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少年の秘密
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しおりを挟む終始気が気じゃなかったものの、無事に最後の授業を終えた。案の定、放課後は梼原継美先生と仲良くなろう会が開催している。
今日はもう疲れたから帰ろう……。
バラされたらどうしようとか考えるのもめんどくさくなってきた。
まぁそこまで外道じゃないと信じ、気づかれないよう彼らの前を通り過ぎようとする。しかしばっちり見透かされてたらしく、即座に名前を呼ばれた。
「」あ、ちょっと待って、崔本。時間あったら久しぶりに少し話さないか?」
「はい!?」
やはり、相手はつっ……梼原さんだった。
ニコニコしやがって、間違いなく良くないことを企んでる。
「おー、そうしなよ、一架も先生と話したいこと色々あるだろ?」
ないよ。
クラスメイトの気遣いが心苦しいというか、今はむしろありがた迷惑だ。
「すいません、今日は用事あるんで帰ります」
反応を待たずにそう言い捨てて、教室を出た。
はぁー……。
またしてもドッと疲れが押し寄せてきた。
無性に喉が渇く。帰る前に売店に寄って、ジュースを一気飲みした。暑い。全身が火照って熱い。
あの人を見てると、嫌でも後ろ暗いことを想像して、身体が疼いてしまう。
俺が他人のセックスに興奮するキッカケになった人……だから。
「一架!」
ボーッとしてたが、名前を呼ばれてビクッとする。
声の方を振り返ると、今朝俺をオトリに逃げた少年A君がいた。
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