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第六章 傷跡
6-5 棘の呪い
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カイラシュに呼ばれ、タイクーンが療養している部屋へと通されたサヴィトリは、しばらく動くことも言葉を発することもできなかった。
空気が重い。意思をもってまとわりついているかのようにサヴィトリの身体の自由を奪う。呼吸すらうまくできない。短い間隔で何度も吸ったり吐いたりを繰り返してしまう。
窓辺にいる導師ペダは片眼鏡を押さえ、ただただ険しい表情をしている。
サヴィトリの背後にいるナーレンダとジェイはどんな顔をしているのかうかがえない。だが、ペダと同じように――あるいはそれ以上に表情を歪めているであろうことは想像に難くない。
ドゥルグとヴィクラムは戦況の把握と歩哨のために不在だった。
「サヴィトリ様」
呼吸の荒いサヴィトリを落ち着かせるように、カイラシュはサヴィトリの肩を抱き、ゆっくりと背中をさすった。
「大丈夫、大丈夫だから」
サヴィトリは意識して息を吐く。まとわりついてくる空気を振り払い、しっかりと足を進める。ベッドまではたった数歩の距離だったが、おそろしく遠いものに感じられた。
自分をかばい、棘を受けた者がどうなったのか予想はしていた。その予想と寸分たがわぬ姿を目の当たりにし、予測や心構えなどなんの意味のないものだと知った。
ベッドに横たわっているのは当代のタイクーン、ジャガンナータ。
血縁上のサヴィトリの父。
こんな所にいるはずのない、いてはいけない人物。
本当にどうかしている。
サヴィトリも無茶をするほうだが、今回のジャガンナータの行動はそれの遥か上を行く。
サヴィトリはのろのろと手を伸ばした。
ジャガンナータの鎖骨のあたりから半透明の棘が生えている。見覚えのありすぎるものだ。左手が幻の痛みを訴えてくる。
眠っているのか、ジャガンナータの目蓋は閉ざされている。元々病臥であったため、顔色は悪く頬もこけているが、今は更に眉間に深い皺が刻まれていた。
額には小さい珠の汗がびっしりと浮かび、頑固そうな口元は何かを耐えるようにしっかりと引き結ばれている。
サヴィトリの爪の先が棘に触れる直前、強く手首をつかまれた。
カイラシュだ。
「ご無礼をお許しください。ですが、不用意に触れませぬようお願い申しあげます。万が一サヴィトリ様の御身に何かありますと……」
「ああ、気を遣わせてごめん。わかっている」
サヴィトリは手を引き、つかまれた部分をさすった。
そういえば以前にも似たようなことがあった。あの時は、サヴィトリがジャガンナータの胸倉をつかみあげたからだったが。
「サヴィトリ、か」
ジャガンナータの目蓋が開き、黒に近い藍色の瞳がサヴィトリを見る。
ヴィクラムの瞳と似た色だ。ヴィクラムのほうがやや青味が強い。そのせいなのか、ヴィクラムの瞳は少し苦手だった。無性に落ち着かなくなる。髪も瞳も肌も造作も、ジャガンナータからは何一つとして受け継がなかったから、だろうか。
しかし、ジャガンナータと似た髪色をしたジェイを見ても特になんとも思わない。……ありふれた色だから――ということにしておこう。
「すみません。起こしてしまって」
サヴィトリは視線から逃れるように半歩うしろにさがった。
「いや、起きていた。こいつがなかなか寝かせてくれなくてな」
明るい調子で言い、ジャガンナータは顎をしゃくって透明の棘を指し示す。
「こんな姿を晒すことになるとは、我ながら情けない。まったく、歳は取りたくないものだ」
ジャガンナータは肩をすくめておどけてみせたが、その直後、湿った咳によって場が凍りついた。
口元を押さえるジャガンナータの指の隙間から一筋の赤が見える。
サヴィトリがただ呆然としていると、カイラシュが素早く動いた。ジャガンナータの身体を横向きにさせ、背中をさする。
サヴィトリは眩暈を覚えた。
棘が肉を突き破る音が頭の中で反響する。視界がじわりじわりとうごめく何かに蝕まれていく。
「サヴィトリ、平気?」
肩を軽く叩かれ、サヴィトリの意識が現実に引き戻される。
ジェイが心配そうな表情で顔をのぞき込んでいた。
「……ん。えっと、心配してくれてありがとう。ひさしぶりに起きたから、ちょっと立ちくらみがしただけ」
サヴィトリはそれとなく視線を逸らす。見え透いた言い訳をしてしまったが、ジェイは特に追及してはこなかった。
「もう充分理解していると思うけれど、見てのとおり、タイクーンは棘の魔女の呪を受けている。君が受けたのと似たタイプのものだ。あらゆる術を受けつけず、触れることもできない。棘は生長を続け、宿主の心身を締めつける」
この部屋に着いてから初めて、ナーレンダが口を開いた。抑揚も感情もない淡々とした声音だったが、サヴィトリには暗に責められているように聞こえた。
「イェル術士長、そんな物騒な物言いをするものではないよ。締められるのも、なかなかどうして悪くないものだ」
咳が治まり、上体を起こしたジャガンナータが笑えない冗談を飛ばす。
「皆は見舞いに来てくれたのだろう? ならばそんな葬儀の時のような辛気臭い顔をしてくれるな。残念ながら、死ぬにはまだまだ早い。見届けたいものが増えたからな」
ジャガンナータは目を細め、思いを馳せるように宙を見上げた。
サヴィトリもつられるように目線の先を追う。視線の先に何があるのかは、まだ見えそうになかった。
「……タイクーン。遅くなりましたが、身を挺して助けていただきありがとうございました」
サヴィトリは慇懃に頭を下げた。「タイクーン」と呼ぶのが精一杯だった。
「気にすることはない。元気そうで何よりだ。年頃の娘に再びこれを負わせるわけにもいかんしな。それより、そのような他人行儀な言い方はやめてくれないか……と言っても、無理か。俺とてぎこちなさが抜けていないのだから」
微笑んでいたジャガンナータの顔に、一匙の悲しさが混じる。
サヴィトリはうつむくことしかできなかった。むき合うためには、今はまだ多くのものがたりない。
「その棘って、サヴィトリのやつとそっくりなんですよねー?」
不意に、ジェイが場違いきわまりない軽いトーンの声をあげた。
カイラシュとナーレンダとが同時に、射殺すほどの強さでにらみつける。
「いや、あの、もしかしたらですよ、もしかしたら、この棘もヴァルナの泉の水で消せるんじゃないかなーと思って。もしよかったら採ってきましょうか? 俺なんかがここにいても特にできそうなこともないし……」
ジェイの提案を聞き終える前に、サヴィトリは部屋から飛びだしていた。
こんな簡単なこと、ジェイに言われるまでなぜ気付けなかったのか。
「待ちなさいサヴィトリ!! まったく、余計なことを……!」
またみんなに迷惑をかけるとわかっていながら、サヴィトリは動かずにはいられなかった。何もしないでいるのはあまりに居たたまれない。我ながら自分勝手なことだ。
「危ないことはしない。すぐに戻る。だからみんなは、リュミドラが砦から出ないように留めておいてくれ」
気休めの言葉を投げてみたが、決して納得はしてくれないだろう。
空気が重い。意思をもってまとわりついているかのようにサヴィトリの身体の自由を奪う。呼吸すらうまくできない。短い間隔で何度も吸ったり吐いたりを繰り返してしまう。
窓辺にいる導師ペダは片眼鏡を押さえ、ただただ険しい表情をしている。
サヴィトリの背後にいるナーレンダとジェイはどんな顔をしているのかうかがえない。だが、ペダと同じように――あるいはそれ以上に表情を歪めているであろうことは想像に難くない。
ドゥルグとヴィクラムは戦況の把握と歩哨のために不在だった。
「サヴィトリ様」
呼吸の荒いサヴィトリを落ち着かせるように、カイラシュはサヴィトリの肩を抱き、ゆっくりと背中をさすった。
「大丈夫、大丈夫だから」
サヴィトリは意識して息を吐く。まとわりついてくる空気を振り払い、しっかりと足を進める。ベッドまではたった数歩の距離だったが、おそろしく遠いものに感じられた。
自分をかばい、棘を受けた者がどうなったのか予想はしていた。その予想と寸分たがわぬ姿を目の当たりにし、予測や心構えなどなんの意味のないものだと知った。
ベッドに横たわっているのは当代のタイクーン、ジャガンナータ。
血縁上のサヴィトリの父。
こんな所にいるはずのない、いてはいけない人物。
本当にどうかしている。
サヴィトリも無茶をするほうだが、今回のジャガンナータの行動はそれの遥か上を行く。
サヴィトリはのろのろと手を伸ばした。
ジャガンナータの鎖骨のあたりから半透明の棘が生えている。見覚えのありすぎるものだ。左手が幻の痛みを訴えてくる。
眠っているのか、ジャガンナータの目蓋は閉ざされている。元々病臥であったため、顔色は悪く頬もこけているが、今は更に眉間に深い皺が刻まれていた。
額には小さい珠の汗がびっしりと浮かび、頑固そうな口元は何かを耐えるようにしっかりと引き結ばれている。
サヴィトリの爪の先が棘に触れる直前、強く手首をつかまれた。
カイラシュだ。
「ご無礼をお許しください。ですが、不用意に触れませぬようお願い申しあげます。万が一サヴィトリ様の御身に何かありますと……」
「ああ、気を遣わせてごめん。わかっている」
サヴィトリは手を引き、つかまれた部分をさすった。
そういえば以前にも似たようなことがあった。あの時は、サヴィトリがジャガンナータの胸倉をつかみあげたからだったが。
「サヴィトリ、か」
ジャガンナータの目蓋が開き、黒に近い藍色の瞳がサヴィトリを見る。
ヴィクラムの瞳と似た色だ。ヴィクラムのほうがやや青味が強い。そのせいなのか、ヴィクラムの瞳は少し苦手だった。無性に落ち着かなくなる。髪も瞳も肌も造作も、ジャガンナータからは何一つとして受け継がなかったから、だろうか。
しかし、ジャガンナータと似た髪色をしたジェイを見ても特になんとも思わない。……ありふれた色だから――ということにしておこう。
「すみません。起こしてしまって」
サヴィトリは視線から逃れるように半歩うしろにさがった。
「いや、起きていた。こいつがなかなか寝かせてくれなくてな」
明るい調子で言い、ジャガンナータは顎をしゃくって透明の棘を指し示す。
「こんな姿を晒すことになるとは、我ながら情けない。まったく、歳は取りたくないものだ」
ジャガンナータは肩をすくめておどけてみせたが、その直後、湿った咳によって場が凍りついた。
口元を押さえるジャガンナータの指の隙間から一筋の赤が見える。
サヴィトリがただ呆然としていると、カイラシュが素早く動いた。ジャガンナータの身体を横向きにさせ、背中をさする。
サヴィトリは眩暈を覚えた。
棘が肉を突き破る音が頭の中で反響する。視界がじわりじわりとうごめく何かに蝕まれていく。
「サヴィトリ、平気?」
肩を軽く叩かれ、サヴィトリの意識が現実に引き戻される。
ジェイが心配そうな表情で顔をのぞき込んでいた。
「……ん。えっと、心配してくれてありがとう。ひさしぶりに起きたから、ちょっと立ちくらみがしただけ」
サヴィトリはそれとなく視線を逸らす。見え透いた言い訳をしてしまったが、ジェイは特に追及してはこなかった。
「もう充分理解していると思うけれど、見てのとおり、タイクーンは棘の魔女の呪を受けている。君が受けたのと似たタイプのものだ。あらゆる術を受けつけず、触れることもできない。棘は生長を続け、宿主の心身を締めつける」
この部屋に着いてから初めて、ナーレンダが口を開いた。抑揚も感情もない淡々とした声音だったが、サヴィトリには暗に責められているように聞こえた。
「イェル術士長、そんな物騒な物言いをするものではないよ。締められるのも、なかなかどうして悪くないものだ」
咳が治まり、上体を起こしたジャガンナータが笑えない冗談を飛ばす。
「皆は見舞いに来てくれたのだろう? ならばそんな葬儀の時のような辛気臭い顔をしてくれるな。残念ながら、死ぬにはまだまだ早い。見届けたいものが増えたからな」
ジャガンナータは目を細め、思いを馳せるように宙を見上げた。
サヴィトリもつられるように目線の先を追う。視線の先に何があるのかは、まだ見えそうになかった。
「……タイクーン。遅くなりましたが、身を挺して助けていただきありがとうございました」
サヴィトリは慇懃に頭を下げた。「タイクーン」と呼ぶのが精一杯だった。
「気にすることはない。元気そうで何よりだ。年頃の娘に再びこれを負わせるわけにもいかんしな。それより、そのような他人行儀な言い方はやめてくれないか……と言っても、無理か。俺とてぎこちなさが抜けていないのだから」
微笑んでいたジャガンナータの顔に、一匙の悲しさが混じる。
サヴィトリはうつむくことしかできなかった。むき合うためには、今はまだ多くのものがたりない。
「その棘って、サヴィトリのやつとそっくりなんですよねー?」
不意に、ジェイが場違いきわまりない軽いトーンの声をあげた。
カイラシュとナーレンダとが同時に、射殺すほどの強さでにらみつける。
「いや、あの、もしかしたらですよ、もしかしたら、この棘もヴァルナの泉の水で消せるんじゃないかなーと思って。もしよかったら採ってきましょうか? 俺なんかがここにいても特にできそうなこともないし……」
ジェイの提案を聞き終える前に、サヴィトリは部屋から飛びだしていた。
こんな簡単なこと、ジェイに言われるまでなぜ気付けなかったのか。
「待ちなさいサヴィトリ!! まったく、余計なことを……!」
またみんなに迷惑をかけるとわかっていながら、サヴィトリは動かずにはいられなかった。何もしないでいるのはあまりに居たたまれない。我ながら自分勝手なことだ。
「危ないことはしない。すぐに戻る。だからみんなは、リュミドラが砦から出ないように留めておいてくれ」
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