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査察⑵
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しおりを挟む矢代は構わずに、秋の脚の間に顔を沈めた。そして、昨日も散々愛した部分に舌を這わせる。
「やっ……駄目だって、声が……!」
秋は口元を押さえて訴えた。声は抑えられても、淫らな音が部屋に響いてしまう。
「いいじゃんか。好きなだけ喘げ」
「そんな……あっ!」
早くも入り口が開きそうになった。身体は彼に従順過ぎると思う。大丈夫だから力を抜け、と囁かれると、簡単にほぐれてしまう。
今日の矢代の手は優しく、とにかくゆっくりだ。身体の熱が行き交う中、矢代は秋の中に自身の性器を挿入した。
「待ち遠しかった、って感じだな。お前は間違いなく男を誘う才能があるよ」
「先生が強引過ぎるだけだろ? 俺はいつも痛いの我慢してんだよ!」
昨日の今日でこんなに男のモノを受け入れてたら壊れるんじゃないか。不安で仕方ない。
実際、身体は変わりつつある。彼に触れられただけで気が飛びそうなほど。
「そうか。じゃあもう少し我慢しな。気持ち良くしてやるから」
咄嗟に矢代は体勢を変えて、秋の腰を激しく突いた。
「……っ!!」
息をする間など与えない、そんな動きだった。彼の性器が容赦なく中の出っ張りを擦る。キツくて、でも気持ちいい。弱い部分を責められる快感というものを覚えてきてる。これじゃ本物のドMだ。
「……せんせ……っ」
秋は縋りつく様に彼の背中に手を回した。
「どうした?」
矢代は汗を浮かべながらも、優しい顔で問いかける。
「おかしく、なりそう……っ」
「何で?」
問答の最中にも、彼は動きを止めずに秋の腰を突き続けた。
わかってるくせに。本当に意地悪だ。
「こ、れ……っ」
言葉は途切れ途切れで、伝えようとすればするほど淡々としてしまう。
「先生の……気持ちよくて……っ」
「はは。本当か?」
矢代は汗でぬれた前髪をかきあげ、困った様に笑った。
「本当なら素直になり過ぎじゃないか。俺が落とそうと必死だった風間は……もっと手に負えなかったけど……っ!」
「うあっ、あ、あっ、ああっ!」
容赦なく腰を打ち付けてくる彼に、喘ぐことしかできない。逃げようともがいても、簡単に引き戻される。
彼の大きな腕の中に抱かれて、毎秒自分の殻を壊される。
「シテる最中ぐらいは抵抗したっていいんだぞ? それでも無理やり抱くのが俺流だから」
冷酷な言葉と、優しい笑顔。
めちゃくちゃだ。この人は、このアンバランスさで成立している。
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