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3章

人影

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「あー、ここどこだよー?」
「うーん・・・。バナナの木があるけど・・・」
 風真と乃愛がいるのは、バナナの木に囲まれた少し開けたところ。
 舞花を探しに、歩き回っていたらいつの間にかここに来ていた。
「ま、そんなこと気にせず、バナナ食べようぜ!」
 風真の言葉に乃愛は、頷き手前にあった、バナナをとった。
 舞花と同様、二人のお腹は空腹だったため、バナナの皮が色々なところに
 散らばっていく。やっと、お腹いっぱいになった二人のところに猿がやって来た。
「あ、猿が・・・」
 乃愛がそう言うと、猿はどこかに駆けて行ってしまった。
 乃愛と風真は、顔を見合わせた。そして、思いが一致したのだろう。
 同時に走り出して、猿を追いかけた。

!!!

「乃愛ちゃんも、風真君もどこに行っちゃったのー?」
 すでに、バックを持って町に戻ってきていた舞花は唸っていた。
 えいまと会っていないから奇跡なのだが、二人に会えないのは、やはり寂しい。
 それにしても、人気のないこの町で舞花ただ一人というのは、
 耐えきれなくなっていた。
「あ、あれは、誰?」
 舞花の視界の近くに、人影が見えた気がして、舞花は近づいて行った、
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