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第四部 思春期編
鈍感の功
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ドレスにもポケットがあるが、小さく底が浅いので落としてしまう心配があり、貴重品の管理には向かない。
「さて……あまり席を外していると怪しまれるし、そなたらは戻るといい。私は着替えてから戻ることにする」
服はどこも汚れている様子はないし、カフスボタンを付け替えるだけなら『着替える』とは言わないだろう。
不思議に思いながらも、さっさと戻った方がこちらも都合がいいので、重ねて礼を述べてから別れを告げ、護衛たちと共にゼベルの部屋を出た。
すると、それを待ち構えていたかのように外務大臣が現れた。
一足先に会場に戻ったのかリインの姿がないが、代わりにミラとジェーンがいた。事情を知るアリッサ侯爵が、アリバイ作りのために派遣してくれたのだろう。
「ご無沙汰しております、閣下、夫人」
「あら、お久しぶりね。お二人とも、ジゼルちゃんのお迎えかしら?」
「はい。父よりジゼル様をエスコートする大役を拝命いたしました」
「悪い虫一つつけずに、お二方にお返しすることをお約束しますわ。たとえばほら、コーカス伯爵とかコーカス伯爵とか」
「だから、なんでジブンらも伯爵一択なんや……」
ニッコリと微笑んで両脇を固める友人たちに、怪訝そうな突っ込みを入れるジゼル。
それはもちろん、社交界においてトーマが目下ジゼルに一番親しい男であり、本人無自覚で打算以上の感情があるのを、彼女たちは見抜いているからである。
無論、ジゼルが一ミリも彼に異性として好意を持っていないことも。
まあ、だからこそこうして笑っていられるのだが。
もしもほんのりとでも恋情を感じ取ったら……トーマの安全が今日まで保たれていた保証はなかっただろう。速やかにジゼルの前から排除されていたはずだ。
彼はジゼルの恋愛感受能力のなさに振り回されているようで、実は救われているなど露ほども想像していないに違いない。なんとも皮肉な話である。
その後、ジゼルは何事もなかったかのように、しれっと会場に戻った。こういう時はコソコソしては逆効果だ。
すでに宴もたけなわの状態なので誰もジゼルたちに気を留めない中、何気なく視線をやった先に、アーメンガートと辺境伯令息ビクトリカ・ヘンドリックがいた。
傍らにミリアルドがいないが、彼とて四六時中傍にいられるわけではない。婚約を結んだ当初は公私をわきまえずベッタリだったが、近年は王太子として精力的に公務に励んでいるとのことで、きっと忙しくしているのだろう。
代わりに複数の取り巻き令嬢が二人の間にさりげなく割り込み、適切な距離感で談笑していると周りに印象付けている。
実際に彼らの間にやましい空気はなく、ありふれた社交場の一幕に見えたが――相手が攻略対象なだけに、つい気になってしまう。
「なぁ、あの二人って……」
「さあ、特に接点は聞いたことがありませんが、妹君のパーラ嬢とアーメンガート嬢がご友人だそうで、その縁ではありませんか? ほら、そこにご一緒されていますし」
ジェーンが扇で手元を隠しつつこっそり指さす先には、ビクトリカとよく似た少女がいた。ちょうど陰になる位置で見えなかったが、あれが妹らしい。
ゲーム中では名前がチラリと出てきた程度の、台詞もないようなモブだし、辺境伯家とハイマン家は付き合いがないので顔を覚える機会もなかったが、さすが攻略対象の妹だけあって目を引く整った容姿をしている。
「まあ、ご友人といっても、本当の意味で親しいかは存じ上げませんが」
「あー……利害関係の一致っちゅーヤツやね」
この国において、辺境伯家は侯爵家と同等の家格に相当する。
国防を一手に担うあの家は、国政に大きな発言権や影響力は持たないとはいえ、下級貴族の寄せ集めよりもはるかに後ろ盾としては有力だ。
にも関わらずかつて王太子妃候補に選ばれなかったのは、おそらく緩衝地帯を巡る辺境伯同士の政略結婚が関係しているのだろう。
下手に婚姻により辺境伯と王族との結びつきが強くなれば、国防の軍事強化と銘打って侵攻の足掛かりにするのではと疑われ、両国の関係が悪化する。
それゆえにパーラは候補から外されたが……結果的にアーメンガートに有利に働くことになった。
あのお茶会に参加していた令嬢は、彼女によくない感情を持っている上にジゼルの友人となっていたし、他の上級貴族も男爵上がりというだけで毛嫌いし、後見にも支援にも回る気のある者はほぼいなかった。
しかし、ヘンドリック家は辺境に籠りがちで社交界の噂には疎く、アーメンガートに対する悪感情も少ない。また、女同士の友情を隠れ蓑に王家との繋がりを得れば、隣国の辺境伯モーリス家に悟られない水面下で、様々な優遇措置が受けることも可能になる。
パーラがそこまで計算していたかどうかは不明だが、当主はそれを折り込み済みで娘をアーメンガートと親しくさせていると思う。
(せやけど、ホンマにそれだけやろか……)
本当にそれだけの接点ならいいのだが……なんだか心の隅にモヤっとしたものが生まれる。
ヒロインと攻略対象がセットでいると、ゲームのイベントのように感じるせいだろう。
だが、すでにアーメンガートはミリアルドを選び、ミリアルドもまたアーメンガートにヤンデレ的執着を見せている。
ここからライトノベルにありがちが婚約破棄劇場が起きるなど想像がつかない。
ビクトリカのフラグの有無は、隣国の辺境伯令嬢セシリア・モーリスとの婚約破棄だった。それが起きなければフラグは立たないし、今の段階でそのような噂も聞こえてこない。
ただの杞憂に終わればいいのだが……――いやいや、それよりも空腹で死にそうなことが、目下の一大事だ。
ゼベルに呼び出されてすっかり失念していたが、トーマといた時から胃袋が空っぽで、今も物欲しそうにキュルキュル悲しげな声で鳴いている。
自分より社交界に精通している二人が問題視していないなら、気にすることもないかと切り替え、宮廷料理人が腕を振るったご馳走とスイーツに舌鼓を打った。
おかげで忘れた頃に贅肉が増えて戦慄する、自業自得の後日談が待っているが……そんなどうでもいい話はさておき。
ジゼルたちより遅れて会場入りしたゼベルは、ガンドールの民族衣装で再登場した。
カフスボタンの存在を悟られないための配慮だと最初は思っていたが……全体的に丈が長くゆったりとしていて、ゴテゴテした装飾がついた衣装は、密着するダンスには不向きだ。
ジゼルは見ていなかったが、最低限の付き合いとしてバーバラとアーメンガートとは踊ったようだから、それ以外に相手するつもりはないと主張する意味も含めて着替えたのだろう。
もしかしたらと期待した令嬢たちはガッカリしつつも、エキゾチックな魅力をさらに倍増させる衣装のゼベルに見惚れていたから、悪くない結果ではあった。
「あら、あれは……」
お腹が人心地つき、レモン水で口の中をさっぱりさせていると、ミラがおもむろに声を上げた。
彼女の視線の先を追うと、三人の男たちと熱心に話し込んでいるミリアルドの姿が見えた。
彼の相手をしているのは、公爵である父と遜色ない高級品に身を包んだ紳士たちだが……借りものを着ているかのように似合わない。
威厳を示そうとでもしているのか、やけにしゃちほこ張っているが、それもまた庶民の子供が伝聞だけで知る貴族を演じているように見え、ひどく滑稽だ。
ジゼルは見覚えがないが、おそらくルクウォーツ侯爵が金で買収した下級貴族だろう。
「右から、ヒューゴ男爵、タリー子爵、トレス子爵、ですわね」
「え、みんな知ってる人なん?」
「口を利いたことすらない知り合い以下の方々ですが、訳あってお顔を覚えることになりまして」
去年の今頃、この三人の男の令嬢がジゼルのネガティブキャンペーンをやっていたから、親衛隊の面々は家族ごとブラックリストに登録していた。
令嬢たちはハンスたちにやり込められて以来おとなしくしているが、親たちは身の丈に合わない権力を振りかざし贅沢三昧をしている。
親衛隊としてはジゼルに害がないので放置しているが、身の程をわきまえない振る舞いが多いので、他の上級貴族からも睨まれている。
おまけに浪費が激しいらしく、そのうちルクウォーツ侯爵からも見限られるだろう。
そうなったら、彼らに待っているのは破滅一択だ。
財政破綻して爵位を剥奪される未来しかない。
一度痛い目を見て目の覚めた令嬢たちはその危機を察知し、報酬として与えられた縁談を早々に進めさせ、実家を出る算段をしているようだ。
案外男より女の方が冷静で、現実が見えているのかもしれない。
「訳ってなんやの……」
「うふふ、お気になさらず。どの道、ジゼル様の記憶に留める必要のない方々ですわ。ああ、あちらに新しいスイーツが運ばれてきましたわね」
「ささ、参りましょう。甘味は別腹ですわ」
「な、なんかめっちゃごまかされとる気ぃするけど、王宮限定スイーツはいっとかなアカンな……!」
訝るジゼルをスイーツで釣って意識を逸らした二人は、見事はブサ猫調教師であった。
こうして二回目の春の舞踏会はつつがなく終了し、ひとまずは日常に戻ることになった。
「さて……あまり席を外していると怪しまれるし、そなたらは戻るといい。私は着替えてから戻ることにする」
服はどこも汚れている様子はないし、カフスボタンを付け替えるだけなら『着替える』とは言わないだろう。
不思議に思いながらも、さっさと戻った方がこちらも都合がいいので、重ねて礼を述べてから別れを告げ、護衛たちと共にゼベルの部屋を出た。
すると、それを待ち構えていたかのように外務大臣が現れた。
一足先に会場に戻ったのかリインの姿がないが、代わりにミラとジェーンがいた。事情を知るアリッサ侯爵が、アリバイ作りのために派遣してくれたのだろう。
「ご無沙汰しております、閣下、夫人」
「あら、お久しぶりね。お二人とも、ジゼルちゃんのお迎えかしら?」
「はい。父よりジゼル様をエスコートする大役を拝命いたしました」
「悪い虫一つつけずに、お二方にお返しすることをお約束しますわ。たとえばほら、コーカス伯爵とかコーカス伯爵とか」
「だから、なんでジブンらも伯爵一択なんや……」
ニッコリと微笑んで両脇を固める友人たちに、怪訝そうな突っ込みを入れるジゼル。
それはもちろん、社交界においてトーマが目下ジゼルに一番親しい男であり、本人無自覚で打算以上の感情があるのを、彼女たちは見抜いているからである。
無論、ジゼルが一ミリも彼に異性として好意を持っていないことも。
まあ、だからこそこうして笑っていられるのだが。
もしもほんのりとでも恋情を感じ取ったら……トーマの安全が今日まで保たれていた保証はなかっただろう。速やかにジゼルの前から排除されていたはずだ。
彼はジゼルの恋愛感受能力のなさに振り回されているようで、実は救われているなど露ほども想像していないに違いない。なんとも皮肉な話である。
その後、ジゼルは何事もなかったかのように、しれっと会場に戻った。こういう時はコソコソしては逆効果だ。
すでに宴もたけなわの状態なので誰もジゼルたちに気を留めない中、何気なく視線をやった先に、アーメンガートと辺境伯令息ビクトリカ・ヘンドリックがいた。
傍らにミリアルドがいないが、彼とて四六時中傍にいられるわけではない。婚約を結んだ当初は公私をわきまえずベッタリだったが、近年は王太子として精力的に公務に励んでいるとのことで、きっと忙しくしているのだろう。
代わりに複数の取り巻き令嬢が二人の間にさりげなく割り込み、適切な距離感で談笑していると周りに印象付けている。
実際に彼らの間にやましい空気はなく、ありふれた社交場の一幕に見えたが――相手が攻略対象なだけに、つい気になってしまう。
「なぁ、あの二人って……」
「さあ、特に接点は聞いたことがありませんが、妹君のパーラ嬢とアーメンガート嬢がご友人だそうで、その縁ではありませんか? ほら、そこにご一緒されていますし」
ジェーンが扇で手元を隠しつつこっそり指さす先には、ビクトリカとよく似た少女がいた。ちょうど陰になる位置で見えなかったが、あれが妹らしい。
ゲーム中では名前がチラリと出てきた程度の、台詞もないようなモブだし、辺境伯家とハイマン家は付き合いがないので顔を覚える機会もなかったが、さすが攻略対象の妹だけあって目を引く整った容姿をしている。
「まあ、ご友人といっても、本当の意味で親しいかは存じ上げませんが」
「あー……利害関係の一致っちゅーヤツやね」
この国において、辺境伯家は侯爵家と同等の家格に相当する。
国防を一手に担うあの家は、国政に大きな発言権や影響力は持たないとはいえ、下級貴族の寄せ集めよりもはるかに後ろ盾としては有力だ。
にも関わらずかつて王太子妃候補に選ばれなかったのは、おそらく緩衝地帯を巡る辺境伯同士の政略結婚が関係しているのだろう。
下手に婚姻により辺境伯と王族との結びつきが強くなれば、国防の軍事強化と銘打って侵攻の足掛かりにするのではと疑われ、両国の関係が悪化する。
それゆえにパーラは候補から外されたが……結果的にアーメンガートに有利に働くことになった。
あのお茶会に参加していた令嬢は、彼女によくない感情を持っている上にジゼルの友人となっていたし、他の上級貴族も男爵上がりというだけで毛嫌いし、後見にも支援にも回る気のある者はほぼいなかった。
しかし、ヘンドリック家は辺境に籠りがちで社交界の噂には疎く、アーメンガートに対する悪感情も少ない。また、女同士の友情を隠れ蓑に王家との繋がりを得れば、隣国の辺境伯モーリス家に悟られない水面下で、様々な優遇措置が受けることも可能になる。
パーラがそこまで計算していたかどうかは不明だが、当主はそれを折り込み済みで娘をアーメンガートと親しくさせていると思う。
(せやけど、ホンマにそれだけやろか……)
本当にそれだけの接点ならいいのだが……なんだか心の隅にモヤっとしたものが生まれる。
ヒロインと攻略対象がセットでいると、ゲームのイベントのように感じるせいだろう。
だが、すでにアーメンガートはミリアルドを選び、ミリアルドもまたアーメンガートにヤンデレ的執着を見せている。
ここからライトノベルにありがちが婚約破棄劇場が起きるなど想像がつかない。
ビクトリカのフラグの有無は、隣国の辺境伯令嬢セシリア・モーリスとの婚約破棄だった。それが起きなければフラグは立たないし、今の段階でそのような噂も聞こえてこない。
ただの杞憂に終わればいいのだが……――いやいや、それよりも空腹で死にそうなことが、目下の一大事だ。
ゼベルに呼び出されてすっかり失念していたが、トーマといた時から胃袋が空っぽで、今も物欲しそうにキュルキュル悲しげな声で鳴いている。
自分より社交界に精通している二人が問題視していないなら、気にすることもないかと切り替え、宮廷料理人が腕を振るったご馳走とスイーツに舌鼓を打った。
おかげで忘れた頃に贅肉が増えて戦慄する、自業自得の後日談が待っているが……そんなどうでもいい話はさておき。
ジゼルたちより遅れて会場入りしたゼベルは、ガンドールの民族衣装で再登場した。
カフスボタンの存在を悟られないための配慮だと最初は思っていたが……全体的に丈が長くゆったりとしていて、ゴテゴテした装飾がついた衣装は、密着するダンスには不向きだ。
ジゼルは見ていなかったが、最低限の付き合いとしてバーバラとアーメンガートとは踊ったようだから、それ以外に相手するつもりはないと主張する意味も含めて着替えたのだろう。
もしかしたらと期待した令嬢たちはガッカリしつつも、エキゾチックな魅力をさらに倍増させる衣装のゼベルに見惚れていたから、悪くない結果ではあった。
「あら、あれは……」
お腹が人心地つき、レモン水で口の中をさっぱりさせていると、ミラがおもむろに声を上げた。
彼女の視線の先を追うと、三人の男たちと熱心に話し込んでいるミリアルドの姿が見えた。
彼の相手をしているのは、公爵である父と遜色ない高級品に身を包んだ紳士たちだが……借りものを着ているかのように似合わない。
威厳を示そうとでもしているのか、やけにしゃちほこ張っているが、それもまた庶民の子供が伝聞だけで知る貴族を演じているように見え、ひどく滑稽だ。
ジゼルは見覚えがないが、おそらくルクウォーツ侯爵が金で買収した下級貴族だろう。
「右から、ヒューゴ男爵、タリー子爵、トレス子爵、ですわね」
「え、みんな知ってる人なん?」
「口を利いたことすらない知り合い以下の方々ですが、訳あってお顔を覚えることになりまして」
去年の今頃、この三人の男の令嬢がジゼルのネガティブキャンペーンをやっていたから、親衛隊の面々は家族ごとブラックリストに登録していた。
令嬢たちはハンスたちにやり込められて以来おとなしくしているが、親たちは身の丈に合わない権力を振りかざし贅沢三昧をしている。
親衛隊としてはジゼルに害がないので放置しているが、身の程をわきまえない振る舞いが多いので、他の上級貴族からも睨まれている。
おまけに浪費が激しいらしく、そのうちルクウォーツ侯爵からも見限られるだろう。
そうなったら、彼らに待っているのは破滅一択だ。
財政破綻して爵位を剥奪される未来しかない。
一度痛い目を見て目の覚めた令嬢たちはその危機を察知し、報酬として与えられた縁談を早々に進めさせ、実家を出る算段をしているようだ。
案外男より女の方が冷静で、現実が見えているのかもしれない。
「訳ってなんやの……」
「うふふ、お気になさらず。どの道、ジゼル様の記憶に留める必要のない方々ですわ。ああ、あちらに新しいスイーツが運ばれてきましたわね」
「ささ、参りましょう。甘味は別腹ですわ」
「な、なんかめっちゃごまかされとる気ぃするけど、王宮限定スイーツはいっとかなアカンな……!」
訝るジゼルをスイーツで釣って意識を逸らした二人は、見事はブサ猫調教師であった。
こうして二回目の春の舞踏会はつつがなく終了し、ひとまずは日常に戻ることになった。
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