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第十二章:それなりに幸福
第145話 沙汰
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「サーティス殿。失礼ですがあなたの身辺を調べさせていただきました。あなたは恋人と別れたと言われてましたが、実際はそうではありませんね」
「えっ」
イアスの言葉にわたしがびっくりしてサーティスを見ると、彼は驚愕した後に顔を歪めた。
「サーティス様、そうなのですか?」
わたしが尋ねると、サーティスは顔色を無くして言った。
「いえ、すみません。実は別れるのに時間がかかっているのです。しかし、彼女とはいずれきちんと別れます」
すると、イアスがそれにすぐさま突っ込む。
「サーティス殿、嘘はいけませんね。バルア侯爵からは、ハルカ様を正妻に据えることができれば、あなたの恋人を第二夫人として家に入れてもいいと言われているのではないですか?」
「ええ? それは脅しじゃないの」
あまりのことにびっくりしてわたしは青ざめたサーティスを見る。……どうやら、イアスの言う通りのようだ。
「……申し訳ございません。今の話はどうかお忘れください。御前失礼いたします」
サーティスは慌てたように、わたしとイアスから背を向ける。
イアスはそれに向けて声をかけた。
「お待ちください。あなたがハルカ様を惑わそうとしたことを陛下に報告しなければなりません。あなたはわたしと共に来てください」
すっかり色を失ったサーティスは、この場を駆け去ろうとしたけれど、イアスの拘束魔法で足止めされた。
「……それではハルカ様、失礼いたしました」
イアスがわたしに会釈すると、彼はサーティスと共に消えた。
……ひょっとしてサーティスはこれからカレヴィに断罪されるんだろうか。
恋人との結婚を盾にとられて嫌々わたしに接触してきたんだろうから、ちょっと同情するけれど。
そう思うと、わたしはいてもたってもいられなくなり、警護していた魔術師に言って、カレヴィに会うことにした。
そして、わたしは謁見の間の控え室にダメもとで行ってみた。
「──ハルカ」
わたしの姿を見てカレヴィが驚いたように瞳を見開いていた。
「カレヴィ、バルア侯爵の嫡男がここに来ているでしょ」
「ああ、その親も呼んでいるがな」
それを聞いて、わたしはあまりのタイミングの良さに驚いた。
「それって、わたし達の婚礼を反対する貴族達を見張っていたの?」
「そうだ。やつらがおまえに接触しそうだったので様子を見ていた」
「じゃあ、わたしも彼らの謁見に参加してもいいかな。わたしも当事者だし」
すると、カレヴィが苦笑した。
「仕方ないな。では、おまえは俺の隣に座れ」
「うん」
わたしが頷くと宮廷魔術師の一人が報告に来た。
「陛下、バルア侯爵をお連れしました」
「──そうか、それでは謁見する」
カレヴィが手を差し出したので、わたしはその手を取って謁見の間まで出て行った。
すると、無理矢理連れて来られたらしいバルア侯爵が、とても悔しそうな顔をした。
その横ではサーティスが居心地悪そうにたたずんでいる。
「陛下、急にわたしを呼び出されるとは、いったいなにごとでしょうか」
本当は分かっているだろうに、バルア侯爵はすっとぼけて言った。
「子息を使って、我が婚約者を惑わそうとした罪でおまえを呼んだ」
するとバルア侯爵はおかしそうに笑った。
「なにをおっしゃるかと思えば……。わたしはそんなことを画策などしていません。これは完全に我が息子の暴走ですよ」
すると、サーティスが顔をしかめた。なにか言いたそうな顔だ。
「そうか? 宮廷魔術師からは、おまえがこのサーティスを脅した証拠である映像もあがってきているが」
え? そんなものまであるんだ。
それじゃ、さすがのバルア侯爵も言い逃れできないだろう。
するとイアスが椅子に座っているわたし達とバルア侯爵との間に、映像を映しだした。
『父上、そろそろリリアナと結婚したいのですが』
サーティスが幾分緊張した面もちでバルア侯爵に告げている。
けれど、バルア侯爵はそれを鼻で笑って手の甲をサーティスに向けて振った。
『それは認められんな』
するとサーティスは顔を歪めて絞り出すように言った。
『なぜなのです。リリアナは伯爵家の令嬢です。身分に不足はないはずです』
『それよりは、陛下の婚約者を娶れ。そうすれば最強の魔女の恩恵を受けられるぞ』
バルア侯爵の言葉に、サーティスは一瞬絶句した。
『陛下とあの方は非常に仲睦まじいと評判です。その間にわたしが入るのは無謀というものです』
うん、それはそうだよね。
けれど、バルア侯爵は図太かった。
『無理でも無謀でもやれ。陛下にはタチアナを娶っていただく。そうすれば我がバルア家はとてつもない権力を手に入れられるだろう』
その様子を想像したのか、バルア侯爵はわはははと大きく笑った。
確かに、娘を豊かなザクトアリアの王妃に据え、私を支援する千花の恩恵を得ることができれば、バルア侯爵家は一気に王家に匹敵する程の膨大な権力を得られるだろう。
『……で、ですが、わたしはリリアナを愛しております。彼女を手に入れられなければ到底そんなことは受け入れられません』
『ならば、リリアナ姫はおまえの第二夫人とすればいい。それならば姫を家に迎えてよい』
サーティスの顔が苦悩に歪んだ。バルア侯爵、やり方が汚いよ。
サーティスは俯いて唇を噛んでいたけれど、やがて顔を上げて言った。
『それは誠でございますね? それならばハルカ様に接触してみます。……たぶん無理かと思いますが』
『無理でもやれ。あの異世界の女をどうにかして口説くのだ』
『……分かりました』
諦めたようにサーティスが頷く。
ちょっとそんな簡単に承知しないでほしかったなあ。
そこでその映像は終わって、謁見の間に静寂が降りた。
すると、それまで唖然として映像を見ていたバルア侯爵がはっとすると叫ぶように言った。
「この映像はでっち上げです! わたし共はけっしてそのような謀りごとはしておりません!」
「父上……」
見苦しく言い訳をするバルア侯爵に、サーティスは酷く残念そうな顔になった。……一応サーティスも父親をある程度は尊敬してたんだろうな。
「この映像はでっち上げでもなんでもない。おまえ達のやりとりをそのまま撮ったものだ。いい加減覚悟して沙汰を受けるのだな」
「……はい、そのようにいたします。陛下、ハルカ様大変失礼いたしました」
サーティスは覚悟したように頭を下げた。
それにカレヴィは頷いて、威厳のある声で言った。
「おまえの父には引退してもらう。バルア侯爵家はこれからサーティスが治めればよい。……そうすればリリアナ姫もなんの問題もなくおまえに嫁することができるだろう」
これは随分と寛大で甘い処置なんだろうな。見れば、サーティスはこれ以上ないほどに感動している様子だ。
「はっ。陛下にはご厚情を賜り、恐悦至極に存じます」
バルア侯爵が泡を吹きそうな横で、サーティスは臣下の礼を取った。
……まあ、バルア侯爵には悪いけれど、これはわたし達の邪魔をする人が減って、幸せになる人が増えてめでたしめでたし、なんだよね……?
「えっ」
イアスの言葉にわたしがびっくりしてサーティスを見ると、彼は驚愕した後に顔を歪めた。
「サーティス様、そうなのですか?」
わたしが尋ねると、サーティスは顔色を無くして言った。
「いえ、すみません。実は別れるのに時間がかかっているのです。しかし、彼女とはいずれきちんと別れます」
すると、イアスがそれにすぐさま突っ込む。
「サーティス殿、嘘はいけませんね。バルア侯爵からは、ハルカ様を正妻に据えることができれば、あなたの恋人を第二夫人として家に入れてもいいと言われているのではないですか?」
「ええ? それは脅しじゃないの」
あまりのことにびっくりしてわたしは青ざめたサーティスを見る。……どうやら、イアスの言う通りのようだ。
「……申し訳ございません。今の話はどうかお忘れください。御前失礼いたします」
サーティスは慌てたように、わたしとイアスから背を向ける。
イアスはそれに向けて声をかけた。
「お待ちください。あなたがハルカ様を惑わそうとしたことを陛下に報告しなければなりません。あなたはわたしと共に来てください」
すっかり色を失ったサーティスは、この場を駆け去ろうとしたけれど、イアスの拘束魔法で足止めされた。
「……それではハルカ様、失礼いたしました」
イアスがわたしに会釈すると、彼はサーティスと共に消えた。
……ひょっとしてサーティスはこれからカレヴィに断罪されるんだろうか。
恋人との結婚を盾にとられて嫌々わたしに接触してきたんだろうから、ちょっと同情するけれど。
そう思うと、わたしはいてもたってもいられなくなり、警護していた魔術師に言って、カレヴィに会うことにした。
そして、わたしは謁見の間の控え室にダメもとで行ってみた。
「──ハルカ」
わたしの姿を見てカレヴィが驚いたように瞳を見開いていた。
「カレヴィ、バルア侯爵の嫡男がここに来ているでしょ」
「ああ、その親も呼んでいるがな」
それを聞いて、わたしはあまりのタイミングの良さに驚いた。
「それって、わたし達の婚礼を反対する貴族達を見張っていたの?」
「そうだ。やつらがおまえに接触しそうだったので様子を見ていた」
「じゃあ、わたしも彼らの謁見に参加してもいいかな。わたしも当事者だし」
すると、カレヴィが苦笑した。
「仕方ないな。では、おまえは俺の隣に座れ」
「うん」
わたしが頷くと宮廷魔術師の一人が報告に来た。
「陛下、バルア侯爵をお連れしました」
「──そうか、それでは謁見する」
カレヴィが手を差し出したので、わたしはその手を取って謁見の間まで出て行った。
すると、無理矢理連れて来られたらしいバルア侯爵が、とても悔しそうな顔をした。
その横ではサーティスが居心地悪そうにたたずんでいる。
「陛下、急にわたしを呼び出されるとは、いったいなにごとでしょうか」
本当は分かっているだろうに、バルア侯爵はすっとぼけて言った。
「子息を使って、我が婚約者を惑わそうとした罪でおまえを呼んだ」
するとバルア侯爵はおかしそうに笑った。
「なにをおっしゃるかと思えば……。わたしはそんなことを画策などしていません。これは完全に我が息子の暴走ですよ」
すると、サーティスが顔をしかめた。なにか言いたそうな顔だ。
「そうか? 宮廷魔術師からは、おまえがこのサーティスを脅した証拠である映像もあがってきているが」
え? そんなものまであるんだ。
それじゃ、さすがのバルア侯爵も言い逃れできないだろう。
するとイアスが椅子に座っているわたし達とバルア侯爵との間に、映像を映しだした。
『父上、そろそろリリアナと結婚したいのですが』
サーティスが幾分緊張した面もちでバルア侯爵に告げている。
けれど、バルア侯爵はそれを鼻で笑って手の甲をサーティスに向けて振った。
『それは認められんな』
するとサーティスは顔を歪めて絞り出すように言った。
『なぜなのです。リリアナは伯爵家の令嬢です。身分に不足はないはずです』
『それよりは、陛下の婚約者を娶れ。そうすれば最強の魔女の恩恵を受けられるぞ』
バルア侯爵の言葉に、サーティスは一瞬絶句した。
『陛下とあの方は非常に仲睦まじいと評判です。その間にわたしが入るのは無謀というものです』
うん、それはそうだよね。
けれど、バルア侯爵は図太かった。
『無理でも無謀でもやれ。陛下にはタチアナを娶っていただく。そうすれば我がバルア家はとてつもない権力を手に入れられるだろう』
その様子を想像したのか、バルア侯爵はわはははと大きく笑った。
確かに、娘を豊かなザクトアリアの王妃に据え、私を支援する千花の恩恵を得ることができれば、バルア侯爵家は一気に王家に匹敵する程の膨大な権力を得られるだろう。
『……で、ですが、わたしはリリアナを愛しております。彼女を手に入れられなければ到底そんなことは受け入れられません』
『ならば、リリアナ姫はおまえの第二夫人とすればいい。それならば姫を家に迎えてよい』
サーティスの顔が苦悩に歪んだ。バルア侯爵、やり方が汚いよ。
サーティスは俯いて唇を噛んでいたけれど、やがて顔を上げて言った。
『それは誠でございますね? それならばハルカ様に接触してみます。……たぶん無理かと思いますが』
『無理でもやれ。あの異世界の女をどうにかして口説くのだ』
『……分かりました』
諦めたようにサーティスが頷く。
ちょっとそんな簡単に承知しないでほしかったなあ。
そこでその映像は終わって、謁見の間に静寂が降りた。
すると、それまで唖然として映像を見ていたバルア侯爵がはっとすると叫ぶように言った。
「この映像はでっち上げです! わたし共はけっしてそのような謀りごとはしておりません!」
「父上……」
見苦しく言い訳をするバルア侯爵に、サーティスは酷く残念そうな顔になった。……一応サーティスも父親をある程度は尊敬してたんだろうな。
「この映像はでっち上げでもなんでもない。おまえ達のやりとりをそのまま撮ったものだ。いい加減覚悟して沙汰を受けるのだな」
「……はい、そのようにいたします。陛下、ハルカ様大変失礼いたしました」
サーティスは覚悟したように頭を下げた。
それにカレヴィは頷いて、威厳のある声で言った。
「おまえの父には引退してもらう。バルア侯爵家はこれからサーティスが治めればよい。……そうすればリリアナ姫もなんの問題もなくおまえに嫁することができるだろう」
これは随分と寛大で甘い処置なんだろうな。見れば、サーティスはこれ以上ないほどに感動している様子だ。
「はっ。陛下にはご厚情を賜り、恐悦至極に存じます」
バルア侯爵が泡を吹きそうな横で、サーティスは臣下の礼を取った。
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