校外活動

七賀ごふん

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3日

#6

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昨日と同じ時間。陽が高いうちから、自分達はいけないことをしようとしていた。

「湊、もっとこっちおいで」

ゆっくりシャツをはだけさせて、肩を抱き寄せてくる。
でも嫌じゃない。恥ずかしいけど、彼の体温を近くに感じられるのは……気持ち良い。
「日……戸……」
唇を重ねると、さらに熱くなった。
「ん、……っ、んん……」
彼はとても器用に舌を絡めとってくる。主導権は全部彼が握っていて、俺の口腔内は簡単に彼に征服されてしまった。

「湊、ベロ出して」
「ん、ふ……ぁ……っ」

言われるまま出した舌を丁寧に舐められて背筋がゾクゾクした。
日戸が悪戯っぽい笑顔を浮かべ、子供をあやすような手つきで頭を撫でる。次いで腰に手を当てて、まだ解れて無い後ろの部分を舐めてきた。
「ひ……」
信じられない場所を舐められて、信じられない様な声を出してしまった。

やば……。
手で口を抑えるけど、今さらだ。彼は入念にそこを舌で舐めていく。
「日戸っ……そこ、駄目だって…」
「大丈夫。俺がしたいだけ」
抵抗するけど、彼はやめなかった。それどころかさっき以上に、脚の間を愛撫していく。
恥ずかしい。見たくなくて、思わず目を逸らした。
「湊、顔見して」
「やだって……」
腕で顔を隠すけど、腕を押さえつけられて彼の視線の下から動けない。
「恥ずかしい?」
「当たり前だろっ」
ちょっと怒って言うと、彼はクスクス笑った。
「恥ずかしがってんのも可愛いよ。今だけだから、慣れるまで頑張って」
彼の長い指が、柔らかい入口を容赦なく解していく。
慣れる事なんて、多分一生できない。
裸になって、全てを晒すことだって……本音を言えば慣れたくないんだ。
「……入った。大丈夫?」
「大丈夫……だけど、酷くしないで……」
呼吸を整えても辛い。指一本で、情けないけど身体は従順になってる。

「酷いことはしないよ。怖がんないで」

そう言ってから、日戸は自分の言葉に苦笑した。

うーん。
怖がんないで、ってのも俺らしくないけど。

「酷くしないで」、なんて。

ずいぶん可愛いことを言えるようになったな、湊は。

中を激しく掻き回す、彼の指。痛いけど求めてしまう。
湊は必死に言葉を紡いだ。
「湊」
「だい……じょうぶ……」
心配そうな顔をしないでほしい。こっちまで、何か変な気持ちになるから。

「日戸、もう……入れて。イこうよ」
手を伸ばして、彼の頬に触れた。初めての感覚に胸が熱くなる。
「湊、いつからそんな積極的になったの? 大いに結構だけど」
その手を逆に掴まれる。

「……っ!!」

怖いけど、きっと何とかなる。
────彼となら。

深く息を吸った後、彼の身体を貫いた。


既に経験してるはずなのき、すごい。意識が飛びそうだった。

湊は涙を浮かべながら、日戸に縋りつく。
乱れた湊を目の当たりにし、日戸は舌なめずりした。
気持ち良い。プライドなんか粉々に砕けて、壊される。
気付けば、湊は自分を手放していた。

「気持ち良かった?」
日戸の甘い囁きに、躊躇いなく頷く。

「次はお前な」
また手を伸ばすと、彼は優しく握ってきた。
「ありがと」
そして、激しい律動の後。
自分の中で広がる感覚。

日戸が達したんだと、すぐに分かった。


このままこうしていたい。家に帰らず、学校にも行かず、夜も眠らず、朝も目覚めず。深海に潜っていった魚のように、このまま闇に溺れたい。なんて不覚にも思ってしまった。
「日戸」
「ん?」
事後、湊を抱き締めたまま日戸は寝ていた。
けどボーッとして、声を掛けても目を開けない。
「疲れた? 眠いの?」
「……両方?」
「なんだそりゃ」
笑って返すけど、そう言う自分も結構だるい。
動きたくない……。

「湊、もう一回好きって言って」
「は」

寝たかと思ったのに、彼はまた変な要望を出してきた。
「ね。それで今日は最後」
「なんだよソレ。毎日言わないといけないのかよ」「お望みなら毎日でも」
何でそう、バカップルみたいな日課をしなきゃならんのか。
理解不能だけど、そんな彼に惹かれてる自分がいる。
「……好き。これで良い?」
「うーん。やっぱり大好きって言って」
何かもう、ぶっ飛ばしたい。

「……大好き!」

半ギレで言うと、日戸は何故か赤くなって顔を逸らした。そこで照れられても困る。
「はぁ~。そっか、そんなに俺が好きで堪らないか。もちろん俺も俺が大好きだからミートゥーだけど」
「何がしたいんだよ」
呆れつつ身体を起こして、彼の肩を押した。自分の世界から帰って来てほしくて。

「うん、何回でも好きって言って。どうせこれからもっと好きになると思うけど」
「……ナルシスト」
自信家って言った方が良いのかな。
不敵な笑みで、彼は自分を落としにかかる。

「本当だよ? まだ湊は俺のこと全然知らないもん」
  
重なる手が凄く温かい。 
胸や顔に限っては熱が篭ってるみたいな熱さだ。
「これからたくさん、目に焼き付かせて……教えるから。湊も自分のことを、もっと俺に教えて。隠さないで」
「……」
彼の低い声が耳に響く。
何でこんな、色っぽいと感じてしまうんだろう。
病気かって思うぐらい彼にハマってる。
「秘密は駄目だからね。OK?」
「……ハイハイ」
それでも良い。
ただ、怖いぐらい幸せだった。






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