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番外編② 恋の調べ〜側にいる者たちに吹く風は〜

*素直になるにはどうしたらいいの?⑤☆

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イアンわんこ暴走中につき、いろいろちょっと、アレです     ( ̄▽ ̄)汗





結局、城に戻るまで我慢できず、城下の宿に部屋を取った。
バタンと閉まるドアに押し付けられたまま、激しく唇を奪い合う。
体格のよいイアンに、殆んど伸しかかられ、圧迫感にセレストは苦しくなり眉根を寄せて身じろぐ。
殆んど振り解くように顔を背けると、唇が離れ、ピチッと小さく水音を立てた。
息苦しさに、忙しなく息を吐き喘ぐセレストの腰を、イアンが早急に引き寄せる。

「んっ……ちょ、ま、て!イア………」
「セレスト、セレスト…………!」
「ん、あ!だ、から……ッ!」

興奮に兆し始めた下半身を押し付けられ、グリグリ擦りたてられ、羞恥と焦りで潤む目を精一杯吊り上げると、セレストがイアンの両頬を挟むように平手で叩いた。
パンっ、という小気味良い音がし、熱に浮かされていたイアンの目が焦点を結びぱちくりなる。

「セ、レスト?」
「目、醒めたか?ちょっと、落ち着け。俺はもう、逃げたりしない」
「………すまん。分かってるん、だが…やっと、触れられるかと思ったら…………」

若干上がる息を整えつつ、イアンが訥々とつとつ訴える。情動をそれでも必死に抑えている様に、セレストも苦笑せざるを得ない。
イアンをここまでにしてしまった自覚もあり、それ以上は何も言えない。
イアンの肩に手をかけると、ピクッと小さく跳ねる。
そっと首に腕を回す。セレストとイアンではかなり体格差がある為、しがみつく格好になる。
不意に力が込められ、半ば抱き抱えるようにされ、再び唇が重ねられ寝台まで運ばれた。
城とは違い、寝台も掛け布も肌触りは劣るが、柔らかいそれに背中からそっと降ろされ覆い被さられる。

「ふっ!?んんぅッ!!」

口付けされたまま、服の裾から手を入れられ肌を撫でられる。

「ま、待て!イアン!!」
「何だ、またか?!今度は何だ!?」
「………い、や…その、やっ…………るの、か?」
「は?」

訝しそうに聞き返され、セレストが不機嫌に返す。

「お前はやった事あるのか?こういう事、男と!!って、言ったんだ!!」
「あ~~……そ、か……え、っと、まぁ、、それなりに?」
「……………………」

ムスッと押し黙るセレストに、イアンが少しそわそわしながら口を開く。

「妬いてる、とか?」
「違っ、、、!」

反論しかけ、ハッとなる。

『セレスト様。嫌なことは嫌って言って下さいね?あと、もし、イアン様が、経験アリをほのめかしたら、妬いて下さい』
『そうなのか?そういうのは、みっともないんじゃ…?』
『好きな奴の妬きもちは嬉しいんじゃね?イアンに限らず』

アヤとエリオの言葉を思い出した。暫し、無言になり、プイと顔を背けながら呟く。

「お前は、あるんだな……俺、ではない者と」
「セレスト………!」

ハッキリ言わず、ゴニョゴニョ誤魔化したが正確に伝わったらしく、イアンが喜色満面に抱きしめてきた。
ご機嫌いっぱいに、額やら目尻やらと、顔のあちこちに口付けられ、まるで大型犬に懐かれているようで苦笑が漏れる。

「セレスト、お前だけだ!前はどうでもいい!あんなもんは忘れた!!今もこれからも、俺にはお前だけだ!!」
「………いや、さすがにそれはお前…前の相手に失れ……ふ、んぅウッ!!」

行為の再開で、再び深く口付けられた。下が喉の奥の奥まで入り込む。口中を舐められ擽られ、苦しさに喘ぐ。
今度は止める間もなく、上衣をはだけられ、下履きを引き降ろされた。

「ん、ん、んんんぅぅぅッ!!!!!!」

肌を無遠慮に暴かれ、あまりの羞恥に目の前が赤く染まる。
絡まる舌を解こうと躍起になるが、益々深く絡みつき、官能を刺激する動きに変えられ、腰が跳ねる。

(あ、つ……体、奥……が!)

意思に反してヒクヒク蠢く腰をどうにもできない。

舌先を甘噛みされ、ピチャリと粘ついた音を立てて唇が離れた。糸が引くそれを、イアンが舌で舐めて切る。

「ん、あ、ハァハァ……も、、!」
「セレスト、可愛い………綺麗だ。花みたいな色に染まって…」
「こ、のっ!恥ずかし、こと、言、な!!」
「恥ずかしくねぇ……綺麗なもんは綺麗だ」
「だから……ッッ!」
「ここ、凄く……」
「い、あぁあ!!」

噛みつくみたいに、色づいた胸の尖りを口に含まれ、セレストの口から悲鳴が漏れた。
フニフニとまだ柔らかいそれに、ねっとりと舌が絡む。根元から刮げ落とすかのように舐めねぶられ、ともすれば自分で聞くのも恥ずかしい吐息が漏れるのを嫌がり、セレストが手で口を抑える。

「セレスト。手ぇ、どけろ。声、出せよ」
「う、ぐっ!や、嫌だっ!!」

チュクッと吸われ、ビクンと体が跳ねる。
硬く尖り、芯を持ったそれを、イアンが舐め吸い立てる。片方は舌に、片方は指でピンピン弾かれ、口を手で覆ったまま、セレストは体を震わせて耐える。目尻から生理的な涙が溢れ流れるが拭く余裕もない。
カリッと軽く歯を立てられ、微かな痛みと、それを上回る刺激に、背中が仰け反った。

「い、あっ!あ、あ、ッッ」
「えっ………!?」

ぐったり呆然となるセレストと、イアンの間に暫し沈黙が降りた。

「セレスト…もしか、して?」
「ッッ!」

イアンの指摘に、セレストが肌を朱に染めるのと、イアンが鼻から口にかけて手で覆うのが同時。
狼狽え、視線を彷徨わすセレストの目と、イアンの熱がこもった目がかち合う。








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