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第二部4章 表裏一体 抱く光は闇 抱く闇は光の章
*理性が限界!!④☆
しおりを挟む忙しない息を整えるが、またすぐに上がる。
「ん!あ、うッ!」
「アヤ、力抜けよ…動けねぇ」
ふうっと息を吐き、バルドが汗に濡れた髪を掻き上げる。
「く……も、無理!」
「入んなきゃ終われねぇだろ?お前も俺も」
分かってる。分かってるけど、簡単にはいかない。
痛みは勿論ある。回数を重ねどんなに慣れて、バルドがどんだけ気、使って解してくれても、そこは本来入れるとこじゃない。
時間かけて、柔々にされたはずのそこは、バルド自身が入ってきた瞬間、硬くなった。
拒絶したいわけじゃない。そこで得られる快感も、絶頂感も知っている。だけど、体は正直で、快感より、痛みの方が強く記憶に残る為、いつもここが正念場だ。
しかも、今日は………
「バ、ルド……も、ま…だ?まだ、入……!」
「もう、ちょっと…な。今日は、ちゃんと付き合えよ?」
詰まったような息を吐くバルドにそこを軽く揺すられ、息を飲み、体の下に敷かれたローブをギュッと握りしめる。
今は、痛みより苦しさの方が勝った。
目の前が涙で霞む。体が熱い。頭、ガンガンする。
「も、…やだ!早く…して!」
「我慢できなくて言ってんなら、大歓迎だがな。多分、お前の場合は違うだろ」
ジリジリ先に進むのが焦れったいし、苦しい。どうせ痛いんなら、一気にやって一瞬の方がいい。
色気もクソもないが、そう訴えた俺に、バルドが顔をしかめる。
「だって……苦しいし」
「終わらせんなら、一気にしろってか?」
覚えてる痛みに強張る体と、快感を欲しがる体の奥。早くと急かす気持ちと、引く気持ち。バラバラすぎて、自分でもわけが分からない。
「ゆっくり、息吐け。詰めてるから、力抜けねぇんだろ?お前も痛いだろうが、俺も痛ぇよ」
ゆるッと腰を揺すられて、またちょっと入り込む。過敏になった内側を擦られ、ビクンと体が跳ねた。
「んっ!!」
「息、吸うなッ…ッ、あ…!吐けっつったろ?」
「だ………て、んぅ…!無…理ィっ!!」
チッと舌打ちし、バルドがすっかり萎えきった俺の中心に手を絡めた。
途端に、現金な体がその快感に飛びつき、体から力が抜けた。
「ひ、うっ!」
力が抜けたのを見逃さず、バルドがズズッと一気に入り込んだ。一瞬の痛みの後、中の一番感じる箇所を引っ掛けられ、断続的に腰が跳ね上がった。
「あっ!ん…や!」
「や、じゃねぇだろ?ここ、な?」
「ん、ん、……あ、う!ぁ、ぅあ!」
引っ掛けられ、ヒクつく体の訴えを見逃さず、バルドが先端で執拗にその場所を突いてきた。刮げ落とすかのように擦りたてられ、目の前がチカチカした。
「や、や!あ、ん……ぅ!!」
「こら、逃げんな。…ッ、…いい感じに中が緩んでる。ここもだが…お前の場合は、この辺、だろ?」
好きな場所を弄りたてられ、ヒクつく体を抑えられない。
痛みは最初だけで、今は受け入れたそこはじんじんした痺れと、快感だけに支配されている。
緩々と、伺うような腰の動きと突き上げがだんだん勢いづいてきた。中心に絡められた手も動かされ、溢れ出した蜜液が、バルドと繋がった箇所に流れ込む。送り込まれる動きで中に徐々に入り込み、クチュクチュと水音が立ち始めた。
「ん、ん…ッ!あ、ぁ…ふ!」
「よくなってきたみたいだな?」
突き上げと回すように腰を送られ、中の感じる箇所を強めに押し潰され、ガクガクと体を跳ねあげさせた。
体の震えが止まらない!ジッとしてられない!
「あぁ!ん、んぅ、ぃあ!ん、バ…ド、い、ぃ…!」
「うん?いい、か?」
「ん…ぅ……んゥ」
甘やかすように聞きながら、くっくっと、そこを小刻みに擦られ、もう、我慢も意地も張れず、カクカク頷いた。
フッと小さく笑い、バルドが体を倒して覆いかぶさってきた。熱い体と重みに覆われ、ハァ…っと、震える息を吐く。
ローブを掴んでいた手を掴まれ、バルドの体にしがみつくように回された。
「そんなものより、俺に抱きついてろよ?」
「ん…ぅ……ッ!あ、ぁっあ!つ、爪、た、、て!」
「つッ!ふっ、!だな?いい、好きなだけしろ。それが激しいほど、お前が感じてる証拠だ…」
グリっと強く抉られ、しがみついた背中に爪を立てた。バルドが顔を痛みに潜めつつ、満足そうに笑う。
「バ、ルド……あっ!お、奥…ッ!」
「ん~…?焦れるか?」
抉られた気持ちよくなれるところをわざと外し、軽く突かれ、物足りなさに強請る。
耳に吐息と囁きを吹き込まれ、軽く頭を振り逃げると、クッと小さく笑われ、更に焦らすようにまた場所を外される。
「そ、こじゃ…な、ッ!」
気持ちいいけど、場所が違う。一番感じる箇所を外されて、無意識にそこに当たるように腰を揺らしてしまう。
「焦れすぎだ、アヤ。見てるぶんには楽しいがな」
「意地、悪皇子ッ!も、早くッ!しろってば」
「もう少し、可愛く強請って欲しいが…まぁ、今はまだ無理か。やってやるから、いい子で、な?」
「ひ、あぁんっ!あうっ!!や、あ、ぁあ、い、ぃ」
言うや、一変、欲しかった場所を思い切り擦り抉られ抜かれて、頭の中と体が一気に灼けつく。身体中が快感に染まり、声が自分でも嫌になるくらい甘く溶け崩れた。
「やだ!や、やぁ、バ、ルド!あ、ちが、う!あぁん、違っ!」
「ん…ッ、ッ…うん?な、にが、違う?」
無意識に思い切り締め上げたらしく、その快美に、バルドが軽く呻き聞いてきた。快感に掠れた、男らしい色に、直視できずに顔を逸らす。
「声が………」
「声?どした?」
耳朶を唇に食まれ、縁に沿って舌先で舐められる。
やる事がエロ臭い!こっちは……!
涙で潤む瞳で思い切り睨みつける。
「ス、ケベ親父……」
ボソッと言い捨ててやると、一瞬目を見張り、バルドがクッと喉奥で笑う。俺の暴言にも怒りもせず、肩を震わせ、俺の体に顔を伏せて笑う。
「っとに、口の悪ぃお姫様だ…が」
「い、あぁっ!」
「繋がってる時に、そういう可愛くない事言うのはお勧めせんな」
グリ、ゴリッと、強めに押し潰されて、下半身を直撃する刺激に、悲鳴をあげて仰け反る。
あまりの気持ちよさに、生理的な涙が止まらなくなった。
体の奥が熱い。
「バル、ド!バルド……も、やだぁ」
「駄目だ。逆らうなって言ったのに、いう事聞かねぇからだろ?泣いても喚いてもやめねぇから、好きなだけ乱れろよ?」
上に体をずらし、逃げようとしたが阻まれた。
「あ、ぁ、!ン、っ、…ふ、ぁ」
グチュグチュと掻き回される。腰の奥がゾクゾクして止まらない。
背中にあった手を肩まで回す。
指先が肌に食い込む。爪が傷つけるくらいのそれに、バルドが苦笑しつつ目を細めるが構ってられない。
「う、ん…っ、も、もぅ、い……ッ」
「イく、か?」
ガクガク頷く俺に、バルドが動きを激しく変える。突き刺すような動きに、腰が蠢き、背中が仰け反る。途中から触られてない胸の尖りはジンジンして痛いし、中心は解放を強請って蜜液をダラダラ流す。
「触っ、、て…バルド、イ…きたい!イか、せて」
「触らなくても、イけんだろ?中、トロっとろに溶けて、上手に食めてるし。絡んで離さねぇし…前も」
「あぁ…!」
勃ち上がった中心の側面を指先でツッと撫で上げられ、ビクンと跳ね上がる。
「これだけ感じてりゃ大丈夫だ」
「う……くっ!ん、んぅぅッ、、、」
ハァハァと忙しなく息を吐く。
もう、手が届きそうなとこまできてる。
あと、もうちょっとの刺激でイける。だから……
「も、いい…触っ、、なくて、い……!から、いっ、しょに…」
震える体を少し伸ばし、かろうじて届くバルドの顎先に口付け、軽く舌で舐める。控えめな強請りに、バルドが目を瞠ってから、クッと喉奥で笑い、俺の額に自分のを当て、唇に小さく口付けた。
「…いい子だ、アヤ」
甘く囁かれ、ここからしばらく続く濃密な時間、その期待と若干の不安は、次第に深くなる互いの唇の間の吐息に溶けていった。
*アップは昨日の筈が…寝落ちてました(ーー;)
とりあえず、エ◯終了!
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