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#2
しおりを挟む『この音楽を聴くと一週間以内に恋人ができます!』
深夜って変なテンションの番組が増えるなー……。
嫌ではないけど、かと言って観たいとも思えず、テレビのチャンネルを次々に変えていく。寝巻きに着替えて、理瑛はソファで寛いでいた。隣には、彼の頭を撫でる父がいる。
「理瑛、明日は何時に帰るんだ?」
「んー……学校終わったらすぐ帰るから、十六時過ぎぐらいかな?」
「そっか。気をつけろよ。お前はちょっと抜けてるから」
ちょっとくすぐたったい。父は隣で微笑み、俺の髪を指で絡めだした。
「失礼な、抜けてないよ。大体何に気を付けんの?」
「そりゃあ、痴漢かな?」
「ないない、父さんじゃあるまいし」
言ってから、しまった、と臍を噛む。でも遅かった。髪を弄っていた長い指が腰元に回される。彼の香水だろうが、甘い匂いが漂ってきた。
「そうだな。……お前は俺だけの物だから」
「んっ」
いきなり唇を塞がれる。そして強引にソファに押し倒された。
「理瑛、最後にオナニーしたのはいつ?」
「ん……昨日」
「昨日? しょうがないな、毎日してるのか」
何でまぁこんな性的な話を親子でしてるのか。
大体、キスなんて……こんな姿をクラスメイトに見られたら翌日から不登校になる。
異常だけど、これが俺達の日常だった。
「若いからたまってるんだな。やらしい体」
「あ……」
服の上から股間を撫でられるとゾクゾクする。
上を向いて反り返りだしたところを、優しく揉み解される。ちょうど先端、亀頭を重点的に責められた。
あっという間に快感に震える。もっと触ってほしくて、自ら腰を揺らす。
「ん、父さ……っ、だめ、イっちゃう……っ」
「ちょっと触っただけで? 本当に敏感だな」
父は肩を竦めた。笑って言ってるけど、そうしたのはどこの誰だと思ってるんだか。
「じゃあ、早く楽にしてやるな」
ベルトを外され、ズボンを下着ごと引き摺り下ろされる。
「ああっ!」
露になった脚の間を、執拗に愛撫された。反り返ったペニスはもっと触れと誇示してるようだ。自分の意志とは関係なしにびくびく震えている。
「はっ……気持ちい……っ」
ただ触られるだけで興奮する。馬鹿みたい。というか、ただの変態だと自覚させられる。
だがそれすら興奮の材料になる。
自分の身体はとっくの昔に、父に躾られていた。
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