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盗撮⑵
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しおりを挟む「知らない間にすごい仲良しになったんだね」
須佐の目つきはさらに鋭くなった。
追い詰めた獲物を狩るような、そんな鋭利さを含み持っている。
「何かなぁ。気になるんだよね、あの子。こっちの顔色をすごい見てさ、如何にも隠し事してますって雰囲気なんだもん」
維は黙って聞いていたが、肌に刺さるものを感じた
「……はぁ。仮にそうだとして、須佐君に関係あるのかしら」
「なくても、これからできちゃうと思うよ。俺ってホラ、有名人だから」
須佐は近くのジュースを手に取り、差し出した。
「買うよん。だから維さん、あの子のこと何でもいいから教えてよ。……タダとは言わないからさ」
彼女は、手早くバーコードスキャナーを翳した。
「百八円です」
維は須佐と目を合わせない。
「まぁいいや。また来るよ。後レシートいらないから」
須佐は小銭を置くと、新里を呼んで店から出て行った。
「もう。かっこいいけど、可愛くない」
二人の影を見送って、維は思わず呟いた。
風間くん、目つけられちゃったかも。
それは間違いなく自分に非がある。感情的になって、周りの目に気付かず大変なことを口走ってしまったから。
後でまた謝ろう。彼はここ最近で一番のお気に入りだ。もちろん、恋人の次に。
……それに心配だから、このことは今夜彼に相談してみよう。維は壁にもたれかかると、柔らかく、異常に綺麗なロングヘアに指を絡めた。
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