上 下
138 / 156
元不良少年の計画

#17

しおりを挟む


「確かにね。びっくりしたよ、鈴。矢代さんを騙す為とはいえ、秋君とイチャイチャベタベタし始めた時は耳を疑ったし、おかしくなりそうだった。……ちなみに俺が今日ここに来なかったら、今回の件はずっと隠してるつもりだったの?」
「いやいや、そんなことは……!」

多分、ちゃんと打ち明けるつもりだった。うん、多分。
暗い面持ちの和巳さんから、久しぶりにゾクッとするものを感じた。いつぶりだろう。確か、あの禁句……自分は彼の“お世話係”だと話して、キレさせてしまった時以来のぴりついた空気だ。

「和巳君、良かったらこれ使いな」
「あ。ありがとうございます」

目の前で、矢代さんが和巳さんに何かを投げ渡す。それは液状の何かが入ったボトルだった。まずいぞ、すさまじく嫌な予感がする。

「ふぅ。鈴、俺もしかしたら怒ってるかもしれない。とりあえず、抱かせてね」
「いっ……いやいや、ごめんなさい! もう二度とこんなこといたしません!」

恐怖のあまり敬語が復活した。しかし当然、そんな言い回しをしたら彼のヤる気に火をつける。和巳さんは笑顔のまま、ボトルから零したジェルを手ですくった。

「今日の鈴は悪い子みたいだね。矢代さんの言う通り、たまにはギュッと締めていこうか」
「ひ……っ」

────こうして、俺と秋の地獄の時間が始まった。

自業自得とも言えるし、返り討ちに合っただけなんだけど。

「鈴、まだイッちゃ駄目だよ。イッたらお仕置きするからね」
「あ、そんなっ……むり……ぃっ」

というか、これ自体がもうお仕置きみたいなものじゃないか。
最後のシャツも脱がされて、バックで和巳さんに貫かれていた。たっぷり後ろを慣らされた後で、何度も奥まで突かれる。考えてみたら俺達も久しぶりだ。それなのに中は過剰に反応して、彼のものをぎゅうぎゅう締め付けている。

苦しい……っ!
感じ過ぎてる。いつもより速く、酷く、激しく抱かれているのに。
「鈴? 前は触っちゃだめ」
「あっ!」
密かに前へ伸ばした手を掴まれ、乱暴に腰を打ち付けられる。早くも前は反り返り、熱い蜜が先端から零れてしまった。口を閉じることもできず、唾液が溢れる。

「ほら、もっと声聞かせて? ……いや、秋君達に聞かせてあげようよ。鈴が普段、どれだけ可愛い声で喘いでるか」
「あっ!? や、いやだぁ……和巳、さん……っ!」




しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

魔法学校の不良品〜不良品の底辺達の下克上〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

ヤンキーは異世界で精霊に愛されます。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:2,192

カラスとトンボは歌わない

ホラー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

ウミウシわだつみ語り

ホラー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

愛される奇蹟

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:100

最後なら自由にする

キャラ文芸 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:6

列車の到着

現代文学 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

処理中です...