26 / 42
21
しおりを挟む
おー、身体が軽い!俺は自由だー!!
嬉しすぎて、部屋中をぴょんぴょんしながら駆け回ってしまう。
「ふふっ、楽しそうだね。おはよう、カイト兄上」
ピタッと足が止まる。見られてた…
「お、おはよう、リエル」
そうだった、もう一緒に寝ることはないだろうと俺は言ったのにリエルは『カイト兄上と一緒に寝る方がよく寝れるんだ』とか言ってきた。…それは確かに俺もそうだけど、兄弟で寝るのはおかしくね?…まあ、いいか。言い返すのもめんどくさい…誰かに言われたらにしよう。
「身体の調子は大丈夫なの?」
そうそう、俺はすっかり元気だ!
嬉しすぎて、ついつい満面の笑みを浮かべてしまう。
「あぁ、すっかり元通りだ。昨日はありがとうな」
いろいろと恥ずかしいことがあって、2度とこんなことはされたくないが、世話になったのは確かだからな…感謝だ。
「…チッ。………いいえ、全然気にしないで」
今、舌打ちしなかったか……?いや、気のせいだよな、うん。リエルがそんなことする訳ないよな。
「じゃ、じゃあ朝食をとりに行くか」
気にしたら負けだ。よし、美味しいご飯を食べに行こう。
➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖
うーん、今日のご飯も美味しかった。しかも、自分の手から食べれた……幸せ!
「それじゃあ、カイト兄上。執務をしに行くか」
「そうだな…」
それぞれ自分の執務室に向かい出すのかと思っていたら、リエルにガシッと腰を掴まれた。
「…どうしたの?行かないと、カイト兄上の大好きなロイが待ってるよ」
確かに、ロイのことは大好きだし、早く行かなくちゃとは思うんだけどさ…
「いや、俺の執務室はリエルとは逆の方向だが?」
…そうなのだ。いつもは此処でリエルと俺は別れる。全く逆の方向に俺とリエルの執務室はあるからな。だけど、これだと俺はリエルと別れられないのだが?
「知ってるよ?…だけど、今日からカイト兄上は私の執務室でやるんだよ?」
……はっ?いや、俺の執務室があるんだからそっちでやればいいと思うんだが。
「なんでだ?」
俺には意味が分からない。
「んー、カイト兄上は私と執務をするのが嫌だ?」
「嫌ではない」
くっ、リエルの涙目に俺は弱い。普段しっかりしている弟が甘えてくると、甘やかしたくなってしまうものだ。
ついつい違うと即答してしまう。
「ほんと?!よかった。カイト兄上が倒れてから、私不安でね…見えないところでカイト兄上が倒れてないか」
(私の見えないところでカイト兄上が魔力不足で倒れたら怖い…可愛い私のカイト兄上は襲われてしまうかもしれない…絶対に許さない)
「そうか、それなら仕方ないかもな…?」
…そうだよな、自分の身内が知らないところで倒れたなんて恐怖だよな。それなら、自分の側で倒れて治癒魔法とか、かけてあげたい。それが無理なら俺の場合には、異能で何とか出来るし…
「一緒に執務してくれるってことだね…じゃあ行こうか!」
まあ、そのうち不安もなくなるだろ。
そうしたら俺の執務室に戻ろう。
嬉しすぎて、部屋中をぴょんぴょんしながら駆け回ってしまう。
「ふふっ、楽しそうだね。おはよう、カイト兄上」
ピタッと足が止まる。見られてた…
「お、おはよう、リエル」
そうだった、もう一緒に寝ることはないだろうと俺は言ったのにリエルは『カイト兄上と一緒に寝る方がよく寝れるんだ』とか言ってきた。…それは確かに俺もそうだけど、兄弟で寝るのはおかしくね?…まあ、いいか。言い返すのもめんどくさい…誰かに言われたらにしよう。
「身体の調子は大丈夫なの?」
そうそう、俺はすっかり元気だ!
嬉しすぎて、ついつい満面の笑みを浮かべてしまう。
「あぁ、すっかり元通りだ。昨日はありがとうな」
いろいろと恥ずかしいことがあって、2度とこんなことはされたくないが、世話になったのは確かだからな…感謝だ。
「…チッ。………いいえ、全然気にしないで」
今、舌打ちしなかったか……?いや、気のせいだよな、うん。リエルがそんなことする訳ないよな。
「じゃ、じゃあ朝食をとりに行くか」
気にしたら負けだ。よし、美味しいご飯を食べに行こう。
➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖ー➖
うーん、今日のご飯も美味しかった。しかも、自分の手から食べれた……幸せ!
「それじゃあ、カイト兄上。執務をしに行くか」
「そうだな…」
それぞれ自分の執務室に向かい出すのかと思っていたら、リエルにガシッと腰を掴まれた。
「…どうしたの?行かないと、カイト兄上の大好きなロイが待ってるよ」
確かに、ロイのことは大好きだし、早く行かなくちゃとは思うんだけどさ…
「いや、俺の執務室はリエルとは逆の方向だが?」
…そうなのだ。いつもは此処でリエルと俺は別れる。全く逆の方向に俺とリエルの執務室はあるからな。だけど、これだと俺はリエルと別れられないのだが?
「知ってるよ?…だけど、今日からカイト兄上は私の執務室でやるんだよ?」
……はっ?いや、俺の執務室があるんだからそっちでやればいいと思うんだが。
「なんでだ?」
俺には意味が分からない。
「んー、カイト兄上は私と執務をするのが嫌だ?」
「嫌ではない」
くっ、リエルの涙目に俺は弱い。普段しっかりしている弟が甘えてくると、甘やかしたくなってしまうものだ。
ついつい違うと即答してしまう。
「ほんと?!よかった。カイト兄上が倒れてから、私不安でね…見えないところでカイト兄上が倒れてないか」
(私の見えないところでカイト兄上が魔力不足で倒れたら怖い…可愛い私のカイト兄上は襲われてしまうかもしれない…絶対に許さない)
「そうか、それなら仕方ないかもな…?」
…そうだよな、自分の身内が知らないところで倒れたなんて恐怖だよな。それなら、自分の側で倒れて治癒魔法とか、かけてあげたい。それが無理なら俺の場合には、異能で何とか出来るし…
「一緒に執務してくれるってことだね…じゃあ行こうか!」
まあ、そのうち不安もなくなるだろ。
そうしたら俺の執務室に戻ろう。
3
お気に入りに追加
544
あなたにおすすめの小説

悪辣と花煙り――悪役令嬢の従者が大嫌いな騎士様に喰われる話――
ロ
BL
「ずっと前から、おまえが好きなんだ」
と、俺を容赦なく犯している男は、互いに互いを嫌い合っている(筈の)騎士様で――――。
「悪役令嬢」に仕えている性悪で悪辣な従者が、「没落エンド」とやらを回避しようと、裏で暗躍していたら、大嫌いな騎士様に見つかってしまった。双方の利益のために手を組んだものの、嫌いなことに変わりはないので、うっかり煽ってやったら、何故かがっつり喰われてしまった話。
※ムーンライトノベルズでも公開しています(https://novel18.syosetu.com/n4448gl/)

俺は勇者のお友だち
むぎごはん
BL
俺は王都の隅にある宿屋でバイトをして暮らしている。たまに訪ねてきてくれる騎士のイゼルさんに会えることが、唯一の心の支えとなっている。
2年前、突然この世界に転移してきてしまった主人公が、頑張って生きていくお話。

【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。

兄のやり方には思うところがある!
野犬 猫兄
BL
完結しました。お読みくださりありがとうございます!
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです!
第10回BL小説大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、そしてお読みくださった皆様、どうもありがとうございました!m(__)m
■■■
特訓と称して理不尽な行いをする兄に翻弄されながらも兄と向き合い仲良くなっていく話。
無関心ロボからの執着溺愛兄×無自覚人たらしな弟
コメディーです。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

姉が結婚式から逃げ出したので、身代わりにヤクザの嫁になりました
拓海のり
BL
芳原暖斗(はると)は学校の文化祭の都合で姉の結婚式に遅れた。会場に行ってみると姉も両親もいなくて相手の男が身代わりになれと言う。とても断れる雰囲気ではなくて結婚式を挙げた暖斗だったがそのまま男の家に引き摺られて──。
昔書いたお話です。殆んど直していません。やくざ、カップル続々がダメな方はブラウザバックお願いします。やおいファンタジーなので細かい事はお許しください。よろしくお願いします。
タイトルを変えてみました。

究極の雨男で疎まれていた俺ですが異世界では熱烈歓迎を受けています
まつぼっくり
BL
ずっとこの可笑しな体質が嫌だった。でも、いつかこの体質で救える命もあるんじゃないかと思っていた。
シリアスそうでシリアスではない
攻 異世界の虎さん✕ 受 究極の雨男
ムーンさんからの転載です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる