64 / 179
盗撮⑴
3
しおりを挟む最初……。
密かに交わした条件。盗撮のことだろう。秋は身を捩って矢代の顔を見返した。
「共犯者だもんな。ははっ……先生も、自分がいかに愚かで無謀なことを要求してたか今頃わかった?」
珍しくしおれた矢代の顔がもっと見たくなって、わざと責め立ててみた。可哀想だけど、これはこれで新鮮だ。
「盗撮もそうだけど同性の未成年をレイプなんて、しばらく全国のニュースを独占できるよ。教師の淫行って一番えげつないっていうか、地球の半周ぐらい引くもん。……そういや、俺は本気になれば先生を社会的に消すことができるんだって、今頃気付いたんだよね」
だがこれぐらいで、冷徹な彼に精神的ダメージを与えられる訳もなく。……むしろ逆効果になるのがお約束だと、気付くのが遅かった。
「あぁ、俺は本当に最低な人間だよ。お前と一緒で、ノーマルなセックスは好まないんだ。……なにかひとつ刺激がないと」
そう言って矢代が取り出したのはスマホだった。それを見た瞬間、嫌な想像が頭を過ぎる。
「な……何それ」
「カメラ。隠し撮りじゃないけど、興奮するだろ?」
突然のことに呆然としたが、これからしようとしてることは理解できる。……多分、本気だ。そう思ったら全身に鳥肌が立った。
「ちょっ……! 冗談じゃねぇ、やめ……」
秋は慌てて彼のスマホを奪おうとするが、矢代は構わず動いて秋の腰を突いた。
「あぁっ!」
今もずっと彼と繋がってるというのに、挑発なんてすべきじゃない。後悔しても後の祭りだが、その衝撃は凄まじかった。
スマホを奪えず空振りした手は、代わりに矢代に掴まれる。
「ふあっ……あっ、あぁ……待ってっ!」
「……っ」
激しい動きについていけない。しかし逃れる術もなくて、泣き叫ぶように喘ぐしかない。
「ぁっ!? せんせぇ……っ」
腰をかなり苦しい所まで折り曲げられて、秋は戸惑った。
「やだ……っ!」
「いや? どうして?」
グッ、と矢代は更に体重をかけて、秋の中を蹂躙していく。
「だって、すごいくる、……今までない、奥まで……!」
秋は激しく仰け反り、唾液を零しながら震えた。
「……だろうな」
不謹慎だが、とても侵しやすい体勢。矢代は喉を鳴らし、秋の太腿を押し上げる。
根元まで飲み込まれている。入れてるこっちが苦しいくらい。
理性なんて全部持ってかれそうなほど、しまりがいい。
「やっぱ最高だよ、お前は」
いつもの強気な態度から一転、女みたいに高い声で喘ぐ彼はとにかく可愛い。許されるならいつまでも見てたいし、独占したい。
彼が自分以外の誰かと寝る光景なんて、どんなに頑張っても想像できない。いや、したくない。矢代は、自分の強過ぎる独占欲に身震いした。
1
お気に入りに追加
111
あなたにおすすめの小説
少年ペット契約
眠りん
BL
※少年売買契約のスピンオフ作品です。
↑上記作品を知らなくても読めます。
小山内文和は貧乏な家庭に育ち、教育上よろしくない環境にいながらも、幸せな生活を送っていた。
趣味は布団でゴロゴロする事。
ある日学校から帰ってくると、部屋はもぬけの殻、両親はいなくなっており、借金取りにやってきたヤクザの組員に人身売買で売られる事になってしまった。
文和を購入したのは堂島雪夜。四十二歳の優しい雰囲気のおじさんだ。
文和は雪夜の養子となり、学校に通ったり、本当の子供のように愛された。
文和同様人身売買で買われて、堂島の元で育ったアラサー家政婦の金井栞も、サバサバした性格だが、文和に親切だ。
三年程を堂島の家で、呑気に雪夜や栞とゴロゴロした生活を送っていたのだが、ある日雪夜が人身売買の罪で逮捕されてしまった。
文和はゴロゴロ生活を守る為、雪夜が出所するまでの間、ペットにしてくれる人を探す事にした。
※前作と違い、エロは最初の頃少しだけで、あとはほぼないです。
※前作がシリアスで暗かったので、今回は明るめでやってます。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
変態村♂〜俺、やられます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。
そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。
暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。
必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。
その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。
果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました
白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。
あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。
そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。
翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。
しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。
**********
●早瀬 果歩(はやせ かほ)
25歳、OL
元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。
●逢見 翔(おうみ しょう)
28歳、パイロット
世界を飛び回るエリートパイロット。
ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。
翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……?
●航(わたる)
1歳半
果歩と翔の息子。飛行機が好き。
※表記年齢は初登場です
**********
webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です!
完結しました!
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる