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元不良少年の計画
#21
しおりを挟む実は今も互いの性器が当たっている。秋のトロトロにとけた先端から蜜が流れて、熱が伝う。
熱くて白い。……思わず、それを手に取っていた。
「……鈴。なーにしてんのかな?」
「ひあっ!?」
しかし低い声が聞こえたと同時に、後ろから強く突かれて絶句した。顔が見られないから分からないけど、和巳さんの声がいつもより断然低くて、怖い。
「秋君のイクところがエロかったのは認めるけど、俺を差し置いて一人遊びしてんのは感心しないね。もう、俺もそろそろ嫉妬でおかしくなっちゃうよ」
「あっ、和巳さん……待って、違う、違うからっ」
「何が違うの? 彼らのエッチなところ見てる間、ずっとキツく締め上げてたじゃない。だから今度は鈴の恥ずかしいとこ、いっぱい見てもらいな……!」
「あ、やぁあっ!!」
そこから、絶頂に到達するのは速かった。和巳さんは今までで一番激しく動いて、俺の中を抉った。……矢代さんと、虚ろな秋に見られてることも忘れて。
ただ快感に打ちのめされ、射精してしまった。
「あっ、あっ……」
中では、熱い何かが流れる。和巳さんも、俺の中に出したみたいだ。ゴムを付けてないのに…あぁ、後で大変だ。
ふと下を見ると、飛び散った精液が秋にかかっていた。途端に死にそうな羞恥心と、罪悪感に襲われる。
「はははは、和巳君達もお疲れ様。中々見応えがあったよ。やっぱり他人のセックスも、たまにはじっくり見ないといけないね。お前も良い勉強になったろ、秋」
「ん……っ」
矢代さんに顎を持ち上げられた秋は、辛そうに息を切らしていた。
「ありがとうございます、矢代さん。俺もすごく勉強になりました!」
とか言ってる、この状況を一番理解してない和巳さん。俺達、人の前で大胆にイッちゃったのに。いや、それは向こうも同じだけどさ……!
「礼には及ばないよ。まぁ大学生はやんちゃだから、こんな具合に管理することを覚えなさい」
「承知しました、矢代さん……いえ、矢代先生!」
…………。
この二人の組み合わせは駄目だ。混ぜるな危険、としか言いようがない。
身体中痛いし、喘ぎ過ぎて喉はガラガラだし、もう懲り懲りだ。
とりあえず手を伸ばして、目の前でくたびれてる友人の頬を撫でた。
「……秋。大丈夫?」
「ふっ……う、うぅ……」
大丈夫じゃないみたいだ。でも互いに自業自得だからな。今回ばかりはしょうがない。
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