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第五部 風雲急編
缶詰とバラの行方
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ハイマン邸での密談が行われてほどなくして、全国的に雨期は明けた。
その後は夏らしいカラリと晴れた天候に恵まれ、ジゼルの懸念は杞憂に終わるかと思われたが……夏に収穫する野菜や麦が軒並み日照不足で実りが少なく、秋冬物も降り続いた雨のせいで種が流されたり苗が腐敗してしまうなど、不作を予感させる被害報告が相次いだ。
秋の収穫シーズンに集計したところ、国全体で平年の六割ほどの収穫量に留まり、食糧不足は決定的になったが、あらかじめ対策が取られていたことにより、大きな混乱は避けられた。
クラウドファンディング方式による食糧援助も注目を浴び、これまで縁もゆかりもなかった地域同士を繋ぐ架け橋となったが――それよりも人々の関心を掻っ攫ったのは缶詰である。
国民各戸に配るだけの物量や人員が確保できず、領主や各地域の代表者に炊き出し用の備蓄品として配給したところ、大きな反響を呼んだ。
製作に高度な技術は必要になるが、瓶詰の抱えるデメリットの多くをカバーしている上、他の保存食と比べても美味しいだけではなく汎用性も高いことから、貴族や富裕層だけではなく中流階級の家庭からも「いざという時の備蓄に」と注文が殺到した。
同時に兵糧としてもデビューを果たし、国防を担う男たちの士気を支える大黒柱として活躍することになる。
特に辺境地域に配属され、巡回や警らのため何日も携行食でしのがなければならない国境警備隊は、「これでいつでも美味いモンが食える!」と狂喜乱舞したとか。栄養第一で作られた携行食は不味いのだ。
それに加えて、これまで一次産業が主だった土地に国営の缶詰工場を建てることで、新たな雇用が生まれて地域が活性化し、これまで自家消費するしかなかった不揃いの作物も、缶詰にして無駄なく出荷することができて収入も増え、豊作貧乏の回避にも役立つだろうと見込まれている。
こうして小さな革命を起こした缶詰を独自に開発した……ということになっているトーマと伯爵領の職人たちは、国から勲章を賜り一躍時の人となった。
シエラを取り巻く環境もガラリと変わり、栄誉ある男の妻となる女性として耳目を集め、あちこちのお茶会に呼ばれるようになった。
シエラ自身への興味もあっただろうが、第一の理由はコーカス家とのコネを得るのが目的である。
これまで傍にいるジゼルたちの顔色を窺いつつも、所詮は元準男爵令嬢だと見下していた連中が猫なで声ですり寄り、彼女をうまく取り込んで利用しようと考えていたようが――当のシエラは人の好さと天然ボケのコンボで、腹に一物ある人間を無意識に撃退していった、とトーマが苦笑混じりに話していた。
――なんてことが起きるのはもう少しだけ先の話のことであり、この件では知らぬ存ぜぬを通すつもりのジゼルからすれば、蚊帳の外の出来事でしかないし……今の彼女にとって未来の一幕など知ったこっちゃない状態である。
「ん……ゲホ、ゴホッ! なんかめっちゃ臭いんやけど!?」
雨期が明けて夏空が広がるようになったある朝。
侍女たちが部屋に出入りしている気配を感じながらも、眠気に負けてダラダラと微睡んでいたら、芳しくも強烈なにおいがペチャ鼻を襲い、すわ何事かと天蓋の外へ飛び出したところ、
「お、おおおお……」
寝起きでぼんやりしている上に、ただでさえ少ない語彙をすべて失ったジゼルは、目の前に広がる予想外の光景に、ただただ意味を成さないうめき声をあげるしかなかった。
そこにあるのは、赤いバラのみで作られた大きな花束……が刺さった樽が十ほど、広いはずの部屋を埋め尽くすようにずらりと並んでいる。
一束が百本くらいあるとすれば、千本近い量がある計算になる。
換気してもなお鼻につくほどの強烈な香りを放つバラの大群を前に、画家が女優に抱いた一方通行の恋を描いたかの名曲を脳内で流しながら、ジゼルはリアルに頭を抱えた。
「おはようございます、ジゼル様」
「お、おはようさーん……てか、これ、何?」
「今朝一番でジゼル様宛に届いたプレゼントでございます」
「送り主はハーミット様とありました。仮面舞踏会で知り合われた方ですよね?」
「こんな情熱的な贈り物をいただけるなんて、羨ましいですわ」
「うおえあ……」
あれから全然音沙汰がないと思っていたら、こんなご大層なプレゼントを用意していたせいなのか。
花を愛でるのは好きだしもらっても嬉しいが、さすがにこんなにもいらない。
というか、これだけの量をどこから仕入れたかも謎だ。
はっきり言って有難迷惑だが……恋愛経験皆無ながらも無駄に歳を食っていただけに、この手の知識はそれなりに所有しているので、ここにある大量のバラが意味するところはなんとなく察しが付く。
(えっと……九十九本とか百本とかやったら、確かプロポーズ的なことに使うんやったよな? それ以上の本数もなんか意味があった気ぃするけど、結局似たようなモンやったと思うし……)
とどのつまり、求婚されているということだ。相当熱烈な。
大阪のオバチャンも一応女子に分類される以上、バラの花束でプロポーズというロマンチックなイベントも、恥ずかしながら少々憧れはあるが、何事にも限度というものがあるし、本人が出てこず花だけ贈られてもまるで現実味がない。
どうしたものかと悩みつつ顔を洗い、侍女たちの手で身づくろいを整えてもらっていると、ノック音が響く。
「おはようございます、お嬢様。朝食の支度が整いました」
「はいはい。すぐ行くから待っとって」
扉越しに聞こえてきたテッドの声に返事をし、侍女たちに見送られて部屋を出る。
「おはようさん」
「おはようございます。いやぁ……チラッと見ただけでもすごいですね、アレ。愛されてますねぇ、お嬢様」
慇懃に挨拶したかと思えば、ニヤニヤ笑いながら茶化してくる従者。
コレが送り主だと分かっていれば即フルボッコにしてやるところたが、残念ながら知るよしもないジゼルは恨めしげに睨みつけるだけだった。
「ウチからすれば、ただの迷惑行為やけどな。いやまあ、全然嬉しないわけやないけど、なんでも加減っちゅーモンがあるやろ。あれは重すぎるねん、いろいろと」
物理的にも精神的にも、プレゼントに約千本のバラは重すぎる。
「おや、そうなんですか? 旦那様とハンス様以外の男性からプレゼントをもらったことのない、不憫なお嬢様のことですから、てっきり狂喜乱舞しているかと」
「人を可哀想な子みたいに言わんといて!」
まごうことなき事実だが、改めて突きつけられると虚しくなる。
「では、送り返します?」
「そんな失礼なことはせぇへんわ。ちゅーか、返品やって気づかずにウチからの逆プロポーズやって誤解されたら、どないすんねん」
「別にいいじゃありませんか。他に婿様候補なんていらっしゃらないのに」
「そらそうやけど……」
これもまたまごうことなき事実だが、相手が相手なだけに素直にうなずけない。
人となりは悪くなさそうだが性格はあまりよろしくなさそうだし、ジゼルにだけ身元を明かさないことも不審だ。あの親馬鹿な父が調査した上で交流を許可しているのだから、詐欺師や遊び人ということはないはずだが、そういう相手に好意を持てるかどうかは別問題である。
「おや、随分歯切れが悪いですね。実は他に気になる方でもいらっしゃるとか?」
「そんなんおるわけないやろ。それよりも、あんだけのバラをどないしたもんかな……」
あのまま放っておいたらすぐにダメになるから、いくらかは屋敷に飾ってもらうにしろ、すべてを活けられるほどスペースも花瓶もないし、使用人たちにおすそ分けしたところでまだまだ余るだろう。
大阪なら新装開店の店先にでも並べておけば、オバチャンたちがこぞって抜き取って持って帰ってくれるが、この世界にそんな超ローカルな風習はない。
プレゼント行為自体は迷惑だがバラに罪はないので、できれば有効活用したいところだが――などと歩きながら考えていると、焼きたてのパンの香りが漂ってきた。
空っぽの胃が刺激されてキュルルと鳴くのと同時に、出来の悪い頭に天啓が舞い降りた。
「あ、ジャム」
「はい?」
「いや、あれだけバラがあったらジャムがようさんできるなぁと思って。バラジャムは普通に買うても自分トコで作っても高うつくけど、主原料がタダやったらめっちゃ安上がりで済むわ。今シーズンは不作見込みやから節制せなアカンけど、バラジャムがあるだけで豪華に見えるし一石二鳥やん?」
色気より食い気がぶれないジゼルは、名案だろうとばかりにドヤ顔をする。
真面目な求婚目的が皆無とはいわないが、あれを見てジゼルが嫌がるだろうと分かっていて送り付けたひねくれ者は、予想外の使い道を提示されて一瞬ポカンとしたが、すぐに明後日の方を向きながら笑いをこらえて肩を震わせる。
「……ローズバスとかポプリとかじゃないんですね……」
「あ、普通はそっちか!」
「まあ、いいんじゃないですか。お嬢様らしくていいと思いますよ」
「絶対褒めてへんやろ、それ……」
その後、一部を除いたバラたちはすべからくジャムにされてしまったが……製造元の厨房は花園のごとき豊潤な香りが染みついてしまい、しばらく料理人たちの鼻がおかしくなったとかならなかったとか。
その後は夏らしいカラリと晴れた天候に恵まれ、ジゼルの懸念は杞憂に終わるかと思われたが……夏に収穫する野菜や麦が軒並み日照不足で実りが少なく、秋冬物も降り続いた雨のせいで種が流されたり苗が腐敗してしまうなど、不作を予感させる被害報告が相次いだ。
秋の収穫シーズンに集計したところ、国全体で平年の六割ほどの収穫量に留まり、食糧不足は決定的になったが、あらかじめ対策が取られていたことにより、大きな混乱は避けられた。
クラウドファンディング方式による食糧援助も注目を浴び、これまで縁もゆかりもなかった地域同士を繋ぐ架け橋となったが――それよりも人々の関心を掻っ攫ったのは缶詰である。
国民各戸に配るだけの物量や人員が確保できず、領主や各地域の代表者に炊き出し用の備蓄品として配給したところ、大きな反響を呼んだ。
製作に高度な技術は必要になるが、瓶詰の抱えるデメリットの多くをカバーしている上、他の保存食と比べても美味しいだけではなく汎用性も高いことから、貴族や富裕層だけではなく中流階級の家庭からも「いざという時の備蓄に」と注文が殺到した。
同時に兵糧としてもデビューを果たし、国防を担う男たちの士気を支える大黒柱として活躍することになる。
特に辺境地域に配属され、巡回や警らのため何日も携行食でしのがなければならない国境警備隊は、「これでいつでも美味いモンが食える!」と狂喜乱舞したとか。栄養第一で作られた携行食は不味いのだ。
それに加えて、これまで一次産業が主だった土地に国営の缶詰工場を建てることで、新たな雇用が生まれて地域が活性化し、これまで自家消費するしかなかった不揃いの作物も、缶詰にして無駄なく出荷することができて収入も増え、豊作貧乏の回避にも役立つだろうと見込まれている。
こうして小さな革命を起こした缶詰を独自に開発した……ということになっているトーマと伯爵領の職人たちは、国から勲章を賜り一躍時の人となった。
シエラを取り巻く環境もガラリと変わり、栄誉ある男の妻となる女性として耳目を集め、あちこちのお茶会に呼ばれるようになった。
シエラ自身への興味もあっただろうが、第一の理由はコーカス家とのコネを得るのが目的である。
これまで傍にいるジゼルたちの顔色を窺いつつも、所詮は元準男爵令嬢だと見下していた連中が猫なで声ですり寄り、彼女をうまく取り込んで利用しようと考えていたようが――当のシエラは人の好さと天然ボケのコンボで、腹に一物ある人間を無意識に撃退していった、とトーマが苦笑混じりに話していた。
――なんてことが起きるのはもう少しだけ先の話のことであり、この件では知らぬ存ぜぬを通すつもりのジゼルからすれば、蚊帳の外の出来事でしかないし……今の彼女にとって未来の一幕など知ったこっちゃない状態である。
「ん……ゲホ、ゴホッ! なんかめっちゃ臭いんやけど!?」
雨期が明けて夏空が広がるようになったある朝。
侍女たちが部屋に出入りしている気配を感じながらも、眠気に負けてダラダラと微睡んでいたら、芳しくも強烈なにおいがペチャ鼻を襲い、すわ何事かと天蓋の外へ飛び出したところ、
「お、おおおお……」
寝起きでぼんやりしている上に、ただでさえ少ない語彙をすべて失ったジゼルは、目の前に広がる予想外の光景に、ただただ意味を成さないうめき声をあげるしかなかった。
そこにあるのは、赤いバラのみで作られた大きな花束……が刺さった樽が十ほど、広いはずの部屋を埋め尽くすようにずらりと並んでいる。
一束が百本くらいあるとすれば、千本近い量がある計算になる。
換気してもなお鼻につくほどの強烈な香りを放つバラの大群を前に、画家が女優に抱いた一方通行の恋を描いたかの名曲を脳内で流しながら、ジゼルはリアルに頭を抱えた。
「おはようございます、ジゼル様」
「お、おはようさーん……てか、これ、何?」
「今朝一番でジゼル様宛に届いたプレゼントでございます」
「送り主はハーミット様とありました。仮面舞踏会で知り合われた方ですよね?」
「こんな情熱的な贈り物をいただけるなんて、羨ましいですわ」
「うおえあ……」
あれから全然音沙汰がないと思っていたら、こんなご大層なプレゼントを用意していたせいなのか。
花を愛でるのは好きだしもらっても嬉しいが、さすがにこんなにもいらない。
というか、これだけの量をどこから仕入れたかも謎だ。
はっきり言って有難迷惑だが……恋愛経験皆無ながらも無駄に歳を食っていただけに、この手の知識はそれなりに所有しているので、ここにある大量のバラが意味するところはなんとなく察しが付く。
(えっと……九十九本とか百本とかやったら、確かプロポーズ的なことに使うんやったよな? それ以上の本数もなんか意味があった気ぃするけど、結局似たようなモンやったと思うし……)
とどのつまり、求婚されているということだ。相当熱烈な。
大阪のオバチャンも一応女子に分類される以上、バラの花束でプロポーズというロマンチックなイベントも、恥ずかしながら少々憧れはあるが、何事にも限度というものがあるし、本人が出てこず花だけ贈られてもまるで現実味がない。
どうしたものかと悩みつつ顔を洗い、侍女たちの手で身づくろいを整えてもらっていると、ノック音が響く。
「おはようございます、お嬢様。朝食の支度が整いました」
「はいはい。すぐ行くから待っとって」
扉越しに聞こえてきたテッドの声に返事をし、侍女たちに見送られて部屋を出る。
「おはようさん」
「おはようございます。いやぁ……チラッと見ただけでもすごいですね、アレ。愛されてますねぇ、お嬢様」
慇懃に挨拶したかと思えば、ニヤニヤ笑いながら茶化してくる従者。
コレが送り主だと分かっていれば即フルボッコにしてやるところたが、残念ながら知るよしもないジゼルは恨めしげに睨みつけるだけだった。
「ウチからすれば、ただの迷惑行為やけどな。いやまあ、全然嬉しないわけやないけど、なんでも加減っちゅーモンがあるやろ。あれは重すぎるねん、いろいろと」
物理的にも精神的にも、プレゼントに約千本のバラは重すぎる。
「おや、そうなんですか? 旦那様とハンス様以外の男性からプレゼントをもらったことのない、不憫なお嬢様のことですから、てっきり狂喜乱舞しているかと」
「人を可哀想な子みたいに言わんといて!」
まごうことなき事実だが、改めて突きつけられると虚しくなる。
「では、送り返します?」
「そんな失礼なことはせぇへんわ。ちゅーか、返品やって気づかずにウチからの逆プロポーズやって誤解されたら、どないすんねん」
「別にいいじゃありませんか。他に婿様候補なんていらっしゃらないのに」
「そらそうやけど……」
これもまたまごうことなき事実だが、相手が相手なだけに素直にうなずけない。
人となりは悪くなさそうだが性格はあまりよろしくなさそうだし、ジゼルにだけ身元を明かさないことも不審だ。あの親馬鹿な父が調査した上で交流を許可しているのだから、詐欺師や遊び人ということはないはずだが、そういう相手に好意を持てるかどうかは別問題である。
「おや、随分歯切れが悪いですね。実は他に気になる方でもいらっしゃるとか?」
「そんなんおるわけないやろ。それよりも、あんだけのバラをどないしたもんかな……」
あのまま放っておいたらすぐにダメになるから、いくらかは屋敷に飾ってもらうにしろ、すべてを活けられるほどスペースも花瓶もないし、使用人たちにおすそ分けしたところでまだまだ余るだろう。
大阪なら新装開店の店先にでも並べておけば、オバチャンたちがこぞって抜き取って持って帰ってくれるが、この世界にそんな超ローカルな風習はない。
プレゼント行為自体は迷惑だがバラに罪はないので、できれば有効活用したいところだが――などと歩きながら考えていると、焼きたてのパンの香りが漂ってきた。
空っぽの胃が刺激されてキュルルと鳴くのと同時に、出来の悪い頭に天啓が舞い降りた。
「あ、ジャム」
「はい?」
「いや、あれだけバラがあったらジャムがようさんできるなぁと思って。バラジャムは普通に買うても自分トコで作っても高うつくけど、主原料がタダやったらめっちゃ安上がりで済むわ。今シーズンは不作見込みやから節制せなアカンけど、バラジャムがあるだけで豪華に見えるし一石二鳥やん?」
色気より食い気がぶれないジゼルは、名案だろうとばかりにドヤ顔をする。
真面目な求婚目的が皆無とはいわないが、あれを見てジゼルが嫌がるだろうと分かっていて送り付けたひねくれ者は、予想外の使い道を提示されて一瞬ポカンとしたが、すぐに明後日の方を向きながら笑いをこらえて肩を震わせる。
「……ローズバスとかポプリとかじゃないんですね……」
「あ、普通はそっちか!」
「まあ、いいんじゃないですか。お嬢様らしくていいと思いますよ」
「絶対褒めてへんやろ、それ……」
その後、一部を除いたバラたちはすべからくジャムにされてしまったが……製造元の厨房は花園のごとき豊潤な香りが染みついてしまい、しばらく料理人たちの鼻がおかしくなったとかならなかったとか。
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