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火照った秘密
#18
しおりを挟む宗一さんは俺の頬にも口付けた。
く……何でこの人は、こんなにも当たり前にスキンシップができるんだろう。俺なんてちょっと手が触れただけでも慌てるのに。
胸焼けしそうなほど甘やかして、とけそうなほどに愛する。
彼にロックオンされた人は、俺じゃなくても自惚れて、おかしくなってしまうはずだ。
愛されるのって、……幸せ過ぎて息が苦しい。
「宗一さん……っ」
彼の襟に触れて、胸に顔をうずめた。
どうしよう。……嬉しい。
「俺と、結婚してください……!」
震える声で叫んだ。家だからいいものの、外だったら中々大胆なプロポーズだ。
引かれてないかな。恐る恐る返答を待ってると、弱い力で顎を上げさせられた。
「あぁ。絶対に幸せにする」
「ふふっ……もう、これ以上なく幸せです」
「いーや、限界はないよ」
互いの首筋にキスしてじゃれあっていたけど、宗一さんの寝室に連れていかれる。
これって、やっぱりそういうムードか。ひとりで納得してると、ベッドに押し倒された。
二夜連続でしちゃうことに謎の罪悪感を覚えたけど、彼に撫でられた瞬間、太腿は馬鹿みたいに跳ねる。
ズボンを脱がされ、宗一さんは執拗に内腿にキスしてきた。もっと核心的な部分に触れてほしいのに、絶妙に焦らしている。
「……っ」
俺に魅力なんてないと分かってるけど、いつも翻弄されるだけだ。たまには自分から彼を興奮させてみたい。
でも結局耐えられなくなって、下着を脱いでしまう。淫らな糸が引いて、目を瞑ってしまった。
「ぬれてるね。触ってほしそう」
「や……っ」
赤くなった熱の中心が彼の目に晒される。思わず脚を閉じるも、簡単に開かされた。
「こんなに綺麗なんだから、もっと自分に自信を持ちなさい」
「そう言われても……そ、宗一さんの身体しか見たことないから」
そして彼の身体はよく引き締まっていて、首からつま先まで見惚れてしまう。自分と比べるのもおこがましい。
「君は天使だよ」
「……っ」
だから、そういうことを言わないでほしい。
下半身がさらに熱を帯びて、じっとしてられなくなる。
気付いたら自ら、後ろに手を伸ばしてしまっていた。
「こんな……いやらしいのに……?」
「あぁ。本当に、全部が愛しい」
宗一さんは俺の尻の間に顔を寄せると、水音を立てて食らいついた。
「ふああっ!」
小さな入口を容赦なく貪られる。舌先が潜り込んだ時、自分を手放していた。
腰を持ち上げられ、彼の肩に両脚が乗る。目の前には宗一さんの頭しか見えない。綺麗な髪に指を絡め、必死に息づきした。
達するのは早く、少し強く吸い上げられただけで射精してしまった。
「あはは、健康そのものだね」
「な……っ」
もったいなさそうに口元についた液体を舐め取り、微笑む。
こんな夜がずっと続くとしたら……本当に大丈夫だろうか。身が持たない気がしてきた。
「これからは私に愛されることに嫌でも慣れるよ。毎晩時間をかけて教えていくからね」
「宗一さん? ちょ、俺は体力ないので加減して……」
じりじりと距離を詰める彼から、さりげなく後ずさる。ところが腰を引き寄せられ、完全に仰向けになった。
宗一さんの鍛えられた肉体が視界を覆う。
「だいじょーぶ。朝までまだまだ時間はあるから、休み休み。……ね?」
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