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✽1章
4話
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「あ、食べ物・・・」
私は、落ちていたパンのかけらを拾うと、かばんの中にしまった。だが、この
かばんも拾ったもの。私の家がなくなって、一年きっかり時間が流れた。
今は、いろんな町に向けて歩いている真っ最中。
家がなくなっちゃったんだから、どこに行ってもいいじゃない。
という、私の勝手な判断で。でも、だからと言って、ずっとあそこにいたい
とは思わない。あんなところに、一人でいたくない。
___本当の一人ぼっちになってしまったから。
♪♪♪
人は、なにも知らないんだ。私は、一人で寂しいのに、他の人には家族がいる。
どうして、他の人だけなの?私には、お母さんとお父さんを返してくれないの?
こんなこと考えたって、私は幸せになれない。なのに、頭の中がそんな言葉で
埋め尽くされていって・・・。
太陽が天高くにあるお昼頃なのに、私の周りは静かだった。静かすぎて、
怖くなって、私は家があった近くを歩き回った。
___だけど、私以外の人と会うことはなかった。その事実を知った瞬間、
私はどうしようもない恐怖に襲われた。いつもなら、少し騒がしいところなのに、
今は誰も喋ることはない。私が、あんなこと思ったから?
そう思っても、なにも納得できなかった。だって、私は普通の女の子だもん。
だから私は、違う町へと歩きだした。
私は、落ちていたパンのかけらを拾うと、かばんの中にしまった。だが、この
かばんも拾ったもの。私の家がなくなって、一年きっかり時間が流れた。
今は、いろんな町に向けて歩いている真っ最中。
家がなくなっちゃったんだから、どこに行ってもいいじゃない。
という、私の勝手な判断で。でも、だからと言って、ずっとあそこにいたい
とは思わない。あんなところに、一人でいたくない。
___本当の一人ぼっちになってしまったから。
♪♪♪
人は、なにも知らないんだ。私は、一人で寂しいのに、他の人には家族がいる。
どうして、他の人だけなの?私には、お母さんとお父さんを返してくれないの?
こんなこと考えたって、私は幸せになれない。なのに、頭の中がそんな言葉で
埋め尽くされていって・・・。
太陽が天高くにあるお昼頃なのに、私の周りは静かだった。静かすぎて、
怖くなって、私は家があった近くを歩き回った。
___だけど、私以外の人と会うことはなかった。その事実を知った瞬間、
私はどうしようもない恐怖に襲われた。いつもなら、少し騒がしいところなのに、
今は誰も喋ることはない。私が、あんなこと思ったから?
そう思っても、なにも納得できなかった。だって、私は普通の女の子だもん。
だから私は、違う町へと歩きだした。
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