に戻りますから」
「あら、あなた大丈夫なの? またいじめられるんじゃない?」
「でしょうね。けど、初めから本気で脱走するつもりはありませんでした。周りの気が緩んでいる隙にひとりになれる場所を探していただけで……あ、その、こちらが女子修道院だと知っていましたが、倉庫のような場所だから人目につかないし、鍵のかかってないところだったから大丈夫だろうと……まさか食糧庫だったなんて気づかなくて、申し訳ありません」
「おほほ、いいのよ。きっと神様はあなたの境遇を哀れんで、一時羽を休める場所を授けてくださったのよ。お導きよ、お導き」
侵入経路と目されていた裏口の鍵は、壊れていたわけでも破壊されていたわけでもなく、そもそも施錠されていなかった。
最後に利用したのは誰なのか不明だが、目の前のシスターが饒舌に語り丸く納めようとしているところを見ると、犯人は彼女なのかもしれない。
しかし、ジゼルも下着ドロ未遂事件を舌先三寸でごまかした過去があるし、今日この時まで気づかなかったのも同罪だ。ほんのり生温かいまなざしだけ送る。
そうこうしているうちに、礼拝堂の方からキャーキャー、ワーワー、と騒がしい声が聞こえてきた。ジジのライブが始まったらしい。
「ええタイミングで始まったな」
修道院に集まっている人たちはジジに注目が集まってるし、ヘビメタに興味のない人はさっさと帰っているし、近隣住民は騒音が耳につかないよう雨戸を閉める家も多い。
人目につかずにここを出ていくには絶好のチャンスだ。
……という説明は面倒なので省いたが、「いい加減交渉結果も出るやから、戻らんとまずいんとちゃいます?」と促し、トビーを裏口まで案内する。
「ハイマン嬢もシスターも、お世話になりました」
一時でも虐げられていた軍から逃れ、愚痴をこぼしたり人の温かさに触れたおかげか、顔色はいくらか回復し気力も持ち直したようだ。
「気ぃつけてくださいね」
「微力ながら、ここでご武運をお祈りしておくわ」
「ありがとうございます。では……」
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