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おー、身体が軽い!俺は自由だー!!
嬉しすぎて、部屋中をぴょんぴょんしながら駆け回ってしまう。
「ふふっ、楽しそうだね。おはよう、カイト兄上」
ピタッと足が止まる。見られてた…
「お、おはよう、リエル」
そうだった、もう一緒に寝ることはないだろうと俺は言ったのにリエルは『カイト兄上と一緒に寝る方がよく寝れるんだ』とか言ってきた。…それは確かに俺もそうだけど、兄弟で寝るのはおかしくね?…まあ、いいか。言い返すのもめんどくさい…誰かに言われたらにしよう。
「身体の調子は大丈夫なの?」
そうそう、俺はすっかり元気だ!
嬉しすぎて、ついつい満面の笑みを浮かべてしまう。
「あぁ、すっかり元通りだ。昨日はありがとうな」
いろいろと恥ずかしいことがあって、2度とこんなことはされたくないが、世話になったのは確かだからな…感謝だ。
「…チッ。………いいえ、全然気にしないで」
今、舌打ちしなかったか……?いや、気のせいだよな、うん。リエルがそんなことする訳ないよな。
「じゃ、じゃあ朝食をとりに行くか」
気にしたら負けだ。よし、美味しいご飯を食べに行こう。
➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖
うーん、今日のご飯も美味しかった。しかも、自分の手から食べれた……幸せ!
「それじゃあ、カイト兄上。執務をしに行くか」
「そうだな…」
それぞれ自分の執務室に向かい出すのかと思っていたら、リエルにガシッと腰を掴まれた。
「…どうしたの?行かないと、カイト兄上の大好きなロイが待ってるよ」
確かに、ロイのことは大好きだし、早く行かなくちゃとは思うんだけどさ…
「いや、俺の執務室はリエルとは逆の方向だが?」
…そうなのだ。いつもは此処でリエルと俺は別れる。全く逆の方向に俺とリエルの執務室はあるからな。だけど、これだと俺はリエルと別れられないのだが?
「知ってるよ?…だけど、今日からカイト兄上は私の執務室でやるんだよ?」
……はっ?いや、俺の執務室があるんだからそっちでやればいいと思うんだが。
「なんでだ?」
俺には意味が分からない。
「んー、カイト兄上は私と執務をするのが嫌だ?」
「嫌ではない」
くっ、リエルの涙目に俺は弱い。普段しっかりしている弟が甘えてくると、甘やかしたくなってしまうものだ。
ついつい違うと即答してしまう。
「ほんと?!よかった。カイト兄上が倒れてから、私不安でね…見えないところでカイト兄上が倒れてないか」
(私の見えないところでカイト兄上が魔力不足で倒れたら怖い…可愛い私のカイト兄上は襲われてしまうかもしれない…絶対に許さない)
「そうか、それなら仕方ないかもな…?」
…そうだよな、自分の身内が知らないところで倒れたなんて恐怖だよな。それなら、自分の側で倒れて治癒魔法とか、かけてあげたい。それが無理なら俺の場合には、異能で何とか出来るし…
「一緒に執務してくれるってことだね…じゃあ行こうか!」
まあ、そのうち不安もなくなるだろ。
そうしたら俺の執務室に戻ろう。
嬉しすぎて、部屋中をぴょんぴょんしながら駆け回ってしまう。
「ふふっ、楽しそうだね。おはよう、カイト兄上」
ピタッと足が止まる。見られてた…
「お、おはよう、リエル」
そうだった、もう一緒に寝ることはないだろうと俺は言ったのにリエルは『カイト兄上と一緒に寝る方がよく寝れるんだ』とか言ってきた。…それは確かに俺もそうだけど、兄弟で寝るのはおかしくね?…まあ、いいか。言い返すのもめんどくさい…誰かに言われたらにしよう。
「身体の調子は大丈夫なの?」
そうそう、俺はすっかり元気だ!
嬉しすぎて、ついつい満面の笑みを浮かべてしまう。
「あぁ、すっかり元通りだ。昨日はありがとうな」
いろいろと恥ずかしいことがあって、2度とこんなことはされたくないが、世話になったのは確かだからな…感謝だ。
「…チッ。………いいえ、全然気にしないで」
今、舌打ちしなかったか……?いや、気のせいだよな、うん。リエルがそんなことする訳ないよな。
「じゃ、じゃあ朝食をとりに行くか」
気にしたら負けだ。よし、美味しいご飯を食べに行こう。
➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖
うーん、今日のご飯も美味しかった。しかも、自分の手から食べれた……幸せ!
「それじゃあ、カイト兄上。執務をしに行くか」
「そうだな…」
それぞれ自分の執務室に向かい出すのかと思っていたら、リエルにガシッと腰を掴まれた。
「…どうしたの?行かないと、カイト兄上の大好きなロイが待ってるよ」
確かに、ロイのことは大好きだし、早く行かなくちゃとは思うんだけどさ…
「いや、俺の執務室はリエルとは逆の方向だが?」
…そうなのだ。いつもは此処でリエルと俺は別れる。全く逆の方向に俺とリエルの執務室はあるからな。だけど、これだと俺はリエルと別れられないのだが?
「知ってるよ?…だけど、今日からカイト兄上は私の執務室でやるんだよ?」
……はっ?いや、俺の執務室があるんだからそっちでやればいいと思うんだが。
「なんでだ?」
俺には意味が分からない。
「んー、カイト兄上は私と執務をするのが嫌だ?」
「嫌ではない」
くっ、リエルの涙目に俺は弱い。普段しっかりしている弟が甘えてくると、甘やかしたくなってしまうものだ。
ついつい違うと即答してしまう。
「ほんと?!よかった。カイト兄上が倒れてから、私不安でね…見えないところでカイト兄上が倒れてないか」
(私の見えないところでカイト兄上が魔力不足で倒れたら怖い…可愛い私のカイト兄上は襲われてしまうかもしれない…絶対に許さない)
「そうか、それなら仕方ないかもな…?」
…そうだよな、自分の身内が知らないところで倒れたなんて恐怖だよな。それなら、自分の側で倒れて治癒魔法とか、かけてあげたい。それが無理なら俺の場合には、異能で何とか出来るし…
「一緒に執務してくれるってことだね…じゃあ行こうか!」
まあ、そのうち不安もなくなるだろ。
そうしたら俺の執務室に戻ろう。
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