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3章
光り輝くバナナ
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うーん・・・。お腹が空いてきたなぁ・・・。
太陽は舞花の頭の上にあり、今は正午頃だろうか。
降りそそぐ日光とさんざん走り回って空腹のお腹では、
もう動けなくなりそうだった。
「なにか、食べ物ないかなぁ・・・」
それか、二人と会えないかな?
そんなことを考えていた、舞花に光り輝くように見えたバナナが。
「あ、あ、バナナっ!!」
大声を出した舞花のお腹が、グウと鳴る。早くバナナを食べたい!とお腹が
言っているようだ。バナナに手を差し伸べた時、シュッとなにかが通り過ぎて
バナナがこつぜんと消えた。
「あれ?バナナが、消えた・・・?」
だけど、よくよく見るとバナナを持った猿が近くにいた。
あの猿さんが、バナナを?
「猿さん、ごめんなさい。そのバナナ私にくれない?」
舞花が問いかけるが、当然猿は喋らない。そのかわり、いやと言わんばかりに
木々が生えている方に駆けて行く。
「ちょっと、待ってよ・・・」
舞花は、空腹で麻痺し始めたお腹を押さえながら、走り出した。
でも、その猿は優しいらしくゆっくり走ってくれている。
優しい、猿さんっ!早く、走れば追いつくかも!
優しいのなら、止まってくれればいいのにと考えない舞花は、
やはり天然なのだろうか。
太陽は舞花の頭の上にあり、今は正午頃だろうか。
降りそそぐ日光とさんざん走り回って空腹のお腹では、
もう動けなくなりそうだった。
「なにか、食べ物ないかなぁ・・・」
それか、二人と会えないかな?
そんなことを考えていた、舞花に光り輝くように見えたバナナが。
「あ、あ、バナナっ!!」
大声を出した舞花のお腹が、グウと鳴る。早くバナナを食べたい!とお腹が
言っているようだ。バナナに手を差し伸べた時、シュッとなにかが通り過ぎて
バナナがこつぜんと消えた。
「あれ?バナナが、消えた・・・?」
だけど、よくよく見るとバナナを持った猿が近くにいた。
あの猿さんが、バナナを?
「猿さん、ごめんなさい。そのバナナ私にくれない?」
舞花が問いかけるが、当然猿は喋らない。そのかわり、いやと言わんばかりに
木々が生えている方に駆けて行く。
「ちょっと、待ってよ・・・」
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やはり天然なのだろうか。
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